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カテゴリー「カメラに関する濃いはなし」の検索結果は以下のとおりです。

ワインダーMEIIを手に入れる

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 さて,一昨日行きつけの中古カメラ店に出かけてSuperAの説明書とグリップを探してきました。

 まず説明書は見つかりました。500円。うむー,やや高い。それでもあっただけ良かったという感じでしょうか。

 次にグリップ。グリップだけ出てくることはほとんどないでしょうから,SuperAなりProgramAの故障品を探すことにします。しかし残念ながら故障品はありませんでした。ついでにガラスケースに入ったSuperAを探してみると・・・なんと12000円以上の価格が付いています。この店だけなのかも知れませんが,なにやらPENTAXのカメラが軒並み高いです。MZ-10が5000円オーバー?何かの間違いでは・・・

 がっかりしながら別のコーナーをみると,なんとワインダーMEIIが6000円です。

 この時代のワインダー(もしくはモータードライブ)は電池を8本も使って大きく重たいものが多いのですが,ワインダーMEIIは電池4本で,小さいものです。しっかりした大きなグリップも付いており,ホールド感も良いという話です。

 しかし,本体よりも高いワインダーを付ける必要があるのか・・・

 私の葛藤は,このワインダーも次に見かけることはないかもしれないという脅迫感と,ワインダーを付ければグリップはいらないよなという合理的かつご都合主義な判断により決断,先の説明書と一緒に6500円を払ってお店を後にしました。

 はっきり言って,このワインダーMEII,かなり汚いですし,あまり良い程度ではないようです。6000円は高いかもしれないなあと思いました。

 そこで,基本動作の確認後,可能な限りの掃除とオーバーホールです。

 外観は大きな傷やへこみはありませんが,やはり握るものゆえかなり汚い状態です。いつものようにアルコールで何度も拭き触ってもべたつかない程度にまで磨きます。

 下ケースを外し,出てきたギア類に注油します。昭和56年製造年のスタンプが押してありましたので,28年も前のものだったのですね。

 私は模型用の油,それも鉄道模型で使う油を重用しています。緩い油はKATOのユニクリーンオイル,グリスはエンドウのセラミックグリスを使っていますが,いずれも樹脂製のギアを前提とした油ですので,こうした用途にも安心して使えます。

 注油を行うとウソのように音が静かになり,なめらかに動いていることが分かります。これはいい感じです。

 組み立て直し,文字にスミ入れを行います。基本はタミヤのエナメル塗料を使ってスミ入れし,後でエナメルシンナーではみ出たところを拭き取ります。

 こうしてようやく常用できるクオリティになったワインダーMEIIですが,どうも気になるのはレリーズボタンの横にある「AUTO/125X」の切り替えスイッチです。それぞれの動作の違いをMEsuperとSuperAで調べますが,はっきりいってわかりません。

 スイッチ部を分解してみましたが,なにやら接点があるだけです。接点の酸化による導通不良かもしれないと調べて見ましたが,そういうわけでもなさそうです。

 ググってみると,SperAではずっとAUTOでよい,MEsuperではカメラ本体を125Xにしたときワインダーも125Xにしなさい,とあります。そうしないと誤動作するとあるのですが,なにが問題になっているのかはわかりません。試して見ますが,特に問題となっている様子はなく,別にどっちでもいいかなあと思わせます。

 説明書は手に入れていませんので正しい答えが分からないのですが,幸いなことにPENTAXの海外のホームページでは過去のオプションの相当数のマニュアル(ただし日本語版ではありません)がPDFで公開されています。

 早速ダウンロードし目を通しますと,SuperAでは電気式シャッターになったのでずっとAUTOでよいが,MEsuperやMEではメカシャッターをつかう125Xの時,このスイッチを125Xにしておかないとダメだとあります。露出が狂うんだそうです。

 どれどれ,と試して見ますが,案外に腑に落ちない結果になりました。

 まず,AUTOにすると,ワインダーのレリーズボタンの半押しが有効になり測光が行われます。125Xにすると半押しは無効となり全押しで測光と同時にシャッターが落ちます。実際,MEsuperのAUTOモードで,ワインダーを125Xにすると,正しい露出が行われず,シャッターが落ちてしまうことがありました。

 逆に,MEsuperを125XにしてワインダーをAUTOにしますが,これははっきりいって何の問題も見あたりません。メカシャッターで動くモードの時に露出計のスイッチが入ってしまうことが内部的に問題があり,その解決に手動スイッチで対応したということなのかも知れませんが,少なくとも動作に支障があるようには思えませんでした。

 ま,とりあえずAUTOにしておけばよいでしょう。あまり気にしないことにします。

 で,素直に使ってみた感想ですが,全体に小さくまとまっており,小柄なMEsuperやSuperAによく似合っていると思います。

 ただ,あまり一体感はないようです。持った感じもあなり良くなく,どこを握っても持ちにくいです。残念ですがSuperAの付属グリップの代わりになるものではないです。

 シャッターを切ってみますが,想像以上にうるさいです。モーターの音が下品でうるさく,あまり聞いていたいと思えません。これを静かな場所で使ったら相当ひんしゅくを買うことでしょう。

 しかし,もっと深刻なことは,モーターが回る方向にぶれるんです。このワインダーはグリップ部にモーターが入っていますが,かなり慣性の大きなモーターで,動くときにぐぐっと回ろうとする力がかかっているのが分かります。

 もちろん,シャッターが落ちるときにはモーターは回っていませんので実際にぶれてしまうことはないのでしょうが,それでもこの回ろうとする力を押さえ込むのに腕に力が自然に入り,これがぶれに繋がるように思います。

 ということで,案外期待はずれに終わったワインダーMEIIですが,以前NikonFE用にMD-12を買ったときにも書きましたが,男の子はなにせモータードライブとかワインダーとか,そういう無駄な装置が大好きなものです。とりわけ1980年代のカメラのおかしな暴走ぶりにその当時ワクワクした世代としては,こうした化石化したオプションも捨てがたい魅力があるものです。

 とりあえずこのワインダーでフィルムを1本通して見て,問題がないかどうかだけは確認しておこうと思います。

SuperAを手に入れました(ついでにFA35mmも)

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 昨年末,高校時代の友人と年始に会う約束をしていました。彼は中央線沿線に住んでいるのですが,根っからの気を遣うタイプの人で,ありがたいことに私の住むところとの中間点で会うことを提案してくれたのでした。

 ただし,私は中野のフジヤカメラには年に一度ほど行くことがあります。その時思ったのですが,中野という街は非常に賑やかで,言い換えるととても猥雑な印象を持ちました。しかし,渋谷や新宿といった単に人が多いだけの街とは違い,どうも慣れている人が多そうな感じです。地元の人がきちんと集まる賑やかな街というのは,ある種の統一感がその街の個性を醸し出していて,よそ者の私はワクワクするのです。

 食べることも飲むことも困らない街だと分かっていたので,私は友人に中野にしようか,有名なカメラ屋もあるし,と話をしたところ,「それでいこう」と決着しました。彼のことですから,よそ者を出迎えるホストとして,いろいろ考えてくれることでしょう。

 果たして彼のもてなしは非常に面白く,待ち合わせ場所は中野ブロードウェイ,すぐに非常にうまいラーメンで腹ごなし,そして囲炉裏と炭火で見るからに立派な魚を焼き上げるお店で少々の贅沢をし,最後にショットバーでバーボンを飲む,と言う流れでした。ありがたいことに彼の主導で店をぱぱっと決めることが出来,寒い中をウロウロすることを避けられただけでも十分だったのですが,どこもおいしく,良い雰囲気で話も弾み,大変に満足して帰路に就いたことは,年末のワタミ事件以来ある種の不信感を拭えずにいた私を,大変勇気づけてもくれたのでした。

 さて,待ち合わせの時刻が夕方5時でしたから,4時前にフジヤカメラに向かったのですが,この時の戦利品があまりに楽しいものであったので,ここに書きます。まずPENTAX SuperAです。

 見ての通り,ヨーロピアンカメラオブザイヤー受賞記念モデルです。お値段はジャンク扱いの割に5250円と,このカメラにしては高価です。

 どうしたことだか,私は最近PENTAXにどっぷりです。三つ子の魂百までってやつでしょうか,Nikonでマジョリティの仲間入りを果たした私は,気が付くとPENTAXのレンズやボディ,オプション類を新品・中古を問わずに買うことが多くなっていました。

 あくまでサブ扱いだったはずのPENTAXは,いつしかNikonよりも出番が多く,いつも防湿庫の外に置かれています。カメラにとって,どちらの状態がよいことなのかと考えてしまうのですが,それくらい自分との波長の一致が実感できるようになってきたのです。

 昨年のK10Dも素晴らしいのですが,やはりちゃんとした銀塩を買わないとな,と思っていたのですが,LXという別格のカメラを除き(なぜ除くかと言えばLXは素人では修理出来ないからです),ほとんどが程度の悪いカメラばかりだからです。

 MZ系はシャッターや巻き上げ機構に耐久性を期待できず,いつ壊れるかわかりません。MZ-3やMZ-Sは分かりませんが,これらは今でもそこそこ高価です。

 SFXやSF7も同様ですね。それにPENTAXらしさがないと個人的に思うので好きにはなれません。

 MEやMX,SuperAなどはとてもPENTAXらしいのですが中級機であったことが災いし,相当ラフな使い方がなされていることに加え,そもそも古い機種なので程度の良いものを見つけることは絶望的です。とにかく欲しいと手に入れたMEsuperはほとんど全バラシに近いところまで行い,ようやくコマ間隔や高速シャッターのバラツキを根絶できたのでした。部品の摩滅も大きく,オイルの入れ替えくらいでは鈍重なシャッター音は復活してくれませんでした。

 そのMEsuperは,小さすぎてホールドがしにくく,シャッターもメカとの併用ゆえストロークが大きく,またミラーショックも大きいため手ぶれを連発,どうも使いこなせないというフラストレーションと,シャッター音の悪さに,36枚を撮りきるのが難儀なカメラでした。

 1980年代を過ごした私がNikonF3をカッコイイ!と思うのと同じように,やはりPENTAXもLX,SuperA,ProgramAには訴えて来るものがあります。中でも機能的にバランスが取れ,実用レベルも極めて高いSuperAをいつか買いたいなと思っていて,機会があると探してみたりもするのですが,そもそも程度の良い個体が少なく,ちょっと買う気にならないものばかりです。

 ところが,フジヤカメラのジャンクの棚に鎮座していたSuperAは,とても綺麗でした。5250円という高価なプライスが邪魔をして,誰の注目も浴びていないそのSuperAは,ロゴが金色になっていました。記念モデルですね。

 SuperAに記念モデルがあったことは知っていますが,もともと中級機ですからコレクターズアイテムにはなりません。ただ,酷使されずに大事に扱われていたことはおそらく本当で,実際この個体もなかなか程度がよいようです。

 手にとって見てみると,電池が入っているのでシャッターが切れます。ただし,液晶表示に「ooo」と出ることがあり,ちょっと不気味です。ただ,スローシャッターも問題なく切れますし,音も非常に良いです。

 これはいけるかも,とはやる気持ちを押さえながら外観を見てみますと,ペンタカバーの角の塗装が剥げています。グリップも外されていますね。しかし目立った傷はほとんどなく,へこみもありません。裏ブタを開けてみますが,フィルムを通した擦り傷もありませんし,もちろんシャッターにもおかしな傷はありません。

 ただ,モルトが全滅で,もうネバネバになっています。しかし気になったのはそれくらいで,マウントの傷もありませんし,巻き上げも実にスムーズです。致命傷と言われるLCDの滲みや表示コントラストの低下などもなく,これは程度はかなりよいです。

 ジャンクなのにちょっと高いなあと思いつつ,これだけ程度のいい個体であれば万が一修理や調整が必要でも仕上がりが全然違うでしょうし,そもそも修理する手間すらかからないかも知れません。こんなSuperAはもう二度とお目にかかれないかもしれないと思うと,そのまま置いていく気にもなれず,結局買うことにしました。

 家に帰ってまずモルトの張り替えをやりました。交換が終わるとシャッターのテストですが,例の「ooo」表示は電池切れのサインだったようで,電池を交換すると問題なく動作しました。

 マニュアルモードにし,オシロスコープでざっとシャッター速度の確認をします。1/15秒から1/2000まで,全速問題なしです。1/8秒以下についてはオシロを使わず確かめますが,問題はないようです。

 露出も狂っていませんし,巻き上げも問題なし。およそカメラとして問題はなさそうです。いやはや,うれしいものです。

 アイピース,ミラーを清掃し,さらにファインダースクリーンを外してゴミを飛ばします。早速数日前に購入したFA35mmF2ALを取り付けて見ますが,ファインダーの明るさと見やすさに感動です。この頃,マニュアルカメラ全盛だったんですね。

 オートでのシャッターテストも軽く行いましたが問題はなさそうで,そのまま塗装の剥げをラッカーでタッチアップし,ロゴなどにゴールドのエナメルラッカーを流し込み,外観も仕上げて完成させます。

 翌日,仕上がったSuperAにフィルムを入れて試し撮りをします。使うレンズはFA35mmF2AL,FA77mmF1.8です。

 まず,SuperAからシャッターが完全に電気式になりました。おかげでシャッターストロークが浅く,非常に押しやすいです。小さな指の動きで確実にシャッターが落ちるので,手ぶれもしっかり防止できそうです。

 1980年代のカメラが好きな理由は,このストロークの浅さにあります。メカ併用のシャッター,あるいは完全メカ式のシャッターは,どうしてもストロークが深めで,よほど安定したホールド感のあるカメラでないと,違和感があります。

 そして,程度が良かったせいもあるのでしょうが,シャッター音がよいです。もう1枚,もう1枚とどんどんシャッターを切りたくなってきます。そして続けて,なめらかな巻き上げの感覚を味わいます。

 ・・・そうこうしているうちに,36枚撮りを2本,あっという間に使ってしまいました。

 現像してみて,露出のバラツキやフォーカスのズレ,あるいはコマ間隔のバラツキがなければ完璧でしょう。

 ということで,このSuperAは,記念モデルという高貴な生まれからとても素性の良い状態でジャンク扱いになっていました。私の手元に来たのもなにかの縁でしょう。ここ最近,PENTAXの銀塩時代のレンズを買い,どれもその写りに感動している状態ですので,これを銀塩で堪能するカメラとして,大事にしようと誓ったのでした。

 と,そうするとやっぱグリップがいるよなあ・・・説明書もあったらうれしいなあ。

 そして私は,行きつけの中古カメラ店に出かけたのでした。続きは明日。

レンズキャップが届きました

 昨日,FA77mmのレンズキャップが届きました。ヤマトのメール便で届きましたので,連絡をしてから割とすぐに発送してくれたんだと思います。

 早速中身を確認してみましたが,全く問題なし。かすり傷1つついていません。

 いやはや,感謝です。

 中身にメモ1枚付いていませんので,電話で話をしたように送り返す必要もないのだと思います。

 早速FA77mmの取り付けて見ましたが,これでようやくスタートラインですね。ただ,せっかく綺麗なレンズキャップが届いたので,これを常用するのももったいないような気もします。落としたりしますし,なくしてもつまらないので,安いプラスチック製のレンズキャップを使おうかと,考え中です。

 ところでFA77mmですが,つくづく素晴らしいですね。写りも人間らしさがあり,見た人に「これはいいなあ」と感じさせますし,質感は撮影者に「もう一枚」と思わせ,レリーズボタンを押させます。

 また,これだけコンパクトであることは予想外のことでした。MEsuperに付けて撮影をしてみましたが,全然違和感もありませんし,取り回しも楽です。K10Dに取り付けたときのバランスも良く,これは格好いいなあと思わせますね。

 しかし,究極的に,このレンズはやはりLXに取り付けたときが一番格好がいい。雑誌の表紙でLXにFA77mmというのを見たことがありますが,これははっきりいってしびれました。

 なかなか時間がなく,外に持ち出すことが少ないのですが,年末年始の帰省で使い倒そうと思います。

FA77mmのレンズキャップの傷

 FA77mmF1.8の,たぐいまれなるその美味を堪能していた私は,突然冷や水を浴びせられました。レンズキャップに付いていた大きな傷を見つけてしまったのです。

 FAリミテッドレンズはレンズキャップもアルミで,内側は布張りの高級感あふれるものです。別売りもされていますが,2500円ほどもしたんじゃないかと思います。このキャップの縁の部分に,長さ1cm程の大きなひっかき傷が見つかりました。

 よくよく見てみると,ひっかき傷の上から塗装されているので,製造の段階で付いた傷でしょう。出荷時の検査で本来なら不良品としてリジェクトされないといけないもののはずです。

 K10Dもそうでしたが,最近のペンタックスはちょっと品質について甘いところがあるようです。他社からのOEMの方が品質がよいなんてことになったら,それはとても恥ずかしいことだと思います。

 レンズそのものには全く問題はなかったのでどうしようかと迷いましたが,やはり新品を買ったのですから,ここは面倒くさがらずきちんと行動することにします。

 まずは,レンズを買ったお店に電話です。

 ちょっとぶっきらぼうな男性が電話にでたのですが,事情を話すと「これは申し訳ございませんでした」と最初に謝って下さいました。お店の人は悪くないので,いえいえとこちらが恐縮してしまいます。

 それでどうしましょうか,と言われたのですが,私としてはどういう選択肢があるのかをまず知りたかったのでそう伝えると,レンズごと一式着払いで送り返して,その後新品を送り直すというのが1つ,もう1つはレンズキャップだけ交換するというものでした。

 別に本体に問題があるわけではありませんし,交換すると手間も時間もかかります。キャップだけで済むなら手元にレンズを置いておけますし,今回はキャップだけの交換でお願いすることにしました。

 キャップも送り返せばよろしいですか,と聞くと,返してもらう必要はなく,そのまま持っていてください,とのことでした。郵便で送るということで,届くまで少々時間がかかるのは別に構いません。

 ここで一度電話をおいたのですが,交換ではなく新しいキャップをお店が私にプレゼントしてくれるというのですから,新品じゃないかもなと思って,また電話しました。同じ方に出て頂いて,それは新品なんですかと聞くと,もちろんですとのお返事。

 ただ,キャップの在庫がないので,在庫のレンズからキャップを外して送るので,裸になってしまいますがいいですか,という気の遣いようです。いやはやまいりました。

 前述の通りキャップは2500円ほどします。これを送ってくれるというんですから,メーカーの不良品の処理をかぶることになるわけです。不良品はお店からメーカーへ送り返すのが普通ですし,今時の通販業者ならそれすらやらず,ユーザーに直接メーカーに問い合わせろで終わることも多いです。

 私が心配することではないでしょうが,レンズキャップが外された在庫のFA77mmは売り物になりません。どれだけの在庫があるのか知りませんが,もともと数の少ないレンズを,ボーナスシーズン&値上げ前の駆け込み需要の旺盛なときに,1つ在庫が減るというのはお店にとって金額以上の損失になるはずです。

 もし,レンズキャップの入荷が遅れたら,レンズそのものも長く売れなくなります。もし私が一式すべてを返品したり,レンズキャップをきちんと返せば,直ちにメーカーに返品ができ,代わりのものが届くか,返金されることでしょう。お店にとっては,これは結構大きな差になるんじゃないかと思うのです。

 ただ,私が一式返品すると,送料だけで往復2000円近くかかります。これをお店で負担するのは確かに損です。キャップだけの交換ならそんなにかからないでしょうが,それでも無料ではありません。郵便でちょちょっと送って済めば,それが一番安くつくのは事実です。

 私もお店にいたことがあるのですが,メーカーや卸との関係が良好だと,本来は一式でないと不良交換出来ないはずでも,とりあえず在庫からお客さんに欠品してたものをさっと渡し,数日中に急いで代わりのもの持ってきてもらえたりします。メーカーの責任で起こった事故を,とにかくお店が早期に解決したわけですから,メーカーもお店にとても感謝してくれます。こうして,お店とメーカーとの間が信頼で結ばれるんですね。

 ただ,そういう信頼を維持して昔ながらの商売をしていたら,安売り店に勝てません。お客の多くは,直接的な価格の安さを重視するようになっているからです。機械的,事務的に商売をすることで販売コストを下げることが当たり前になり,こういう融通がなかなか利かなくなっている傾向のなか,このお店は非常に「トラディショナル」であると言えるでしょう。それでいて売値は安い。これはなかなか出来る事ではないですよ。

 最終的には,お店は額面上の損をしないようになると思いますが,さっき書いたように売れないものを在庫で持つことの損失をある期間背負うことになります。私のような一般顧客に対し,そこまでしてもらえることに,私は非常に感心しました。

 せっかくですので,その新しいキャップが届くことを心待ちにしたいと思います。そして,期待以上のサポートをして下さったお店に,感謝したいと思います。次もここで買うことにしましょう。

 ところで,K10Dについては,シャッターのレリーズ回数を調べて,本当に新品だったのかどうかを確認してみることにしました。調べて見ると,152枚目の写真のレリーズ回数が352ということで,工場出荷の段階で200回ということになります。このくらいのレリーズ回数は普通という事で,このK10Dは新品であると判断しました。

 なんか釈然としないのですが,あれこれやりとりするのも面倒なので,もういいことにしたいと思います。

D2Hこれすなわち試練の道

 先日の連休,私は高校時代から長きにわたって続く親しい友人の結婚式(正確には披露宴ですね)に出席をするため,実家のある大阪に戻っていました。

 誰が言ったか知りませんが,高校時代の友人は一生の友人になるという話を耳にしたのが中学生の頃,当時は半信半疑だった私も,実際に多感な10代の頃に出会って以来,ずっと親しくできていることに,やっぱりその話は本当だったのかもなあと感慨深いものを感じています。

 式が近づいたある日,新郎から突然電話をもらいました。いわく,写真係を頼めないか,と。

 プロがいるんじゃないのか,と話をしましたが,身内の親しい間で写真を撮るというアットホームな感じにしたいということで,私がぱっと思い浮かんだらしいのです。

 もとよりD2Hを動員し,新郎と新婦の何気ない仲むつまじさを切り取れたら,写真立てに入れてプレゼントしようと思っていたところだったので,もちろんokしたわけですが,プレッシャーになったのは5,6人ずつのグループで新郎新婦を囲んで記念写真を撮り,みんなに配る予定だという話です。

 つまり,失敗が許されません。写真そのものの出来は言うまでもなく,写っている人すべて(ということは参加者全員)がある程度の納得をしてもらわないといけないわけで,多少の失敗はいいか,というような気楽な気持ちでは取りかかれません。

 しかし,私の機材はD2Hです。400万画素というケータイ以下の画素数に盛大なカラーノイズ,狭いラチチュード(そういえばラチチュードという言葉を最近見なくなりました)にボロボロのJPEG出力と,まさにじゃじゃ馬。成功には努力と運が必要です。

 ですが,うまく決まったときのD2Hの吐き出す画像の素晴らしさは筆舌に尽くしがたく,RAWからCaptureNX2で丁寧に現像すると,眠っていた豊富な情報が掘り起こされ,画素数以上の解像感が浮かび上がってきます。

 それは切れ味の鋭い刃物のようなシャッター音と,相手を威嚇するかのような攻撃的な大きさと形から,写真を撮る側と撮られる側との間に,決定的な緊張感が生まれる結果であるからかも,知れません。

 ・・・てな話を別の友人にすると,「まあとりあえず,空気読めといわれるな」と,速攻で冷や水を浴びせてくれました。実にありがたい。

 不安は山ほどあります。レンズは無難に18-200VRでいきましょう。暗いレンズですし室内ですからストロボは必須なのですが,あいにくSB-400というしょぼいものしか持っていません。

 SB-800の中古はなかなか見つからず,オークションでも競り負けた私は新品を買うほどの余裕もない現実に絶望しつつ,SB-400でもどうにかなるだろうと根拠のない自信を連れて,当日を迎えることになりました。

 特に打ち合わせもリハーサルもなかったのですが,披露宴が始まって周りを見てみると,一眼レフのデジカメは私以外にもう一人くらい。彼もニコンでした。多くはコンパクトデジカメでしたが,いわゆるNEO一眼という富士フイルムが勝手に呼んでいる高級デジカメもあったりして,さすが晴れ舞台だと思いました。

 それと,やっぱり携帯で撮影する人は皆無でした。あれですかね,携帯で撮るのはもしかして失礼にあたったりするんでしょうかね。

 そんなことはさておき,会場をざっと見てみました。

 会場は,大阪でもよく知られた「太閤園」というところで,なかでも築95年という大変に歴史のある「羽衣の間」というところでした。非常に立派で,和風な結婚式には最高の舞台と言えるのですが・・・私は冷や汗が背中を流れていきました。

 古い建物にありがちですが,天井が非常に高いのです。ストロボのバウンズを行うには,より大きなパワーが必要になりますが,SB-400のような小さなストロボはますます不利になります。

 しかもその天井が木でできていて,反射光が赤くなるのです。試し撮りをすると,盛大に赤かぶりがでています。念のためグレイカードを持ってきておいてよかったです。

 そして致命的だったのは,欄間で一定区画ごとに天井が仕切られており,バウンズさせた光がその区画内でしか広がってくれないのです。つまり被写体と私とが同じ区画にいる必要があり,これは強烈な足かせとなります。

 この段階で逃げ出したくなっていたのですが,加えて全体的に暗く,外光を取り入れる窓もほとんどありません。さらに照明は高い天井から丸い電灯がいくつかぶら下がったもので,もしその電灯が画角に入ると,露出がその「点光源」に引っ張られてどアンダーになるというやっかいな状態です。もちろん白熱光ですので,赤みがかった色になっています。

 他の式で活躍するプロの方を見かけましたが,やはりSB-800クラスの大きなストロボを使っていますね。本格的にやばいです。

 こうなったらバウンズを使わず,直接光で勝負するか,と,ガーゼのディフューザーを輪ゴムで取り付け,ばしっと試し撮り・・・だめです。強烈な影が出てくるのと,色のかぶり具合が複雑になり,後の補正が難しそうです。それに,被写体がまぶしそうな顔をしています。

 ええい,もうストロボなんかやめじゃ,200mmで1/4秒を手ぶれしない(もちろんVR併用です)私の実力で,スローシャッターで撮るぞ,と意気込んだものの,相手は動く人間です。被写体ぶれがひどくて話になりません。

 ISO感度を400に上げるという禁じ手を使い,天井の区画に気を遣いながら,私は公式カメラマンとしての役割を果たすべく,ケーキカットはもちろん,挨拶の皆さんの撮影もなんとか済ませていきました。1段程度アンダーになりますが,これはもう現像の時点でノイズを消しながら増感するという手作業でしのぐしかありません。

 しかも,集合写真では司会の方が仕切ってくれました。私が写真を撮影したという事実は,私の名前と共に記憶されることになりました。もう逃げられません。

 こういう危機的な状況で3時間あまりの披露宴が終わり,私はどっと疲れて帰ってきました。

 まあ,プロじゃありませんし,難しい条件だったんだから仕方がないよ,と自らを慰めつつ,240枚ほどの写真をMacで見て,私は事態の深刻さに恐怖しました。

 やっぱり暗いです。1段持ち上げただけではちょっと足りませんが,すでに1段持ち上げただけで暗部のカラーノイズがワシワシでています。男性の礼服は黒ですので,なおさら目立ちます。

 それにストロボの光がちゃんと回っていません。バウンズを使ったので白飛びはないのですが,シャドウが絶望的です。

 天井の区画に制約を受け,やむなくズームレンズの画角で構図を調整した結果,集合写真でも広角側を多用することになってしまっていて,結構派手な樽型の歪曲収差が出てしまい,端っこの人の顔が真円になっています。これは本当にまずい。

 絞りは開放ですので,シャープさももう一声欲しいところですし,被写界深度も浅めになったせいで,集合写真で後ろの列の人の顔は,本当に眠い感じなっています。

 ストロボの充電時間が間に合わず,D2Hの真骨頂である連写は全く役に立たず,単に相手を威圧しただけに終わりましたし,あくまでストロボを補助光として使うように,高感度設定が実用になるD3か欲しいと,この時ほど思ったことはありません。

 そんなこんなですっかり構図に気を回すゆとりがなく,新郎新婦を囲んだ集合写真では,最前列の大きな花束が半分くらいしか入っておらず,あまりにぞんざいな印象です。他にも頭から角が生えたり,首を横切る線があったり,意味不明な反射光がおでこに入っていたり・・・

 とにかくこれは「素材」なのだと自分に言い聞かせ,CaptureNX2で現像して仕上げていくしかありません。

 しかし,プロは現像なんかやってる時間はありませんし,枚数が膨大ですから,やっぱりJPEGで撮って出しができないと,商売にならないんだなとつくづく感じました。D2Hのように,JPEGが実用にならないカメラは,あくまで趣味のカメラなんだということです。JPEG出しの重要性が身にしみました。

 そうこうしているうちに,別の友人がカシオのコンパクトデジカメで撮った写真をレタッチもせずに送ってくれました。

 ・・・良く撮れてる。

 あかん,これは完全にやばい。というか,最近のコンパクトデジカメは,本当に失敗しないんだなあと,その出来の良さに感心しました。少なくとも,結婚式にD2Hは絶対にやったらダメですね。

 240枚のうち,救いようのないカットが半分,残りの半分はなんとか救出可能ですが,そのうちのほとんどは写真として面白くありません。結局1枚だけ,60点くらいの写真が出てきましたが,実に成功率は0.5%以下という有様です。
 
 済んだことですから仕方がありません。コツコツと現像して,なんとか印刷可能な写真に仕上げて,次に繋がる失敗としたいと思います。新郎新婦ご親族の皆様すみませんでした。

 ということで,末永くお幸せに。

 

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