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カテゴリー「カメラに関する濃いはなし」の検索結果は以下のとおりです。

MEsuperのコマ間隔の問題

 少し前に書きましたが,MEsuperのコマ間隔が不揃いで,重なってしまうこともあったりするという問題は,分解掃除を行ってとりあえず大丈夫そうな感じになっていました。

 その後,実際にフィルムを通してみたのですが,きちんと直っておりました。びしっと綺麗に揃っているとまではいきませんでしたが,ほぼ揃った間隔で最後まで撮り切れていますし,無論重なってしまったりするという事故も起きていません。

 操作もなめらかになり,やっぱり面倒でもやってみるもんだなあとつくづく思いました。

 しかしこのMEsuper,こないだも書きましたが,ありとあらゆる部分に問題を抱えていました。実は先日も,開放測光用の連動環が油で固着しかかっていて,回転しづらくなっていました。

 これを分解掃除するには,なんとまあミラーボックスを前板から外さないといけなくて,そのためにはかなり深い部分まで分解する必要が出てきます。

 私の整備の基本は,触らなくていい部分は触らない,ですので,ついでだからやっておこう,という「良い心がけ」は,かえって失敗の原因になると避けるようにしています。

 今回はそれが裏目に出て,何度も何度も分解する羽目に陥っているわけですが,分解の回数が増えるほど,壊れていない部分が壊れてしまったりするので気を遣います。

 このMEsuperの場合,何度も分解したことで,気が付くとどこかのリード線が切れていたとか,真っ青になるような事故も度々あって,随分と気をもみました。

 開放測光用の連動環は分解が面倒だったし危険だったので,ベンジンで古い油を溶かし,隙間からティッシュペーパーを差し込んで吸い出しました。

 古い油を取り去って,ベンジンで薄めた油を差して,ようやくスムーズな動作を得ることが出来ました。

 そんなわけで,とりあえずMEsuperについても,もうやることは全部やったなあという感じです。これまでテストしてなかった1/2秒や1/4秒なども問題ないことがわかりましたし,実用機として活躍できそうです。

 ただ,昨日も書きましたが,どうも無理をしているというフィーリングが,ものすごく心地よさを削ぐのですね。撮影していてもあまり楽しくないのです。同じFA43mmでも,MZ-10を使った方が楽しく撮影でき,不思議なことにそれは結果にも出てきます。

 MEsuperは今でも人気のある機種の1つですが,本当のところ,なにが評価されてこんなに人気があるのか,はかりかねています。

 まあ,この個体があまりに程度の悪いものであることは自明であって,本当のMEsuperはこんな悪い感触ではないのかもしれません。そのあたりは謎のままです。

丸ポチ

 ある知人の方からミノルタXEの故障品を譲っていただき,これを修理したことは昨年ここにも書きました。その後,レンズも何本か譲っていただき,一通りの撮影にも対応できるほど充実したのですが,実際に使ってみると,その無骨さからは想像もできないほど,XEとロッコールレンズの良さに唸らされることが多いです。

 例えば,同じフィルム,同じ条件,同じ画角で同じ被写体を撮影しても,全然結果が違うんですね。当たり前のことに今更驚いている私も大した問題なのですが,その傾向というのが,やはりよく言われているとおりだから,先人達の追体験をしているという感慨深さに,思わずため息が漏れるわけです。

 ロッコールレンズの良さは,やはり色のノリ。不自然な着色ではなく,青は青,赤は赤と,実にはっとする色を見せてくれるのです。XEはXEで,実に操作系がなめらかですし,大ぶりなボディがかえってしっかりとしたホールド感を生み,スローシャッターでも全然ぶれません。MEスーパーには悪いですが,MEスーパーは持ちにくい上に手ぶれしやすく,まるで強いバネを無理矢理圧縮し,急激に弾かせたような強引さがあり,手に残る感触の後味の悪さに,どうも気分が削がれるんですね。こんなに感触が悪いとは思ってませんでした。

 XEはその辺実に素晴らしく,全体的にゆとりがあります。露出もCLCの良さを再発見したりして,当時の評判の良さを,やはり追体験しているといった塩梅です。

 まあそれで,せっかく頂いたロッコールレンズを,よりよい状態にレストアしようということで,丸ポチを復活させるプロジェクトです。

 丸ポチなどとふざけた言い方してますが,要するにレンズを取り付ける際の,マーキングです。私はどんなカメラでもこのマーキングを律儀に見て取り付けていますので,これがないレンズは結構困ります。

 手にしたレンズのうち,MC-Rokkor28mm/F3.5と,MC-Rokkor50mm/F1.7の丸ポチが外れてなくなっており,MD-Rokkor50mm/F1.4についてはきちんとついていました。

 大きさを測ってみると,直径3mmですね。まち針の頭を半分に切って使おうかとも考えましたが,残念なことに手元にはありません。

 ないものは作る。

 まず,なにかと出番の多い「型想い」を茹でます。柔らかくなったところで,直径3mmのLEDを2つ突き刺します。

ファイル 91-1.jpg

 冷えるのを待ち,LEDを抜き取ります。そして,これもなにかと出番の多いプラリペアを流し込みます。

ファイル 91-2.jpg

 気温が低いせいもあり,硬化までに結構な時間がかかりましたが,無事にかたまった後,型から取り出します。

ファイル 91-3.jpg

 いやー,型想いとプラリペアでこういう小物を複製すると,あまりのリアリティについつい笑ってしまいます。半透明のLEDそのものです。

 それで,これをカッターで切断,適当に削って大きさを合わせ,近い色で塗装してからゴム系の接着剤でレンズに貼り付けます。

ファイル 91-4.jpg

 どうですか,遠目に見たら,ばれないでしょ。

 色は近似色を探したところ,グリーンマックスの鉄道カラー「京急バーミリオン」が最適と判明。半光沢であるところもポイントです。余談ですが鉄道カラーには,カメラの補修に使えるいろが結構揃っています。湘南色のオレンジなど,レンズやボディのオレンジにはもってこいです。

 ということで,この丸ポチの効果は絶大です。今までおろおろしていたSRマウントのレンズ交換が,びしっと決まるようになりました。見た目のアクセントとしても非常に重要な部品だっただけに,復元して良かったなあと。

 え,なぜMD-Rokkorから丸ポチを外し,これを原型に型を取らなかったのか?ですか。それは簡単です。MD-Rokkorから丸ポチを外す事が出来なかったから,です。

 しかし,それにしても,絞りリングとピントリングの向きが逆というのは,どうしても体が受け付けません。これだけが本当に惜しいです。

猫が来ました

 今日は一年のうちでも最も寒いとされる時期です。

 それほど天気がいいわけでもないのに,裏庭に猫が来ました。

 ちょうど,MEsuperでもう1本フィルムを通してみたかったところだったので,シャッターを切りました。

ファイル 89-1.jpg

 しかし,またも問題が。コマ間隔のばらつきが大きく,ひどいものは重なってしまっています。これはさすがに無視できないので,また分解です。

 分解の結果,どうも巻き上げ機構の油の固着が原因で,巻き上げのラッチのかかり具合にムラが出来ているようです。分解し,ベンジンで清掃すると,ベンジンが真っ黒になりました。

 どうもこのMEsuperはかなり酷使されたもののようで,あらゆる部分の油が固着しています。

 一応,確実な巻き上げは出来るようになりましたし,巻き上げのフィーリングもかなり改善しましたが,果たしてどうなることやら。

 しかしこの猫,ちょっと元気がなかったんですよね。寒いから当然ではあるのですが,鼻の頭も白くなっていたので,良い状態とはいえないようです。

 寒さも峠を越えました。あと少し辛抱して,あったかい春を元気に迎えて欲しいなあと思います。

MEsuperも直りました

 MEsuperが直りました。日曜日に再修理を行い,月曜日に試写して見たところ,前回問題となっていた高速側の露光不足やムラがなくなっていました。

 先に結論から。

ファイル 87-1.jpg

 これは1/2000秒,F1.9開放です。続いて,

ファイル 87-2.jpg

 これは1/30秒,F22です。

 これだけ見ても余りよく分かりませんが,1/2000秒,F1.9から1段ずつ絞り込んでいき,最終的にF22まで順番に撮影した結果,コマ間の露出のバラツキもほとんどなく,露光ムラも確認できませんでした。

 オートだけではなく,マニュアルでも同様の試写を行いましたが,同様に良好な結果となりました。

 また,1/125でのストロボ撮影もテストしましたが,こちらも問題なし。一応すべての動作を確認できたので,MEsuperの修理は完了したということにしました。

 さて,なにが問題だったのかというと・・・


(1)シャッター駆動系の清掃

 セイコーのシャッターユニットは羽根を分解し,1枚1枚ベンジンで清掃を行ったので問題はないと考えていたのですが,よくよく見るとシャッター羽根を駆動している駆動系の汚れがひどく,スムーズな動きを妨げています。

 真っ黒で堅くなったグリスがこびりついている所を見ると,場所によってはかつてのオーナーがグリスを塗りたくったのではないかと思います。

 シャッターユニットをもう一度外すのは,配線を切ってしまうなどのリスクもあり,本体に取り付けたままで清掃を行うことにしました。綿棒にアルコールを含ませ,可能な限りこびりついたグリスを落とします。

 そして,効きそうな所に模型用のセラミックグリスを少量塗り,同じく模型用の柔らかいオイルを所々に注油して,動作がスムーズになっていることを確認しました。


(2)幕速の調整

 前回の幕速の測定でも特に問題となるような速度ではなかったのですが,せっかくですので先幕と後幕の速度を合わせておきます。

 MEのサービスマニュアルによると,20mmを6msで走行するように調整するのだそうです。もし等速で走行していると仮定すると,私の測定器の走行距離である23mmを走行する時間は,6.9msとなります。MEsuperのサービスマニュアルにはMEと同じと書かれているのですが,1/1000秒のMEならいざ知らず,1/2000秒のシャッター搭載機であるMEsuperでは,これは少し遅いですね。

 一般的な値として6.5ms程度にするものですから,この際ですので6.5msに調整します。シャッターユニットの調整ネジを締めたりゆるめたりしながら,先幕と後幕がそれぞれ6.5msになるように調整しました。

 メカシャッターの速度である1/125秒も,最終的にきちんと出ていることを確認しました。


(3)メモリスイッチとマグネットスイッチのタイミング調整

 これが前回に気になっていた確認ポイントです。

 MEsuperのサービスマニュアルには詳しい記載がなく,MEと同じと書かれているだけで見落としていたのですが,改めてMEのサービスマニュアルを見てみると,ミラーボックス底部に取り付けられたスイッチのタイミング調整が必要なようです。

 MEでは,初期状態でメモリスイッチがON,マグネットスイッチがOFFの状態です。シャッターがレリーズされミラーが上がると,メモリスイッチがOFFになり,約10ms後にマグネットスイッチがONになります。

 この10msというタイミングが重要なんだそうで,スイッチの接点を曲げたりして,5msから12msの範囲に収めなさい,と書いてあります。うーん,こういうスイッチの物理的な張力に頼ってタイミングを作るって,やっていいのかなあ・・・

 流れとしては,ミラーが降りているときは露出計の出力がそのままスルー,ミラーが上がるとその時の値を記憶して露出時間を作ります。

 マグネットはME系では1つだけ使われており,これは後幕の係止に使われています。よって先幕はミラーが上がってから,あるタイミングで自動的に走行を開始していることになります。

 先幕が走行を始めてからマグネットを通電して後幕を係止してもおそいわけですから,ミラーが上がって先幕が走り始めるまでの「ある時間」の間に,マグネットに通電する必要があります。このタイミングが10ms,ということなのでしょう。

 もし,マグネットに通電されてなければ,後幕が係止されるのはメカ的な機構によるラッチだけとなりますので,先幕が走行を完了してから後幕が機械的に走行を開始することになります。つまりこの時がシャッター全開になる1/125秒のメカシャッターになるわけですね。

 この10msというタイミングがずれてしまった場合を考えてみると,すでに1/2000秒を出すのに必要なスリット以上の幅になってから通電されても間に合いませんし,あまり早くに通電されても露出時間の生成が終わってない段階だったとしたら,1/2000秒で必要な幅のスリットより狭い状態で係止が外れてしまったりするかも知れません。

 いずれにしても,正確なシャッター速度を出すのに,とても重要なポイントであることは間違いでしょう。

 ここをどうやって確認するか,結構考えました。

 最近のデジタルオシロスコープを使えば一発で解決なのですが,私の手元にはアナログオシロしかありません。周期現象の確認は得意なアナログオシロですが,単発の過渡現象を捉えるのは大の苦手です。

 とりあえず2つのスイッチに電源を入れ,ONとOFFが観測できるようにしておきます。オシロスコープの1chと2chにそれぞれのスイッチをつなぎ,メモリスイッチがOFFになるところでトリガをかけて,単発現象を捉えます。

ファイル 87-3.jpg

 上がメモリスイッチ,下がマグネットスイッチです。メモリスイッチに激しいチャタリングが見られますが,一応メモリスイッチがOFFしてから10msしてからマグネットスイッチがONになるように調整をしました。

 実は元々10msになっていたかを確認できなかったのです。1chと2chを逆につないでしまい,トリガがかからなかったのですが,おかしいなあとスイッチの張力を,うかつにもいじってしまったのです。

 当然トリガはかからず,よくよく見ると逆になっている接続を元に戻して,波形が出てくるのを確認しました。この時ずれた値が読み取れたのは,おそらくいじってしまったからでしょう。

 推測に過ぎませんが,ここは最初からそれなりの数字が出ていたようです。今回この方法できちんと確認を行ったことは,安心材料の1つという程度になりますね。

 ここから余談ですが,オシロスコープの管面の写真,なかなかよく撮れています。

 アナログオシロの写真を記録するには,専用のオプションが一眼レフにも用意されていました。管面に密着させるフードがあり,これを使って遮光しつつシャッターを開けておけておきます。

 管面の波形以外の表示,文字や目盛りなども全部消灯してあり,トリガがかかって波形が出た時に1度だけ,すべての表示が点灯するというSingle Trigger Modeというトリガモードが,アナログオシロには用意されていました。

 通常の一眼レフや,専用のポラロイドカメラを,このモードで使えば波形の記録や細かい測定も出来るようになるわけです。

 しかし,今や一眼レフもデジタルの時代。

 D2Hを使ってデジタルストレージオシロを実現してみましょう。

 SIngle Trigger Modeは1回きりで次の観測にはリセット動作が必要ですからいちいち面倒なので,後悔はNormal Trigger Modeで波形を走らせることにしたのですが,この場合波形以外の表示は点灯したままです。

 そもそもオシロスコープ撮影用のフードなどもありませんので,三脚を吸えて部屋を暗くし,リモートケーブルでバルブの時間を出来るだけ短く出来るようにします。

 レンズはなんでもよかったのですが,45mm/F2.8Pを選びます。

 管面の明るさを適当に調整し,シャッターを開けた瞬間に波形を出します。波形が出たらすかさずシャッターを閉じます。

 こうして,それほど苦労することもなく撮影できたのが,この写真です。


(4)ストロボ駆動の失敗

 実は,前回の組み立て後も,後になってストロボが発光しないことに気が付いて,再度分解したという経緯がありました。

 この時の原因は,ホットシューにストロボが装着されることで押し込まれる突起の動きが渋く,その突起の先にあるX接点のスイッチがONにならなかったことが原因だったのですが,清掃後には復活しました。

 今回,一通りの組み立てが終わってからストロボのチェックを行ったところ,またも発光しない。理由は前回とは違うと思うのですが,どうもX接点のスイッチの接点の動きが微妙なようです。ここをしっかり曲げて間隔を調整して,とりあえずいまは直っています。でも信頼性が低いので,実際の撮影には使わないでしょう。


 以上4点の作業をしたわけですが,組み立て前に確実に高速シャッターが出ているかどうかを確認するすべがありませんので,これで直ったら御の字だなあ,くらいで組み立てをしました。

 一応シャッター速度の確認も行ったところ,正常な結果が出たので自信がなかったわけではなかったのですが,前回も同じチェックで問題を見逃したので,テスト撮影をするまで安心できません。

 あまりあてにしないで現像してみて,出てきた結果にほっと胸をなで下ろしました。これでMEsuperも修理が完了。

 注油部分がこれまでになく多いカメラになってしまったので,経年変化が心配ですが,今はとりあえず問題なし。この状態をリファレンスとして,調子が悪くなったらこまめに見ていくしかありませんね。

 そんなわけで,とりあえずカメラ関係での仕掛品は消滅。実にめでたいです。

 これだけたくさんのカメラやレンズを短期間に手がけることになり,正直やはり疲れてしまいました。MEsuperが修理できたことで一休みとし,しばらく撮影を楽しむ余裕を作りたいと思います。

カメラ関係のメンテナンス

 さて,年末から年始にかけて数多くのレンズやカメラのメンテナンスを行ってきましたが,まとまってきましたので駆け足ですがレビューします。

・MEsuper

 年内に終わらせようと頑張ったMEsuperですが,レストア自身は終わったものの試し撮りがまだで結果については年越しとなりました。

 先日ようやく試し撮りを終えたのですが,結論から言うとNG。実用になりません。

ファイル 84-1.jpg

 これは1/2000秒のオートの結果です。絞りはF2.8ですが,非常にアンダーで露光ムラもひどいです。マニュアルの1/2000秒でも同じ結果となります。レンズはFA43mmですから,レンズが悪いということはないはずです。

 原因を調べましたが,どうも1/2000秒のシャッター速度があまりに高速になっているようで,実力で1/4000秒近く出てしまっているようです。当然露光ムラも大きくなっており,使い物にはなりません。

 1/2000秒が使えないのは残念なんだが面倒なので割り切るかなあ,と甘えたことを考えていたのですが,よくよく調べてみると1/125X秒から上の高速シャッターが,やはり全体的に速めになっています。1/500秒よりは1/1000秒,1/1000秒よりは1/2000秒と,高速になるに従ってズレが大きくなっていきます。

 ただ1秒はきちんと出ているので,シャッター速度を低速側と高速側で別々に調整できないMEsuperの場合,やはり調整では解決しないような根本的な問題がどこかにあるんだろうと思います。

 幕速も気になって測定してみましたが,先幕が6.0ms,後幕が6.5msなので,先幕が少し速めですが,後幕が追いついてしまうようなことはないでしょう。それに幕速が遅いわけではないので,露光不足が起こっている今回の現象とは無関係であるはずです。

 低速シャッター専用のMEsuperなんてあり得ません。再修理決定です。


・MC W Rokkor28mm/F3.5 SG

 ミノルタXEが非常に好感触であったことに気をよくして,28mmを探していたところ,3400円ほどで手に入れました。手元に届いた28mm/F3.5は結構大きなカビがありましたが,それ以外には汚いくらいで,十分許容範囲です。

 カビは後玉の裏側にありました。これをささっとぬぐい取り,ついでに他のレンズもばらせる限りばらして掃除をします。ただし前玉を含む前群については,分解の必要もないほど綺麗だったのでこのまま使います。

 傷もなく,綺麗に蘇った28mm。お気に入りのSMCtakumar28mm/F3.5と同じ時期の製品で似たようなスペックですから,自ずと期待が高まります。

ファイル 84-2.jpg

 期待以上です。ミノルタのロッコールレンズは発色の良さを良く耳にしますが,これは本当だったんだなあと感じました。

 ただ,どうしても慣れないのが絞りリングの回転方向。フォーカスリングの回転方向がニコン/ペンタックスと逆なのはまだ許せるとしても,絞りの方向が逆なのは,私としては大混乱です。慣れというのは恐ろしいものです。


・MD Rokkor 50mm/F1.4

 XEを譲ってくださった方が,どうぞと贈って下さったのがこの50mmです。少々カビがあります。

 カビの場所は後群の先頭のレンズ,凹面にありました。しかし,コーティングにまで達していないので拭き取れば復活します。

 これまたついでですので,後群を数枚ばらして,ホコリや曇りを拭き取ります。前群は綺麗だったのでこのまま使います。

 作例は,あまりいいものがとれなかったのであげませんが,写りはばっちりです。


・MC Wide Rokkor 135mm/F3.5

 ソフトコーティングであることに気が付かず,1面だけコーティングをはがしてしまった135mmですが,これも綺麗になって復活しました。条件の悪いところでのゴーストやフレアの試験はやってませんが,試写の結果とりあえず目立つような問題はなし。


・Ai Zoom-Nikkor 35-105mm

 これもXEを下さった方が,50mmと一緒に送って下さいました。マクロ領域への切り替えがあるレンズで,ずっしりと重たいレンズです。

 鏡筒は塗装も至る所が剥げており,傷やへこみも多くあります。しかしレンズには傷はありません。

 カビもなかったのですが,かなり大きなゴミが入り込んでいたため,分解掃除を試みます。ズームレンズの分解はかなり難易度が高いのですが,それでもこのころのレンズは定石通りにネジをゆるめていけば,綺麗に分解が出来ます。

 このレンズは4群に分かれており,しかも群単位で外せます。ですから順番に外していって,気になる群だけ分解すればよいようです。私の場合,幸いにして鏡筒の分解を行うことはせずに済みました。

 ゴミを取り除き,ついでに拭き掃除も可能な限り行って,かなり綺麗になりました。

 しかし,このころのズームレンズってのは,私の腕や感性では,正直使い道がなかったりするんですね。Fマウントのズームレンズはタムロンの28-200を持ってますし,デジタルなら18-200が万能選手です。ちょうどこのレンズの領域の単焦点レンズはいろいろ持っていることもあり,性能云々を理由にせずとも,面白さという点でこのレンズを持ち出すことは少ないのではないかと今は思っています。

 それでもレンズが綺麗に磨けると情がわくもので,剥げた塗装のタッチアップと,文字のスミ入れを終えて見違えるようになりました。


・タムロン28mm/F2.8

 これは昨日書いたのですが,MEsuperと一緒についてきた28mmのレンズです。Kマウントの28mmも,手元にあって悪いものではないということで,結構気合いを入れてレストアしました。

 カビがあったのは後玉の裏側で,コーティングには達していません。ヘリコイドグリスが抜けてスカスカでしたのでグリスを充填し,好ましい感触になりました。

 無限遠はオートコリメータで出して,これは問題ありません。

 で,MZ-10に取り付けようとしたのですが,なんと取り付けが出来ません。Kマウントでこんなことがあっていいのかと,レンズの組み立て不良を疑ったのですが,結果はKAF2マウントのパワーズーム用電源供給端子が,レンズの裏側出っ張っているガードにまともにぶつかっているのがわかりました。

 FA43mmと比べてみると,FA43mmではこのガードはパワーズーム用電源供給端子を避けるように小さくなっており,28mmについてもこの程度まで小さくしないと駄目なようです。

 帰省直前のあわただしい中,少々乱暴な方法ですが,ペンチで挟んで折り取ります。折った部分はつや消しの黒で反射防止をしておきます。これで問題なし。

 試写したのですが,普通に良く写る28mm,という以外,特に個性を感じることはありませんでした。出番は少ないでしょうね,これは。

 フィルター径が49mmということで,純正の角形フードがそのまま使えます。これを大阪で買い求めて取り付けてみるとなかなかどうして,格好いい。やっぱ広角レンズには角形フードですよ,角形。

 なお,この28mmをプチプチに来るんでバッグに突っ込んでいった結果,プチプチを突き破って飛び出したとがった部分がFA43mmのフォーカスリングを傷つけた話は,いつも使っている特製の半光沢黒を丁寧に塗ってごまかしました。ぱっと見ではばれないでしょう,きっと。


・タムロン35-70mm/F3.5ミノルタMD
 XEのてこ入れとして,いわゆる標準ズームを1使っておくことにしました。レストアなど必要ない美品でしたが,1500円かそこらだったと思います。

 このころの標準ズーム,特にレンズメーカー品については,私は全然良い衣装を持っていません。ファインダーで見れば分かる収差が平気な顔をして現れるのは,安かろう悪かろうという問題ではなく,その会社のポリシーの問題だと感じていました。

 ただ,1995年以降のレンズの性能には目を見張るものがあり,以降偏見はなくなりました。

 で,このレンズです。これも実は良く写るレンズでした。広角から望遠,マクロ領域までいろいろ遊んでみましたが,とりあえず破綻もなく,非常に無難にまとまっています。

 性能を言い出すとさすがに昔のズームだなあと感じるわけですが,しかし性能の低さが直ちに悪い方向に向いているという訳にはいかないとも思います。

 ただ,最大の欠点は重いこと。XEとの組み合わせは,もはやこのレンズとだけでも「重いなあ」と不平を周期的に繰り返す重さです。

 どういう使い道があるかなあと考えていたのですが,28mm-50mm-135mmが揃ったXEで,やはりこのレンズの出番は少ないように思います。


 こんな感じです。

 やっぱり当面の目標は,MEsuperですね。思い当たる確認箇所があるにはあるので,ここを調べる必要がまずあるのですが,そのためにはミラーボックスを外さないといけません。ほとんど全バラシになりますので,生半可な気持ちで取りかかると失敗します。

 時間的にも気分的にもゆとりのあるときに,やるしかないなあと考えています。

 それにしても,ちょっとレンズや機材を増やしすぎになってきたと思います。レンズもカメラも,新品ではない以上,気が付いたら壊れているということが起こるものです。数が増えれば壊れるカメラも増えるので,私一人が面倒を見られる台数はそれほど多くはありません。

 そういう意味でも,どうしても欲しいなあと思うものを除いては,もうむやみに増やすのは控えようと思います。

 うーん,でもなあ,Kマウントのレンズは,もうちょっと欲しいよなあ・・・

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