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夏と闘うキュウリ

 キュウリの様子が毎日気になって仕方がありません。

 東京は今週,お盆らしい強烈な暑さで,人も植物も弱っているわけですが,うちのキュウリも例外ではなく,毎日帰宅して様子を見ると,もう復活はかなわないのではないかと思うほど,しおれてしまっています。私もこれを見るのは辛いです。
 
 直射日光が当たらないエリアはないのですが,問題はその照射時間の差です。もっとも短い部分はしおれておらず,大変な勢いで成長をするようになりました。

 最も長く照射されるエリアは悲惨で,土はカラカラに乾き,葉はまるで茹でたようにぐにゃぐにゃに垂れ下がっています。

 そして,せっかく咲き始めた花も,しゅんとしぼんで,ある物は落ちてしまっています。

 もっともひどい状況のものは,タイルの上に置いていたものでした。直射日光の照射時間はそれほど長いわけではありません。

 キュウリをなめていた私は,2Lのペットボトルで鉢植えすることにしたわけですが,蔓が巻きつき始める前に,すでにペットボトルが根でいっぱいになっていました。しかしキュウリはめげずに,ペットボトルの底に開けた小さい穴から根を出して,直接地面に根を張りだした結果,なんとかここまで生きながらえてくれたのです。

 ただし,一部のペットボトルについては,タイルの上に置いたため根が地面に張れず,ある時期から急激に生育状況が悪くなったのでした。

 そして今週の月曜日,とうとう「もう枯れるか」と思うほどしおれてしまったのです。茎ももはや自立不可能で,下向きにヒゲが巻き付いている始末です。

 かわいそうなことをしたものよ,と反省し,私は帰宅後にそのタイル(というかブロック)を無理矢理引っぺがし,地面を露出させて,ここにペットボトルを置くようにしました。

 それでも,他と違ってこれから地面に根を張らねばならず,水の吸い上げ能力を考えても大きなハンディを背負っています。

 この時私ができる事はこれが精一杯,ということで,たっぷり水をやってすっかり祖入れたキュウリ達が復活していることを祈りつつ,眠りにつきました。

 翌朝,なんと全てのキュウリが復活していました。青々とした葉を広げ,しっかりした茎で伸びてくれています。花も開いてくれています。生命力の強さを感じました。

 月曜日の朝は,前日の夜に大雨が降ったため水やりをしなかったのですが,しおれた原因はこれも1つあっただろうと,火曜日の朝は水たまりが出来るほど水をやって出社しました。

 しかし,帰宅後は同じようにしおれています。前日はしおれたあげくに一部の葉は枯れてしまいましたが,さすがに今回は枯れることはなく,しおれているだけですが,その程度は前日と変わらぬほどの凄惨さです。ただ,もっともしおれたエリアは,最も照射時間の長いエリアになりました。

 こりゃいかん,とあわてて水をやりますが,天気予報ではこの天気がしばらく続くといっています。なにか対策をしないと本当に枯れてしまうかもしれないと,ない知恵を絞りました。

 ぱっと目に付いたのは,ホースの先端に付けたシャワーヘッドです。ポタポタと水漏れするので,水道の栓を開けておくことが出来ないのですが,この水漏れ具合は,ちょうど常時土を湿らせておくのに都合が良いくらいじゃないかと気が付きました。

 その夜は水をたっぷりやり,またも復活を信じて眠りましたが,翌朝は全てのキュウリが水を吸い上げ,しっかりと葉を広げてくれていました。

 まずは水をたっぷりやり,次に直射日光の照射時間が最も長く,最もしおれてしまうところに,水漏れしているシャワーヘッドを置いて出社しました。

 帰宅して様子を見ると,シャワーヘッドを置いた部分は全くしおれず,すくすくと成長していました。これは効果絶大です。しおれる原因は水不足であるという事がこれで証明されました。

 もともとタイルになっていたエリアのしおれ具合は,日に日に増す暑さのせいでひどくなる一方ですが,上手い具合に水をやり続ける仕組みを構築出来ません。帰宅が遅くなったこともあって,泣く泣く水を多めにまくことくらいしか出来ずにいました。

 そして木曜日の帰宅後,さらに観察をしていると,しおれる->復活を繰り返した株は,ほとんど成長していないことに気が付きました。葉の大きさも小さく,面積で他の半分くらいしかありません。茎も細く,背丈も小さいままです。花も咲いてはいるものの小さいままで,しぼんで落ちている花も多くあります。生きるの精一杯で,成長どころではないのでしょうね。

 葉の色は他に比べて非常に濃いのですが,その理由は私にはわかりません。

 期待の雌花のつぼみも,他に比べて一回り小さく,しおれるということの負担の大きさを物語っています。しかし,たくさんの水を与える事以外に,何もしてあげることはないのです。

 そして今朝,気休めに2Lのペットボトルに水を入れ,先端が細くなったノズルを地面に突き刺して出社しました。しかし,帰宅してみるとペットボトルの水は全然減っておらず,結局昨日と同じく,しおれたキュウリがそこに苦しそうにしていました。

 土曜日からは夏休みに入り,私も常に様子を見ることができます。水を頻繁にやることも可能ですし,必要なら常時土を湿らせるシステム(実はもう構想済み)を作ることも出来ます。とにかく,今週いっぱいだけ乗り切ってくれればあとは何とか出来るという気持ちで,過ごして来ました。

 ただ,今週の5日間の厳しい暑さがキュウリの生死に関わるほどであったことは事実であり,背の高さが最大と最小で倍ほど違うという状況を見ていると,もしかして取り返しが付かないほどの5日間だったんじゃないかと,そんな風に感じています。

 早くも来年に向けての反省ですが,まずやっぱり地下植えしないといけないということ,株の数はあまり多くしないこと,水をきちんとやること,そしてもう少し早めの時期に蒔くこと,をやらねばならないなと思います。

キュウリの花が咲いている

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 6月27日に,キュウリの種を蒔いた話を書きましたがあれから1ヶ月と少し,素人の思いつきで蒔かれた彼らはすくすくと成長し,とうとう今朝花をつけました。いやー,うれしいものです。

 まず,7月近くになって,普通は苗で育てるキュウリを種から育てるなど,うちの母親も無謀だと言って笑っていましたが,日よけにするくらいで合格と考えていた私としては,その実を食べようなどと言う浅ましい考えは,7月中旬には捨てていました。

 双葉が出てからはみるみる大きくなり,7月上旬のかーっと続いた晴天で大きな本葉を広げました。2枚3枚と数が増えると,自立できないほどに背丈が伸び,ようやくひげがネットをとらえて上に上に伸び始めたのg2週間ほど前。そこからは1日あたり10cm近い速度で成長していました。

 残念な事ですが,間引きを二度ほど行いました。それでも2Lのペットボトルは根でいっぱいになり,土の表面に顔を出すほどです。それでもこれだけ育つのは,おそらくですが,ペットボトルの底に開けた穴から根が出て,下の土に根を広げたからではないかと思います。

 私の手のひらを超えた大きさの葉がいくつも広がり,複数のつるは互いに絡み合って支え合って伸びています。

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 先端部のそのたくましさ,育とうとするその力を表現には,生命力というものを,改めて意識させてくれます。

 そして一昨日の夜,葉と茎の間の節から,いくつかの小さなつぼみを見つけました。一両日中に咲くだろうと思っていたら,今朝4つの雄花が咲いているのを見つけました。早速蝶が花にたかっていました。

 ざっと見てみると,期待の雌花は見つかりません。これから咲くであろうたくさんのつぼみは,見る限りすべて雄花です。雌花がないと実はつかないわけで,男ばかりのむさ苦しい庭になってしまいました。

 私は詳しくありませんが,雌花が咲くにはなんらかの条件が必要らしいです。思い出すと私が子供の頃に育てたスイカもメロンもヘチマも,ほとんど雌花を咲かせたことはありませんでした。

 条件を満たしてフラグを立てないと登場しないというのは,どこの世界も同じですね・・・

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 日よけとしての機能は果たしてくれつつあります。これからも楽しく観察していきます。

京という名の計算機

 日本のスーパーコンピュータが世界一になりました。

 ニュースでも採り上げられていましたし,今回に限って言えば「世界一になる必要があるのか,2位ではだめなのか,1位のために700億円必要なのか」と,畳みかけるような詰問が話題になったことでも広く知られる日本のスーパーコンピュータ「京」が,Linpackベンチマークで8.16PFLOPSを叩きだし,TOP500リストで第1位に輝きました。

 2位のスーパーコンピュータに対し,3倍近い性能差という圧倒的な1位です。

 特徴はニュースでも報道されているのでここでは詳しく触れませんが,特筆すべき点は,その実行効率の高さと処理能力あたりの消費電力の低さ,そしてここまでの経緯です。

 そもそも,日本のスーパーコンピュータはCRAYのベクトル型を手本にして開発され,1980年代に世界を席巻しました。富士通,NEC,日立と,今で言うHPCの世界はコンピュータメーカーの意地と誇りを具現化するものとして,その先頭を走り続けていました。

 スーパーコンピュータは核実験にも使われることから,安全保障上の関わりも深く,経済大国,技術大国となった日本がこの世界"も"牛耳るようになることを,特にアメリカが懸念して,日本製のスーパーコンピュータに高い関税をかけて,事実上の締め出しを行ったことはよく知られています。

 一方で本家本元のアメリカのメーカーは,買収や倒産などを繰り返して,どちらかというと自滅に近い感じで消えていったのですが,これはPCの世界で高性能化が進んだx86のCPUを多数使ったスカラー型のスーパーコンピュータが,価格と性能のバランスから主流となったことと無関係ではないでしょう。

 PCを多数繋げて大きな計算能力を得ることは,正しいアプローチだと思いますが,私個人はこれによってベクトル型のスーパーコンピュータが駆逐されるとは思っていなかったのです。それは,あまりにアーキテクチャが違い,結果として目指すものも得られるものと違うので,共存するだろうと思っていたからです。

 しかし,ベクトル型のスーパーコンピュータは,共存するにはあまりに巨大で,あまりに高額すぎました。

 そんな中,NECのSXをベースにした「地球シミュレータ」が世界1位と獲得し,長くその席を譲らなかったことは,とても誇らしいことでした。日本製という事にはあまり関心はなく,生粋のベクトル型であることが,感動的ですらありました。

 記録だけではなく,天気予報,エンジニアリング,研究などに使われ多くの成果をあげた地球シミュレータですが,PCの進歩と同時に進むスカラー型スーパーコンピュータの性能向上に次第に追いつかれ,追い越されていきます。

 当然,次世代機種の開発が目指されますが,ソフトの互換性の問題やユーザーのベクトル型を望む声から,当然のようにベクトル型で作られることになります。

 しかし,スカラー型にはスカラー型の利点もあります。そこでベクトル型とスカラー型の複合システムという形で,2007年に概念設計が完了します。この結果,スカラー部は富士通が,ベクトル部とスカラー部との接続部分をNECと,NECと契約を結んだ日立という,日本の三大メーカーの連合によって,開発されることになりました。

 2009年には富士通から,このスーパーコンピュータ用に開発したCPUが128GFLOPSという世界最速のCPUとして発表されます。

 ところが同じ2009年,NECが事実上の撤退を決定,同時に日立も撤退します。ベクトル部の担当が抜けた以上,大幅なアーキテクチャの変更は避けられず,結局このスーパーコンピュータはスカラー型として再スタート,開発は富士通のみで行われる事になりました。

 さらに政権が民主党に移り,事業仕分けという公開処刑の場に引きずり出されたこのプロジェクトは,存亡の危機に立たされます。

 この話は大きな反響を呼び,一部感情論を巻き込みながら,国家と科学技術という大きな枠での議論に発展して,プロジェクト中止の危機を脱します。

 そして2011年,「京」というとてもより名前をもらったスーパーコンピュータは8.16PFLOPSという性能と93%という実行効率で,世界のトップに立ったのです。

 私個人は,世界一は素晴らしいことだし,日本という国には,これだけの力があるのだなあとつくづく感心したのですが,一方でお金がかかりすぎているなあということと,世界一位になることがいつしか目的にすり替わっていたんじゃないのかなあと思います。

 予算としては,すでに1000億円を超えています。既存の建物を使わず神戸にわざわざ専用の建物まで建設し,長い時間をかけて作られた「京」は,確かにお金さえかければ作れるような生やさしいものではないにせよ,お金にものを言わせた古い体質で作られたものであるという印象も拭えません。

 誰かが言ったように,スパコンの名を借りた公共事業というのは,事実かどうかは別にしても多くの人の持つ印象ではないでしょうか。

 それに,これだけの予算をつぎ込むのですから,それだけのリターンがなければなりません。そのリターンとして強調されたことが,世界一と夢と希望だとすれば,それは「ダメ」と言われてしまいます。

 そうではなく,これまでの計算機ではこれだけしか出来なかったことが,このコンピュータによってここまで出来るようになる,だから1000億円かける価値があるのだ,という説明がなければなりません。

 私などは,このことに気付いていなかったというだけではなく,世界一になること以外に,このコンピュータでなければならない理由などなかったのではないのか,と勘ぐってしまいます。

 高速なコンピュータを用意するという事は,いわば時間をお金で買うことと同じです。しかも時間とお金は比例せず,高速になるほどお金が余計にかかります。当然,その時々でもっともコストパフォーマンスの良い速度と金額というのが決まって来ることになり,技術の進歩というのは,極論すればその「旬の速度と金額」が底上げしていくことをいうのです。

 そりゃ,2秒かかるより,1秒で終わった方がいいに決まっています。だけど,2秒で100円,1秒なら200円かかると言われれば,まあ2秒でいいか,というのが「普通の感覚」でしょう。

 旅行に行くのに,安いけど時間のかかる列車と,高いけど時間のかからない航空機のどちらを選ぶかという話に例えると,「京」は航空マニアが自ら乗りたいと最速の飛行機をわざわざ作った,という感じです。

 私は,NECと日立が撤退したのは,こうした感覚のズレがあったことが根本にあったではないかと思っています。

 基礎研究にはすぐのリターンはない,宇宙開発も同じで,夢と希望も立派な目的だ,という意見には,反論はありません。私もそうだと思います。

 基礎研究も宇宙開発も,始めなければ全く先に進みません。他に変わるものもなければ,これを進める原動力は純粋な知的好奇心です。だからリターンがすぐになくても,夢と希望だけでも,許されます。

 一方,スーパーコンピュータはどうでしょうか。すでに一定の市場があり,その技術は民生品への転用が直接可能です。数年経てばもっとリーズナブルでもっと高い性能のコンピュータを作る事が経験的に可能と分かっており,しかも時間させ気にしなければ少々古いスーパーコンピュータでも同じ結果が得られるのです。

 この2つが同じもの?笑わせるな。

 夢?希望?君たちだけの夢だろう,希望だろう。

 科学技術の議論に経済合理性を引っ張り出すことに,嫌悪感を示す人も多いですが,スーパーコンピュータは「商品」ですので,経済合理性と共に議論されねばなりません。

 今年,BlueWaterというIBM製のスーパーコンピュータが,400億円ほどの費用で世界トップに躍り出ると言われています。1000億円と400億円,しかも性能は「京」の1.5倍と言われています。

 また,スーパーコンピュータは目的ではなく「道具」です。道具である以上,そこから何が生み出されるかも重要で,一緒に議論されなければなりません。

 こうした問題意識が私には依然横たわっていますが,それでも「京」というスーパーコンピュータは,高く評価されています。処理能力あたりの消費電力の低さ,富士通が作ったCPU単体の素性の良さ,ピーク性能ではなく実力の高さ,そしてこれらをささえるCPUの接続技術は,特に高く評価されています。

 「地球シミュレータ」にしても,「京」にしても,とってもよい名前です。名は体を表すといいます。「京」という日本生まれの才媛が,もっともっと高く評価されるように,彼女の父親と母親にはもっと頑張ってもらいたいと思います。

キュウリの種を蒔いてみる

 今年は原子力発電所が止まっている関係で,電気が足りません。毎日毎日「電気予報」なる笑えないダジャレに辟易しながら,我々は否応なしに電気が足りるか足りないかを日々意識して生活することを強いられています。

 無駄使いをしないことはとても大事な事です。我慢できる暑さをエアコンで快適にすることと,雨が続いて洗濯物が乾かず乾燥機を使うこととは,どちらも贅沢なことではありますが,どちらが切実かは説明の必要などないでしょう。

 私は夏ばてがひどい人で,寒いことには耐えられても,夏の暑さ,とりわけ汗が蒸発せず体温を下げてくれないような湿度の高い夏は,体温調整が下手くそな分だけすぐにぐったりして動けなくなります。

 さりとて冷房をすると,それはそれでまた体調を崩すので,暑い日はぴくりとも動かず,じっとしておくのが一番よいと知っています。

 こんなですから,私の場合,エアコンを使わないようにするという目的ではなく,少しでも涼しく過ごすという目的のために,今年はツル草を育ててみようと考えました。

 昨年の猛暑は電気が不足するという話がなかったにもかかわらず,軒先のゴーヤなどをよく見ました。ツル草は,私は視界が遮られて鬱陶しいし,見た目も気持ち悪いので基本的には嫌いなのですが,よしずやカーテンといった直射日光を遮る機能だけではなく,水が循環していること,その水が空気中に蒸発していること(蒸散といいますね)から,これを窓際に茂らせると本当に涼しいのだそうです。

 ツル草ですから,多年草で抜いても抜いても生えてくる,私の天敵「ヤブカラシ」なんかでもいいんでしょうが,さすがにこれは却下。

 お隣のおうちが植物好きで,ゴーヤを育てると伺ってから,うちもそういうたぐいのものを育ててみようと考えていました。しかし私は農家の出身の割にはまともに収穫できる野菜を作ったことはなく,嫁さんに至ってはサボテンさえも枯らしてしまう猛者ときています。

 実際,昨年はフルーツトマトとバジルの鉢植えキットをもらって育てましたが,フルーツトマトは花がほとんど咲かず,実もならずに枯れてしまいました。バジルも虫にやられ,気が付くと花が咲いて葉っぱが固くて風味もなくなり,そのまま放置していたら木枯らしが吹き始める頃に茶色くなって朽ち果てました。
 
 こんな我々に,夏の暑さをしのぎ,あわよくば食べる事の出来るものを育てることが出来るのでしょうか。

 会社を早く上がった日,近所のスーパーの園芸売り場をウロウロして,我々は壮大な計画を立てつつ,資材調達を行いました。

 育てるツル草は,キュウリです。

 嫁さんの情報によると,葉の茂りはヘチマ->キュウリ->ゴーヤなんだそうです。ヘチマもゴーヤも乾燥に強く,ほっといても育つと聞いていますが,キュウリはさすがにそんなインスタントな植物ではないでしょう。

 しかし,ヘチマなどは大きな実がなっても処理に困るだけ,ゴーヤは二人とも苦手な食べ物なので捨てるしかありません。食べられないものを捨てるのは心が痛まないけども,ゴーヤのように食べ物を捨てる(しかもそれが好き嫌いを理由にしている時はなおのこと)のは,さすがに良心が痛みます。

 そこで,二人とも大好きなキュウリです。

 計画としては,家にいっぱいある2lのペットボトルくりぬき,ここに腐葉土を入れます。ペットボトル1本につき2箇所ほど種をまき,これを3本作ります(結局4本作った)。

 めでたく芽が出てきたら,1階の窓硝子の前にネットを張り,ここに茂らせようというわけです。

 我々は植物を育てることを趣味にしてはいません。プランターなどを買い込んでしまうと,置き場所にも困りますし,捨てるのも大変です。気軽に用意出来て,簡単に捨てられる大きなペットボトルは好都合です。

 ちょっと小さい気もしますが,まあいいでしょう。キュウリにはかわいそうですが,やむを得ません。

 ペットボトルを横に倒し,上面をカッターで切り抜きます。底面には穴を開け,中に腐葉土を詰め込みます。指で1cm程の深さの穴を開けて種を数粒入れて,土を被せます。水をやって終わりです。

 作業は30分ほど。庭に出しておきました。

 しかし,ちょっと思い出してみると,昨年のフルーツトマトやバジルの時には,庭に置いた植木鉢に野良猫が毎日おしっこを引っかけるので,結局2階のベランダに引き上げたことがありました。2階のベランダは灼熱地獄。かわいそうなことをしたものです。

 すっかり忘れていましたが,キュウリとはいえ,一人前に育つには山あり谷あり,のようです。

 ふと思いついて窓をガラガラと開け,良さそうなキュウリを1本もぎ,さっと塩もみしてビールのつまみにするという夢は,果たしてかなうのでしょうか。

Bob Pease逝く

 ある日,ふと目にした記事に私は驚きました。

 米National SemiconductorのBob Pease氏が6月18日に亡くなったというのです。享年70歳。自動車事故だそうです。

 Bob Peaseは日本にも多くのファンがいる,アナログIC設計の大家の一人です。LM337をはじめ,多くのアナログICを手がけました。アナログICを作る事のみならず,使う事についても心を砕き,,彼がNational Semiconductorのホームページで主催していたアナログ回路の講座には,多くのファンがいました。

 世界を引っ張る技術力,独特の語り口に,個性的な風貌で,世界中の電子回路設計者の尊敬を集めた人でした。

 モノリシックOP-AMPの父と呼ばれ,バンドギャップリファレンスの発明者としても有名なBob Widlerは彼の数年先輩にあたり,その死が54歳という若さで突然訪れたとき,同じ仕事に取り組んだ同僚として,悲しみに暮れたといいます。Bob Peaseのページには,モノリシックICに革命をもたらしたBob Widlerを偲ぶ文章が掲載されています。

 日本にも何度か訪れ,熱心なファンがその一目見ようと駆けつけたと聞きますが,私は残念ながらご本人にお会いしたことはありません。

 誰にでも死は訪れます。しかし,今回の自動車事故はまさに驚きと言うほかありません。

 6月10日,伝説的なアナログIC設計者であるLinear TechnoligyのJim Williamsが亡くなりました。これだけでも大きなニュースなのですが,Bob Peaseは6月18日に行われたお葬式に参列した帰り,自ら事故を起こし帰らぬ人となったのです。

 わずか1週間の間に,我々は偉大な設計者を二人も失いました。特にBob Peaseは,多くのエンジニアに慕われ,また現在進行形で彼から学んでいましたから,特にその損失は大きいです。

 偉大な人が亡くなると,その度に時代の節目を意識しますが,NationalSemiconductorがTexasInstrumentに買収された後に続くBob Peaseの死去は,確実に1つの幕が下りたことを感じざるを得ません。

 ご冥福をお祈りするとともに,心から感謝したいと思います。

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