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HC-20の修理~完結編

 HC-20の修理を先日行った話を書きました。LCDの一部に線が入るのに,深追いはせずそのままにした,ということにしたわけですが,やっぱり気持ち悪いので,きちんと時間を確保してから,仕切り直しをすることにしました。

 まあ,どうせ接触不良か接点の汚れ,ゴミを挟み込んだかなんかが原因だと考えていたので,分解して綺麗に掃除し,再度組み立てるだけですから,1時間もあればわると踏んでいました。

 さっさとばらして,LCDを基板に組み付ける金属のフレームの破損箇所を修理し,LCDのガラスや基板,ゼブラゴムの汚れを取り除きます。

 そして丁寧に再組み立てを行います。今回はうまくいきました。

 電源を入れてみますが,残念ながら,全く改善していません。同じ場所に,同じ長さで,同じ濃さの縦線がスパッと入っています。

 この縦線,中央よりやや左側,真ん中から縦1本だけ16ドット分(つまり我慢の下半分)の長さで入っているのですが,完全に表示が行われないわけではなく,ここだけ表示が極めて薄くなるのです。

 なにも表示しない状態だと背景他のピクセルとそんなに変わらないのですが,文字を奥津か表示するとどんどんその線だけ白くなり,文字が増えれば増える程白くなります。

 このラインの配線抵抗がほかよりも大きい場合にこういうことが起きるのですが,私はこれを,ゼブラゴムの圧着不足や端子の汚れのせいだと思っていた訳です。

 しかし,綺麗に清掃し,かつてないほど完全に組み立てたのに,全く同じというのはちょっと解せません。

 コントラストを調整すると,一応ピクセルが黒に点灯したりするので,LCDそのものが死んだわけでも,LCDコントローラが死んだわけでもないようですし,ここで行き詰まってしまうかと思われました。

 そんなとき,偶然基板のパターンをあちこち触っていると,あるところで線が消え,
綺麗に表示が行われる箇所が見つかりました。指を離してしまえば白い線が復活しますが,触っている間は完治するわけで,この段階でLCDやコントローラに加えて,ゼブラゴムや組み立て方にも問題がない可能性が高くなってきました。

 もしやと重い,触った場所のパターンを見ていくと,なにやら傷が付いて,切れそうになっているパターンが見つかりました。肉眼ではギリギリ切れていないよう思うのですが,万が一ということで,銅線でこのパターンをつないでみました。

 すると,白い線が消えて,見事に治っています。

 うーん,どうやら,パターンがほとんど切れてしまい,高抵抗でかろうじてLCDに電荷が流れ込んでいたということでしょう。LCDはいわばコンデンサで,高インピーダンスです。だから,こうしたケースでも完全に消えてしまわず,コントラストが著しく低下した部分として表面化するのでしょう。

 いずれにしても,これで修理が出来ました。

 本体を慎重に組み戻し,動作確認を行って完成です。

 途中,7歳の娘が寄ってきて,なんだこれは,と興味津々です。

 小さい画面に少ない文字数,その割には立派なキーボードを持ち,あげく小さなプリンタがギギギギと怪しげな音をたてて,文字を印刷するというのは,タブレットやスマートホンを見慣れた彼女の目にも,奇異に映ったことでしょう。

 カタカナであれこれと打ち込んでは印刷をして遊んでいますが,これが35年ほど前に登場した時には,電池で動く本格的なパソコンとして世界中で驚きの声が上がったことを,当然彼女は知りません。

 さて,そんなわけでとりあえずHC-20やX-07を含めた,小型コンピュータはすべて故障から解放され,良い状態で動態保存できるようになりました。

 完全にLCDが劣化してしまったシャープのポケコンは年を追うごとにダメになっていき,予備機のPC-1245はもちろん,PC-1251やPC-1246すらも,危険な状態になっています。PC-1211などは言うに及ばず,このままだとPC-12xxシリーズは全滅してしまうかも知れません。

 幸い,PC-1500シリーズやPC-1600シリーズは大丈夫で,この違いは何だろうと首をひねりたくなるのですが,現状では劣化したLCDを復元する方法はなく,かといって進行を遅らせるにも限度があるなかで,いつまでこれらの機種を残しておけるか,頭の痛い問題です。

 

HC-20の修理

 先日,思い立ってHC-20の修理を敢行しました。

 何が悪かったって,LCDの劣化がひどくなっていました。

 もともと,HC-20のLCDは表側の偏光フィルムがめくれてひび割れてしまい,剥がして交換したのですが,この時も表面がカサカサになり,酢酸の酸っぱい臭いがひどかったことを思い出します。

 そう,フィルムで問題になっている,ビネガーシンドロームです。

 あれは,トリアセチルセルロースなるベース材が湿気や熱で化学反応して劣化するという現象なのですが,1990年代にはポリエステルやPETに変更されて,こうした現象は見られなくなってきました。

 ですが,HC-20は1980年代前半の製品で,光学フィルムだったこともあってか,当時圧倒的な使用量があった写真用フィルムと同じ素材でLCDを作るのが普通だったのでしょう。

 とりあえずこれでしのいだのですが,当然裏側の偏光フィルムや反射フィルムも同じようになることが予想されるわけで,いずれ修理が必要になるだろうなあと思っていました。

 昨年の年末,年末恒例の動作チェックと電池の充電で,いよいよLCDの劣化がひどくなっているのをみて,修理の準備をしていたのです。

 X-07の修理では,ここでも書きましたが,粘着性の偏光フィルムをガラスの裏側に張り付け,上からシルバーの塗料を吹き付けることで良い結果を得ました。同じ事をHC-20でもやろうと考えて,片面に糊のある偏光フィルムを購入しておきました。

 いざ,修理です。

 HC-20を分解し,LCDを取り出します。すでに何度も分解しているので,LCDの金属製の枠が金属疲労で壊れていて,基板に固定する部分がありません。

 LCD本体を取り出すと,あの酸っぱい臭いが強烈です。反射フィルムも偏光フィルムもいっちゃってます。

 この2つを綺麗に剥がし,同じ大きさに切った偏光フィルムを張り付けます。そして裏面を,シルバーで塗装します。

 ここで,ガンダムマーカーエアブラシシステムを,手持ちのコンプレッサー(タミヤのREVO)で塗装してみました。概ねうまくいったのですが,やはり圧力が足りないようでもあり,吹きつけにはかなりの時間がかかったことと,失敗を繰り返したことを書いておきます。

 出来たらLCDを組み直して,本体を組み立てます。が,どうもLCDの組み立てに失敗しているようで,LCDに筋が入ります。

 何度か分解して筋を消すのですが,なにせ筋が消えてうまく言ったかどうかがわかるのは,組み立てがほぼ終わってからですので,やり直しは時間もかかりますし,壊してしまう怖さがあります。

 完璧を求めると,本当にきりがなく,多少妥協できるところで今回はやめました。すでに2枚の基板を接続するフレキとコネクタの接触が怪しくなっていて,うまく起動しないときが出てくるようになっています。

 今のところ問題はないのですが,HC-20は手元に置いておくべき名機の1つであるだけに,今後も様子を見ていかねばなりません。

 

 

ちょっとした編み物ブーム

 昨年のことですが,娘がお世話になっている学童で,編み物をするとアナウンスがありました。小学1年生の娘が,手編みのマフラーなど出来るはずもなく,少なくとも私はやらないものだと思っていました。

 しかし,本人はやる気です。友達もやると言ってるらしいです。学童の先生も「大丈夫です」と言い切ります。聞けば,機械を使うとのこと。

 機械?

 編み物の機械と言えば,編み機です。多数の編み針が並んだ上を,ハンドルの付いたキャリッジが左右に行き来する,あれです。

 確かに,左右に動かすだけなら子供でも出来るかも知れませんが,それでも機械編みは教室に通って習って初めて出来るものです。だから大人がほとんどやるんだろうと思っていました。

 始まってみると,その機械というのはなにやら手作りという話です。ますますわからなくなり,現場を見せてもらいました。

 すると,ペットボトルを半分に切り,割り箸を何本か立ててものを使い,これに毛糸を引っかけて,筒を編んでいます。リリアン編みというやつですね。

 娘は2日でポンポンまでついたマフラーを完成させて,上機嫌です。

 これに味をしめた娘は,正月番組のCMで見た「ラブあみ」なるおもちゃを欲しがりました。これ,編み機というより,機織り機です。

 確かに面白そうだと思った私は,度重なる我々両親のうっかりを埋め合わせる事もあり,早速リサーチを開始します。しかし複数ある商品セットごとの構成や価格の違いがわからず,また買い足すオプションで何が出来るようになるのか理解出来ず,この商品は却下しました。

 代わりに買ったのが,リリアン編みの本格的な道具である「ニットクイックルーム 帽子作成編み台」です。ペットボトルを使った自作品では,ペットボトルの太さの筒しか編めません。マフラーは出来るかも知れませんが,太いものが欲しい時,あるいは帽子はお手上げです。

 そこで4サイズの輪っかがセットになってるこれを使えば,すでに習得した技術で帽子を編めます。実はこれが本命でした。

 しかし,これだと「ラブあみ」と違うという指摘に抗しきれません。そこで用意したのが,上位機種と考えて良い「モコもじオリーナ」です。

 縦糸と横糸のある機織り機ですが,パンチカードによる文字や図形を織り込む事が出来る優れものです。パンチカードってのが痺れますよね。

 で,これを探しているときに,偶然見つけたのが「あむかわアミーナ」です。

 そう,これこそ,あの機械編みを行う編み機を,子供向けにアレンジしたものです。

 私の母親も,他例に漏れずまるでギターかキーボードかと思うような大きな編み機を担いで教室に通い,機械編みをマスターしていました。大きく重くかさばり,機械で編める部分は速いけど,それ以外の部分は手作業になり,トータルではそんなに楽できないという根本的なことに気が付いて,母親も熱が冷めてしまい,引っ越しの際に編み機は処分されたことを覚えています。

 なら,なにが編み機の魅力だったのかと思えば,やはり既製品と同じような風合いが手作りで得られる事にあったのでしょう。手編みが尊ばれ,その風合いこそ正義とされる現代においてはにわかに信じがたい面もありますが,当時は既製品が高価で,手作りの理由が「安い」ことだったことで手作りが既製品よりも低く見られる風潮もあって,自作派は一歩でも工業生産品のクオリティに近づこうと頑張っていたのです。

 だから,「レストランの味をご家庭でも」という触れ込みで編み機が入り込むことも,まあわからなくはなく,しかし次第に変化する価値観の中で,すっかり忘れられた存在になっていました。

 と思っているのは私くらいのもので,確かに編み機は30年ほど前に最終製品が出てから消えてしまいましたが,今でもマニアはメンテをしながら使い続けているそうですし,最終品はフロッピーディスクで図案を流し込めるようになっているらしく,これをハックしてUSBでPCに繋げるようにする改造が海外で報告されるや,任意の画像を毛糸を編んで描画できる「プリンタ」として,maker達の間でブレイクしているらしいのです。

 本当かどうか知りませんが,6本の色を切り替えて,キャリッジをモーターで動かす事の出来るようなバケモノのような編み機も存在したらしく,これは稼働するものが世界に数台というレアモノで,伝説となっているそうです。

 一方で,特に女の子向けのおもちゃとして,手作り道具をオモチャにした物の再販がここ数年で続いています。確かに私が子供の頃には,こうしたクラフト系のオモチャがたくさんあったように思うのですが,しばらく見ていませんでした。

 私たちが子供の頃は,親がやっていることを真似したくて,それで親の道具をオモチャにした物が人気を保っていたのだと思いますが,やがて大人が自作をせず,価格の下がった高品質の既製品を買うようになって,子供がこれらに憧れることがなくなったのでしょう。

 しかし,ここ最近,本質的にモノづくりが大好きな子供達の間でブームが到来し,織機や編み機が復活しているという話を聞きました。だから,「モコもじオリーナ」も「あむかわアミーナ」もここ数年で出た新製品ですが,我々と同じ世代の反応は「持っていたものと同じだ」「いやはやなつかしい」となってしまうわけです。

 まあ,こうしてブームは回っていくものです。私としては,知らずに育ってしまった世代と知って楽しんだ世代の違いが,なんだかんだで大人の都合だったりすることを理不尽だと思いつつ,我が子にこうした機会が訪れたことを素直に喜んで,買うことにしたのです。

 ところが,このうちあむかわアミーナについては,ちょっと様子がおかしいのです。元の値段が1万円超えなのに,特価で1500円です。いくらなんでも安すぎます。

 レビューを見ると,星1つの最低のものがならんでいます。読めば最悪だの子供が泣いているだの欠陥品だの金返せだの責任者出てこいだのと,もう散々です。

 確かに機械編みは難しく,道具も調整が必要なものですが,それらを簡略化した子供向けのオモチャが,話にならないほどの完成度というのは大手メーカーの製品としては信じがたいものがあります。

 しかし実際この価格ですし,調べてみるとクレームが殺到し販売中止になっていることから,まるっきりウソでもなさそうです。つまり,売る側と買う側の想定がズレていたということでしょう。(その原因は価格である事も忘れてはなりません)

 なら,過度な期待をしないで使いこなして見ようと意気込んで,自分用にあむかわアミーナを買ってしまいました。

 週末に少し時間が出来たので,家にあった毛糸を使って試してみました。

 ・・・全く編めません。

 なにより精度が出ておらず,キャリッジが引っかかり進みません。無理に動かすと針が曲がってしまいます。

 なんとか頑張ってみましたが,2時間格闘して8段が最高記録です。

 で,説明書をもう一度見てみると,7号の棒編みの毛糸は使えるが,アクリル100%はダメとあります。手元の毛糸のラベルを見ると,アクリル100%でした。

 ならばと付属の少し細い毛糸で試してみたら,サクサク編めます。いや,おもしろい。

 確かに説明書通りで,欠陥ではないんでしょうけど,本当ならアクリル100%でも編めるようにするべきなんでしょうし,買う側はそれを期待しますよね。

 機械編みとは言え,あむかわアミーナは針の数も少なく,目も粗いですから,糸は太くないと実用的なものを作る事ができないでしょう。

 良く出来ているなあと感心する反面,おそらく昔のまま再版されたこの商品は,十分な検証もされず,また現代のニーズや購入者のスキルを推し量ることが出来ずに,欠陥商品扱いを受けることになったんだろうと思います。

 機械編みは前述の通り,手動で操作する部分がかなりあります。特にセーターなどは袖の部分の太さを変えるところや袖のゴム編みなど,完成までに大変な手間がかかります。

 私はニットを作る趣味はなく,むしろ苦手ですのでこうしたものを完成させることに興味はありませんが,キャリッジを左右に動かす事でなぜ1本の糸が面になるのかをようやく知る事が出来て,それでもう満腹になっています。

 私が平編みや模様編みを綺麗に出来るようになったら,娘に払い下げる予定です。娘は実用品を作る事を目的にしているので,きっとあむかわアミーナも使いこなして。マフラー何かを作る事をするでしょう。

 父親としては,それがどこの馬の骨かもわからん奴のために作られることがないように,心から願っています。


 追伸:モコもじオリーナは娘も面白がって遊んでいます。パンチカードで模様が編めることもおもしろいらしく,寝食を忘れて編んでいるのですが,いかんせん最初と最後やミスをしたときのリカバーを自分で処理できず,結局母親の手を患わせてしまうので,買い与えた私は不評を囲っています。

 しかし,娘は自分の祖母に名前入りのマフラーをプレゼントしたいらしく,一生懸命です。けなげだと思う一方で,自分の作ったもので他の人が喜ぶことの楽しさを味わってくれて,私はよかったと思っています。

 

地デジとBSを安定して受信する作戦

  • 2018/12/10 10:16
  • カテゴリー:make:

 さて,さらに良好な受信状態とシンプルな配線で高い信頼性を得るために,アンテナまわりの改善を進めているのですが,ようやく決着しました。

 前回までは,地デジとBSを外で混合し,引き込んだケーブルに地デジブースタと15Vの電源を挟み込んで暫定運用としました。

 この問題点は,地デジブースタがBSを減衰させるので高周波帯でレベルが大きく低下して映らなくなる,電源が別の地デジブースタの付属品なので供給能力が低く,BSコンバータを安定して駆動出来ない,の2つです。

 そこで,地デジブースタを広帯域増幅器に置き換えて,地デジもBSもまとめてブーストする作戦を考えました。

 以前1000円くらいで買ってあったDC~2GHzの広帯域アンプ基板を引っ張り出し,地デジブースタの代わりに入れます。すると,地デジもBSもレベルは上がるのですが,ノイズも多いらしくC/Nが絶望的に稼げません。

 そこでこの案はボツ。基板上のMMICをかつて秋月で買ってあった高性能なSGA-4586に載せ替えてみます。SGA-4586は4GHzまでの動作を謳うMMICで,ゲインも高く,NFも優れています。

 すると,まずまずのレベルとC/Nです。これならいいんじゃないかと手応えを感じ,以前作ったFMブースタと中身を入れ換えました。ついでに15Vの電源を貫通するような仕組みもいれて,BSコンバータはテレビから給電されて動くようにします。

 完成して設置をしたのですが,全然映りません。

 15VのショートやMMICの破壊など,いろいろなミスが重なって動かなかったのですが,どういうわけだか期待された信号レベルとC/Nを出す事が出来ず,このアイデアはボツになりました。悔しい。

 元に戻してつくづく考えたのですが,挟み込んでいる地デジブースタがBSの信号を減衰させ,15Vの電源を通さないことに問題があるんだからとシンプルに考えた結果,地デジブースタを地デジアンテナの直下に置く事にしました。

 電源が付属していたという地デジブースタは屋外設置用のもので,ゲインは小さめですがNFが小さく,C/Nは稼げそうです。しかし直下に置くものなので,高所での無理な姿勢による作業という大きなリスクがあります。

 しかし,もう家の中に閉じこもっていてはいけません。私は外に飛び出し,ブースタを取り付けて家の中に戻ってきました。

 しかし,地デジが映りません。混合器の電流通過スイッチをOFFにしていたせいで動かなくなっていました。スイッチをONにして電源を通します。

 すると無事に地デジもBSもまずまずのレベルで映るようになりました。電源供給能力の高いテレビからの15Vに切り替えて,これでシステム完成,と喜んでいました。

 しかし,どうも時々別の部屋に設置してある地デジPCが録画に失敗するようになりました。そうです,どうもテレビの15Vは,自分の電源がOFFになると15Vも止めてしまう仕様になっていたのでした。

 説明書を読んで常時給電にできないか調べてみましたが,出来そうにありません。暫定的に地デジブースタ付属の電源を挟み込みましたが,これは給電能力が低くて,危険です。

地デジPCからも電源を供給すればよいのですが。PT3からの供給にも不安があるし,それにテレビもPCも止まれば動かなくなるというのでは根本解決にはなっていません。

 それに,15Vの供給が2箇所から同時に行われるケースは,本当に大丈夫かわかりません。逆流防止用のダイオードがはいっていないなら,電圧印加を検出して自分の電圧を止める仕組みが必要ですが,そんな仕組みが貼っているとはどこにも書かれていません。

 そこで,電源供給のための電源器を探してみます。安いものは2000円ほどでありますが,ちょっと信頼性に不安があります。15Vで500mAほど供給出来ると安心なのですが,そうしたものはやはり5000円を超えます。

 実は強力な地デジブースタとセットの方がちょっと安いくらいとわかりましたが,さらに調べると,BSも地デジもまとめて強力にブーストするブースタが9000円で出ている事を発見しました。

 BSももともとレベルが高くなく,BSの受信機を増やせば厳しくなることは目に見えていたので,この機会に地デジもBSもしっかり増幅して,受信機の増設にも耐えられるようにしておくことに方針変更です。

 話が大げさになってきましたが,このブースタ「GCU433D1S」は,混合器に43dBという強力なブースタを内蔵した屋外設置対応品で,これを今の混合器に置き換えてやればすべての問題が解決しそうです。

 作業は屋外なので日中しかできず,土日にやるしかないのですが,先日ようやく作業がおわりました。

 結果ですが,信号レベルを上げるとC/Nが思った以上に悪化しますし,BSでは低い主波数より高い周波数の方がゲインが高いようで,低い方で上限ギリギリに合わせると高い方でオーバーしますから,何度かゲイン調整のために外と中を行ったり来たりする羽目にはりました。

 この際だからと地デジアンテナの向きも再調整し,気になる事は全部片付けてゲインの調整を行ったのですが,結果としてはレベルはしっかり稼げてもC/Nはそんなに改善されず,悪くないと言う程度におさまりました。

 分配器を1つ追加してもしっかりとレベルは稼げていますし,C/Nも安定していることをみると,ブースタの設置は概ね期待通りであったと思います。

 この系に,FMアンテナからのVHFもFMブースタで増幅してから混合器で混ぜてやり,分離せずそのままFMチューナーに突っ込んでいますが,分配器を増やしたせいか少しレベルが低下しています。しかし,チューナーのRFプリアンプをONにすれば問題なし。ノイズも小さく,良好です。

 振り返ってみれば,新築時に地デジだけ見れればいいやと,壁面アンテナを付けてもらって,最小限度の部屋に分岐しただけの最安のシステムだったものが,BSアンテナ設置にブースタによる送り出しとLNB電源の常時給電と,フルシステムになったのでした。

 BSアンテナも,もしかすると屋根裏に置く事になるかもと,少しでも高感度を期待出来る50cmを選びましたが,こうやって屋外に出し,しかもブースタを付けるなら安い45cmでも全然大丈夫だったはずで,これは失敗だったかも知れません。

 ブースタも,43dBのゲインを持つ,UHFとBS/CSに対応したものは本来3万円位するものですし,ゲインを調整出来る仕組みも本格的なものです。これが9000円だったのですからそこは満足で,それは結果にも現れています。

 これでしばらく大丈夫でしょう。そのうち,電波をアンテナでつかまえてテレビを見るなんて話がなくなると思いますし,作業そのものはなかなか楽しかったですし。

 これで年末年始は,テレビ漬けです。

 

 

DR-100mk2のLCDも交換出来た

  • 2018/11/29 14:17
  • カテゴリー:make:

 さて,先日DR-100m3を買って満足という話をしましたが,DR-100mk2のLCDを修理して使う選択肢も捨ててはいません。

 LCDに横線が入ってしまってもPCMレコーダとして機能するわけですし,捨てるのはちょっと考えられません。ですがこのままでも実質使えないわけですから,なんとかしないと思うのもこれまた自然な流れです。

 ただ,mk3を買って満足の私には緊急度は低く,いつまでにないと困るという時間的制約もなければ,最悪壊れてもいいやと思うくらいの緩さが,アマチュアの流離らしいなと思います。こういうのは楽しいものです。

 ドライバICがガラスから浮いていたりしないかなあと考えてぐいぐい押してみたり,熱をかけて溶着を試みたり,透明電極の切れ目を補修できないかと擦ってみたりと悪あがきをしますが,当然のことながら事態を悪化させただけで終わってしまい,完全に表示が出なくなってしまいました。

 うーん,全く表示がでないと,もうどうにも使い物にならん。

 ここに至って,私から我慢して使うという選択肢が消えてなくなり,LCDを交換するという事でしか,DR-100mk2を復活させられないことになりました。

 とはいえ,前途は多難。前回も書きましたがLCDは特注がほとんどで同じ物が普通のお店で買えたりはしません。

 互換性のあるものを探そうにも,LCDの動作電圧,接続インターフェース,ドライバICの種類の違い,ソフトの互換性,パネルごとに違う設定の最適値の違い,透過率,サイズ,コネクタの形状と,同じ物は1つとしてないといっていいくらいです。

 例えば,同じドライバICだったとしても,そのドライバから出ている信号がすべて外部に出ているとは限らず,せっかくドライバICがI2C,SPI,4bitパラレルに対応しているのに,コネクタに来ているのはI2Cだけとか,そういうことがあります。

 信号も同じなのに,LCD駆動電圧の昇圧方法のオプションの違いで,最適なパラメータが違ってきて,そのままでは真っ黒とか,そういうこともあります。

 実際,同じような品種だろうとソフトを流用してうまくいかなかったという例はいくらでもあり,まさに死屍累々。パラメータを少し修正すれば済む場合も多いのですが,今回のようにファームウェアをいじれない場合はもうお手上げです。

 とまあ,取りかかる前からお手上げなんですが,先の見えない遙かな地平にこぎ出して,私がようやく見つけたのがaitendoのLCDでした。

 まず。mk2のLCDの品種からLCD単体の仕様を探します。全く同じ品名ではないのですが,形状や大きさ,ピン配置からこれだろうと思うものが見つかりました。案外,完全なカスタム品種ではないのかも知れません。

 そしてこのLCDに搭載されているドライバISを探ります。するとサムスンのものと判明。これに互換性のあるドライバICは幸いにも多いです。

 今度はこうしたカスタムLCDが何故か流れてくるお店を片っ端から探します。これまた幸いなことに,aitendoで,一回り小さいが同じピクセル数,同じドライバ,同じインターフェース,同じ電源電圧のものが見つかりました。

 とはいえ,ピンの数や配置は全然違います。あくまで4線式SPIというだけで,昇圧回路の構成も異なる可能性が高いです。

 ドライバICのコマンドを見比べて見るとこれは大丈夫。

 1つ400円ほどの安いLCD(実は何度か特価されてもっと安いときもあったらしい)ですので,壊す気でためしてみましょう。

 このLCDの仕様書を見て,電源周りのコンデンサを直接フレキに付けていきます。これで電源関係は配線完了です。オリジナルのLCDはV1からV5まで電圧が外に出てきていて,それぞれにコンデンサがぶら下がっていました。

 次はSPI関連の配線,そして3.3VとGNDを細いポリウレタン線で引っ張り出し,DR-100mk2の基板に仮にハンダ付けします。

 ワクワクして電源を入れますが,全く表示が出ません。

 やっぱりダメか・・・と思ったのですが,とりあえず配線ミスを調べたところ,SPIの配線が入れ替わっているのが発覚。これを修正すると,なんとまあ綺麗に表示が出たじゃありませんか。

 

20181129141833.jpg

 あとはもう勢いです。古いLCDとバックライト部を分離し,LCDを交換します。やや小さいので光が漏れないようにテープで遮光し,フレキをうまくたたんで基板に取り付けます。よし,問題なし。

 今度は筐体です。これが一番大変でした。

 LCDが小さくなったので,そのままでは表示エリアから外が見えてしまいます。ですから一回り小さい枠を目隠しとして用意する必要があります。

 いろいろ手を考えましたが,結局マスキングテープで範囲を区切り,上ケースの窓の枠を黒の塗料で塗りつぶすことにしました。ガンダムカラーエアブラシシステムが今回も大活躍です。

 マスキングが少なかったり,せっかく塗った塗装が剥がれたりと何度か失敗しましたがなんとか決着をつけ,無事に組み立て完了。

 まさか,ここまでうまくいくとは思いませんでした。というか,こんなチャレンジをしようなどと,普通はバカらしくて思わないでしょう。

 しかし,期せずしてDR-100mk2も使える状態になってしまいました。案外安く修理が出来たのもうれしいですが,それ以上に自分の工夫が功を奏して,ここまでうまくいったことがうれしく,その意味での愛着が加算されたような感じです。

 この手のLCDは,自分でソフトを書く人にしか縁がないと思っていましたが,案外こうした用途にも使える事を知って,私も勉強になりました。

 

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