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Computer Chronicles

 今さらなお話ですが,1981年から2002年までの21年間,アメリカでパーソナルコンピュータの話題を中心に扱った,Computer Chroniclesという番組が放送されていました。

 この21年間は,コンピュータにとって激動の時代でした。個人にコンピュータの能力が開放され,爆発的に処理能力が高まり,新しい技術や概念が誕生しては,それが瞬く間に当たり前になっていく,個人がその力を実生活に活用するようになり,やがて行き着く先はコンピュータのコモディティ化・・・そんな急激な時代の変遷をリアルタイムに見て来た私はつくづく恵まれていたなあと思うのですが,これをその時々の視点で記録し続けたテレビ番組というのは,大変貴重な資料だと思います。

 日本にもこうしたパーソナルコンピュータのテレビ番組がなかったわけではありませんが,いずれもホビーストを対象としていましたし,スポンサーの関係から特定メーカーの機種を扱う事しか出来ないという,誠にもって窮屈なものだったように思います。

 とはいえ,NHKの趣味講座でマイコン講座が行われたときの盛り上がりは現在も語りぐさになっているわけですし,当時のテレビの力というのはニッチでアングラなものにも光を当てるだけの,強力なものを持っていたということでしょう。

 ですが,そこはパーソナルコンピュータとテレビの本場,アメリカ。まずもってこのジャンルで21年も続いた長寿番組というのがすごいと思いますし,番組の内容もしっかりとした取材と当事者が直接語るという信憑性において,そこら辺のドキュメンタリー番組も真っ青な出来だと思います。

 初期はApple][などの黎明期のパソコンの話題,IBM-PCの登場を経てDOSとWindowsが主役になったかと思えば,インターネットの登場とWEBブラウザの話に移っていきます。まさにパーソナルコンピュータの歴史そのものです。

 そうした太い流れの中に,例えば電子音楽と電子楽器,ロボット,ゲームなどパーソナルコンピュータと繋がりの強い分野の話題が枝葉を伸ばし,実に多彩な情報を提供してくれます。

 いいなあ,こういう番組が日本にあったらよかったのになあ。

 ふとしたことから,この番組の存在と,現在Creative Commonsのライセンスで,Internet Archive.orgで公開されていることを知った先日,「Japanese PC's」という特集の動画を見てみることにしました。

 まず,のっけから驚きます。出演者になんとCP/Mの開発者であるGary Kildallがびしっとしたスーツ姿で,なにやらもっともらしいことをしゃっべているではありませんか。

 私にとってGary Kildallといえば,趣味の飛行機を飛ばしている間にCP/MをIBMに売り損ねた残念なオッサンで,かつ太った不健康そうなオッサン,というイメージが強くて,あまり尊敬とか憧れとか,そういうものはなかったのですが,1985年に放送されたこの番組の彼は,大阪弁でいうところの「しゅっと」していて,なんとも男前なんですね。

 番組の内容は,すでにIBM-PCとその互換機に席巻された米国に対し,複数のメーカーが独自仕様で覇権を争っている日本の状況をルポしています。これを内戦状態の続く発展途上国とみるか,個性豊かなマシンの中から好きなものを選ぶ事が出来た自由を謳歌した時代とみるかは,当時の立ち位置によって変わってくると思いますが,こうした独自のパーソナルコンピュータ文化を長く保った先進国は珍しく,またアメリカが注目するほど市場規模が大きかった事も,まさに東洋の神秘といえたのではないでしょうか。

 番組は,その特異性を解き明かすために,秋葉原を取材します。私は当時の秋葉原を全く知りませんが,雑誌の広告などで想いを馳せた聖地に対する勝手な想像と比較しては,妙な懐かしさと違和感を感じます。

 お,PC-8801mkIISRが誇らしげにデモをしています。懐かしいですね。PC-9801F2には新製品のシールがくっついています。そうそう,IBM-PCjr.をベースにしたという,日本IBMのJXがやたらと出てきました。しかし実機よりも森進一が出ているポスターばかりです。アメリカ人にとってIBM以外はわかりにくく,かつそのIBMが苦戦していることが面白く映るのでしょう。

 狭いパソコンショップにずらーっと列んだ当時の8ビットマシンには,X1CやSMC-777,FM-77,MZ-1500があったりします。当時のディスプレイは14インチが普通で,ブラウン管ですから奥行きがあるんですよ。なんか,熱をはらんだむっとする空気が鼻にまとわりつく感覚を思い出しました。とても懐かしいですね。

 当時の私も,学校が終わってから自転車で20分すっ飛ばして,こういうお店に閉店まで張り付いては,いろいろなマシンを触ったものです。

 番組中にしばしば名前の出てくるMSXは,実機の映像がほとんど出てこず,これでアメリカ人はMSXを分かった気分になるんだろうかと,ちょっと疑問を感じます。

 場面は変わり,I/O編集部です。日米のパーソナルコンピュータの文化の違いを話しています。NECのトップも登場しますが,流ちょうな,丁寧な英語を話されていることに正直驚きました。そして若き日の西和彦が,ぼそぼそと早口な英語でインタビューに答えます。

 そうかと思うと,当時は日本でも開催されていたCOMDEXの会場が登場し,ここでCD-ROMが紹介されます。540MBという容量をして「huge」と語るメーカーの担当者は,キツネ眼に大きなメガネという当時の典型的な日本人のルックスで,しかし自信に満ちた英語でCD-ROMの素晴らしさを語ります。

 スタジオに戻ると,今度は日本のパーソナルコンピュータの独自性をコメンテータが語ります。どうも「漢字」が問題といってるようです。これは当時も,そして現在も語られる日本のパーソナルコンピュータの独自性なのですが,アメリカ人にとっても同じ認識であったことに,ちょっとした驚きがあります。よく研究していますよね。

 特集が終わると,パーソナルコンピュータ関連のトピックスです。なになに,コンパックが互換機を発売,Lisaがとうとう終焉,AT&Tが32bitプロセッサを開発しXEROXが供給を受ける,・・・面白いですね。

 そして最後は当時世界を制覇したデータベースソフトのdBASEの紹介。

 いやー,30分ですが,お腹いっぱいです。面白かったです。

 当時,日本でも,I/OやASCIIなどの雑誌は,定期的に海外,とりわけアメリカのパーソナルコンピュータ事情を紹介してくれていました。I/Oはアメリカの提携誌から記事を訳して掲載していましたが,私もLisaの販売不振やJobsの退社などは,そうした記事で知りました。

 パーソナルコンピュータの大型イベント,例えばApple][が衝撃的なデビューを飾った伝説のWWCFにも記者を派遣していますし,COMDEXなどのイベントも取材しています。そういう意味では,当時の日本のパーソナルコンピュータユーザーは,先進国たるアメリカの情報にも飢えていたんです。その喉の渇きを,僅かな情報が潤していたのがまるで昨日のことのように思われます。

 この番組を見てふと感じたのは,そうした記事を読んだときに感じた臭いと同じだなということです。当時の日本とアメリカの間には,それでも互いによく知らないが故の畏怖があったように思います。SteveJobsが日本人を死んだ魚のように海岸に押し寄せると言ったことがありますが,それも当時の彼らの日本人観の1つでしょう。

 日本人も,結局今手もとにあるパーソナルコンピュータはアメリカ生まれの技術で作られていて,それをモノマネして,あるいはちょっとした改良で作っているというある種の劣等感に後ろめたい気持ちを大なり小なり持っていたはずで,勇敢な人は「日本は製造と応用が得意なんだ」と世界第二位の経済力を拠り所にしては,胸を張っていたんではないでしょうか。

 現在のように情報の伝達が瞬時に行われ,人も物も金も国境を自由に越える時代には,こうした話はむしろ懐かしいものに映るわけですが,その懐かしさもワクワクするような面白さを内包していたことは事実であって,今とは違うスリルに満ちていたなあと,思い出しました。
 
 すべての映像がアーカイブされているわけではありませんが,それでも実に560本もの映像を無料で見る事ができます。

 Apple][は,その優れた性能と1200ドルという低価格っぷりでベストセラーになりましたが,そのApple][が日本にやってくると,40万円でした。30年前のお話です。国産機は10万円中頃が売れ筋で,Apple][は憧れのマシンでした。


 今,1200ドルのMacBookAirは,日本で10万円ほどです。なんと日本という国は,30年で強くなったものだと,しみじみ思いました。

 正月休みには,面白そうなものをいくつか選んで,もう少し見てみようと思います。

第2級アマチュア無線技士国家試験

 さる12月9日に,第2級アマチュア無線技士の国家試験を受けてきました。

 は?ハム?なんで急に?

 直接の動機はちょっとアレなのでここには書きませんが,以前から上級の資格を欲しいと思っていたことは確かです。

 私が,当時電話級と呼ばれた,今で言う第4級アマチュア無線技士の国家試験に合格し無線従事者免許証を手に入れたのは14歳の時。今にして思えば中二病全開,手の付けようのない自意識過剰な時期でした。

 「子供の科学」から「初歩のラジオ」に進んだ工作少年は,自然科学全般から電気電子に興味の対象を絞りますが,やがて「初歩のラジオ」で取り扱われているいくつかの分野から,さらに興味の対象を選ぶことになります。そしてその興味の対象が,その人の生業となることも珍しいことではありません。

 私はオーディオとコンピュータに軸足を置いて,今もそれらを楽しんでいますが,結局興味を抱かずに終わったアマチュア無線についても,「初歩のラジオ」を開けば眼に入ってくるわけですから,知らないうちにちょっとした知識を身につけるようになります。

 こういうことって,子供にとってはとても大事な事ではないでしょうか。

 何事もきっかけが大事ですが,振り返ってみればそうしたきっかけがその人の人生を左右することって大いにあります。私だってそれまで存在すら知らなかった「子供の科学」を親に買い与えられていなかったら,あるいは熱を出して学校を休んだ時の暇つぶしにこれまた全く知らなかった「初歩のラジオ」を買ってきてもらっていなかったら,今こんな趣味や仕事をしているとは思えません。

 押しつけられるのではなく,いろいろな物が眼に触れるチャンスがあって,そこから興味をもって自分の力で掘り下げていくことがあったかなかったは,その人の可能性をある程度決めてしまう重要な要素ではないかと,そんな風に思います。

 閑話休題。

 元々見ず知らずの人と話をしたいとも思わず,高周波回路にそれほど興味もなかった私にとってアマチュア無線というのは,「初歩のラジオ」の取り扱う分野のなかで唯一国家資格が必要という制限にやや強い印象があった程度ですが,なにせ電子工作が得意だった子供のことですから,試しにと電話級の過去問題を解けば概ね正解するわけです。

 間違った問題を勉強することも全く苦にならず,むしろ正しい新しい知識が手に入ることを喜んでいたほどでしたし,それに国家試験というものものしい響きを持つものが,私にも乗り越えられるかと思えば,しびれるじゃありませんか。

 そんなわけで14歳の時に,学校ではなく当時通っていた塾で知り合った友人が電話級に合格したと聞いて,どれ私もやってみるか,とその秋に受験,合格しました。ライバルの存在というのは誠に重要ですね。

 友人はさっさと無線機を買って局免を申請し,50MHzで開局しました。当時最新だったヤエスのFT-690mk2をわざわざ塾にこっそり持ってきて,私に見せてくれたことを思い出します。

 メーカー製の無線機は中学生には高価で,全く欲しいとも思わなかったのですが,自作の無線機で交信できればいいなあとは思っていました。特にある本で見つけた,50MHzのAMトランシーバーの製作記事は,回路規模も適当でしたし,バーニアダイアルが格好良くって,ぜひ作って移動運用したいなあと思っていました。

 しかし,冷静に考えると,電話級なんてのはただのおしゃべりで,電話ごっこなんですよ。それが目的ならいざ知らず,私は特におしゃべりをしたいわけではなく,電子工作の最高峰たるアマチュア無線を自作で行うことで,自身のスキルを高周波に振り向けたいと思っていただけですから,結局熱は冷めていきました。

 これが電信だったり,遠距離の通信だったり,海外との通信だったりすれば,その後の私の人生は大きく変わっていたかも知れません。

 3級や4級は国家試験も簡単ですし,講習会を受ければ免許が手に入ります。しかし,1級や2級という上級資格は,かなり難しい国家試験にパスするしかありません。

 無線工学そのものには興味があって,勉強も苦にならない私としては,やっぱり上級資格は手に入れたいものでした。その免許が何の役にも立たないと分かっていてもです。

 電話級を取った後に,2アマの問題を見てみましたが,とても難しく,しかしやりがいのある問題にしびれたことを思い出します。

 裏を返すと,無線工学以外には興味はなく,特にモールスは覚えるのが大変な上に本当に何の役にも立たないということで,上級資格は上級資格らしく,私の手の届かないところにあったのです。

 1アマや2アマに対する憧れだけは14歳の頃から残り,やがて時間がどんどん過ぎて,国家試験も記述式から選択式になり,モールスの実技も送受信から受信のみ,そしてとうとう昨年実技そのものがなくなってしまいました。

 これはチャンス到来です。

 モールスの実技がなくなり,一生使う事のないモールスを覚える難易度が相当下がりました。アルファベットからトンとツーが頭に浮かべばそれでよいのですから,随分楽になったものです。

 無線工学は一応現役のエンジニアな訳ですから,ビールを飲みながらでも合格するはずだろうと1アマの過去問をやったところ,半分ほどしか正解しません。解き方すら分からないという有様です。なめてました。

 これはさすがにまずいと,2アマにレベルを下げました。法規は覚えるしかありません。電話級の頃からいろいろ変わっているようですので,覚え直しです。

 モールスは語呂合わせで覚えます。仮に開局しても,モールスを使う事は絶対にないです。だから受かるためだけに覚えます。

 てな作戦を立てて,そのうち勉強するわ,と思っていたら,もう12月。2日前からあわてて勉強を始めて,試験に臨みました。

 試験場の強烈なニオイに閉口しつつも,他の資格試験にはちょっとないようなとても緩い雰囲気の中,午前の法規は2時間近くも時間を余らせ,午後の無線工学も早めに終わらせて,帰ってきました。

 それでも,結構疲れました。久々に頭を使った気がします。

 まず,法規は丸暗記ですので,試験問題を見た瞬間にぱーっと放出して,あとはすっきり忘れました。モールスも覚えているうちに問題用紙に書き出して,あとはさっさと忘れます。

 暗記科目ゆえに,わからない問題は考えても答えは出てきませんので,分かる物から回答して,わからんものは適当にマークします。自己採点の結果,122点(150点満点)という事でした。もうちょっといけると思ったのですが,うっかりミスもありましたし,合格点に達しているので良いとしましょう。

 無線工学はエンジニアの意地で,高得点が欲しいところ。むしろ満点でないといけないくらいですが,そんな気分とは裏腹に,すっかり油断していました。複雑な計算問題はなかった代わりに,解いたことがない問題がチラホラあって,ちょっと焦ったりしました。

 自己採点の結果,114点(120点満点)でした。

 ということで,おそらく合格です。こんなことなら,1アマにしておけば良かったかなあと,そんな風に思うのですが,まあいいです。

 ちょっとうれしくなって,アマチュア無線の世界が私の知らない間に大きく変化していて,もしも面白い事になっていたら開局するのも悪くないなあと思って,現在のアマチュア無線の状況を調べてみました。

 調べたところ・・・もううんざりするほどひどい状況になっていました。開局はないですね,こんな状況だと。もう10年もすると日本のアマチュア無線は絶滅するんじゃないでしょうか。

 電波は限りある人類共通の貴重な財産ですから,有効に使われていなければ理解は得られません。

 アマチュア無線の人口がここ数年で増えつつあるアメリカや,人数は少ないけれども質は高いヨーロッパに比べて,日本のアマチュア無線家は人数こそ多いけれども,その質は最悪と言われます。

 様々な質が問われますが,私はアマチュア無線という純粋な趣味に電波という貴重な資源の割り当てがあるという誇りを持たずに電波を出していることが最大の問題ではないかと思っています。

 アマチュア無線への電波の割り当ては,その過去の功績に報いる意味も込めて,国際的に認められているのですが,それを当然の権利として主張するだけの人達が多いんじゃないかと感じています。

 その権利を得るために何をアマチュア無線家がしたのか,そして現役のアマチュア無線家が何をするべきなのか,その意識が希薄です。アマチュア無線家同士はもちろん,そうではない一般の人々に対する啓蒙も全然です。

 こんなことでは,一般の人々の理解はとても得られません。少なくとも割は理解できません。

 ちょっと適当なことを書きますが,正直なところ有効活用が可能なVHFやUHFはアマチュア無線から召し上げた方がよいんじゃないかと思います。

 それなりに反発があるとは思いますが,HFだけ残しておけばいいんじゃないでしょうか。現役のアマチュア無線家が無線の世界に貢献をしないなら,過去のアマチュア無線家が開拓したHFだけ,その功績をたたえるために残しておくのはとても公平です。

 アマチュア無線機のメーカーが困ると思いきや,考えてみれば同じ帯域の無線機をアマチュア向けに売るより,新たにその帯域を割り当てられた業務向けに売る方が儲かるはずですから,大歓迎でしょう。

 アマチュア無線の資格も再編されるでしょうね。国はすでにアマチュア無線を邪魔で面倒で穀潰しな存在(もしくは気にもかけない存在)に思っているようですし,アマチュア無線に関連する各種団体も根っこから腐りきっているという話ですから,その話を信じれば,縮小はあっても拡大はありません。上級資格が最も取りやすいのは,もしかすると今かも知れません。

multievoの丸鋸が届いた

 先日購入し,アマチュアの工作レベルを引き上げると確信した,ブラックアンドデッカーのmultievoですが,これまでにもこうした1台X役をうたったハンドツールは,出ては消え出ては消え,を繰り返してきました。

 なんでもそうですが,例えば十徳ナイフは1つにいろいろな機能が詰まっていることが重要なわけで,それぞれの使い勝手が悪いことは,この手の商品を好きな人にとって,それほど重要なものではありません。

 もし十徳ナイフが,それぞれの単機能専門ツールを越える使い心地を実現していたなら,十徳ナイフ以外は市場から消えていたでしょう。ちょうど,スマートフォンのカメラがデジカメに列ぶようになって,コンパクトデジカメの市場が急速にしぼんでいるのと同じ事です。

 multievoは,それぞれのツールを市場から消滅させるほどの力は全然ありません。ドリル以外は,ないよりまし,と言う程度の物だと思います。しかし,年に1度使うか使わないかという頻度の道具に使い心地を求め,そのためにお金と収納場所を割り当てることに,多くのアマチュアは躊躇するわけです。

 multievoがえらいなと思うのは,結構アマチュア向けに割り切っていることかも知れません。これをプロが現場で使うのは,ちょっと大変かなあと思います。持ちにくいし,形も洗練されていませんし,パワーも足りないでしょう。着脱式というのは得てして信頼性を損ないます。もし,高所で作業中にアタッチメントがぽろっと外れてしまったら,死者が出るほどの大きな事故になりかねません。

 ですが,DIYが盛んなアメリカでこうした商品が生まれて,それが日本にも入ってくることは,アマチュアの工作をおおいに底上げし,より快適に,より完成度の高い工作を楽しむ事が出来るようになったわけで,私はとても素直に喜んで,この商品を気に入っているわけですね。

 で,前置きが長くなりましたが,クイズに答えて正解するともれなく「丸鋸ヘッド」をプレゼント,というありがたい企画に応募した私は,昨日ありがたく丸鋸ヘッドを手に入れる事が出来ました。

 私にとっては,初めての丸鋸です。

 私のように,道具好きで工作好きなわりには,基本的に集中力がなく鈍くさい人間にとって,丸鋸ほど恐ろしいものはありません。カッターで紙を切っているときに,添えた手がカッターの進行方向に置いてあって,すぱっと手を切ったことなど数え切れません。

 このカッターがもし,丸鋸だったらどうしよう・・・鈍くさい人間が自らの身を守るために備えたとしか思えない,必要以上の心配性やリアルな想像力によって,私は丸鋸だけは手を出すまいと,誓ったのでした。

 しかし,丸鋸がなければ出来ない作業があります。木の板をまっすぐ切ることを,丸鋸なしで行うのは至難の業です。手で挽くのこぎりの扱いは,私は下手ではないと思っていますが,その実内側にぐぐっと食い込んだ切断面を見て,「性格を反映しているなあ」と嘲笑する周囲の視線に,多感な10代の私は深く傷つきました。

 それでも踏みとどまったのは,やはり指が惜しいからです。

 てな話を,届いた丸鋸ヘッドをニヤニヤしながら嫁さんに話すと,そういう痛そうな話はしないでくれと,娘を抱いてどっかにいってしまいました。

 届いたのが夜でしたので,試しに動かすことも音を心配して行っていません。小さい丸鋸には,凶暴な刃が付いています。これが高速回転するのかと思うと,やっぱり私は恐ろしさの方が先にきます。本物の丸鋸は,AC100Vで回転しますし(そうそう,指ではなくて,このACケーブルを切ってしまっても,ビリビリと大変なことになるだろうなあと,10代の多感な私は考えたものです),音も重さも凄く,高速回転するという事は慣性モーメントも大きくて,ある程度の力がないときっと手なずけられないでしょう。

 小さい丸鋸は,切断可能な板厚に制限を受けますが,そうした道具の性能と己が力量が工作可能なものを制限していくことは,安全という点でも意味があります。

 もしかすると,子供が木工をしようと言い出すかも知れません。その時,このmultievoが活躍するのではないかと思うと,そういう想像をすること自身がとても楽しいです。

LaCie d2 Quadraがやっと2TBの壁を越えた

 10月にLaCie d2 Quadraをアウトレットで購入し,2TB越えの壁に引っかかって泣く泣く2TBのHDDを内蔵して運用していることは,すでにここに書きました。

 それまで2.5TBで使っていたものを2TBにダウンさせたわけですから,保存しておくデータを厳選するなど,久々にひもじい想いをしたわけですが,D800が吐き出すRAWデータはやはり半端なものではありません。

 一度撮影すると20GB程のデータが簡単に生成されるわけで,こんな状況だと心許なくて仕方がありません。容量もさることながら,この2TBのHDDも購入から数年が経ち,信頼性という点で少々心配な所もあります。

 しかし,Firewire800の安定性にすっかり心を許してしまった私は,今さらeSATAに戻ることなど出来ません。理想的には当初の目論見通り,LaCie d2 Quadraで3TBのHDDを内蔵してFirewire800で運用することです。

 そんなことをつらつら思っていた所,先日LaCieのアップデータの最新版がリリースされました。9月のリリースではなぜかLaCie d2 Quadraのアップデートに失敗するという悲しいトラブルがありましたが,今回のリリースのドキュメントについても,LaCie d2 Quadraは対象機種に含まれていません。

 まあダメモトで試してみようと,早速ダウンロードします。今にして思うと,データの破損を心配せず,いきなりLaCie d2 QuadraをMacに繋いでアップデータを起動するという暴挙に出ました。恐ろしいですね。

 前回のように,途中で失敗するだろうと思っていたのですが,予想に反してアップデート完了という表示が出ています。おお,もしかしてうまくいった?

 早速ばらして,2.5TBのHDDに入れ替えてますと,ちゃんと2.5TBで認識して,データのアクセスが出来るようになっています。ようやくLaCie d2 Quadraは最新のファームウェアによって,2TBの壁を越える事が出来たのでした。

 こうなると,LaCie d2 Quadraを最終形態に移行させたくなるのが,これ人情という物。昨今3TBのHDDも価格がこなれてきて,ビット単価で言えばタイの洪水前の水準を下回っています。HDDは特価商材の定番ですが,それも復活してきた今こそ,3TBを購入するチャンスです。

 ですが,足で稼ぐことをしなくなった私は,アキバに出かけることなく,あっさりamazonで購入。WDのGreenです。9780円でした。電車賃を考えると,ちょっと安いだけでアキバに行っても,価格的にはメリットがないのも事実ですし・・・

 翌日に届き,早速LaCie d2 Quadraに内蔵してみます。Macに繋いでフォーマットしますが,これも全く問題なし。実に快適です。

 これまで内蔵していた2TBをeSATAで繋いで,データの移行も完了です。HDDは新品がいいですね。畳のにおいがしそうな気がしますよ。

 ということで,LaCie d2 Quadraは15000円ほどで3TBモデルになりました。Wirefire800のケースが高価であることを考えると,これは十分安い買い物であったと思います。とはいえ,Firewire800が次に私が買い換えるMacに標準搭載されないことは明白ですし,その頃にこの3TBがいっぱいになっている可能性も大いにあります。

 デジタルカメラにドキュメントスキャナー,ネットワークオーディオと,デジタルデータが家庭内でもどんどん生成される昨今,その置き場所がデータの信頼性と使い勝手を決めてしまいます。私のように運用はNASで行い,別のHDDを用意して信頼性を確保というやり方はいかにも素人っぽい方法でいわば人間ミラーリングなわけですが,すでに手が回らなくなりつつあります。

 2年ほどの単位でこうした環境の見直しを行っていますが,次の2年でどんな状況が起こりうるのか,楽しみな反面頭が痛いです。

 ま,とりあえずよかったよかった。

Kindle Paperwhiteが実戦配備

 なんやかんやで,買ったばかりのKindle Paperwhiteが主役に躍り出ました。これまで寝る前の読書の時間に出番があったKindleDXはサブにまわることになりました。

 Kindle Paperwhiteは,PCによるコンテンツの前処理が必要ですから,Scansnapで作ったPDFをそのまま突っ込んでも十分な表示品質を持つKindleDXとは,そもそも土俵が違います。

 しかし,先日ここに書いた「かんたん PDF ダイエット」での前処理があまりに良く出来ていて,Kindle Paperwhiteの欠点が完全に払拭され,十分な品質の表示で読書を楽しめるようになったのです。やはり212dpiというスペックは,伊達じゃなかったということです。

 最新である11月24日バージョンでは,ドットバイドットに変換する前のデータを、作成したmobiファイルから削除する機能を統合することで,一発でKindle Paperwhite用に最適化されたファイルを作成出来るようになりました。

 時間がかかることや,処理が最後の方で一時停止するため複数ファイルの逐次処理が出来ないなど,使い勝手は決して優れていると言えないものがありますが,これがないとKindle Paperwhiteは使い道がなかったと思うくらい重要なもので,作者の方には感謝です。

 まずはこれで1冊読んでみようと思いますが,現在読んでいる「ウィルクス自伝」はもうすぐ読了です。タッチパネルが反応しない時があったりして,ページ送りが出来ずにイライラすることもありますが,処理速度も向上しているので快適です。

 前回も書きましたが,フロントライトは暗いところでも読書が可能になりますし,逆に明るいところでは真っ白な画面を作るのに貢献します。慣れてくればこれはこれで良く出来た仕組みと思います。

 読まずに溜まっている本を一気に処理して,Kindle Paperwiteに突っ込んでおきました。これを1つ持ち歩けば,1週間ほどは暇を持て余すことなく生活できること請け合いです。

 結論から言うと,買って良かったと思います。ただし,自炊を少しでもする人に対しては,おすすめ出来るものではありません。

 ところで,先日手書きの手紙を書くことになったのですが,その下書きをテキストで書き,これをパーソナルドキュメントでKindleに取り込んでみました。文字の大きさを変えることが出来るので,難しい漢字も正確に表示出来ますし,小さいので便せんの横に置いても邪魔になりません。下書きマシンとしてなかなか便利だと思いました。

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