エントリー

カテゴリー「マニアックなおはなし」の検索結果は以下のとおりです。

D-70,苦難の道

 左手の中指の先端を,もう少しで切り落としてしまうところだったD-70の修理作業ですが,ようやく傷も癒えてきたので,再開することにしました。

 ベロシティのおかしいキーがある,その原因はキー自身にあった,よって新品に交換すると直るはず,というのが前回までのあらすじだったわけですが,接着剤の溶け出し対策を自分行った交換用の黒鍵が用意できたこともあり,さくっと交換,組み立てて終わりにしようと考えました。

 ・・・甘かったです。まさかここまではまるとは。

 意気揚々とキーボードを組み立てて,自信満々でテストをしてみると,ある特定のキーで音が出ません。どうしてだろうとキーを外して,ゴム接点を直接押してみると先に接触する接点が反応していないようです。

 以前も書きましたが,D-70の場合はキーベロシティを検出するのに,1つのキーの中に2つの接点を仕込んだゴムキーを使います。2つの接点は順番に接触するように作られていて,1つ目が接触してから2つめが接触するまでの時間を計れば,ベロシティが測定出来るという仕組みです。

 1つめの接点だけを接触させれば最低の,1つめと2つめを同時に押せば最高のベロシティが計測されるわけですが,今回問題となったキーは,1つめの接点を押しても音が出ません。2つめの接点を押せばベロシティ最強で音が出ます。

 以前の修理で,溶けた接着剤がキーボードのフレキシブル基板を溶かしまい,ある1つのキーで同様の症状が出たことがありました。この時はさすがにあきらめそうになったのですが,結局面実装のダイオードに被せてあった樹脂をほじくって,ダイオードの足に直接ハンダを付け,リード線で中継基板に持ってくるという無茶っぷりで修理をしました。

 同じ話だろうと,今回も該当するキーのダイオードの足までほじくり,リード線をハンダ付けします。

 思えばこれが失敗の原因だったのですが,どこが接触不良を起こしているかをちゃんと確認しないでこんな後戻りできない処置を行うのは,本当に無謀です。

 確かに問題のキーは直りました。しかし,他のキーにも同様の問題が出ていることがわかったのです。同じように片っ端からほじくって直していきます。確かに端っこから8つまでのキーは,完璧になりました。しかし,9つめのキーから,また音が出ていないものが現れます。

 キーは8つごとにまとめられており,キーマトリクスを構成しています。前回の故障はキーフレキの故障によるキー単独の不良でしたが,今回は8つごとですので,キーから後ろ,中継基板までの間で起こっていることになります。

 しかも悪いことに,ほじくって熱をかけたダイオードは,フレキとの接触を維持できていない上,パターンも切断されている箇所があります。本当に余計なことをしてしまったわけです。

 では原因はどこだと見てみると,キーフレキと中継基板を繋ぐ,コネクタが付いた別のフレキがあやしいようです。このフレキとキーフレキとは,透明なプラスチックで押さえて接触させてあるように見えたので,指でぐいぐい押して,接触を確保しようとします。

 ところが悪化。8連続で音が出ないゾーンが出来るなど,余計に接触が悪くなったようです。

 単純な接触なら,アルコールで掃除すると復活するので,この部分を分解してみることにしたのですが,ペリペリという何かが剥がれたような音がします。

 接点をよく見ると,黒いカーボンの塗料が剥がれて,銀のパターンがあらわになっています。どうやら,黒いカーボンを導電性の接着剤にして,2つのフレキを電気的・物理的に接合してあったようです。

 剥がれてしまったものは,もう元には戻せません。かといって手元に導電性の接着剤などありませんから,なにか他の方法を考えねば・・・安易な検討が招いた結果に動揺しつつ,必死に対策を考えます。

 考えた方法は,中継基板用に向かうフレキのパターンに合わせた形で銅箔テープを貼り,これをキーフレキの接点に圧着するという方法です。銅箔テープを使えばそこにハンダ付けが出来ますので,私の得意技を封じることは出来ません。

 問題は圧着です。幅が5cm程,全部で16の端子がある接点をきっちり押さえ込むのは難しいのですが,0.8mmのステンレスの板を弓のように湾曲させ,これを押し当てるように両端をビス留めします。

 うまく締め付けトルクを調整しないと,均等に力がかからないので調整が難しいのと,調整後はダブルナットでゆるみを防止する必要もあるでしょう。

 この方法で仮組みしてテストをしますと,一応音は出るようになったみたいです。しかし,ダイオードの足をほじくってハンダ付けを行ったときにパターンを壊したみたいで,8つおきに音のでないキーが3つほどありました。これはもうあきらめて,すべてのダイオードの足をほじくってハンダ付けします。これでテストをすると,一応全部のキーの音が出ています。よかった。

 嬉々としてキーボードユニットを本体に組み付けてみますが,ここでテストをすると,最低音域の8つと,そこから2オクターブ行ったところの8つのキーのベロシティが最強になっています。

 しかも,どういうわけだか作業中にSRAMの内容がぶっ飛んだらしく,電源を入れると「No RAM Card! 」とメッセージが出てきます。EXITボタンを連打して通常の画面が出てくると,文字化けの嵐です。メモリも消え去ってしまいました。

 いやー,本当にがっかりです。この時すでに夜の11時。もうがっくりと力が抜けてしまいました。これまでの8時間は一体何だったのか・・・フレキの破損はモグラ叩きで,1つ直せば次がまた壊れる,こんなことを繰り返していても,もう絶対に直せない・・・その上メモリまで消えるとは。

 もう修理はあきらめて,寿命が尽きたとして捨ててしまうかと思いました。

 しかし,いかにデジタルくさい音とはいえ,個性の強い音を持つD-70です。ベルやチャイム系,パッド系,そしてJupiter8を模したとされるストリングスの音は,ちょっと手放すのが惜しい,私の原点です。

 寝る前に,メモリの初期化だけやってみようと,8キーを押しながら電源を入れます。初期化するかと聞かれたので「本当にサヨウナラだな」と思いながらENTERキーを押すと,いつもの起動画面が出てきました。

 しかし,完全初期化されたため,すべてのパッチやトーンが消えています。そればかりか,システム系の設定も全滅で,全く音が出てきません。

 デモプレイの音は出るので,オーディオ系は大丈夫ですが,とにかくキーを押して音が出るようにならないと話になりません。

 RAMカードを差し込んでみると,自分の作った音は再現できそうです。しかし相変わらず音は出ません。システム設定を見てみると,ローカルオフになっていたことが判明,これをオンにすることで,とりあえず音が出るようになりました。

 しかし,今度は最低音域で音が出なくなっています。もちろん2オクターブ上の8つは最強で出てくる事に変わりはありません。

 そこで,キーフレキを押さえているステンレスのバネ圧を調整するため,ビスを回してみます。最低音域で音が出るようにすると,なんとベロシティが有効になっています。気をよくしてもう少し調整すると,今度は全部のキーでベロシティが有効になりました。

 しかし微妙な調整です。少し緩んでも締めても誤動作します。こんな信頼性の低い状態ではどうにもならないなあと思いつつ,それでも一時的とはいえ全システムが正常になったということは,頑張ればここまで到達できるというゴールが見えたことと同じです。

 なんだかうれしくて,涙が出そうになりました。

 立てかけてあったD-70を床に置いて,RAMカードに入れてある自作のストリングスやエレピを少し弾いてみました。うん,違和感はありません。狙ったベロシティで音が出てきます。なんと心地よいことか。

 解決しないと行けない問題は,まずファクトリープリセットの再現です。私はD-70は,自分でいじった音はRAMカードに入れてあり,基本的にプリセットの編集を直接行う事はしませんでした。

 一部うっかり上書きしたものとかありますが,ファクトリープリセットを戻すことがとにかく先決です。これについては,海外のサイトに初期状態に戻すデータを見つけました。システムエクスクルーシブメッセージで送信するのですが,MIDIシーケンサーから用意しないといけないので,ちょっと手間がかかりそうです。

 キーの問題は,時間が経過するとステンレスのバネも馴染んでくるでしょうから,その段階でもう一度調整を行ってネジロックをし,組み上げようとおもいます。

 はっきりいって,もうライブには持ち出せません。こんな信頼性の低い機器を使うのは恐ろしいくらいですが,購入から5年間は毎日毎日弾き,毎週のようにスタジオに持ち出した相棒ですから,簡単に捨ててしまうのも心が痛みます。

 いっそのこと内部の基板を2Uのケースに入れてラックマウントにすることも考えましたが,やっぱり鍵盤があってのD-70ですから,やれるところまで頑張ってみる事にします。

 参考までに,キーのウェイトを固定する接着剤が溶け出す大問題は,D-70/VK-1000/JV-80/JV-1000/U-20/JD-800で発生するそうです。対策品は接着剤が黒色で,ピンク色のものは未対策です。なんか,結構高価なキーボードが多く含まれているように思えるのですが・・・

 ローランドはこの問題を修理対応で処理したようで,修理に出すと部品代は無料,技術料の1万円弱で交換されたようです。私も知っていればそうしたのですが,何万円もかけて修理するのは中古の価格の方が安いという話から躊躇し,修理でまさか対策品になるとは思ってなかったこと,それに接着剤が溶けるだけならなんとか自分で出来るだろうと思ったことで,もう修理に出せない状況になってしまいました。

 板バネを使ったキーもいまいち感触が悪く,D-70の不満な点でしたが,同じ構造はJD-800でも使われており,JD-800があっという間に世の中から消えた事も頷けます。

 私のD-70は,すでに5,6箇所のタッピングビスがなめています。特にキーの横にあるプラスチックの部品に立ててあるボスなどは完全に割れていて,ビスがほとんどとまりません。

 ただでさえ76鍵という長い鍵盤ですから,ねじりにも弱いはずで,こうした強度不足は実に不安です。それに内部の部品も劣化が進み,あらゆる部分が危うい状況です。

 満身創痍とはまさにこのこと。もうあちこちから悲鳴が聞こえるD-70を見ていると,もっと長持ちして欲しいなあと心から思います。

 実は,私が気に入って使っている学習リモコンも,フレキが壊れて使い物にならなくなりました。D-70もフレキのトラブルでこんな状態です。フレキはほぼカスタム品ですから,壊れていても汎用品に交換出来ません。修理はハンダ付けが出来ないので実質的に不可能です。

 こんな危ういものが,案外寿命が短く,簡単に壊れてしまいます。同じように故障すると手が出せないものに半導体がありますが,半導体は滅多に壊れませんから,簡単に壊れてしまうフレキとは別次元です。

 MiniMoogは30年でも生き続けますが,おそらく80年代後半から90年代のシンセサイザーは,10年くらいでだめになるでしょう。それが果たして楽器と呼べるのか。シンセサイザーがようやく「楽器」として認められた世の中にあって,新しいシンセサイザーほど作り手側が楽器として扱っていないんじゃないのかと,そんな風に感じました。

 
 

DxVAによる動画再生のハードウェア支援

 先日,GeForce6200Aのグラフィックボードを買ってはみたものの,地デジ視聴時のあまりのコマ落ちに使用を断念,その後ドライバを古いものにすることでなんとか実用レベルに引き上げた話を書きました。

 この話,その後もぼちぼち調べてみると,技術的にもなかなか興味深いお話が分かってきました。まず,動画再生のような重たい処理は,ハードウェアの支援があった方が合理的なわけですが,それをGPUがちゃんと果たしているという事実です。

 実のところ,この手の「ハードウェアによる支援」というのは案外眉唾なイメージが私にはあって,確かに積和演算を専用ハードウェアで行うのは合理的でも,結局上位のアプリケーションからハードウェアに到達するまでにドライバだのラッパーだのHALだのといろんなソフトウェアが間に挟まって,結局軽くならないという馬鹿馬鹿しい事を何度も見せつけられてきました。

 だから,それらオーバーヘッドを少なくする工夫をすることと,オーバーヘッドがあっても全然得をするくらい高速な演算器を用意することが,成功の鍵だと思っているわけです。そう考えると,3DグラフィックにGPUを用いることが当たり前になった事実は,非常にわかりやすい成功例と言えるのかも知れません。

 同じ話を動画再生にもという話な訳ですが,動画再生は高速なCPUを使ってもどうにかなる世界ですから,GPUがないとどうにもならない3Dグラフィックとは,必要度が違ってくるように思います。ですから,私はGPUによる動画再生の支援などは,セールストークの1つだと考えていました。

 しかしこの考えは甘かったです。

 結論からいいますと,これまでCPU負荷が40から50%程度だったものが,20%前半から30%前半程度と,一気に半減しました。さらに負荷の変動も小さく,安定したものとなっています。結果,コマ落ちはほとんどなくなり,実に快適に地デジ視聴が可能になりました。すごいです。

 なにをしたかと言いますと,MPEGデコーダの設定を,DxVAを使用する設定に変更しました。レンダラはVMR7を選んでいます。VMR9だとコマ落ちがひどいです。

 WindowsXPですから,DxVAが必須ではありませんし,メモリ消費が増えてしまったり速度が低下することもあるということで,私は使わずに使っていました。また,この設定が有効になるのが,TVTestの再起動によることを知らず,ONとOFFで差がないと簡単にあきらめてしまったことも失敗でした。

 GeForce6200AにはPureVideoという動画支援が実装されています。世代が古いので大したことは出来ませんが,これを使うにはDxVAでなくてはならないです。DxVAを使わずにVMR7を使うと,DirectDrawが利用されるので,ここの速度が低下する最新のドライバでは盛大なコマ落ちが起こるということでしょう。

 DxVAでは,MPEGデコードをGeForce6200Aとドライバが行うようで,デコード時の色相の設定は,MPEGデコーダの設定から行わず,nVidiaのドライバから行うようになります。

 やったことはこれだけです。こういうことなら,もしかするとドライバを最新にすると,さらに軽くなったり,さらに画質が向上したり,さらにMPEGデコード時の調整項目が増えたりするのではないかと思うのですが,ドライバ周りをいじくるのもしんどいので,もうこれでよいことにします。

 歴史的経緯の把握も必要な,Windowsのグラフィック周りの技術的なお話は,それらと無縁な生活を送ってきた私には,相当ハードルの高いお話です。ですのでこの理解が正しい自信もありませんし,もっと良い設定があるのかも知れません。

 ただ,大変面白いのは,やはりGPUをおごったことは正解だったということです。期待以上の性能向上が得られ,実際にそれがこれまで不可能だったことを可能にしてくれています。PCIという前世紀のバスに繋いでもこれだけの恩恵が受けられるというのは,すごいものだと感心しました。

 理屈はともかく,オンボードのアナログRGBでは得られなかった快適な視聴環境がようやく手に入りました。地デジ専用PCとして,妥協するべきところがもうなにもなくなった気がします。目的を達成できて,実に爽快です。

やはりWindowsMobileは定期的リセットが不可欠なのか

 アドエスはなかなか安定しません。現在困っている問題は大きく2つ。

・ActiveSyncがいつまでたっても終わらない

 Bluetooth経由でOutlookの予定表を同期させているのですが,本来すぐに終わるはずの同期が20分経っても終わりません。仕方がないので中止を試みますが,中止できません。

 やむなく接続を切るのですが,その後猛烈に不安定になるため,結局リセットする羽目になります。リセット後に同期すると,あっという間に終わるんですが・・・

・IrisBrowserのクラッシュ

 リセット直後はいいんですが,数日使っているとIrisBrowserがクラッシュして落ちます。接続,名前の解決,データの送信までは動くのですが,データ受信の段階で落ちてしまいます。こうなるともうリセットしか解決出来ません。

 上記2つの問題によるリセットは,キーボード横のリセットではダメで,田千代子のリセットボタンを押さねばなりません。時計が狂うのもお約束です。

 運用でなんとかしたいと考えましたが,なにせ再現性や傾向がつかめないので,同期するときには事前にリセット行う,という方法で回避するしかないような感じで,あきらめムードです。

 しかしそれでも解決しないのはIrisBrowserのクラッシュです。まったく前兆がなく,クラッシュするかどうかは時の運です。

 IrisBrowserはまだ良いのですが,この現象が発生してしまうと,PocketIEやOperaではフリーズを起こしてしまいます。落ちてくれないので本当にリセットしないと動かなくなります。お天気情報取得アプリでもなってしまうので,これらの共通するモジュールの問題なのでしょう。

 なんか,もうアドエスには疲れてしまいました。これを5万円以上で買ったなら,私は怒り狂っていたんじゃないかと思います。

 試行錯誤として,IrisBrowserのWebキャッシュをSDカードではなく本体に置いてみることにしました。時々,キャッシュの上限サイズの設定値が,無茶苦茶な値を示すことがあるので,もしかしてと思っています。

 あと,KeyLockSuspenderも危険そうな感じなので,使うのをやめてみました。私の場合は電源を切るためのスクリプトを入れているので,無理にこれを使う事はありません。起動後の自動接続が便利そうなので使っていましたが,AutoConnectを入れているので,一応アプリからの接続は自動化できています。

 この2つで,問題が解決してくれればありがたいですし,駄目な場合はとにかく一日一回リセットを心がけるという,極めて後ろ向きな方法で逃げるしかないかも知れません。

 まあとにかく,WindowsMobileに過度な期待は禁物です。デフォルトで使えば安定したOSなのかも知れませんが,デフォルトでは使えないから,これだけ環境設定系の定番フリーウェアが出回っているわけで,この際マイクロソフトはモバイル用のOSをWindowsXPベースで作り直したらどうでしょうか。というか,ATOMでスマートフォンを作ってWIndowsXPをそのまま入れろ。

今度こそ頼むぞアドエス

 昨日,問題が解決し運用の成熟を期待するフェイズに入ったと宣言したアドエスですが,その日のうちに撤回することになりました。

 やっぱり,電源OFFを一度行った後では,WEBブラウズでフリーズをします。再現率はほぼ100%といっていいでしょう。

 このフリーズはなかなか深刻なもので,他のアプリも固まりますし,復旧はキーボード横のリセットではダメで,電池の横にあるリセットボタンを押すしかありません。時計は狂いますし,精神的なダメージが結構大きいです。

 運用で回避は難しく,もうWEBブラウズをしない,ということしか手はないとあきらめかけたのですが,それでもメールにあるリンクに不意に触れてフリーズすると,これはこれでとても悔しい思いをします。

 とはいえ,昨日,一時的とはいえ電源OFFから復帰させたアドエスでフリーズが起こらなかったことも事実です。あれからなにを変えたのか・・・良く思いだしてみます。

 すると,どうもIrisBrowserを削除してから調子が悪いようです。

 まさか,と思いつつ,もう一度IrisBrowserをインストールし,設定から接続をいつも使っているプロバイダに繋ぐよう指定しました。

 すると,ウソのようにフリーズが起こらなくなります。

 推測ですが,自動接続を行う部分が,PocketIEもOperaも共通になっているんではないかということ,そしてその仕組みは,いわゆる「インターネット接続」を指定しているのではないかということです。よく分かりませんが,この「インターネット接続」では,W-SIM経由とWiFiを自動的に切り替えるんじゃないかと思っていまして,この仕組みに頼らず,しかもW-SIM経由に固定できるIrisBrowserなら,問題は起きないという事ではないかと。

 せっかくですから,IrisBrowserをしばらく使ってみたのですが,動作が重たいことを除けば,悪くないブラウザだなあと考えが変わりました。スクロールバーが出てこないことが気に入らなかったのですが,これは設定を変えるとあっさり解決。

 iPhoneで皆を感激させた拡大/縮小なども実現されているので,ついつい指でつまみたくなりますが,さすがにアドエスでそれは無理です。

 レンダリングも遅いですが,レイアウトは綺麗ですし,見やすい表示をしてくれています。上下ボタンによるスクロールは1行単位とイライラしますが,これはもしかしたらなにか設定の方法があるのかも知れません。

 また,そんなに信頼性も低くないので,これを常用することにしました。逆にLunascapeを削除しました。

 そんなわけで,今度こそと思っていたのですが,ActiveSyncでこけてしまったりと,なかなかリセットボタンから開放してはくれなさそうです。

 冷静に考えてみると,あれこれアプリを突っ込んでいるから信頼性が低くなるとはいえ,そうしたアプリに頼らないと使いやすいものにならないのがWindowdMobileでもあるわけで,この辺は好きな人でないと使い込めない理由になってしまうなあと考えてしまいました。

 その点ではPalmも同じでしょうが,Palmの場合は初期のPalmが最初から良くできていたので,これを否定しない形でアプリが作られてきましたし,全体にリセットの世話になることは少ないように思います。

 さらにいえば,携帯電話は良くできていますよね,リセットなんかしたことないですもん。カスタマイズは一切出来ず,自分が慣れていくこと以外にないものではありますが,信頼性は高いと言えて,これがキャリア主導の端末作りかと,今さらながらに思います。

 口うるさい日本のキャリアが,ここ最近スマートフォンを展開しようとしていますが,どうも彼らの根っこに染みついたポリシーにあわない気がしてなりません。

 ということで,今度こそ,24時間以上リセットをせずに済む日を目指したいと思います。

キーロックスイッチと天気予報を連動させる

 前回,キーロックスイッチで電源をOFFにするという運用が完成形に至ったと書きましたが,この手のガジェットの環境設定は,飽きるまでやってしまうものです。やめときゃいいのに余計なことをやって,はまりまくるのが常です。

 今回は,キーロックスイッチをOFFにして電源を入れたときに,JWezWmという気象情報取得ソフトを起動し,自動的にデータを取得後にToday画面の表示を反映,後に自動的にアプリが終了するという流れを実現することになりました。

 前回までの方法では,キーロックスイッチがONになっているときは,とにかく電源を切る,ということだけを実現すれば良かったので,どんなときでも自分を起動しておけば済みました。キーロックスイッチがOFFになっているときは「なにもしない」からこそ出来た方法です。

 しかし,今回は同じ起動したときでも,キーロックスイッチのONとOFFで処理が違ってくるので,キーロックスイッチがOFFの場合の記述も必要です。

 そこで,RegcondExec.iniを以下のように書き直します。


[KeyLockOn]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0001
checkType=both
polling=200
exec=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOff

[KeyLockOff]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0000
checkType=current
exec=\Program Files\JWezWM\JWezWm.exe|auto
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOn
onUnmatch=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
onUnmatch=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOff


 前回と同じように,RegcondExec.exeのショートカットをスタートアップフォルダに置き,起動オプションを -section=KeyLockOnとしておくことで,[KeyLockOn]の記述に従ってキーロックスイッチを監視します。

 キーロックスイッチの状態が変化したら,PowerOff.mscrというMortScriptを実行します。このスクリプトは実行後6秒後に電源を切るものですが,実はlock2suspendも常駐させているので,まずLCDの表示が消え通信が切断されて,終わった頃に電源が切られるという仕組みです。これは前回同様です。

 そして,前回は再び[KeyLockOn]で監視に入った流れを,今回は[KeyLockOff]という別の流れで監視することになります。

 [KeyLockOff]では,その時のキーロックスイッチの状態を監視します。変化は監視しません。電源が入った時の状態が,もしキーロックスイッチOFFなら通常の起動ですので,JWezWmを起動し,気象情報を取得します。済んだら今度は[KeyLockOn]でキーロックスイッチを監視します。キーロックの状態がどうなっているかで,動かす監視の方法を変えるというわけですね。

 もし,キーロックスイッチがONなら,それはきっと電源ボタンが不意に押されて電源が入ってしまったということでしょうから,[KeyLockOn]の時と同じように電源を落とすスクリプトを呼び出し,[KeyLockOff]でキーロックスイッチを監視するようにします。

 この流れでいけば,キーロックスイッチをON,OFFそれぞれで好みの処理をさせることが可能になりますし,間違って押された電源ボタンも無効に出来ます。

 今回,随分はまったのは,RegCondExec.exeの起動オプションでした。-execmodeはデフォルトではtoggleになっています。[KeyLockOn]しかなかったときには,このオプションを省略してtoggleになっていても,なぜかきちんと動作してくれていました。

 今回,[KeyLockOff]というsectionを追加して使い分けたのですが,KeyLockOnからKeyLockOffを起動すると,異なるsectionを起動することになるので,デフォルトのtoggleでは常駐解除が出来ずに,無効なsectionというエラーが発生していました。

 そこで,-execmode=openとし,そのsectionで起動するように強制すると,問題なく動くようになりました。

 いや-,実はよく分からないのです。topggleで同一のsectionの起動がエラーにならない前回の場合,常駐の解除がなされないといけません。でも実際には常駐されています。つまり,そのsectionの動作は終了し,そこから起動がかかっているという解釈です。

 しかし,この解釈なら実行後に終了して別のセクションを起動しているわけですから,エラーなど起きるはずがありません。微妙なタイミングなのかも知れませんが,どちらにしてもopenで起動すれば,思った通りの動作になってくれます。

 こうして,めでたくキーロックスイッチの操作で気象情報を自動取得する仕組みが追加できました。私は通話にアドエスを使わないので常に電源を切っておけるのですが,こういう使い方をするのは珍しいのか,あまりgoogleでも引っかかりません。


 さて,この作戦で運用に入ったのですが,その後もいろいろ苦労しました。


(1)WEBの閲覧でフリーズ

 リセット直後は問題ないのですが,一度電源をOFFにすると,次からWEBをみようとブラウザを起動すると,いつまで経っても「接続中」の表示が出たまま,終了することも出来なくなる。結局最終的にはすべてのアプリが固まるので,リセット(それも電池ブタを開けて)するしかない。

 メールも天気情報も同じ条件でちゃんと取得できるので,本当にWEBの時だけ起こるのだが,OperaもIEも他のブラウザも同じように発生するのが謎であった。

 数日間の試行錯誤の結果,「Pocketの手」のIEの設定を起動すると,接続に関係するチェックボックスが3つとも解除されてしまうというバグがあり,これが原因でずっと接続中のままになってしまうことが分かった。

 改めてIEの設定から接続に関するチェックボックスを3つとも設定すると,これまでの問題がウソのように,快適に動くようになった。やれやれ。


(2)RealVGA

 アドエス最後のカスタマイズ,RealVGA化。せっかく800x480ドットのLCDにもかかわらず,196dpiに設定されたアドエスは,表示される内容がQVGA並みとなる。その分文字は高品位だが,小さいLCDに多量の情報が表示されている間隔は便利だし気持ちのいいもので,これを本当にVGAとして使うべく,128dpiや96dpiに設定することを,ReakVGA化と呼んでいる。

 ところが,入力パネルのdllが,196dpiの物以外に用意されておらず,単に設定を変えただけでは入力パネルが出てこないだけではなく,最悪の場合はリセット後に再起動しなくなる。私はここにはまり,5,6回フォーマットをする羽目になった。

 そこで,xxxをyyyしてzzzすることで128dpiと96dpiの入力パネルを入手し,今のところ問題なく動作するようになった。文字が小さく,多くの情報が手に入るようになったことで使い勝手は向上したが,フォントの見やすさがさらに求められることになってしまった。

 また,画面が暗いままだと文字が読みにくいため,バックライトの輝度を1段上げることになってしまったのと,一部アイコンや設定画面が崩れたり拡大されて表示されるなど,おかしな表示なってしまうという弊害もある。

 はっきりいって,私はもう元の解像度には戻せない。


(3)GoogleTalk

 GoogleTalkを常用する私としては,OctraTalkの使い勝手が悪い癖に有償という状況に辟易していたところ,偶然にもtalkonautというアプリを見つけた。やや動作が重いが,日本語も通るし,使い勝手も悪くはない。実質JabberをWindowsMobileで使うための唯一の解でもあるので,こちらをえらんでOctraTalkはさっさと削除。


(4)メイリオ

 真のClearTypeであるメイリオは,個人的にはWindowsVistaにおける最大の功績であると評価をしている(印刷フォントとしてはナニでも,液晶表示フォントとしては見やすさと軽快な印象で私は好きです)のだが,これをアドエスに入れてみる。

 Pocketの手からフォントリンクを変更して,システムフォントをメイリオにしてみたが,残念な事にメール(PocketOutlook)の受信したメールのフォントが変えられない。

 ところがなんと先人達の偉大なことよ。PocketOutlookが使用する,msgothic.ac3を,同じファイル名でサイズゼロのファイルで上書きしてやると,PocketOutlookは仕方がないからシステムフォントを使うことにするらしい。よってOutlookでもフォントの置き換えが可能になるとのこと。

 やってみると,なんと見やすく,美しいことか。情報量の多さが窮屈な感じにならず,実に涼しい画面になっているので,画面を眺めていることが苦にならないどころか,楽しいとさえ思える。賛否両論あるカスタマイズではあるが,私はRealVGA化と同時に行う事をおすすめしたい。


(5)ActiveSyncのBluetoothによる同期

 Bluetoothを使ってActiveSyncを使う事は,最初はいろいろ苦労したが,出来てしまえば実に簡単なことで,これほど手軽にActiveSyncが出来る事に感激した次第。昔,シリアルポート経由で行っていた頃,なかなかうまく接続できずにイライラしたものだが,環境は確実に良くなっていると思う。

 はっきりいって,アドエスのような端末こそ,Bluetoothが内蔵されているべき。


(6)ブラウザの評価

 OperaとPocketIEの調子が悪いときに,他のブラウザをいろいろ試した。

・SkyFire・・・重たいし,これまでのブラウザとあまりにUIが違うので却下。ついでに高解像度にも対応しないのでみにくくて仕方がない。

・IrisBrowser・・・WebKitらしい軽さと再現性は大いに結構だが,やはりスクロールなどのUIがこれまでのブラウザと違うし,それが必ずしも使いやすいわけではないため却下。特にzoomの設定値を覚えてくれないというのは,致命的。

・OperaMini・・・Javaベースの小さいブラウザで,速度もまずまずだったのだが,起動するのにいちいちJavaを起動しないといけなかったり,Java独特のもっさいりしたメニューにげんなりし,速攻削除。

・LunascapeMobile・・・エンジンを切り替えられるタブブラウザとしてそれなりの評価を得ているLunascapeではあるが,WindowsMobile版ではIEのコンポーネントを流用しているので,単にIEがタブブラウザになっただけ。ホームページを変更できないなどかなりしんどいが,IEはそもそも軽く使いやすいので,今のところこれで決定。

・NetFrontv3.5・・・無償版がダウンロード出来るのだが,あろう事か使用期限が5月31日までとなっており,この段階で評価する気にならず放置。

・minimo・・・ダウンロード出来ず。Firefoxのモバイル版のリリースも当分先な感じ。もはや期待しないことにする。

 結局,Opera8.7とLunascapeMobileの使い分けで落ち着くことになりそう。


 というわけで,多少の問題と妥協はありつつ,なんとか運用できるところまできたかなという印象です。いつも,こうしたガジェットの環境構築は,終わった後ではもう二度とごめんだと思うのですが,結局新しい機械を手に入れるとまたやっちゃうんですよね。

 アドエスがどこまで使い物になるか,先人達の偉業を味わいながら,試していこうと思います。

ページ移動

ユーティリティ

2020年05月

- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

ユーザー

新着画像

新着エントリー

過去ログ

Feed