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アドエスのキーロックスイッチ決定版

 さて,前回,Bluetoothドングルを取り付けたアドエスを,キーロックスイッチによって電源をOFFにするする仕組みを考えましたが,キーロックスイッチONの時でも電源ボタンがマスクされないことから,電源ボタンがふいに押されて起動した後,ずっと起きっぱなしになるという問題点があり,検討を続けていました。

 今回,すべての問題点を解決出来たので,書いておきます。

・用意するもの

lock2suspend.exe
MortScript4.1
RegCondExec


・基本的な流れ

 前回はKLChgExecによってキーロックスイッチのONとOFFを監視し,それぞれに応じたMortScriptを起動したが,今回は,レジストリを監視し,キーロックスイッチの変化と同時に,キーロックスイッチの状態も見ることで,キーロックスイッチがONの場合にはとにかく電源を切る,ということにしてみた。

 キーロックスイッチは,レジストリのHKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0に状態が常に反映されていて,1ならON,0ならOFFとなっている。

 これを,RegCondExecという常駐ソフトで監視し,OFFからONに状態が変化した場合には従来通りのPowerOff.mscrを実行,また起動時にONの状態であった場合にもPowerOff.mscrを実行する。

 lock2suspend.exeについては,キーロックスイッチがONになった直後に通信の接続を切り,またOFFになって起動した場合にすぐに通信の接続を行うこと,またモデムとして動作しているときにはサスペンドに入らないという機能を実現するために併用する。


・設定

(1)まず,RegcondExecをインストール。なかなか複雑な設定が必要だが,以下を記述したRegcondExec.iniを用意し,実行ファイルという同じフォルダに入れておく。

[KeyLockOn]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0001
checkType=both
polling=200
exec=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe|-section=KeyLockOn

 RegcondExecは,execで指定されたアプリを実行すると常駐が解除されてしまうので,再常駐させるために,自らを起動するという,ちょっとアクロバットなことを行う。


(2)RegcondExec.exeのショートカットをスタートアップフォルダに置き,起動オプションを -section=KeyLockOnとしておく。

(3)lock2suspend.exeの起動オプションを,/disconnect /connect /keepmodem だけ指定する。つまり,キーロックスイッチがONになったら,まずは画面をOFFし接続を切る。そしてPowerOff.mscr(以下を参照)で指定された6秒後に,電源がOFFになる。

If( ProcExists("player.exe") = 1)
ToggleDisplay(0)
Else
Sleep(6000)
PowerOff
EndIf
Exit

(4)lock2suspend.exeとRegcondExec.exeを常駐させる。


・運用

 RegcondExecが常駐すると,Today画面の下部にRCEアイコンが出る。この状態でキーロックスイッチをONにすると,まずlock2suspend.exeによって画面が瞬時にOFF,後に電源が切れる。

 ここで,電源ボタンを押すと普通に起動してしまうが,RegcondExec.exeによって6秒後に再び電源が切れる。

 キーロックスイッチがOFFになるとlock2suspend.exeによって通信の接続も行われて,起動する。


・問題点

 これでおおむね問題点はなくなり,望む動作が実現出来たが,SDカードのマウントとアンマウントに問題があるようで,一度だけSDカードがアンマウントされないままSDカードがマウントされ,SDカードがSDカード2として存在したことが,いろいろなアプリの動作に支障を来した事がある。また,SDカードが結局マウントされないという問題も時々起こるので,最悪の場合SDカードの破壊につながる可能性も否定できない。


 いちおう,BluetoothによるActiveSyncも動作するようになり,PCとの同期やファイル転送,そしてオーディオにといろいろな活用が出来るようになってきました。電源周りについても一応の目処が立ったことで,今度こそ実用的に使えるものと期待しています。

 ゲームもいくつか入れましたし,HPの電卓のエミュレータも入れました。PIMとしてWindowsMobileを使うはまだまだ辛く,現在の所全く考えられないのですが,それでもこのマシンが今後2年間,インターネット接続マシンとして私の生活を支えてくれるだろうという期待が高まった来たように思います。

アドエスのUSBにBluetoothを挿しっぱなしにする方法

 BluetoothをUSBに取り付けたことで,アドエスはサスペンドしなくなります。私の場合,電話としてアドエスを使いませんし,メールもプッシュで受け取りませんので,サスペンドにならないことそのものは別にどうでもいいことなのですが,だからといってLCDが単純に消えると言うだけでは,CPUもメモリも動き続けていますから電池があっという間に切れてしまいます。

 だから,私の場合電源をOFFにしてキーロックが出来ればそれが一番良いわけです。

 しかし,定番アプリであるlock2suspend.exeは,サスペンドに入れる機能はあっても電源を切るという機能はありません。

 困ったなあといろいろ調べていたのですが,なかなかアクロバットなことでどうにか実現しました。複数のアプリケーション間の非同期タイミングで動作している感じですので,私自身の備忘録として,ここに書いておきます。

・用意するもの

lock2suspend.exe
MortScript4.1
KLChgExec


・基本的な流れ

 キーロックスイッチがONになったら,KLChgExecがONになったことを検出,MortScriptでスクリプトを実行。

 もしTCPMPが起動中の場合には,LCDを消しておしまい。

 それ以外なら,5秒間ウェイトさせる。しかしlock2suspend.exeも常駐しており,この5秒間の間に通信の切断とLCDの消灯が起こる。

 そしてキーロックスイッチがONになった時刻を起点として5秒後に,電源がOFFになる。

 キーロックスイッチがOFFになると,今度はlock2suspend.exeによって起動し,通信の接続も行われる。(てことは,やはりlock2suspend.exeにとって電源OFFもサスペンドも同じ,ということなのかなあ)


・設定

(1)電源をOFFにするために,MortScriptのスクリプトを用意する。PowerOff.mscrとして保存しておく。私の場合はMortScriptと同じフォルダに入れておいた。

If( ProcExists("player.exe") = 1)
ToggleDisplay(0)
Else
Sleep(5000)
PowerOff
EndIf
Exit


(2)次にKLChgExec.iniを以下のように記述する。

[KLCHGEXEC]
KEYLOCK_ON_APP=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
KEYLOCK_ON_ARGS=


(3)lock2suspend.exe用に,notconf.txtを以下のように書いておく。

notsuspend=TCPMP
notdisconnect=TCPMP


(4)lock2suspend.exeを,/force /disconnect /connect /keepmodemで常駐させる。


(5)KLChgExecも常駐させる。


・運用

 キーロックスイッチをONにしても,TCPMPが動いている時には,LCDが消えるだけ。

 それ以外の場合には通信の切断が始まる。同時に5秒後に電源が切れるように設定される。通信の切断は5秒以内に終わるはずなので,切断されてから電源OFFになる。この段階で点滅していたBluetoothのLEDが消灯すればOK。

 電源が切れた状態でキーロックスイッチをOFFにすると,今度はlock2suspend.exeだけで起動し,通信の接続も行われる。ここでMortScriptを使っていろいろやってみたが,LCDが点灯と消灯を繰り返したりして動作が不安定だったので,ややこしいことはしないでlock2suspend.exeにおまかせ。

 USBになにも繋がっていない場合にも上記と同様の動きになるはずで,キーロックスイッチがONになってから5秒後に電源が切れているはず。(というのも,外側からは電源が切れているのかLCDが消えているのかサスペンドなのか見分けが付かない)

 電源が切れてからキーロックスイッチをOFFにすると,これも上記と同様にlock2suspend.exeによって電源が入り,通信の再接続が始まる。


 問題点

 キーロックスイッチがONの時に電源ボタンが押された場合,とても困った事が起きる。

 電源ボタンだけはキーロックスイッチでもマスクされないため,せっかく電源が切れた状態にあっても,電源ボタンに触れてしまうと,キーロックスイッチがONのままアドエスが立ち上がってしまう。

 USBになにも刺さっていないなら,そのまま1分ほどでサスペンドに入るため問題はないのだが,USBにBluetoothが刺さっている状態ではサスペンドに入ることはないので,ずっと動作状態のまま。

 /forceオプションで画面をすぐに消すようにしてあっても,実際には動作している状態なのでBluetoothのLEDも点滅をしているし,おそらくこのままなら数時間で電池が切れてしまうはず。

 この状態を発見した場合,電源ボタンで電源を切ることが出来ないので,結局キーロックスイッチを一度OFFにし,再度ONにしないといけないので,大変面倒。電源ボタンを無効にする方法があったら解決なんだが・・・


 ということで,問題点は積み残していますが,一応USBコネクタにBluetoothを差し込んだままで使い続けられそうな感じです。

 しかし,この電源ボタンの対策だけは,もうどうにもならんだろうなあ。

最小のBluetoothドングルにチャレンジ

 昨日書いたアドエスにBluetoothのお話ですが,さらに小型化を目指して頑張ってみました。「あくまで変換コネクタにこだわる」とかいいつつ,舌の根も乾かぬうちにアドエス専用のドングルになってしまいました。

 昨日の問題点は,なんといってもドングルの飛び出しが激しいことです。変換プラグも飛び出していますが,そこにさらにドングルを差し込むとさらに数ミリ飛び出します。

 この飛び出しを押さえるために,基本的にはドングルを本体の背中に持っていくというのが今回の作戦の方針ですが,そのために解決すべき点が3つあります。

 1つは,miniBコネクタ部分の飛び出しを押さえることです。普通にminiBコネクタを差し込むと,30mm位は飛び出してしまいます。

 もう1つの問題は,背面に回す以上,ドングル部の厚みを極力薄くしないといけないということです。もしドングルをそのままの形で使うとすると,厚みは5mm近くになります。背中が5mmも出っ張ってしまうと,持ったときに邪魔だけではなく引っかけて壊してしまうかも知れません。

 最後に,USBのカバーを外さないと裏側にまわせません。これはもうどうしようもないので,カバーを外して使う事にします。


 1つ目の問題は,コネクタのうち電気的な接点の部分が飛び出すことはやむなしとし,そこからケーブルを引っ張り出している部分を即裏側に曲げてしまうことで,飛び出しを極力抑えようとしました。折り曲げた部分をドングルの固定に使う作戦は,前回と同じです。

 結果はこんな感じです。

ファイル 295-1.jpg

 どうですか,もうこれ以上飛び出し量を小さくするのは無理でしょう。強度的な問題もあるように思いますが,飛び出す方がかえって危ないと思います。

 2つ目の問題はよく考える必要があります。厚みそのものを減らすためには,このドングルの厚みが結局USBのAコネクタの厚みそのものであることから,分解して中身の基板を使うことしかもうありません。

 しかしそうすると,基板の固定方法が問題になります。両面テープで接着などと言う安易な方法を使うと着脱が出来なくなります。

 また,基板だけ使うと言っても,最終的な厚みが激減するわけではありません。部品によっては2mm近い厚みのものもあるわけですし,部品は基板の両面に付いている訳ですから,最悪値としては4mmくらいになる部分もあるかも知れません。

 アドエスにはカメラが付いています。カメラの横にはmicroSDカードスロットが付いているのですが,この部分だけ盛り上がって,1mm程盛り上がっています。ここに基板を沿わせて,うまくごまかすことを考えてみます。引っかけて壊してしまう危険性も減るでしょう。

 固定場所は決まりました。次は固定方法です。先程のminiBコネクタの板金が背面まで折り返されていますから,まずはこれを基板のGNDにハンダ付けします。そして基板と本体背面が接触する部分に1mm厚のスポンジテープを貼り付け,折り返した板金のバネ性を利用して,背面に心持ち押しつけるようにして固定するようにします。

 やってみると,案外良い感じです。あとは配線を済ませて完成。

 こうして出来たのが,下の写真です。

ファイル 295-2.jpg

 はっきりいって,これは商品としてはあり得ませんね。素人の工作ならではの,まさにこだわりの一品と思って頂けるとありがたいです。

 本体に取り付けるとこんな感じです。

ファイル 295-3.jpg

 コネクタ部の飛び出しも小さいですし,背面にまわした基板の盛り上がりも思った以上に少なく見えます。カメラ部の出っ張りに沿うように配置したことはなかなかあったようです。

 心配した電波の飛びについてですが,結果から言うとほとんど差がありません。隣の部屋でも音切れはありません。ファイル転送も,実効速度の低下は認められず,少なくとも実用性が低下することはないようです。

 実際にこれで音楽を聞いたりファイル転送をしたりしましたが,ほとんど飛び出しがありませんから,内蔵の使い勝手とまでは言いませんが,それに近いくらいの感覚で使えます。かなりいいですよ,これは。

 内蔵するともっといいのですが,そうするとUSBがふさがったままになってしまいますから,やっぱりそこまでは出来ないですね。もちろん,USBハブまで内蔵すれば良いのですが,OnTheGoに対応したハブなど聞いたことがありませんし,仮にあったとして,そこまでやるのかといわれれば,さすがにちょっとどうかと思います。

 気に入って使ってみようと考えたのですが,しかしいつものように問題が発生。

 1つは,アドエスはUSBにケーブルを差し込んでおくと,それだけでサスペンドに入らないのです。小型につくった専用ドングルは,付けっぱなしを前提に考えており,だからこそUSBカバーも取り外すことにしたのですが,画面が消えるだけでサスペンドに入ってくれないというのはさすがに付けっぱなしには出来ません。

 もう1つは,そもそもこれを使っていいものかどうか,です。考えてみるとAコネクタに刺さる形で認証が取られた製品なわけで,これを分解して使う事にした今回のケースは,実用上はなんら問題は起こらないとは思いますが,実は認証されていない違法無線局ということになり,電波法に触れてしまいます。

 犯罪者になりたくないので,もう使うのをやめなくてはいけません・・・残念。

 ということで,なにかと道は険しいですが,とりあえずここまでで,火の付いたホビースト魂は沈静化しました。

 こういう工作は得意な私も,筐体をこしらえたり加工したりするのは下手くそで,見栄えのいい外観を作る人たちにはいつも感心します。今回,もう使えないことを考慮して,絶縁も兼ねて全面をスポンジテープで覆って終わりにしましたが,見栄えはよろしくありません。

 あやしいものがくっついているので,電車の中で取り出したりすると通報されたりするかも知れません。

アドエスにBluetooth

 アドエスの環境構築も終わり,運用もこなれてきました。今まで電車の中で携帯電話で暇つぶしをすることなど決してなかった私でさえも,アドエスがあるとメールにWEBブラウズにと,使うようになりました。

 クロック600MHzオーバーのCPUでこのもっさり感はやはりWindowsCEの伝統とあきらめていますが,TCPMPで動画を再生したりすると,CPUクロックが一昔前のパソコン並みであることを思い知らされます。

 さて,今回のお話はアドエスとBluetoothです。アドエスのUSBがOTGであること,Willcom公認のUSBドングルを始めPC用の安価なドングルも特にドライバ無しで利用できる話は非常に初歩的なことで,なにを今さら的な話ですが,最近なにかとBluetoothにかかわることが多い私としても,ぜひ試して見たいと考えていました。

 まず,miniABコネクタのUSBを,標準Aコネクタにする変換ケーブルが必要です。長いものは邪魔ですし,高価なのも馬鹿馬鹿しいので,amazonで安いものを探します。うーん,20cmが最短か。

 USBドングルは,さっと探しても動作実績がなかったのですが,小さい事,安いこと,そして低消費電力なことを理由に,プラネックスのT-MicroEDR2Xを試すことにしました。1000円ちょっとでドングルが買えるのは結構ですが,ヘッドセットなどの相手の機器が1万円近くするのは,どう考えてもおかしいです。

 結論からいうと,この組み合わせで全く問題なく動作しました。手持ちの機器の関係で試せたものはごく限られますが,A2DPとファイルの送受信(これについては後述)は問題なし。

 よく知られた事ですが,アドエスはHFPやHSPに対応していないらしいですが,私はアドエスを通話に使う事はゼロなので問題なし。skypeは使うかも知れませんが,無理にBluetoothで話そうとも思いませんで,悔しくないです。

 microSDに8GBを奢っている私は,そのうち4GBほどを音楽のファイル(AAC)で埋めてみたのですが,これをTCPMPからプレイリストを使い,Bluetooth経由で再生すると,煩わしいケーブルもなく,ちゃんと音楽が聴けることにちょっと感心しました。使ってみるといいもんですね。

 しかし,先日購入したiPodShuffleの方が,ステレオヘッドセットよりもずっと小さいというのが困った話です。

 次にファイル転送のお話です。A2DPによるワイアレスヘッドフォンについては,否定的な考えはしなくなりましたが,音楽プレイヤー本体が小さくなった昨今,特別に有用なものとは思えません。

 しかし,ファイル転送をやってみて,Bluetoothの便利さに私は開眼しました。例えば,使い慣れたMacBookProでアドエス用のフリーソフトをダウンロードしたとします。cabファイルをアドエスに転送する必要がありますが,今まではメールで送信していました。大きなファイルだと時間もかかるし,一手間も二手間もかかるのが煩わしく思っていました。

 microSDカードにMacで書き込めばいいのですが,MacOSXでは.~というファイルを作りますし,経験的にMacはFATファイルシステムがいまいちで,バックアップファイルなども入れてある大事なSDカードだけに,これもちょっと遠慮したいところです。同様の理由で,マスストレージとしてアドエスを直接Macにマウントするのも避けたいです。

 無線LANを使ってファイル共有をするとか,FTPサーバを立てておくとか,まあいろいろあるとは思いますが,いずれも手間がかかりますので,100kByte程度のファイルをさっと転送する方法があればと思っていたのですが,昨日ふとしたことをきっかけに試して見ることにしたのですが,これが実に快適です。

 Macからアドエスにファイルを送信,とすると,アドエスがBluetooth経由でファイルを受け取ってくれます。対応するサービスがないとMacに怒られますが,無視して送信するとちゃんと送信されています。アドエスからは,ファイルをビームで送信とすると,Macで受信が出来ます。最大でも50kByte/secくらいしか速度が出ませんのであまり大きなファイルはダメですが,アドエスで撮影した写真くらいなら問題なし。

 ついでにpalmTXでも試して見ましたが,これはなかなか難しいです。palmからの送信は出来るのですが,Macからpalmへの送信が出来ません。アドエスからpalmへの転送は出来たので,きっとMacでも方法があるのでしょうが,出来たところで実用性もないので,もう深追いはしません。

 これにVAIO Uが参加できれば,うちのマシンはほとんどすべてBluetoothでファイルのやりとりが出来るようになります。これはきっと便利になるだろうと,いま同じUSBドングルを追加で注文しています。

 ここでふと気が付いたのは,Bluetoothでファイルの送受信をおこなうというのは,単に物理的に電線を無線にしてしまえること以上に,ファイル構造やファイルシステム,プラットフォーム依存の問題を飛び越えてやりとりできるコンバータとしての性格が強いということです。

 例えば,アドエスのSDカードにあるテキストファイルをpalmに転送しますが,この時SDカードはFAT,palmTXは独自のファイルシステムです。hogehoge.txtはpalmの本体メモリに格納されるとき,hogehoge.pdbという名前になり,データベースとして記録されます。ファイル構造も違うので,ファイルコンバートも行われているわけです。

 Macも,Windowsも,palmも携帯電話も,それぞれ互換性のない仕組みを共通化した方法で送受信し,機種依存性の壁を越える世界は,確かにUSBでもメモリカードでも可能ですが,デファクトスタンダードによる「結果としてのデータ互換」ではなく,最初から互換が取れるように構築された世界の自然な使い心地は,とても手に馴染むものです。

 ということで,Bluetoothはハンズフリーでも,ワイアレスヘッドフォンでもなく,パソコンと携帯電話でデータのやりとりがサクサク出来るものとして,再定義されました。これはいいですよ,奥さん。

 さてさて,すっかり盛り上がった私は,さらにアドエスでBluetoothを身近にするべく,構想を練り始めました。世の中にはWillcomには見切りを付けてもアドエスは手放せないというわがままな人がいて,W-SIMの跡地にBluetoothを内蔵するという猛者もいらっしゃるわけですが,私の場合はそうはいきません。

 まず,これまで使っていたminiABを標準Aコネクタにするケーブルです。

ファイル 294-1.jpg

 20cmでも長いので3つ折りにして縛って使っています。それでもこの煩わしさです。持ち歩くのは許せても,これを電車の中でアドエスに繋げて,わざわざステレオヘッドセットで音楽を聴くなんて,周りの人はクスクス笑うに違いありません。

 悔しい(なにがだよ)ので,究極の変換コネクタを作る事にしました。当初,ドングルを分解してminiAB型のドングルを作る事を考えましたが,実はこの手の超小型ドングルは,USBコネクタの部分にも部品があるので,分解して専用化改造を行っても,あまり小さくなりません。使い回しもしたいし,緊急時にはUSBメモリやキーボードも繋ぎたいので,あくまでminiABを標準Aに変換するコネクタにこだわることにします。

 miniAB側は,余っているminiBケーブルに犠牲になってもらいます。miniBでも刺さりますし,4pinと5pinをショートしてGNDに落とせばminiAとして認識しますから,これは問題なし。miniBコネクタの外側をカッターで削って中身を取り出します。

 標準A側は,USB1.1の,もう二度と使う事もないハブから取り外しました。このハブは奥行きが小さいタイプで,コネクタもかなり小さくできています。好都合です。

 miniBコネクタとAコネクタをハンダ付けして固定し,ご丁寧に捩った電線でそれぞれの電極にハンダ付けをします。持ち歩くものですから,露出した金属部分をスポンジテープでぐるぐる巻いて,絶縁と衝撃吸収を期待します。

 そして出来たのが,これです。

ファイル 294-2.jpg

 なかなか小さくできているでしょう。はっきりいって,素人ではもうこれ以上小さいものは作れないと,その時は思ったものです。

 それで,ドングルをAコネクタに差し込んだのが,これです。

ファイル 294-3.jpg

 うーん,でかいです。思った以上に大きくなります。特に長さ方向が長くて,これがアドエスから飛び出すことを考えると,かなり使い勝手が悪そうです。しかし,これ以外にはドングルをアドエスの背中に回すような方法しかないように思います。

 どれくらい不格好か,と言えば,

ファイル 294-4.jpg

 という塩梅で,かなり不格好だし,引っかけて本体の基板を壊してしまいそうな危なっかしさがプンプンしています。

 動作は問題なく,以前のような20cmのケーブルを介した接続に比べて格段に便利になったとは思いますが,それでもこれで完璧というのはほど遠いものがあります。これだけ飛び出してしまうとかえって面倒という声も聞こえてきそうです。

 さっき言ったように,Aコネクタをアドエスの背面に回して,ドングルも背面に持ってくることで飛び出しを押さえることも可能でしょうが,それにしてもminiBコネクタを折り曲げる必要があるわけで,5mmくらいの飛び出しは覚悟しないといけないでしょう。今後の検討課題ですね。

 いずれにせよ,アドエスのような高機能な携帯機器というのは,ほかと繋がって価値が倍増するものです。W-SIMによってWANが,Wi-FiによってLANが,そしてBluetoothによってPANが実現するというのは,可能性が広がっていくものだとつくづく感じました。

珍しいフロッピーディスク

 先日実家に戻った際,ちょっと変わったフロッピーディスクを見つけました。

 35歳くらいの人にとっては,5.25inchと3.5inchのフロッピーはおなじみですね。40代になると8inchを使っていた人もいるでしょうが,これらメジャー選手を知っているのは,まあ珍しいことではありません。

 今回ご紹介する2つは,完全に傍流のフロッピーディスクです。

(1)3inchコンパクトフロッピーディスク

 日立がドライブを,メディアをマクセルが規格化したとされ,松下なども加わった小型フロッピーで,ソニーが立ち上げた3.5inchフロッピーディスクの対抗規格です。

 3.5inchが「マイクロフロッピーディスク」だったのに対し,3inchの相性は「コンパクトフロッピーディスク」です。まあ,5,25inchが「ミニフロッピーディスク」ですから,順当に考えるとマイクロが正しい様に思えます。

ファイル 292-1.jpg

 すみません,手ぶれしてますね。

 大きさは横幅が3.5inchフロッピーディスクよりもやや小さく,その代わり縦長です。3.5inchと同じようにハードケースに入れられていますが,厚みは3.5inchの倍近くある感じでしょうか。

 3.5inchと仕組みは違いますが,一応金属製のシャッターが付いていて,要するに8inchや5.25inchの問題点とその克服は,日本のメーカーが主導すると同じような方向に向くということでしょう。

 3.5inchと決定的に違うのは,裏返して使えることです。これは8inchでも5.25inchでもなかったことです。片面しか使わない場合でも,裏返すことが出来なかったこれらのフロッピーディスクに対し,3inchについては裏返して使う事が出来るのです。もちろん,両面ドライブの場合には裏返す必要などありませんから,この特徴はあまり大したものではないかも知れません。

 あと非常に重要なことですが,この3inchフロッピーディスクは,電気的にも論理構造的にも,5.25inchの同一になっていて,物理的に違うだけなのです。OSやファイルシステムなどは5.25inchと全く同じものが使え,本体からはあくまで5.25inchのフロッピーディスクとして見えるようになっています。

 3.5inchもそうじゃないか,と言う人はいると思いますが,最初は違っていたんです。ソニーが立ち上げた時のフロッピーディスクは毎分600回転で5.25inchの倍の速度でした。論理構造も違っていて,5.25inchとは別の仕組みが必要でした。

 3inchフロッピーディスクの影響かどうかわかりませんが,その後3.5inchも回転数を5.25inchと同じにし,論理構造も5.25inchと同一になりました。ただ,当時主流になっていた5.25inch両面倍密度(いわゆる2D)とまったく同じに扱うことが出来たのは3inchフロッピーディスクだけの特権で,これを武器に5.25inchからの置き換えを狙ったんだと思います。

 なぜ衰退したのか分かりませんが,3inchに2DDや2HDが出なかったように記憶して(間違っているかも知れません),高容量化に乗り遅れたことと,低価格化が進まずユーザーが増えなかったこと,なんだかんだでアメリカ企業の参入がなく,そしてIBMが3.5inchを採用したことがとどめとなり,決着したんじゃないかと思います。

 3inchは胸ポケットに入ることを狙ったそうで,もしも当時マイナーだった3.5inchがマイナーなままだったら,扱いは楽になっていたかも知れません。ほら,3.5inchって案外取り回しが良くないでしょ?

 ちなみに写真のディスクですが,X1のHuBASIC1.0(CZ-8FB01)のシステムディスクです。幻のX1Dに付属していたと思われます。X1のフロッピーディスクは5.25inchの2Dから始まり,3.5inchへは移行しませんでしたから,5.25inchの置き換えとして3inchの採用はごく自然な流れだったと思います。


(2)5.25inch謎の高密度フロッピーディスク

 これは全くの謎なのですが,偶然手に入れた5.25inchのフロッピーディスクです。

ファイル 292-2.jpg

 プラスチックのケースに入り,しかも金属シャッターが備わっています。ラベルには「MD/HD」やら「12MB」やら「ServoWritten」やら,賑やかな文言が踊っています。しかもバーベイタムがコダックの子会社だった時代(1985年から1990年)のものです。

 裏面はこんな感じです。

ファイル 292-3.jpg

 MDはミニフロッピーディスクのことで,5.25inchです。柔らかいジャケットをそのままケースに入れたもので,シャッターを指で開くと,そのまま5.25inchの見慣れたジャケットが出てきます。ただし,チャッキングについては,両面から挟み込む構造が取れませんから,チャッキングプレートがディスクに取り付けられており,そのままケースに入れてあります。

ファイル 292-4.jpg

 後の5.25inchも8inch互換の2HDタイプが登場し,この時HDという言葉が使われるようになりましたから,このフロッピーディスクの「HD」はそれ以前のもの,と言えるでしょう。容量はなんと驚きの12MBです。本当なのか?

 ラベルには78セクター,333TPIと書かれていました。5.25inchの2Dでは,48TPIで40トラックですから,記録半径は0.833インチ,同じ記録半径に333TPIで書き込むとトラック数は277.5トラック,ざっと278トラックですか,すごい。

 5.25inchの2Dでは,フォーマット時に1セクタあたり256バイト,これが1トラックあたり16セクタあり,さらに40トラックで片面160kバイト(両面で320kバイト)ですから,同じフォーマットをかけたとして,このフロッピーディスクでは1セクタ256バイトで78セクタですから,1トラックあたり19.5kバイト,これが278トラックで片面5421Kバイト,両面では10842kバイトで大体10.6Mバイトという感じですね。

 大体公称値に近いところが出てきました。

 ちなみに,PC-88VA(1988年発売)でのみみられた,3.5inchの2TDという規格は,2HDに対して3倍密度3倍トラックで9.3Mバイトというとんでもない容量を実現していました。一説によると2TDはハードディスクコントローラICでアクセスするとか。そりゃそうですね。

 で,ざっと計算をしてみますと,1セクタ256バイトのIBMフォーマットの3倍密度ですから1トラック当たり78セクタ。お,一致しますね。

 そして3倍トラックですから,77トラックの3倍で231トラック。これで片面4504.5Kバイトです。両面だと約9000Kバイトです。なるほどなるほど。

 3.5inchの2HDのトラック密度は135TPIですので,この3倍ですからなんと405TPIですか。これはなかなかすごいことをやっていたんですね。

 さらに気になって調べて見ると,2SDなる規格まであったそうです。知りませんでした。容量は21Mバイトで2TDの倍のようですが,すでに数年前にJISからも抹消されています。ググってもほとんど引っかかりません。

 ということで,ハードケースに収まった5.25inchも聞いたことがありませんし,ドライブもみたことはありません。よってこのディスクの中身に何が入っているのか,知る手立てはありません。ググっても出てこない,Wikipediaにも触れられていないということは,余程の黒歴史なのでしょう。恐ろしいことです。

 バーベイタムがコダックの子会社だった5年間の間に,PC-88VA3で2TDがデビューしていますから,時期的にはこんなところでしょうし,技術的にも特に強烈というわけではなさそうな感じがします。しかし,当時のハードディスクもこんなくらいの容量だったんじゃなかったでしたっけ。

 ちなみに,シャッターを開けて笑ってしまったのですが,盛大にディスク表面にカビが発生しています。これ,バーベイタムのフロッピーディスクの伝統です。かつての実家は結露がひどい家で,カビも発生しやすい環境だったのですが,各社のフロッピーディスクを使っていた我々兄弟は,ことごとくバーベイタム(当時は化成バーベイタム)のフロッピーディスクが盛大なカビで全滅するという現実に恐怖しました。我々兄弟の間でバーベイタムのディスクが購入禁止になったのはこの時以来です。

 記憶では,TDKやマクセルはカビの発生は少なく,しかしカビの発生が全くなかったのはIBMブランドのディスクでした。なぜか安かったですし,見つけ次第買っていたことを思い出します。

 今思うと,バインダと呼ばれる,磁性体をポリエステルのディスクの表面に塗布する時に使う「糊」が,カビにとって「おいしい」ものだったからでしょう。


 てなわけで,2つのちょっと珍しいフロッピーディスクをご紹介しました。実家には5.25inchの2Dノーブランド10枚未開封とか,3.5inch2DD未開封とか,いろいろ出てきたんですが,これらはなんだかんだで古いパソコンを使うときには必要になったりしますから,まあ保存しておくのがよいでしょうね。

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