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今さら手に入れたD300

  • 2018/03/27 12:24
  • カテゴリー:散財

 今更ながら,D300を買いました。いやはや,これは完全に無駄遣いです。本当に思いつきというか,衝動買いというか,そういうレベルの話です。

 そして手に入れて,すっかり気に入ってしまいました。

 デジタル一眼レフも市場に出始めてから20年近くが経過しました。確かにその進化は劇的なものがあり,銀塩のカメラと違って古いデジタル一眼レフが現役で使えるかと言えば,それは疑問です。

 しかし,技術の進化は連続ではなく,突然大きく進化することもあります。大きな変化の後は比較的緩やかな変化が続くものなので,実はこの変化点の直後のカメラは,今でも十分使えたりするものです。

 もちろん,なにが進化したかを知っていて,そこを割り引いて使って問題ない使い方に限られますが,世代という言葉で区切られる技術的変化の枠の中では,値段が下がる,速度が上がる,画素数がちょっと増える,なんかの変化が中心となるので,割と妥協しないで済みます。

 ただ,そういうカメラは中古市場でもなかなか高価なんですね,当たり前の話です。

 しかし,いつの時代にも薄幸の機種というものがあり,不人気だったり数が多かったりして,値段の安い実用機があったりするものです。

 そんな機種の1つに,D300があります。

 D300は中級機種のあり方を定義したD200の後継です。かつフラッグシップモデルがフルサイズ機に移行したことで,APS-Cサイズでの最上位機種という役割も担うことになりました。

 フルサイズの頂点が名機D3,そしてデジタル一眼レフの歴史そのものであるAPS-Cの頂点がD300です。

 ニコンはD3が登場してから,特に上位の機種においてフルサイズに注力することで,APS-Cについては中級機種以下で展開することになってしまいました。D300の後継はD300Sですが,これはD300のマイナーチェンジモデルと行って良く,基本性能に大きな変化はありません。

 D300の発売が2007年11月,D300Sはその2年後の発売ですが,その後継機種は長く不在で,D500という正統後継者が登場したのが2016年でした。約7年の間APS-Cの頂点はD7000シリーズが担って来ましたが,私の目にはこれはかなり無理があり,なんといってもUIがプロモデルと全然違うことが最大の問題だろうと思っていました。

 考えようによっては,ということになりますが,D300SはAPS-Cの頂点として数年前まで現役,そして中身がほとんど変わらないD300はもしかすると今でも立派に通用するモデルなんじゃないかと思う訳です。

 10年前のモデルなのに現役と買わない性能を持つとすれば,これは中古でもお買い得かもしれないと考えて調べてみると,びっくりするほど安くなっています。

 D300は軒並み3万円を切っています。並品なら25000円です。入門機の新品を買うのが馬鹿らしくなる価格です。

 D300Sは結構高価で,4万円くらいします。それでも十分安いとは思いますが,4万円と25000円では全然違います。

 この値段差はどこから生まれるのかなと思っていると,一番大きいのは修理受付が終了したかどうか,だと分かりました。D300は修理に持ち込んでも,断られてしまうそうです。

 点検くらいはやってくれるでしょうけど,すでに部品がないD300では,分解を伴う修理中に壊してしまうと,現状での返却も出来なくなってしまうので,断るのが原則なんだそうです。残念な事ですが,壊れてしまったらそれっきりで捨てるしかない,だから安いのです。

 D300はAPS-Cの最上位機種らしく,最大8コマ/秒の高速連写も可能です。ゆえに消耗品と考えていいシャッターの寿命も早く尽きる傾向にあります。中古ではシャッターの回数は明記されないものなので,このあたりはバクチですし,販売者をどのくらい信用するかに依存します。こわいですね。

 まあそれも,25000円なら許せるかも知れません。

 もう1つ,バッテリーの関係があります。D300やD3のバッテリーは,日本の安全規格の法律が変わったことで,新規に生産できません。バッテリーはいずれ寿命を迎えるものですので,これが買い直せないということになると,D300を使えるのは電池が使える間だけ,という事になります。

 なかなか厳しいです。(ま,互換電池がありますし,実は電池は上手に使えば5年以上平気で使えますから気に病むほどではありません)

 で,結局D300を買ったわけですが,直接のきっかけになったのはサブ機が欲しいという気持ちからでした。

 うちのメインはD850です。D850は画質も連写も高いレベルであり,どんなシーンでも期待に応えてくれます。しかしそれでもレンズ交換は必要ですし,家の中ならともかくとして,野外での撮影にはちょっと抵抗があります。

 ぶつけたり落としたり,飲み物をこぼしたりと言ったハプニングも,自分の注意だけで防げないのもまた,こうした野外での撮影です。

 例えば運動会なんか,土埃が舞い,手も汚れてしまうので,一眼レフには厳しい環境です。一方で高画素である必要はなく,望遠に強いことが求められます。

 そうすると,ラフに扱っても惜しくない安価な中古の方が望ましく,望遠に強いAPS-Cで十分,光量が十分な屋外なら感度や画質への心配は減りますし,トリミングをしない前提なら画素数も1200万画素もあれば十分です。

 いや,これはもうD300を買えという,神のお告げですよ。

 D300ならさらに,8コマ/秒という動きものに対応出来る連写機能,多点測距のメリットを実感出来る51点AFを備えています。電池寿命も長く,予備電池を持つ必要もありません。

 それに,なんといってもD2シリーズの後を受けてAPS-Cの頂点を任されたモデルですから,そのシャッターの切れ味はD2H譲りです。大きなシャッター音は賛否両論ありますが,この音はもっと聞いていたいという麻薬的な音だと思います。

 シャッター耐久も15万回,操作系はプロモデルと共通であり,LCDも現行モデルと同じ大きさで見やすく,その剛性感も頂点に相応しく,グリップを握ると,握り替えされているような感覚に陥ります。

 いや,これはいい・・・

 早速品定めです。程度のいいものは3万円,並品で25000円という相場です。

 今回の用途で重要な事は,付属品はいらない,外観は汚くても構わない,でもシャッター回数は少ない方が良い,ということで,これを条件に探すとフジヤカメラで良さそうなものが見つかりました。

 程度はAB+で価格は23760円。付属品はバッテリーとチャージャーのみです。外観も綺麗ということですが,この程度ランクはシャッター回数で決まるところもありますから,きっと少ないだろうという期待もあります。

 付属品は私にとっては邪魔で,売却を考えないなら捨ててしまいたいくらいなのですが,最初から付いてこないなら好都合です。値段が安いのは付属品が揃っていないこともあるでしょう。

 実は購入を決定してからフジヤカメラから連絡を受けたのは,拡大ボタンのシルク印刷が擦れて剥げてしまっているということでした。届いてみればAF-ONボタンも印刷が剥げていたのでちょっと残念だったのですが,この値段ならそんなことは気にしません。

 ということでポチってしまいました。

 同時にバッテリーグリップも欲しかったので,中古で買う予定だったのですが,8コマ/秒を実現するためのEN-EL4を使うためにはバッテリカバーを別に買う必要があり,これが入手困難になっていることを知りました。

 なら,互換品でいいんじゃないのかと考え,amazonでMD-D10の互換品を3600円で買いました。バッテリーカバーも付いてきます。安いです。

 バッテリーは付属しているという事ですが,死んでいる可能性もあるので出来れば新品を調達したい所ですが,純正品はあまりに高く,半額以下で買える互換品を買いました。一応日本のメーカーのものなので大丈夫と思います。

 ただ,D300の頃はちょうど互換品に対する締め付けが厳しくなったときで,互換電池が認識しないなどの混乱があったことを思い出しました。

 あと,やっぱりファインダーは丸窓でないと,という変なこだわりがあり,もはや定番化しているニコン純正の丸窓アダプタ「NEPS1」を手配,これにマグニファイアDK-17MとDK-19を取り付ける予定です。

 そうそう,記録メディアはCFです。D800で使っていた64GBが使えれば良かったのですが,D300はD300Sと違って32GBまでという制限があるので使えません。余っている8GBを使うつもりですが,ちょっと枚数が少ないので,D2H用に用意したCF-SD変換に16GBのSDカードを入れて使うことにします。

 とまあ,いろいろ考えて届いたD300ですが,動作は全く問題なし。外観も綺麗ですが,前述のように拡大ボタンとAF-ONボタンの印刷が消えているのと,ラバーがベタベタします。煙草の臭いも少ししますので,前のオーナーは喫煙者だったのでしょうね。気持ち悪い。

 一通り動作テストをしてファームのバージョンを確認。1.03なので最新の1.11に更新します。

 さて,ドキドキしながらシャッター回数を見てみます。Exifから情報を見てみると・・・なんと11億回を越えています。

 そんなあほな。

 いくら何でも11億回もシャッターが動くはずはありません。似たような話があるんじゃないかと調べてみても全く引っかからず,もしかしたらフジヤカメラはこういう故障品をしれっと売りつけたんじゃないかと,背中に嫌な汗が流れました。

 正確な回数をとりあえず知りたいという一心で調査を続けます。シャッターを1回切るごとに増える回数を計算すると65536回です。ちょうと16bitですから,これはどうもオフセットが載っているようです。この11億回という数字を65536で割り算すると約17000となります。おそらくこれが正しいシャッター回数でしょう。

 さらに調査を続けます。撮影情報をみると,なんと絞りがF95となっています。

 F95?真っ暗ですやん。

 これはいよいよおかしいと,もう一度ファームのバージョンを確認したら,Bだけが1.11になっていて,Aは1.03のままでした。

 あれ,おかしいなともう一度ファームウェアアップデートのドキュメントを確認すると,AとBは別々にアップデートして下さいとのことでした。私はAとB両方をCFに書き込んで,1回だけアップデートを行ったのでBだけがアップデートされたようです。

 これが原因かもしれないとAも1.11に上げたところ,絞り情報も正常になり,シャッター回数も正しい値が得られるようになりました。約17000回でした。

 シャッター耐久15万回のカメラで17000回ですから,まあ良い方でしょう。中には4000回とか6000回とか,そういう非常に少ない数の個体もあるそうですが,そういうのは高価だと思いますし,3万回を越えていなければシャッターに関する心配はなにも必要ないと思います。

 ラバーのベタベタは,アーマオールを何度か塗り込んでごまかしました。交換してもらえるとうれしいですが,それはまあサービスセンターで相談でしょう。

 数日間使ってみましたが,レスポンスも良く,さすが頂点を極めたモデルだけに剛性感も高く,とても満足なフィーリングです。素晴らしいの一言です。

 音も素晴らしいですし,シャッターの切れ味も抜群です。AFも51点はD800と同じですし,アルゴリズムの古さとレスポンスの悪さは仕方がないとしても,多点測距と親指AFにちゃんと付いてきてくれます。

 問題の画質を検証します。1200万画素ですが,画素数よりも色のりやコントラストが気になるところで,これはちょっと古くささはあるとはいえ,全然問題のないレベルです。

 画素数が少ないのでトリミングは難しいですが,そうはいっても1200万画素です。D800のDXクロップが1500万画素であることを考えると,そんなに少ないとも感じません。

 感度についても,ISO1600が精一杯だろうと思いましたが,それはJPEGでの話。Lightroomでノイズ除去を行えばISO3200もOKです。色が褪せたりコントラストが下がってしまうことがISO3200でも少なく,ノイズさえ取ればいい状態なので,とても素性は良いです。

 APS-Cのレンズを持っていないので,手持ちの大三元とシグマの35mmF1.4で使ってみましたが,レンズの性能をきちんと反映する解像感とAF性能を持っていて,画質という面でも十分な手応えを感じました。

 ただ,過渡期だなと感じたところもありました・

 1つに,RAWの14bit記録を選ぶと,連写速度だけではなく全体のレスポンスが大きく低下してしまうことです。12bitなら8コマ/秒ですが,14bitにすると2.5コマ/秒まで落ちます。最初連写速度が上がらないので首をひねっていました。

 のみならず,全体のレスポンスが落ちるとわかり,14bitでの使用は諦めました。レリーズタイムラグが大きくなり,シャッターチャンスを逃してしまう程だったのです。

 このあたりは処理速度の問題ですね。画像処理エンジンが14bitをサポートし切れていないのでしょう。12bitで使うカメラと割り切るしかありません。

 ファンクションボタンに割り当てられる機能も足りず,ライブビューも使い物になりません。カスタムメニューに登録出来る項目にも制限があるし,D850で設定出来ることが出来ないことに気が付いて,そういえば昔のニコンはこうだったなあと,そこでようやく古いカメラを使っていることを思い出しました。

 とまあ,操作感も見た目もレスポンスも画質も,どれも納得のD300です。そして,D300を手に入れたことで,完全にD2Hの出番がなくなりました。画素数,連写性能,感度,画質は言うまでもなく,AF性能も使い勝手も劣っており,剛性感やシャッター音も遜色ないD300に,D2Hはもはや勝ち目はありません。

 D850を買ってからD2Hはバッテリーを抜いて防湿庫に収まっていますが,ここに至ってもう二度と使うことはないでしょう。ありがとうD2H。
 
 さて,初めて購入したバッテリーグリップの互換品ですが,ほぼ問題なしです。この値段でこの感触なら,確かに純正品を買うのがバカらしくなります。

 しかし,そこはやっぱり中国製。ボタンの感触が大きく違っています。特にシャッターボタンは安物のカメラのそれで,クリックが大きすぎます。静かに絞るように押し込む私にとっては,クリックがあるとびっくりします。これはだめです。

 それ以外,特にバッテリーの認識などは全く問題なしです。

 ということで,EOS7Dシリーズが伝統を守り,D500で再認識されているAPS-Cの高級機ですが,私もD300を使ってみて納得しました。

 フルサイズの表現力とは別物で,撮りたい被写体をしっかり細くするのに,このサイズは最適です。難しい事を考えず,追いかけ回して撮影するのにフルサイズはむしろ邪魔かも知れません。

 安いので中級以下に使われるサイズのセンサではありますが,バカに出来ないポテンシャルを持っていると思います。


 それにしても,AF-S18-200mmが壊れたのはちょっと残念でした。まあフレキが切れしまったのでどうにもならなかったわけですが,もしちゃんと使えていたら,D300にあてがうことが出来たのになあと思います。

 こうなったら,APS-Cサイズのレンズを奢ってみましょう。

 本命はD850に大三元ですから,サブ機らしく便利ズーム1本で行くか,それともメインとの共通性を重視しF2.8通しのレンズで行くか。使い潰すための安いカメラに純正はもったいないので,好きなシグマを選びたいと思っていますが,F2.8通しの標準ズームがやや古いんですよねえ。どうしたものか・・・

 

結局大三元揃えてしまいました

 昨年秋から未解決のままだった超広角レンズ導入ですが,結局純正のAF-S14-24mmF2.8Gに買い換えました。

 タムロンのSP15-30mmF2.8で問題となっていた測距点によるAFズレは,やはり純正ではほとんど見られず,これまで散々悩んで辛抱してきたことがなんだったのかと思うほど,簡単に解決してしまいました。

 ここで単純に「やっぱ純正だよなあ」と言ってしまうと簡単すぎるので,もうちょっと書きたいと思います。

 このAF-S14-24mmF2.8Gは,中古品です。新品の最安値が現時点で約20万円のところ,中古の美品で168000円ですから,実は3万円出せば新品が買えるのです。

 でもあえて中古を選んだというのは,それなりに程度の良さそうな中古品が出たことと,ここで買うとSP15-30mmF2.8を結構な値段で買い取ってもらえるからでした。

 下取りという形を取ると,買い取り価格がさらに5500円ほど上がります。1000円の割引クーポンを併用すると差額は36000円まで広がりますが,これを安いと見るか高いとみるか・・・AT-X16-28mmF2.8を3万円で売却した私としては,これをなかったことにしてしまうほどの価格差は,ちょっと厳しいなあと言う気分でした。

 新品だって使った瞬間に中古になりますし,中古でも丁寧に使われていて,しかも極端に安いものでなければ,かえって安心な面もあります。新品の方が無難だろうと思っていましたが,新品には結構な確率で初期不良がありますし,メーカーとのやりとりに疲れてしまったところでもあり,すでに動いていて,目利きの人が「大丈夫」といってそれなりのプライスタグを付けているものなら,そんなに危ないものでもないだろう,と考えたのです。

 それにしても高い買い物です。恐ろしいです。

 お金の話が続くので先に経緯をまとめておくと,最初のAT-X16-28mmF2.8は71118円で購入し,キャッシュバックの1万円を差し引いて61118円で手に入れたものを,一度初期不良交換したのち,AF調整と絞りの故障で2度修理に出してからマップカメラで3万円で売却しました。

 次のSP15-30mmF2.8は77157円で購入し,2度の調整に出した後マップカメラで61050円で売却しました。

 そして今回AF-S14-24mmF2.8Gを167000円で購入したということになります。

 購入に支払った金額の合計から,売却で得たお金を差し引くと,214225円になります。ここに,昔購入してがどうもしっくりこず購入資金を作るのに売却したAF-S18-35mmで得た38000円を差し引くと176225円となります。

 これが私がAF-S14-24mmF2.8Gを手に入れるために,最終的に支払った金額となります。

 いやー,なんだか高い授業料を払ってしまいました。特にAT-X16-28mmF2.8の差額が3万円以上出たことが大きいです。このレンズは,他の店ならさらに1万円安く買えたので,差額は2万円までに圧縮できたのですが,甘かったです。

 一方のSP15-30mmF2.8は差額が16000円ほどと小さく,なかなかいい値段で買い取ってもらったと思います。助かりました。

 ということで,見方を変えると,トキナーとタムロンの超広角ズームを長期レンタルし,その結果純正のたどり着いたがおかげで新品を買うことが出来なくなってしまいました,という言い方も出来そうです。半年のレンタルが5万円近いというのもどうなんだと思いますが,その分純正は中古で我慢というのも,自分に貸したペナルティだと思っています。

 お金の話はこのくらいにして,早速揃った大三元ですから気を取り直してレビューです。

(1)大きさ,持ちやすさ,扱いやすさ

 大きいこと,フィルターが付かないこと,デメキンレンズで気を遣うことを真っ先に上げる人が多いのですが,大きいとは言え24-70と同じ程度ですし,見た感じの印象は華奢な感じがするというものでした。

 SP15-30mmに比べると一回り小さいですし,持ちやすさも構えやすさも純正の圧勝です。

 特に,ズームリングが細く,左手の親指と人差し指でつまんで回せることが私にとっては大きなアドバンテージで,いかにSP15-30mmが使いにくいかを思い知りました。

 これはAT-X16-28mmにもあるアドバンテージで,私がこれを売却して後悔したことの1つでもありました。

 
(2)画質

 さすが神レンズと呼ばれたAF-S14-24mmで,どの焦点虚位でも,どの被写体との距離でも,そしてどの絞りでも破綻のない画像を出してくれます。この信頼感は特にSP15-30mmではあり得ないことで,これがプロの選ぶ道具であると痛感しました。

 ただ,その画質のピーク性能はSP15-30mmよりも劣っていると思います。被写体を中央においてジャスピンで撮影すると,SP15-30mmの画像にはキラキラとしてまぶしささえ感じられますが,AF-S14-24mmには凡庸な画像しか出てきません。

 超広角ズームで凡庸というのはもはや褒め言葉なわけですが,SP15-30mmはそれをもしのぐ,高い解像度を持っています。純正のしのぐというのはウソではないと甘受いました。

 しかし,どの条件でも「凡庸」であることのすごさは特筆すべきで,私はSP15-30mmは使う人を選ぶと感じました。それだけ難しいレンズだということですし,ゆえに私は使いこなせなかったということでもあります。

 逆光については,特に難しい条件でなければほとんど気にならないレベルです。SP15-30mmも逆光には強かったと思うのですが,これと比べて優劣は付かないと思います。


(3)まとめ

 どんな条件でも均一な高画質の画像が得られ,得意も不得意もなく,すべての科目で平均点の高いレンズがAF-S14-24mmです。この手堅さ,この信頼性の高さこそプロの道具に求められるものであり,私が求めていたものはこれであったと,手に入れて確信しました。

 AF-S14-24は登場から10年以上が経過する,最近のレンズとしては設計の古いレンズです。今や当たり前となった手ぶれ補正もありませんし,さらに高解像度,さらに収差を取り除いた新しいレンズも存在します。

 実際,AF-S14-24mmの四隅の画質低下は有名ですし,SP15-30mmの輝くような画像は,AF-14-24mmの画像との比較をすればその差がはっきりします。

 SP15-30mmがこの画質を純正の1/3の値段でやってしまうことに腰を抜かしそうになるわけですが,そんなにすごいならAF-S14-24mmの価格が暴落し,みんなSP15-30mmに流れてしまってもいいはずです。

 しかしそうはなっていません。特定の条件で高画質であることも大事ですが,やはり平均して高画質である事に,この値段の価値があると多くの人が考えていると言うことだと思います。


(3)AT-X16-28mm,SP15-30mm,そしてAF-S14-24mmを使って思うこと

 高いお金をかけてこの3本を納得いくまで使う機会を手に入れた訳ですから,そのあたりを振り返ってみたいと思います。

 AF-S14-24mmF2.8Gは純正というプレミアム以外に,14mmスタートという独自の個性に加えて,何度も書いていますがどんな条件でも水準以上の画像を確実に出してくれるという手堅さがあります。

 この信頼性の高さと安心感こそが,この価格によって手に入る価値です。

 AT-X16-28mmF2.8は,純正と同じように手に馴染む鏡筒を持つことから,純正の背中を追いかけていることははっきり伝わって来ます。その上で,性能的な割り切りを全方位に行って,大幅に価格を下げることを狙ったレンズです。

 こう言ってはなんですが,AT-X16-28mmの開発では,AF-S14-24mmF2.8Gからどこをどれだけスペックダウンすれば値段が下がるか,を散々検討したのではないかと思います。

 大きさを変えないことを前提に,ワイド端を14mmから16mmにし,その代わりテレ端を28mmまで延ばします。AFもSWMではなく通常のモーターを使い,AF/MF切り替えもクラッチを使ってコストダウンしています。

 性能面でも対逆光性能には目を瞑り,色収差などの収差もある程度で割り切って,解像度もコントラストも全体的に落として決着させているように思います。

 こう書くと悪いレンズのように思いますが,このあたりの割り切りを上手にバランス良く行っているのがAT-X16-28mmで,出来上がったレンズは常用域において破綻のない画質を出してくれます。AF-S14-24mmの画質を平均的に下げた感じです。

 撮影者に強い制約を課すことなく,どんな条件でも整った画質を確実に出してくれることについては純正のそれに思想的に近いと思いました。

 ですから,AT-X16-28mmがAF-S14-24mmに勝る点は何一つありません。しかし,あらゆる条件で手堅くまとめてくる信頼感はAF-S14-24mm共通するものがあります。その点で,プアマンズ14-24といえるのではないでしょうか。

 一方のSP15-30mmですが,これはもうAF-S14-24mmをライバルとしてさえ見ておらず,独自路線で突っ走っているように感じています。特にAF-S14-24mmに指をくわえてみているだけのニコン以外のユーザーに対する唯一無二の存在感を前面に押し出し,比較されるなんてまっぴらだという,若者らしい元気の良さを見ました。

 キレキレの解像度の高さ,コントラストの高さ,そして色の鮮やかさはさすがに設計の新しいレンズでAF-S14-24mmを越えていると思います。手ぶれ補正も使ってみるととても気が楽ですし,何度もこれで救われていることを考えると,とても有用です。

 しかし,サードパーティのレンズの宿命である低コストという呪縛からは逃れることができません。最適化によるコストダウンには限界もあり,やはりなにかを犠牲にしないといけないわけで,SP15-30mmではその高いピーク性能をどの条件でも出せるようにすることを,割り切ってしまったようです。

 私の個体では,像面湾曲が大きく周辺と中央でのピント位置のズレが大きかったことと,周辺部でのAF精度がとても悪く使い物になりませんでした。

 像面湾挙が大きいことで周辺部のピントがズレてしまい,解像度が大きく低下し,さらに画像の流れも大きくなって,中央部と周辺部の画質さが大きいのも目立ちました。

 また,ズームによる焦点距離の変動による収差や性能の変化も大きく,それらを押さえ込んで平均化するには結局F5.6くらいまで絞らないとダメだったりします。

 15mmまでというワイド端と30mmまで伸びたテレ端,そして余りの個性的な太い鏡筒はAF-S14-24とあまりに親和性がなく,全くの別物としての覚悟を使用者に強いますし,やはり製造時のバラツキも大きいようで,こうしたところでのコストダウンも目立ちます。

 AF-S14-24mmに比べて価格を下げること,たくさん作ること(AF-S14-24mmの量産性ではコストは下がりません)を実現するために,AT-X16-28mmはAF-S14-24mmを平均的に性能ダウンしたのに対し,SP15-30mmはピーク性能の向上に重点的にコストを配分し,AF-S14-24mmを大きく下回る部分があってもそれは良しとするという「集中透過型」の思想です。

 従って,SP15-30mmには極端な得手不得手があり,このレンズが苦手とするところを使いたい私のような人に取ってはがっかりですし,得意なところではAF-S14-24mmを越える性能を発揮して絶賛されるのでしょう。

 AT-X16-28mmは特に苦手なところはなくても純正を越えるような目立ち方はしないので全体的に評価は低いのだと思いますが,実は万能選手であり,とても使いやすいレンズと言えます。

 そして,高性能をすべてのシーンで発揮出来るのがAF-S14-24mmです。得手不得手が少なく,安定して性能を発揮出来る代わりにとても高価です。

 逆に言えば,使い方が決まっている人で,それがSP15-30mmでカバー出来るなら,AF-S14-24mmは余計な部分にお金のかかったもったいないレンズという事になるわけで,そこにこそSP15-30mmの存在意義があります。

 もしも,タムロンが20万円の実売価格で超広角ズームを作ってくれたら,すべての点で軽くAF-S14-24mmを越えたレンズを作った事でしょう。そんなレンズを見てみたい気がしますが,そこも含めて純正かサードパーティーかの差なのだと思った次第です。

 今回,トキナーとタムロン,そして純正という3つのレンズを使い,メーカーとのやりとりを含め様々な経験をさせてもらいました。

 性能の差,バラツキの差というよく言われること以上に,設計思想,あるいはコストの配分に対するこだわりにこれほどの違いがあるとは思っておらず,純正との価格差は純正というプレミアムの有無と,製造時のバラツキくらいだろうと思っていた私には,もっと積極的に真面目にレンズ選びをしないといけないことを突きつけました。

 純正至上主義ということではなく,自分の欲しい性能はなにか,どういう使い方をするのかをよく考えて,レンズを選ばないといけない事が,この高い授業料で得た教訓です。

 しかし,ペンタックスの超広角はSP15-30mmのOEMだと言われているのですが,こんなに尖ったレンズで純正を謳って大丈夫なんですかね?すべての条件で確実なレンズを純正で用意出来ないとまずいんじゃないかと,ペンタックスが大好きな私などは心配になってしまいます。(ついでにいうとペンタックスの15-30mmの高価な事!)

 ついでに,AF-S18-35mmについてです。

 このレンズ,AF-S14-24mmに匹敵すると言われるほどの高性能ぶりと,小型軽量,フィルターも使える利便性を持ちつつ,純正のくせに価格も安いためベストセラーになっているレンズです。

 私もこれで広角域を埋めようと思ったのですが,何度使ってもしっくりこないし,面白くないのです。性能面では問題ないはずなのに,どうも期待している画像が出てこないので,自然に防湿庫の肥やしになっていました。

 原因はいろいろあり,ワイド端が18mmというのが物足りないからか,35mmまで伸びたテレ端のせいで結局28mmから35mm程度の「使いやすい焦点距離」に逃げてしまい出来上がりの普通っぽさに幻滅するせいかのか,あるいはそもそも暗いレンズなのでファインダーを見た時にがっかりするからなのか,絞りを開けられないからボケも少なく主題をうまく整理出来ず,構図だけで勝負するには自身の力不足が露呈するせいなのか,シャッター速度も上げられないので被写体ブレも増え,その上感度も上がりがちで画質も下がってしまうからなのか,思い当たることはたくさんあります。

 他にも気が付かない理由があるのでしょうが,いずれにしても,そのポテンシャルを発揮させることが出来なかった私には,使いこなせなかったということでしょう。

 
 さて,長々と書きましたが,結局数年かかって大三元が揃いました。1つ20万として60万円。ボディまで入れると100万円です。あああ,恐ろしい。

 売れば半分くらいは戻ってきますので50万円くらいの負担だとはいえ,カメラにこれだけのお金をかけることが怖いですし,最近のカメラとレンズは高くなった物だなあと,つくづく思いました。

 気が付くと,14mmから200mmまでと300mm,そしてマクロ撮影は純正で揃えていました。一方で常用しているのはシグマの35mmF1.4ARTです。これで思ったのは,まずはあらゆる条件で平均以上の結果を残すことが出来る純正で一本筋を通しておき,どんなシーンにも対応出来る準備をした上で,それ以外のレンズでは個性を味わうことをしないとダメなんだなあという事でした。

 ということで,うちは,

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
AI AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
AI AF-S TELECONVERTER TC-14E II

 で大半の撮影域をカバーしました。このラインアップでは,解像度やコントラスト,色合いなども統一されており,最高画質とも言える高画質が幅広い撮影域でカバーされます。

 EレンズではなくGレンズなのは,買い換える必要性をあまり感じないことと,D2HやF100でも使えるようにしておきたかったこともあります。

 ここからさらに個性が欲しいところでは,

SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art 開放からキレキレの今風の写真
AI Nikkor 45mm F2.8P 1970年から80年代の週刊誌のグラビアっぽさ
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G 小型軽量で取り回し抜群
Ai Micro-Nikkor 55mm f3.5 解像度を重視したカチカチの写真
Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF いわゆるガウス型を堪能,絞りによる画質の変化を楽しむ

 といったところを選んで使います。自然によく使うレンズとそうでないレンズに別れるわけで,今のところ私は取り回しと画質が気に入ってSIGMAの35mmF1.4が付けっぱなしになっています。

 欲を言えば,FA43mmF1.9Ltdもここに加えたいくらいですがそうもいきません。望遠域を400mmくらいまで伸ばせれば安心というのもありますが,それはそれで難しい投資です。(今気が付きましたが,300mmF4にテレコンで420mmF5.6,これをD2Hで使えば35mm換算で630mmになるんですね,こいつはすごい)

 まあとにかく,ここから先のレンズへの投資は必要性が下がり,趣味性が強くなっていきます。お金をかける前に使いこなしていこうと思います。

コリコラン買いました

  • 2018/03/15 10:29
  • カテゴリー:散財

 パナソニックから,「コリコラン」なるものが昨年秋に発売になりました。

 名前からピンとくる方も多いと思いますが,あの「パナコラン」の正統後継者です。

 パナコランはバブルの頃に発売された,家庭用の高周波治療器です。9MHzというよくわからん周波数の高周波を患部に当てて血行を促進しコリをほぐすという,れっきとした医療機器です。

 2014年までは販売されていたものですので,奇跡の復活とかリバイバルとか,そういう大げさな言い方はあたらないと思うのですが,こういうややこしい医療機器が改良されて後継機が出るというのは,ちょっと意外でした。

 私は2015年の2月に,保守用の本体のみを購入し,充電器を自分で作って使っていました。素人が作った充電器は信頼性に乏しく,最近はうまく充電が出来ないようになっていた上に,充電しっぱなしだと充電と放電を繰り返してしまいますし,かといって充電しないでおいておくと過放電になってしまいますから,ここ1年くらいは全く使っていませんでした。

 ところが先日首と肩を痛めたときに,ふとパナコランを思い出して使ってみると,これがなかなか効き目があるじゃありませんか。

 しかし,すでに3年が経過したパナコランは動作時間が短くなっていて,1日持ちません。

 激しい痛みに藁を掴む気持ちで買ったのが,コリコランです。

 もともと,パナコランが再販売されたり後継機が出たら買うつもりでいたので,きっかけとしてはちょうど良かったと思いますし,ひょっとするとコリコランの充電器でパナコランも充電出来たりするかもしれません。うしし。

 調べてみると,本来が2個のものと4個のものがありました。幸いなことに4個のものが2個のものに近い値段まで値下がりしていたので,4個入りを買いました。29000円ほどだったと思います。

 当時も,2個入りのパナコランが22000円ほどだったようですので,4個入りでこの値段なら納得です。

 1週間ほど使ってみたのですが,簡単なレビューです。

・パナコランから変わったところ
 常時充電台にセットしておくこと,テープで貼り付けるか枠でシャツやストラップに挟む込んで取り付けること,9MHzの高周波であることなどの基本的な使い方はなにもかわりません。

 変わったところは,まず大きさです。直径は同じですが,高さは大幅に増えています。パナコランはとても薄くて,背中に張り付けても仰向けに寝ることが出来ましたが,コリコランではさすがに違和感があります。

 分厚くなったのは電池が変わったこと,電源系の回路が増えたことにあるのではないかと想像しますが,その結果見える場所に取り付けられることが増えると考えてか,デザインが大きく変わっています。

 パナコランはいかにも治療器という色使いのデザインに「PANACORAN」と書かれており,やっぱり年寄り臭さが否定できません。

 コリコランは金色のメッキにダイヤカットが成されており,遠目に見ると高級なチョコレートのように見えます。

 正直,これでも堂々と人目に付くところで使えるとは思えませんが,WATS医の娘などは「かわいい」といっていました。

 LEDは,パナコランが赤一色の点滅でしたが,コリコランは赤と緑の2色LEDになり,動作中の緑の点滅だけではなく,電池が減ったときに赤に変わることと,充電中二緑の点灯になる機能が追加されています。

 充電端子はパナコランと全く同じ形状で,充電台にもパナコランは装着出来るのですが,公式ホームページにもあるように充電仕様が変わっているため,充電は出来ませんでした。

 電池の変更は,おそらくかつてのVN1616という電池が入手できなくなり,今手に入る電池に合わせたところ,サイズが大きくなったり電源回路に手が入ったりしたのだと思いますが,電圧の安定化が行われるようになったようで,従来のパナコランが電池の残量に応じて出力も下がったのに対し,コリコランは最後まで出力が一定になったそうです。確かにこれは効き目の持続で実感します。

 以前のパナコランはフル充電で2日間動作するという事ですが,コリコランも同様です。ただ,3時間充電で24時間使えることも謳っており,24時間使える程度の充電が行われているかどうかがわかるようになっているところが新しいです。

 また,ACアダプターが付属しており,充電器の電池が切れて本体もアウト,という事態が防げるようになっていますし,装着用のテープは医療用のかぶれにくいものに変わっています。


・使ってみて

 なにせ,分厚くなったのがマイナスです。48時間使えるくせに,背中に貼って寝るとゴロゴロと痛いというのは,途中で睡眠を取ることを想定していないのかと思います。このあたりの配慮はパナコランの勝ちです。

 ですが,その効き目はパナコラン以上かもしれません。張り付けた時にホカホカと熱を感じますが,そのホカホカがなくなってしばらくすると,痛かったところや凝ったところを押しても,痛みを感じなくなっています。

 気のせいかとおもって,別の痛みのあるところにコリコランを張り直してみると,今後は以前の部分の痛みが戻ってきて,新たに貼った部分が楽になっています。

 それと,使用中に出力が下がる事がなくなったもの実感します。パナコランでは,一晩経つと張ったことも忘れてしまうくらい効き目が弱くなるのですが,コリコランでは一晩経っても痛みが取れている実感があり,これが本当の実力だったのかと驚くくらいです。この点だけでももうパナコランには戻れません。


・気に入らないところ

 やっぱダイヤカットで金ぴかのデザインでしょう。格好悪いを越えて悪趣味です。こんなの,普通にグレー一色とか,半透明とか,そんなのでいいと思いませんか?

 ああ,スケルトンはいいですよね,面白いしくせに無難で,年齢性別を問いません。

 それと,相変わらず本体だけでON/OFFができないのが気に入りません。充電台に置いておくと,満充電から徐々に電池電圧が下がり,また満充電になるというのを繰り返します。ただ,充電台にある時は動作しないようになっているので,これはそんなに問題になりません。

 問題なのは,本体だけでON/OFFできないことです。

 たとえば,コリコラン本体を保守で買い増しした場合は,過放電状態で放置しなければなりません。出先で充電器がないとき,できるだけ電池寿命を延ばして使おうとする時はこまめにON/OFF出来た方がいいです。

 うっかり外れたり浮いてしまった場合にもずっと動作していて,気が付いて張り直しても数時間しか動作しないという状況は結構悔しいものです。

 予備で本体だけ持ち歩けると,結構便利ですよ。

 それに,本体がOFFになる条件である充電台に置かれた状態でも,通電していることが必要ですから,充電台はACアダプタ運用か,電池のこまめな交換が必要になります。でも,これって煩わしいです。

 思うに,タッチセンサの応用で,装着検出を組み込めば済むと思うのです。充電台にある時と,体に接触していないときはOFF。これだけです。

 でも,タッチセンサを動かすのと,動作しているのと,あまり消費電力が変わらないのかも知れませんね。そういうことなら仕方がないか・・・

 もう1つ,根本解決していないのは装着の問題で,シールはすぐになくなるし結構高いし,それ以外ではどうにもうまく固定できないので,もうちょっと考えて欲しかったなあと思います。

 
・まとめ

 まず,コリコランを眉唾と思っている人がいたら,私のように効いている人がいて,とても助かっていることが事実である事を,知ってもらってもいいと思います。

 高価なものですし,効き目や快適かどうかには個人差もあるので一か八かになるのは避けようがありませんが,一応治験の上で効果があるとされ,医療機器として認証されていることを考えると,コリコラン以上に怪しいものは,世の中にいくらでもあります。

 こと個人的な感覚で言えば,コリコランはパナコランよりも効くと思います。コリも痛みも軽減しますし,24時間以上確実に動作する信頼性も心強いです。

 価格もこなれてきているので,プレゼントにも悪くないと思います。ただ,こういう健康機器に抵抗がない人向けになるとは思いますが・・・

 

 

もう一度買ったぞラムダッシュ

  • 2018/02/14 15:45
  • カテゴリー:散財

 シェーバーを買い換えました。今回もパナソニックのラムダッシュで,ES-LV7Cというモデルです。自動洗浄機付きの竹モデルで,一応現行機種です。

 これまで使っていたES-LA72を買ったのが2010年1月ということで,そうですか・・・もう8年も使っていますか。

 この8年で,毎月1回必ず自動洗浄機のカートリッジを交換し,電池も一度交換,刃も2度ほど交換しています。

 そり味には特に不満も満足もなく,気になるなら刃を交換すれば済む話なのですが,そこは自動洗浄機付きのモデルだけに,綺麗になってくれないと買い換えられてしまうわけです。

 うちの自動洗浄機はなかなかやんちゃなやつで,購入1年未満で水漏れからソレノイドの断線が発生し,素直に修理にだせばいいのに自分で修理をして使っていました。

 今にして思えば,どうもカートリッジの不良があったようで,極端に泡が発生するロットにあたったことで,水漏れが発生してしまったのではないかと思います。

 このロットの時には顔に多数の吹き出物が発生してデコボコになってしまうほどでした。雑菌の発生もあったんでしょうね。違うロットのカートリッジに変えれば,ウソのように,吹き出物は収まりました。

 まあ,その後は機嫌良く長年私のヒゲを洗い続けてくれたわけですが,それでも8年も使っていればどうしても汚れてしまうわけで,昨年の秋頃からは,カートリッジ交換後3週間ほどすると,洗浄後も耐えられない程の悪臭がするようになってしまいました。

 このままLA72を使い続けるか,それともこの際買い換えるか・・・

 そんなおり,年末のセールで,1世代前のES-LV7Bが2万円を切っているのを発見します。この時は残念ながら買い逃してしまうわけですが,なにを勘違いしたか,LV7Bの交換刃がLA72にも使えると信じ込んでしまい,内刃と外刃で8000円ほど出して買ってしまいました。

 当然取り付けられるはずもなく,高価な交換刃が残ってしまったわけですが,これもまあLV7BかLV7Cを買えば使えるはずと,よく分からない納得の仕方で,LV7BかLV7Cの値段が下がるのを待ったのでした。

 しかし,LV7Bの値段はあまり下がらず,かといって現行のLV7Cも3万円前後です。むむ,これでは厳しいです。

 そして,LA72用に買い置きしてある交換用カートリッジの最後の1つをセットした時,私は決めました。次にLV7Cが安くなったら,躊躇せず買おう。

 かくして,LV7Cはアマゾンのキャンペーンにより,25300円ほどで購入することが出来ました。もうこれでいいや・・・

 古い艦長日誌を見ていると,LA72も26000円で買っているんですね。この時はamazonだとさらに3000円安かったとぼやいていますが,今回も似たような値段ですので,まあよいとしましょう。

 新しいラムダッシュに期待するのは,確かに5枚刃の切れ味と時間の短縮なのですが,それ以上に自動清浄機の進化です。

 前回のカートリッジ式は,トラブルに悩まされたこともありますし,なにより高価でした。当時は実売で3個1800円と記録していますが,今はヨドバシで1330円のポイント10%ですので,実質1200円ほど。1つ400円ですけど,結構しますね。

 これが新しい洗浄機だと,3個781円にポイント10%です。実質700円ほどですので,1つ230円ほどと,かなり安くなります。

 それもそのはず,新しい洗浄機では,洗浄剤だけが売られているのです。以前は洗浄剤をフィルタに練り込んだカートリッジが交換されたわけですが,今回はフィルタは洗浄機側に取り付けられており,月に一度洗うことで再利用するすることになっていました。

 今回,使用前に自動洗浄機の準備をやってみましたが,正直なかなか面倒です。手間もかかるようになったし,トレイの水をこぼさないように動かしたりする必要もあり,これは改悪なんじゃないかと思います。


 ということで,インプレッションです。

・使い方

 4枚刃から5枚刃になり,さらに面接触になったのですが,首振りの可動範囲が大きくなり,かつ軽い力で動くようになったので,むしろ力を抜いて使えるようになりました。

 そこはさすがに同じメーカーのラムダッシュなわけで,基本的な使い方や考え方には全く変化なく,より軽い力で,よりフィットするようになったと言う感じです。

 しかし,さすがに5枚刃です。本当に面です。

 ところで,LA72に比べるとプラスチッキーな感じが強くなっていて,悪く言えば安物っぽくなっています。特に滑り止めのゴムが安っぽくなっているので,手に取った瞬間はがっかりします。

 しかし,持ちやすさはLA72よりもずっと向上しています。力が入らないようになっているのかも知れず,自然に軽く保持して,顔を滑らせることが出来るようになっているのは,感心しました。


・そり心地

 そり始めた時に思わず「おおっ」と声を出してしまいました。とても軽く,とても深ぞりが出来ています。掛け布団が触るとこそばいくらいです。

 気持ちがいいのでついつい長めにひげ剃りをしてしまい,かえって肌が荒れるようなこともあるくらいなのですが,それでもやっぱりそり残しは出てきてしまいます。この点については,LA72とそんなに変わらないように思います。


・肌への負担

 肌への負担は確実に軽くなりました。ローラーが深く沈み込むのを防ぎ,かつ軽く動くようになったこと,負荷に応じてモーターの始動数を減らすなどの制御を行った結果だろうと思います。

 かといって深ぞりが出来なくなったとか,何度も繰り返して剃る必要が出てきたかといえばそんなことはなく,LA72よりも良くなったそり味が,優しくなったと形容すべきでしょう。


・自動洗浄

 これはまだ結果が出揃っていないのでなんとも言えないのですが,自動洗浄機の設置面積は小さくなりましたし,ランニングコストも格段に下がっており,洗浄中の音も小さくなっていますから,改良されているのは確実です。

 しかし,以前のようにカートリッジを入れ替えてタンクに水を入れるだけというわけにはいかないようで,トレイとフィルタを取り出し,さっと水洗いしてからトレイに水を張って,化粧品の試供品のような開けにくい袋を破って中身をトレイに注ぎ,こぼさないように注意しながら洗浄機に戻すという,なにやら実験ぽいメンテナンスが必要になっています。

 これ,20年前なら喜んでやったでしょうが,今どきこんなに面倒なのはダメでしょう。いくら安くなるとはいえ,コンソメのようなブロックをポンと入れるだけとか,トレイではなくやはりタンクにするとか,そういう工夫はまだまだ出来るのではないかと思います。

 こういってはなんですが,鼻に近いところで使うものだから,ちょっとしたいいにおいがすると気分もいいわけで,そういう工夫も欲しいなあと思いました。だって,柑橘とミントの2種類だけでも,臭いが選べたら楽しいと思いません?

 ところで,気に入らない点が1つ。LA72では,自動洗浄機にセットして自動洗浄が終わった後には,自動洗浄機のLEDが点滅するようになっていました。これで自動洗浄が終わった後なのか,ただ自動洗浄機に置いただけなのかが分かるので,自動洗浄のスイッチを押し忘れた時にははっきりわかります。

 しかし,今回の自動清浄機は,自動洗浄が終わってもなんのシグナルもなく,ただ自動洗浄機に置いただけの場合と区別が出来ません。これは良くないです。


・充電

 充電は問題なしです。リチウムイオン電池はもしかしたらLA72などと共通化も知れないですね。追充電も気にせず出来ますし軽いし,文句はありません。


・消耗品とコスト

 消耗品は前述の通り,主に洗浄剤です。3つで実質700円ですから,随分安くなったと思います。1日あたり8円弱ですからね,私だったら1回10円でも,汚いおっさんのヒゲくずを掃除することはお断りします。


。まとめ

 こういう毎日使うものは,1週間もすれば慣れてしまいますし,同時に切れ味も悪くなって行くものなので,今が一番良い印象を持つものです。

 ただ,毎日であるからこそ,短い時間で綺麗にそれるというラムダッシュの利点が生きてきます。

 気をつけないといけないのは,5枚刃になり面積はかなり大きくなったとは言え,主にヒゲを剃る刃は一番手前の刃であるということです。結局これが通過したところのヒゲがそれるわけですから,面積が増えることで速度が上がるわけではないということです。

 なら他の刃は何をやっているかと言えば,癖ヒゲを伸ばしたり,軽く剃っておいたりする仕事をしています。速度向上に貢献と言うよりも,綺麗に仕上がることが目的と言っていいかもしれないです。

 交換可能な内刃が2つだけというのは,それこそ2枚刃,3枚刃の昔から変わっていません。5枚刃になったからと言って,過度な期待は禁物です。

 私がうれしいのは,LA72の自動洗浄機が何度も水漏れで劣化しており,乾燥用のファンにも浸水が見られたことで,火事などの事故が怖くて無人の時に自動洗浄を任せられなかったことが,新しいものになったことで躊躇なく,ひげ剃り直後に自動洗浄を仕掛けて出かけることが可能になったのでした。


 というわけで,交換刃も1セット確保してありますし,もう5年くらいは使い続けられないと割が合いません。今のところ満足ですが,なにせ私は髭剃り器には良い思い出がなく,何かしらトラブルに悩まされていますので,ちょっと警戒しつつ,このそり心地が続くように使っていこうと思います。

 

結局SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012) に買い換えた

  • 2018/02/07 11:40
  • カテゴリー:散財

 ということで,前回の続きです。

 タムロンのSP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012) に買い換えました。今回は,なかなか神経をすり減らしました。

 細かい話を書いていると切りがないのでかいつまんで書くと,AT-X16-28mmF2.8とAF-S18-35/F3.5-4.5Gを下取りに出し,SP15-30mmF2.8に買い換えるつもりだったマップカメラさんに納期の確認をすると,なんと2ヶ月という返事が来ました。

 SP15-30mmF2.8の値段は約77000円と安い上,買い取り価格もなかなか良く,しかも下取りなら10%アップと,かなり好条件だったのですが,さすがに2ヶ月はないなあと,買い取りだけお願いすることにしました。

 そうすると今度はSP15-30mmF2.8の在庫を探し回ることになるんですが,軒並み在庫無しです。ヨドバシなどもポイントまで入れると77000円ちょっととなり,なかなかよ値段になるのですが,やっぱり在庫がありません。

 しかし,突然の在庫復活。しかしすったもんだしているうちに取り寄せになってしまいました。がっかりしましたが,どこも似たような状態だろうとそのまま注文しました。

 そして1時間ほどしてから,偶然ヨドバシを見ると,なんとまあ在庫が復活しているではありませんか。本来予約した私にこの在庫って回ってこないといけないよなあと思いつつ,今の注文をキャンセルし,その足で在庫をカートに入れます。

 しかし決済の段階で在庫無しに変わり,結局取り寄せになってしまいました。

 これ,どうも振り回されているような気がしたので,状況を整理したいとヨドバシに電話をしました。もちろん在庫が復活すれば予約している人に順番に割り当てられますと言う返事,一時的な在庫復活はおそらくトラブルだろうと言う話で済んでしまったのですが,それはそれとして取り寄せになったSP15-30mmF2.8の納期を改めて確認すると,2月中旬から下旬になるということでした。

 まあ,そのままでいいかと思って,取り寄せを続行です。

 その夜,AT-X16-28mmF2.8を改めて触って見ると,これがなかなかいいんですね。個別の調整をしてもらったこともあり,ピントもばっちりです。絞りもF2.8でアンダーとはいえ,0.5段程度と,普通に撮影していたら気にならないレベルだと再認識しました。いくつかレンズを変えて試しましたが,やっぱり開放だと少しアンダーになるのが普通ですし。


 手に馴染み始めたこともあり,ちょっと手放すのが惜しいな,もし納期がかかり過ぎるようなら,SP15-30mmF2.8をキャンセルし,AT-X16-28F2,8は売らずにおこうと思っていたのでした。

 その夜,またしても別件でヨドバシをみていると,SP15-30mmF2.8の在庫が復活しているではありませんか。今度は発送に数日かかるようで,これまでの在庫復活とはちょっと違っています。

 なにかの間違いかも知れませんが,再度現在の注文をキャンセルし,新たにカートにいれて決済まで行うと,今度はちゃんと決済が終わりました。在庫を見ると取り寄せになっており,私が購入したことで状況が変わったことがわかります。

 それでも,これも何かの間違いで,やっぱり在庫はなく取り寄せで納期3週間という返事が来るんじゃなかろうかと,でももしそうなったら,もうすっきりキャンセルしてAT-X16-28mm2.8を売らずに手元に置いて使い倒そう,それがきっと縁なんだよと,考えていました。

 果たして結果は,SP15-30mmF2.8が届いてしまいました。予定よりも1日も早くにです。

 これも縁です。AT-X16-28mmF2.8は,名残惜しいですが売却することになり,AF-S18-35mmと一緒にマップカメラさんに送られていきました。ドナドナ~。

 というわけで,手元にはSP15-30mF2.8があります。おそらくですが,ヨドバシのどこかのお店に在庫があり,これが通販用に移動されてきたのでしょう。


 結局高く付いてしまったわけですが,それも含めてこれが私の手元に届いたのも縁です。早速箱から出して使ってみることにします。


(1)外観と質感

 いやはや,これは想像以上にでかいです。重いのは別に気にならないのですが,前玉のサイズに対しフードの直径が大きく,レンズカバーも大きめです。

 そして鏡筒も太く,なにが面倒といって,根元まで太いことです。AT-X16-28に比べて随分太いのですが,ズームリングも太いので,指先でつまんで回すという私のクセにはちょっと厳しいものがあります。

 AT-X16-28は想像以上に小振りだったので,外観上になにも違和感なく,不満もありませんでした。しかし,SP15-30は違和感バリバリで,私にとってこれがこのレンズの最大の弱点となりました。

 質感は高いです。かちっとした質感は大変良く,色も派手過ぎることもありません。ただ,デザインは中途半端な直線の処理もあったり,古くささと多らしさが混在していたりと,どうも絞り込めていない猥雑感があります。このあたりはシグマなんかを見習って欲しいなあと思います。


(2)ズーム域

 広角域の1mmは大きな差になります。AT-X16-28に比べて1mmだけ短くなったワイド端ですが,これはもう別物と言っていい差があります。これがこのレンズの魅力の1つです。逆に14mmだとどんなだろうと,ニコン純正が気になって仕方がなくなるわけですが,それはテレ端の便利さで上書きされます。

 そう,テレ端が30mmというのが,とてもいいです。AT-X16-28のワイド端28mmも使い勝手が良く,純正の24mmでは多分困っただろうなあと思っていたのですが,そこからさらに2mm広がって30mmまでくると,35mmという私が常用する画角にもう一歩近づきます。

 だから,気分を28mmで止めずに済むので,このレンズで出来そうな事が飛躍的に増えるし,ゆとりも出てきます。これもこのレンズのうれしい点です。


(3)寄れる

 超広角ですが,ちゃんと寄れます。F2.8ですので寄ればちゃんとぼけてくれますし,15mmから30mmまでの画角変化と,被写体との距離,そして絞りをコントロールしてイメージを形にしていく作業は,パズルを解くような面白さがあり,実に楽しいです。

 こういってはなんですが,望遠レンズはパラメータが少なく,単純です。寄れないから望遠を使うわけですし,画角は周辺を入れるか入れないかではなく,できるだけ大きくが基本,絞りも手ぶれしないようにシャッタースピードをまず考えないといけないのですから,積極的に動かせません。

 そう考えると,開放F値2.8の意味は,望遠ズーム8と広角ズームとでは全然違うのだなあと気付かされます。広角ズームの方が,F2.8になることでより楽しめるという事です。


(4)手ぶれ補正

 私は手ぶれ補正は否定派です。以前は否定も肯定もない立場だったのですが,手ぶれ補正が壊れることでレンズそのものが機能しなくなってしまうことを経験し,完全な否定派になりました。

 手ぶれ補正は確かに便利に思えますが,被写体の動きを止められない手ぶれ補正は,シャッタースピードを上げることとは本質的に異なります。だから,表現手法として背景をばちっと固定し,被写体を動かす時には便利でしょうが,被写体も止めたい場合には,役に立ちません。

 最近のカメラは高感度になっていますし,明るいレンズを使うのが根本対策だと重う私は,手ぶれ補正をありがたいと思った事がそれほどありません。

 実際,このSP15-30でも手ぶれ補正を評価してみましたが,それほど便利とは思いませんでした。確かに,手持ちで1/30までのものが,1/8までOKになるのは素晴らしいです。

 これが役に立つのはおそらく風景写真でしょう。まだ風景写真を試していないのでありがたいと思わずにいるのでしょうし,今後このレンズを外に持ち出せば,助かったと思う事も出てくるかも知れません。

 でもねえ,風景写真って,三脚を使うもんなんじゃないんですか?


(5)画質

 第一印象は,暖色系だなと思ったことでした。AT-X16-28は「トキナーブルー」と言われるほど青が綺麗で,かといって寒色系でもなく,ナチュラルな色が大変好ましかったのですが,SP15-30は暖色系で,良くも悪くもタムロンの伝統です。

 暖色という事もあり,カリカリという印象も薄いのでしょう。実際,よく見るとカリカリなんですが,エッジが立っていない印象があり,これはAT-X16-28とは違う個性だなあと思います。

 特筆すべきは,色収差の少なさと,逆光の強さです。これはすごい。

 どちらもAT-X16-28で大きかった問題で,とはいえ広角レンズには避けられないことでもあったので,SP15-30での改善はすごいとしか感じませんでした。色収差は画面の端っこでも滲まず,Lightroomでの補正も必要ないくらいです。

 そして逆光特性。AT-X16-28では「ええーこれでも出るのかー」と困惑したこともあるくらい,簡単にフレアもゴーストも盛大に出たのですが,SP15-30ではほとんど出ません。出ても小さく,薄くゴーストが出るくらいです。これくらい小さいと,構図でどうにでも逃げられます。

 AT-X16-28では,派手なゴーストやフレアはむしろ表現手段として活用しないと,と思わせるものがありましたが,SP15-30はそういう制限から解き放たれて,本当に自由に撮影が出来るようになりました。


(6)AF

 AFの速度は私には十分で,爆速ではないにせよ,全く不満を感じません。超音波モーターなのでバックラッシュも少なく,ゴリゴリとしたギアの感触もないので,静かで実に快適です。

 また,AT-X16-28はMFの切り替えがフォーカスリングを手前に引っ張る事でクラッチを入れ替える仕組みでしたが,SP15-30はリアルタイムです。今どきこれが当たり前ですし,これで慣れた私としても非常に好ましいことだと思います。

 ただし,ピントの精度はどうも今ひとつで,私の個体は後ピンでした。30mmの照れたんで顕著で,ボディのAF微調整範囲-20を越えてしまっています。

 AT-X16-28でも購入直後はこのくらいのズレがあり,メーカーで調整してもらって満足な結果となりましたから,このレンズのAFズレも個体差として,メーカーの調整に出す事にします。


(7)まとめ

 トキナーブルーが大好きだった私としては,以下に画質が向上しようと,やっぱりSP15-30はAT-X16-28の代わりにはならないというのが結論です。もちろん,それを補ってあまりあるすごさがSP15-30にはありますし,AT-X16-28に戻ることはないでしょう。

 スッキリとした鮮やかな空の青をどうやって手に入れるか,あれだけ簡単に手に入った青色を今後は少し考えて入手することになりそうです。

 それにしても,15mmというもう一歩引くところから,30mmというもう一歩寄るところまでをカバーするこのレンズは,特殊な撮影から日常撮影までをシームレスにこなしてくれ,頭の切り替えを全く必要としません。

 F2.8で,寄れて,ちゃんと綺麗にぼけて背景を処理できます。コントラストや発色もいいのですが,かといって寒々しい感じはしません。手ぶれ補正で表現も可能性も拡大し,解像度はD850に十分付いてきます。逆光に強く,光線の向きを気にしなくても全然平気です。

 私の感性で言うと,やっぱりタムロンなので,フィットする感じはありません。(これまで3本のタムロンのレンズを使いましたが,いずれも私にはピンと来ず,それぞれが評価される点を好ましいものだとは思えずに来ました)

 ただ,SP15-30はそんなタムロンのレンズの中でも,タムロンのキャラクターが薄い(逆に濃いのは90mmのマクロでしょう),実に今どきのレンズだと思うので,これも個性と思って積極的に使っていきます。

 まるで我慢して使うような書き方になっていますがそんなことは決してなく,撮影は楽しいですし,その自由度の高さには圧倒的な余裕を感じています。イメージと撮影結果が一致しないことは慣れ(と技量)の問題ですから,これは数を稼ぐしかありません。

 持ちにくさだけ目を瞑れば,このレンズはつけっぱなしの常用レンズになるだけの素養を持っています。まずは慣れること。そのためにも,さっさとAF調整に出してしまおうと思います。

 最後に,AT-X16-28F2.8。これは言いレンズでした。クセ玉といっていい逆光の弱さでしたが,あのトキナーブルーには痺れました。メーカーさんも一生懸命調整にあてってくれて,あのレンズではもう望めないと思うくらいの調子を取り戻していたと思います。

 お金が許せば,取り戻したい1本です・・・

 

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