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最後の砦,本物の揚げ物にチャレンジ

 「うちで揚げ物はしない」と決めたのが,一人暮らしを始めた20年前の話。

 揚げ物というのは大量の油で温度の変化を押さえ込んで揚げるから美味しいのであって,素人が小さい鍋でちょこちょことやっても,べちょべちょするだけで美味しいはずありません。

 そのくせ,油の始末に困る,油の飛び跳ねで汚れる,気化した油が壁や天井や換気扇にくっつく,服や髪の毛がベトベトする,その上油は決して安くない,しかも火災の原因は油への引火が相変わらず多いと来て,こんなもの自宅でやる奴の気が知れないと,そんな風に思っていました。

 ゆえに,揚げ物は総菜屋さんで買う,がうちの方針となったわけですが,これはもともとそんなに揚げ物が大好きというわけではない我々夫婦にとって,それ程苦痛なものではありませんでした。

 子供が生まれるまでは油の消費量も少なく,500ccのボトルが1本あると,1年くらい冷蔵庫に入りっぱなしだったほどです。いやー,今思えばヘルシーですわね。

 ただ,子供が生まれて料理にバリエーションを付けたいと思うようになった私は,油を使わずに揚げ物をするというフィリップスの「ノンフライヤー」を全面導入しました。大きく重たく,その割に調理できる容量が少ないという面倒な奴ではありますが,設計者も含めて大多数が考えたであろう通常のフライヤーの代わりになる物ではなく,全く新しい調理器具として対峙することの出来た私は,その使いこなしに安定感さえ出てきました。

 もはやとんかつはこれでとても美味しく確実に出来ますし,春巻きもばっちりです。ポテトフライもこれで最高に美味しいですし,焼き鳥もこれでとても美味しく出来ます。そうそう,むね肉を使ったイタリアンチキンカツなど,高熱でウンウンうなされている娘が遠のく意識の中でパクつくほどの出来です。

 果たしてそのコツは,衣を付けるときの溶き卵に,大さじ一杯の油を入れること。これだけで衣がサクサクになり,食材の脂分の多少に関係なく安定した仕上がりになります。これをやらないと,ヒレカツはうまく出来ません。魚のフライも美味しく出来ません。

 ポテトフライはじゃがいものに油をまぶしておくこと,春巻きは表面に油を塗ることで美味しく出来上がるのですが,結局の所「油」が鍵になっていることがわかります。

 揚げ物というからには,やっぱり油がないといかんのです。

 そして娘はやはり子供らしく,カリカリにあがった衣が大好きです。

 そんな娘を見ていると,ノンフライヤーはフライヤーの代替品ではない,という私の考えが,つまるところ「フライヤーの導入は新規案件だ」という勝手な理屈を生み出す源泉となり,気が付いたら電気フライヤーを購入していました。しかもご丁寧にオイルポットも同時手配です。

 まず,電気フライヤーです。

 フライヤーはコンロで使う鍋もありますが,実家でギトギトになった天ぷら鍋を見ているので,これはパス。それにガスコンロで使うと引火が怖く,使う油の量も多いのでやっぱり検討対象からは外れます。

 なら電気フライヤーという事になるわけですが,これもまあピンキリです。有名メーカーのものもあれば,なんじゃそりゃと言うようなメーカーのものまで,値段も数千円から数万円です。

 しかし,使う油の量が少ない,小型のものというと選択肢が非常に少ないことがわかりました。通常1000mlくらいの油を使うようですが,油はやっぱりたくさん使わないと,美味しい揚げ物が出来ないからでしょう。

 そんな中,僅か500mlでOKのフライヤーを発見しました。ツインバードのコンパクトフライヤーEP-4694PWです。amazonで3900円ほど。もっとちゃんとした物が欲しかったのですが,500mlで使えるものとなると,これくらいしかありませんでした。

 この商品,数年前にちょっと話題になったことがありました。小型で油の量が少なくて済む,お手軽なフライヤーとして高評価だったことを覚えています。絶賛していた人の共通点は,みな一人暮らしか夫婦だけという少人数であること,そして油の始末が面倒だと思っているくせに,揚げ物が大好きな人でした。

 これがそんなに売れたなら,後継機種や他のメーカーの改良機種があってもいいだろうと思うのですが,これ以外は最低でも700ml,通常1000mlの油が必要でした。

 今回は少ない油である事が重要なので,この商品を買うことにしました。しかし,今にして思うと500mlの油の機種が続かなかったことには,それなりの理由があるんだろうなあと思います。

 次にオイルポットです。オイルポットというのは名前の通り油を保管しておく器なのですが,揚げ物の油は一度使って捨てるにはもったいないし,捨てる時もそのまま下水道に流すわけにはいきません。そこで再利用を考えるわけですが,この場合油の汚れと酸化が問題になります。

 酸化はそんなに大きな問題ではないという意見が多く,かつ酸化が問題となるほど長期間の保存をするのはそもそも間違い,それに酸化は保存中と言うより使用中に起こるという考え方もあるようなので,保存時の酸化についてはこの際考慮しないことにしました。

 となると,大事な事は汚れの除去です。衣のカスはもちろんですが,黒ずんだ色も臭いも,油の汚れのせいですから,これを除去するフィルタを使うと綺麗になります。

 微粒子の吸着には活性炭ということで,この手のフィルターに活性炭が使われていることも多いようです。すごいなー。

 で,私が選んだのは,パール金属のH-8211というものです。1000mlの小型サイズ,活性炭入りのフィルターに油を通す前にステンレスの濾し網を使い,フィルターの目詰まりを軽減します。

 この種のフィルターは濾過速度が遅いので,油をリザーブする部分の容量が小さいと,濾過している間付きっ切りになります。なので,500ml位は一気に入れる事の出来る大きさを選びました。

 本体は高級感もなにもない薄い鉄板ですが,こんな部分にステンレスだのホーローだのガラスだのとこだわっていても仕方がありません。

 これでお値段は2000円ほど。仮に気に入らなかったら,10cmのフルレンジでも付けてMP3プレイヤーに改造しましょう。

 で,ここまで準備が出来ましたから,昨日の夕食で予定していたイタリアンチキンカツを,ノンフライヤーではなく,電気フライヤーでやってみましょう。大丈夫かなあ。

 まず,むね肉を1/3に切ります。そしてそれぞれを半分にスライスして,6分割します。そして2枚を一組として,大きさが揃うように3組作ります。

 塩とコショウをしっかりして20分放置。この間に付け合わせや味噌汁を片付けて,肉の表面がテラテラしてきたら,内側に市販のピザソースを塗り,チェダーチーズを挟みます。

 これに小麦粉を付け,溶き卵を付けて,パン粉をくっつけます。娘がこの作業をそばで見ていたのですが,大喜びでした。

 いつもならこの3つをノンフライヤーに入れて,160度で12分,180度で5分なのですが,あらかじめ500mlの油を入れて180度に余熱してある電気フライヤーに投入します。

 しかし,3つはおろか,2つも入りませんので1つずつです。1つ5分として3つで15分ですから,ノンフライヤーとそんなに時間は変わりませんが,ノンフライヤーはほっとけば完成,しかも同時に出来上がるのに対し,この電気フライヤーでは付きっ切りなのでしんどいです。

 そもそも,私は油を使った揚げ物をしたことがありません。どうなったら完成なのか,温度はどのくらいなのか,そういうノウハウはこれから蓄積せねばなりません。

 衣がちょっと黒くなりつつなるくらいにあげて,取り出して油を切ります。そしてすぐに包丁で切ってみますと,残念な事に真ん中がまだ赤いです。火が通っていません。

 後で分かったのですが,実はこの油から出してからも火が通るのだそうで,すぐに切ってしまうと良くないらしいです。しかし,今回については,そんなくらいでは火が通るような感じがしません。

 これは後でどうにかするとして,他の2つをさっさとあげることにします。この2つは肉が薄かったこともあり,じっくり火を通せば問題なくあがりました。しかし,衣を付けてから時間が経過していて,衣が湿ってしまったこともあり,からっと揚がりませんでした。

 食卓に出たチキンカツは,どれも悲惨なものでした。失敗です。

 食べてみますが,衣がじゅくじゅくで,サクサク感がありません。味そのものは悪くないのですが,残念な事に肉が硬くなってしまっていて,ちっとも美味しくありません。

 これなら,ノンフライヤーで作った方が,絶対美味しいです。時間もよけいにかかり,私は油に酔い,嫁さんと子供は油の粒子を吸い込んでゴホゴホしています。

 敗北感にさいなまれながら,後片付けです。温度が下がってから(多分60度くらい)オイルポットにフィルターをセットし,濾し網(ストレーナー)をおいて,油を注ぎ込みます。500ml程ですので,濾過時間もそれほどかかりません。

 濾過された油は元の色に戻っており,全く問題なく使えそうです。

 この油を,普段の炒め物なんかに使っていきます。そして揚げ物をする時には,足りなくなった分だけ新しい油をつぎ足していきます。こうすると,油を捨てることはなくなるでしょう。

 炒め物をどれくらいするかによりますし,うちは炒め物はオリーブオイルですることも多かったので,そのあたりの折り合いをどうするかが課題ですが,しばらくこれでやってみましょう。

 とまあいうことで,第1回目のリアル揚げ物は惨敗に終わりました。

 反省点は,

(1)ノンフライヤーで美味しく出来る物を無理に油で揚げない
(2)中まで火を通す物は油の温度を低めにして時間をかける
(3)具材がすでに火が通っているなら高温でからっと揚げる
(4)油から出してもまだ火は通るのですぐに切らない
(5)とんかつで5分くらいは揚げないとだめ
(6)一気に揚げようとしないで,落ち着いてやる
(7)衣は投入する直前につける。付けた状態で長時間放置しない
(8)結局のところ,時間の管理をちゃんとしないとだめ

 という感じです。

 実はこの電気フライヤー,到着が予定よりも1日早かったんです。そこで急遽,ノンフライヤーで作る予定だったチキンカツを作って失敗したわけですが,本来のメニューはブリの竜田揚げです。

 魚の竜田揚げをノンフライヤーでやってみたことがあるのですが,魚からは油が出にくく,かといって竜田揚げは片栗粉で衣を作りますので,油を塗るわけにも行きません。なのできつね色に揚がることもなく,白いまま高温で焼き上がっただけの料理に終わりました。

 そこで次の機会にはフライパンに多めに油を入れて焼いたところ,これがなかなか美味しく,娘の好物になったのです。(といいますか,娘は保育園でブリの竜田揚げを食べて美味しかったといっており,私も負けてられないと奮闘したのです)

 ですが,フライパンでは温度の管理が難しく,時間もかかり,しかも油の劣化が早いので再利用は出来ず,捨てるにも量が多いので,そんなに気軽にやろうと思うような料理ではなかったのです。

 今回,電気フライヤーを導入したのも,実はノンフライヤーでは難しい魚と野菜の揚げ物をやりたかったからです。

 シシトウも素焼きをするのがうちの定番なのですが,ここに天ぷらなんかが加わるとうれしいですよね。

 精進します。

何度目かのポケコンの波がきた

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 先日,ふとしたことから古いポケコンを入手しました。

 入手したんですが,これがなかなか一筋縄ではいかず,肉体的にも気分的に疲れてしまいました。

・PC-1246

 シャープのPC-1200シリーズのうち,小型で薄く,真のポケットコンピュータであり,実売で1万円を切っていたにもかかわらず非公式ながらマシン語が走るという,当時のマニアが絶賛したモデル,PC-1245の後継機種です。

 PC-1245の後継機種ではあるのですが,CPUが4bitに変更になり,互換性があるのは周辺機器とBASICで書かれたプログラムだけでした。ま,シャープとしては,それが公式サポート範囲だったわけですが・・・

 大きさはPC-1245そのまま,価格は下がり,BASICの処理速度は大幅に向上したということで,本当はもっと評価されてしかるべきなんでしょうが,やっぱりマニアとしての面白い部分が全くなかったため,不人気機種に終わったと思います。

 私も10年ほど前に,安かったという理由で1つ手に入れていますが,先入観を捨てて触ってみると,これがなかなかよかったのです。

 PC-1246の後継機,PC-1248になると,もうキーボードがフィルムを張り付けたシートキーになってしまい,まともなプログラムを作る気にはなりません。PC-1245のようなキートップがあるわけではありませんが,PC-1246のゴムキーはそんなに悪い物ではないと思います。

 さて,これ,完動品という事で手に入れたのですが,残念な事に私の手元に来たときには,すべてのキーが動作しませんでした。まあ,騙されたというやつです。

 悔しいので,頑張って修理をしました。原因ですが,電池の液漏れによってキーが押された状態になったままで,それで他のキーを受け付けなくなっていました。漏れた液を拭き取り,復旧です。

 早速メモリの追加を行い,さらにBEEPの回路も搭載してPC-1247相当品にしました。液晶は,これも残念なのですが,やっぱり劣化が進んでいるようで,右側が霞んでいます。繰り返しますが,まあ騙されたというやつです。

 もともと,このPC-1246は,完全に液晶が壊れてしまい,14歳の頃から常に持ち歩いていたPC-1245の代わりに使おうと思って手に入れたものですから,とりあえず動く事が重要です。

 PC-1245の代わりに私の計算を助けてくれるものですので,出来ればPC-1245の感触を手に入れたいものです。そこで,PC-1245のキートップを移植しました。

 幸いなことに,PC-1245のキーサイズはPC-1246と全く同じです。そこで,PC-1245から流用可能なキートップをPC-1246の筐体にセットし,PC-1245のゴムキーを被せて,基板をおきます。

 カーソルキーやSHIFTキーなど,一部のキーの場所が変わっているのでそのままゴムキーを置けないのですが,はさみで切って大きさを調整します。

 MODEキーはもともとPC-1245にはありませんし,SHIFTキーやDEFキーも大きさが変わっているので流用はできません。でも,流用可能な文字キーやテンキーは問題なく,感触も上々です。まるでPC-1245を触っているような気分です。

 ハードケースもPC-1245を流用します。もともと色違いが付いていたはずなのですが,付属してなかったので,PC-1245のものを流用しました。色が茶色ですし,いい具合にくたびれているので,これもぱっとみれば私のPC-1245そのままです。

 PC-1246はBASICは高速で,マシン語を使わないなら一番よいマシンではないかと思います。今はもう,ポケコンでマシン語を使うことはありませんから,高速なBASICであることが実はとてもありがたいのです。


・PC-1500

 PC-1600Kは随分前から持っていますが,その前の機種であるPC-1500は,ずっと縁のない機種でした。欲しいと思っていろいろ手を出しましたが,結局一度も手に入りませんでした。

 それが,ふとしたことで手に入れました。程度が悪く,おかげで安く買うことが出来ました。

 見た目は傷も少なく,全く問題はないのですが,液晶が滲んだようになっています。液層そのものが壊れていたらお手上げなのですが,分解したところ,液晶の背面に張ってある偏光シートと反射シートの隙間に水が入り込んでしまったようです。

 そういえば,綺麗であることは違いないけど,内部の鉄の部品は錆びて真っ茶色になっていますし,汚いです。

 なにが入り込んだかわかりませんから,可能な限り分解し,水洗いです。

 液晶は,とにかく偏光シートと反射シートは交換です。偏光シートは東急ハンズで購入した変更シートを同じ大きさに切りました。問題は反射シートですが,いろいろ試したところ,プリンタの写真用紙がとても良い見栄えでした。

 液晶も修理出来たし,ケースも乾いた。早速組み立てをし,電源を入れたら当然問題なく動作しています。

 ここで,それまで使っていた安定化電源を外して組み立てを完成させたのですが,不注意で電源のミノムシクリップが外れてしまい,不注意にも基板の上をなめていったのです。

 たいしたことないと思っていたのですが,組み上げて見ると一部のキーが効かなくなっています。それも,きっちりマトリクスの一列分だけ,全く反応がありません。


 もしやと思い,キーマトリクスを担当するPIO,LH-5811を調べて見ると,やっぱり動作しないラインの電位が中間になっていて,全く動かなくなっています。

 やはり,PIOを壊してしまったようです。

 ショックです。

 こうなったら,ここも修理です。

 とはいえ,30年以上も前のポケコンの。カスタムICがそこら辺に売ってるわけはありません。そんななか,オーストラリアの部品屋さんがストックを持っていると分かったのですが,カードが使えず断念。

 すっかり意気消沈した私ですが,ならPIOと同じ働きをする回路を別に作ってやればいいのではないかとひらめきました。

 幸いなことに,今回壊してしまったキーマトリクスに使われるポートAは出力専用のポートです。

 PIOのレジスタ($FFFEにマッピング)に値を書き込むと,それがそのままPA0からPA7に出力されるだけですので,このアドレスに書き込みが発生したらD-FFでデータバスをラッチすればいいはずです。

 そう思って数日頑張って見たのですが,うまくいきません。このアドレスへの書き込みは発生しているのですが,その時のデータバスがずっとLowのままで,スキャンを行う時のHighレベルにはなってくれません。

 クロックで同期させていないのが問題なのかもと思いましたが,バスマスタであるCPUはクロックに同期して動いているわけですし,非同期のSRAMなどは別にクロックで同期しなくてもいいわけですから,本当は動くはずです。

 いろいろ悩んだのですが,やっぱりわからず,心と体がくじけてしまったので,あきらめました。

 しかしこのまま終われません。

 八方手を尽くして,壊れたPC-1500とCE-150を手に入れました。ちょっと高かったのですが,CE-150は内蔵電池の液漏れで,復活不可能な状態でした。PC-1500もひどい状態ですが,これはなんとか復活出来るんじゃないでしょうか。

 ところで,なんでCE-150というプリンタの話が出てくるのよ,と思ったあなた,実はCE-150には本体と同じPIO,LH-5811が使われているんです。

 CE-150のシステムはちょっと面白くて,単純なパラレルやシリアルのインターフェースで本体と繋がるのではなく,CPUのバスに繋がるという無茶な仕様になっています。

 ですので,PC-1500のアドレスに,CE-150に内蔵されたPIOはもちろん,ROMもマッピングされて,あたかもPC-1500の一部として動作するわけです。さらに面白いのは,カナテープを読み込ませたり,カナROMをPC-1500に装着すると,表示用のビットマップデータに加えて,プロッタプリンタ用のベクトルデータが一緒にインストールされて,CE-150でカタカナが描ける(まさに描くです)ようになることです。

 実はPC-1600Kでは,カタカナに加えてなんと漢字までプロッタプリンタで印刷してしまうんですが,それはまあここではおいておきましょう。

 なんでこんな構造になってるのか,PC-1210やPC-1250ではシリアルインターフェースでプリンタを動かしていますし,当時一般的だったプリンタの制御は8ビットのパラレルでしたから,私も不思議な気がしています。

 ただ,バスにぶら下げてしまえば無敵で,なんでも出来ちゃうわけです。問題はピン数が増えることと,コストが上がってしまうことですけど,それが許されるならそりゃバスで繋ぐ方が,汎用性は高いです。

 そんなわけで,CE-150にPIOが入っていることは分かっていましたし,内蔵電池の液漏れがほぼ100%起きるものなので,壊れている可能性が高いことから,安く入手出来るとふんでいたのですが,残念ながらそんなに安くはありませんでした・・・

 届いて早速CE-150を分解,修理はあきらめてドナーになってもらいます。PIOを慎重に取り外し,ピンを整えます。この時,基板は壊れてもいいので,PIOの破損に最大の注意を払います。

 PC-1500の死んだPIOを取り外しますが,こちらは基板が壊れては困りますので,基板にダメージを与えないように作業をします。

 そして,PC-1500に取り外したPIOをマウントします。QFPとはいえ,ピン間隔が広いので作業は楽です。

 電源を入れると,あっさり動作しました。キーも問題なく動くようになっています。まあ,あっさり治ることは予想できていましたから,特に感動もなくほっとしただけなのですが,なにより不注意で壊してしまったことが,こんなに面倒な話になってしまうとは,つくづく情けないです。
 
 さて,ここまでだとなんということはないのですが,次のテーマとしてメモリの増設を考えています。PC-1500はメモリが3.5kバイトと大変少ないので,増設するのが基本です。RAMカートリッジで増設するんですが,私は本体改造することにしました。

 RAMカードリッジはバッテリーでバックアップされるので,外部記憶装置の代わりになりますから,これはこれで価値があるのですが,今さらそこま活用する事もないだろうということで,本体改造をすることにします。

 続きは後日。

MR730ccにMFP6000が使えた

  • 2016/06/28 14:45
  • カテゴリー:散財

 離乳食作りの負担を減らしてあげようと,嫁さんにプレゼントしたブラウンのブレンダー「マルチクイックMR730cc」は,夕食を毎日作る事になった私にとって,大変便利な調理家電になりました。

 なんといってもコードレス。たかがコードを差し込むだけの手間を惜しんで・・・というなかれ。濡れたり汚れた手でACコードを差し込むのはなかなか手間ですし,危険です。調理家電こそコードレスにすべき物だとつくづく思います。

 MR730ccはブレンダーですので,先端がベルのように広がった部分に高速回転するカッターが付いている状態が標準ですが,そこはさすがにブラウンだけあって,アタッチメントを交換することで,様々な調理が可能です。

 2013年に購入した際には,小型のチョッパーでみじん切り,それと卵などの垣間関が付いてきました。これだけでも随分楽ができそうなものですが,実はこのチョッパーが今ひとつでした。

 大きさがやや小さいことで,多い場合には2回に分けないといけないです。また,切れ味もあまり良くないのか,均等にみじん切りが出来ません。大根おろしは綺麗に出来ますが,玉葱やにんじんは厳しいです。

 それに,フードプロセッサーとは違うので,千切りやスライスは出来ません。こうした手間のかかる調理こそ,機械でやると早いんですよね。

 で,いろいろ調べて見たところ,他の機種に付属しているフードプロセッサーアタッチメントが,MR730ccにも使えそうなことがわかりました。機種名はMFP6000と言います。

 かなり高価で,本体よりも高いとはこれいかに,という感じではあるのですが,調理家電にとって収納を含む場所の問題というのはお金以上の深刻さであり,いくら楽が出来るからと行って安価な専用機を買い増しするほど,うちは広くありません。

 それに,アタッチメントで機能拡張なんて,男の子はもうワクワクですよ。

 そんなわけで,約13000円とちょっと高かったのですが,便利になることを期待して買いました。心配なのは,本当にMR730ccに使えるのかどうかです。構造的に勘合するかもそうですが,実はMR730ccにはスピードコントロールがありませんので,低速回転で使うことが前提なら,まともに使えないと言うことになります。

 それに,MFP6000を付属する機種というのはパワーのあるAC駆動モデルです。コードレスだとパワー不足で,途中で止まるなどの問題があるかもしれません。

 さて,届いたMFP6000は,いかにも部品扱いという感じの無地の箱に入ってきました。想像以上に大きなバスケットがあり,またよく切れそうなカッターが4枚ついてきます。どれも片付けが面倒な印象です。

 取説も簡単なコピーが1枚付いてくるだけですので,初めて使う人には難しいかも知れません。過度な親切を期待するとがっかりしますので,そこは気をつけないといけません。

 カッターは4種類ついていて,千切りの大と小,スライスの大と小があります。これをローターにはめ込んで使うのですが,これ以外にチョッパーもついていて,みじん切りに使うようです。このチョッパーの刃がとても鋭利で,MR730ccの付属の物とは一味違う感じです。

 早速試してみましょう。私はにんじんの千切りが苦手なので,これが手早く安全に出来ると革命的です。

 千切りの大をセットし,にんじんを適当な大きさに切り,投入口に突っ込みます。MR730ccのスイッチを押して,上から棒で押し込みます。もうちょっと回転速度が遅いと綺麗に切れると思うのですが,トルクは思った以上にあり,にんじんを突っ込んでも全くへこたれません。ものの数秒で1本のにんじんが,5mmくらいの太さになりました。

 これをわずかな塩でもみ,オリーブオイルでさっと炒めると一品完成。「うまい」「じゃがいものような香ばしさがする」「どんどん食べられる」と,絶賛です。

 確かに,ほくほくとした香ばしさはにんじんではないような香ばしさです。これはかなり美味しいです。包丁で千切りにしたときとは明らかに味が違うのですが,これだけ違うなら,調理方法をその都度選択する必要さえあるでしょう。

 実際に,後日作った春巻でにんじんの千切りをしましたが,包丁で作った千切りと違い,無理にこそげてカットしている関係から,断面はザラザラしており,ねじれています。そのせいか水がたくさん出てしまい,具材がオレンジ色に染まり,皮から染み出してしまいました。またほくほくの食感と香ばしさが勝ってしまい,春巻の味のバランスが完全に崩れてしまいました。これは,手間がかかっても包丁で切らないとダメです。

 にんじんはスライスもやってみましたが,これも美味しく食べられました。キャベツはスライサーを使って千切りを試みましたが,これは3cmくらいの長さのみじん切りに近い物になってしまいましたが,味は悪くありません。

 フードプロセッサーは準備と片付けに手間がかかるので,これを固定費と考えると,損益分岐点は案外手軽ではなく,にんじんなら最低1本,キャベツでも半玉,キュウリなら2本という所が,使って便利になる分量じゃないかと思います。

 片付けは,ローターとカッターだけを食洗機で洗っています。バスケットは大きすぎて洗えません。でも,カッターだけでも食洗機で洗えると全然楽ですし安全です。

 ということで,MFP6000は,思った以上に使えます。MR730ccでも問題なく使えますし,MR730ccの能力を大きく拡大します。

 意外だったのは,包丁の代わりというのではなく,フードプロセッサーだからこその味が得られることです。省力化ではなく味で調理家電を選ぶ事になるとは,思ってもみませんでした。

 片付け場所の確保は確かに大変でしたが,それさえなんとかなれば,これは確かにいいです。ブレンダーとフードプロセッサーを別々に買うよりずっといいですし,なによりコードレスです。フードプロセッサーでコードレスなんてのは,そんなに選択肢があるわけではないと思います。

 調理家電にまだまだ抵抗のある人は多いと思います。手間がかかる,面倒,自分でやった方が早いなどなど。でも,世の中確実に進歩しています。便利な物はどんどん使って,楽をしながら美味しくご飯を食べましょう。

QC15からQC25に交換してもらえた

  • 2016/06/20 14:44
  • カテゴリー:散財

 昔住んでいたアパートでの話なのですが,2階にいる人が入れ替わった時に,どうも生活時間帯のズレから,うるさくて落ち着かないという事がありました。

 こういうのは,気になり始めると切りがなく,普通ならやり過ごせるようなことでも気になって仕方がなくなるものです。

 結局疲れてしまって引っ越す事になるわけですが,それまでの間私が頼ったのは,ボーズのノイズキャンセルヘッドホンQuietComfort15でした。調べて見ると,2010年1月に買っていますね。

 引っ越し後,本来の目的でこの強力なノイズキャンセルヘッドホンを使うことはなくなりましたが,静かな環境を即座に手に入れる事が出来て,しかも音質もそんなに悪くないということで,とにかくよく使っていました。

 ですが,ヘッドバンドとイヤーパッドの合成皮革がボロボロに加水分解するようになりました。顔や頭に黒い粉が付くようになり,そこらへんに落ちています。これではたまらんと,イヤーパッドは新品に交換し,ヘッドバンドは合成皮革を全部剥がしてしまいました。

 そうしてしばらく使っていたある日,修理をお願いしたらQuietComfort25に新品交換になったという話を耳にしました。保証期間が済んでいるので当然有償修理ですが,修理代金(定額だそうです)である17280円で現行機種のQC25がそのまま手に入るというのですから,どうしてもQC15でなければ困るという人を除けば,とてもいい話です。

 別に公式なアップグレードパスとして用意されているわけではなく,修理内容によっては新品交換になることがあり,その場合に現行機種であるQC25に交換されるという話ですから,とにかく修理の依頼をすることから始めねばなりません。

 私は特にQC15に思い入れがあるわけではなく,どっちかというとデザインは好きではありませんでしたし,当時は最高性能を誇ったアナログ式のノイズキャンセルも,QC25ではデジタル式になって,さらに磨きがかかったといいます。

 6年使って,もし半額でQC25にしてもらえるなら,その方がうれしいです。

 何度かのメールのやりとりを経た後,私の要望を聞き入れて下さって,QC25に交換してもらえることになりました。手順は,QC15を先に元払いで送る,この時本体さえあれば,付属品や箱は必要ないとのことです。

 しばらくすると,代引きでQC25が送られていきます。この間僅か数日です。

 てなわけで,先週6月16日に無事に受け取ることができました。

(1)どんなもの

 2014年に発売されているQC25のことを,今さらここに書くのも面白くないとは思いますが,QC15に比べて改良されたのは主に3つ,ノイズキャンセル方式がデジタルになったこと,電源OFFや電池切れでもパッシブヘッドホンとして使える事,そしてiPhone等のスマートホン用に,マイクとリモコンを備えていることです。

 変わっていないところは,単4電池1本で動作すること,ケーブルを抜いてしまってもノイズキャンセル機能は使い続けることが出来る事,折りたたむことが出来る事です。


(2)ノイズキャンセルについて

 QC15もかなり強力でしたが,サーっというノイズが大きくて,音楽を聴いているときには気にならないものでも,私のように静粛性が欲しい人が音楽を聴かずに使っていると,このノイズの大きさが目立って来ます。

 また,圧迫されたようなつーんとした感覚もありましたし,ヘッドホン装着中に手で叩いたり押したりするとボコボコとすることもありました。

 QC25はこのあたりがかなり改善されていて,まずノイズキャンセルがさらに強力になっていて,かなりの帯域でキャンセル機能が働いているようです。完全に消すと安全性に問題がある人の声も,耳障りにならない程度にキャンセルされているような感じです。

 サーっというノイズは消えているわけではないにせよ,かなり軽減されています。ほとんど気にならなくなっているレベルでしょう。つーんと言う圧迫感も軽減s慣れていますし,装着時の不自然さも少ないです。

 手で触ったりしたときの異音もなくなっていますから,2年前の製品とは言え,相当いいヘッドホンになっていると感じました。


(2)音質について

 相変わらずBOSEらしい,低音が強調され,繊細さのない太い音です。QC15よりは洗練されていると思いますが,それでもモニター用に使えるようなものではありません。悪い音ではないし,疲れないのでこれはこれでいいとは思いますが。

 問題なのは,パッシブ時の音です。前述のように,電源スイッチをOFFにしたときに,QC25はパッシブヘッドホンとして動作します。音が出なくなってしまったQC15からは大きな進化なのですが,音の変化がひどくて,とりあえず音が出るというレベルです。

 高音は出なくなり,中音域にエネルギーが集中し,低音もポンポンいいます。これは長時間聞いているとしんどくなるでしょうね。

 一般に,ノイズキャンセルヘッドホンのヘッドホン部分というのは,通常のヘッドホンとは違う特性になっていることがほとんどです。複雑なフィードバックを使っているので,ヘッドフォンの裸の特性もそれに合わせた物になっているからなのですが,これだと電源のON/OFFで音質も変わってしまいます。

 音質を同じにするにはイコライザを使うしかありませんが,イコライザを使うにも電源がいるわけですので,電源無しで動くパッシブで音質を改善するのは,とても難しいと言えるでしょう。

 それでも,緊急避難的に電源OFFでも音が出るようにした決断は,賞賛されるべきものだと思います。


(3)装着性とデザイン

 QC15も悪くはなかったのですが,QC25はさらに良くなりました。長時間の装着にもなんら問題なく対応し,私も2時間ほど連続で使っていましたが全く違和感なく装着し続けていました。

 デザインは私の場合,黒と青のものなのですが,なかなか格好良くて,これなら人前で使えると思いました。折りたたみもうまく出来ていて,QC15よりも小さくたためますが,使い勝手を行わないのはさすがです。

 ほら,よくあるじゃないですか,クチャクチャに何度も折りたたんで小さくするようなヘッドホンとか。でもあれって,言いように思えて,全体の剛性が低くなり,装着感が全然ダメになるんですよね。特にヘッドバンドがしっかりしていないと装着感が悪くなるので,QC25はうまく作っているなあと思いました。


(4)総じて

 さすが,当時から悪い評判を聞かないQC25だけあって,大満足です。これで故障しなければうれしいのですが,こればかりはしばらく使ってみないとわかりません。

 QC35も気になるこの頃ですが,QC35は乾電池で動きませんので,QC25は私にとっては最善の選択です。格好の良さと高いノイズキャンセル性能は素晴らしく,QC15が勝っている点は何もないと断言しましょう。交換してもらって大正解でした。

 為替相場のこともあるし,今月末に登場するQC35のこともあるので,QC25への交換がいつまでこの値段でできるか,わかりません。わかりませんが。BOSEのユーザーのサポートの良さは正直うれしかったですし,こういう事の積み重ねがユーザーの忠誠心を育むんだろうと思います。

 他のメーカーのように売りっぱなしで買い換えて下さい,ということに慣れて閉まった私は,つくづくBOSEにしておいて良かったなあと,そう思いました。

周波数カウンタを買った

  • 2016/06/13 15:51
  • カテゴリー:散財

 結局買ってしまいました,周波数カウンタ,HP53131Aです。

 実のところ,20年近く前に買った秋月の8桁周波数カウンタキットを,数年来レストアしたり改造したりして楽しんできたわけですが,使用頻度を考えても,8桁という精度を考えても,こればかりは既製品を買うことはないだろうなあと思っていました。

 しかし,目の前には53131Aがあります。いわゆるジャン測なので,安かったです。

 8桁の周波数カウンタに対しての不満点ですが,やっぱりレシプロカル式じゃないというのが,最大の問題でした。

 レシプロカル式?

 周波数は1秒間に繰り返す回数を示しているわけですが,例えば1MHzだと1秒間に1000000回の数を数えて表示すれば,周波数カウンタが作れます。これで7桁ですね。

 では,ちょっと応用して0.1秒の間で数を数えたらどうなるかです。100000回の数を数えることが出来ると思いますが,これを便宜上10倍して表示すれば,測定が短時間で終わります。ただし一桁精度が落ちてしまいます。

 逆に10秒かけて数を数えてみます。10000000回の数を数えることになりますが,これ,10秒で1回とか2回という,1Hz以下の周波数も数えていますね。つまり一桁精度が上がっているという事です。

 とまあ,直接式というのは,ゲートタイムと呼ばれる「数を数える時間」の間,数を数えて表示する物です。ゲートタイムが狂ってしまえば測定結果も狂うし,早く結果が見たければ精度は落ち,精度を高めたければ時間がかかるという,まあ常識通りの測定器といえるでしょう。

 ところが,ちょっと考えてみると分かるのですが,1kHzとか100Hzとか,低い周波数の測定をしようと思うと,この直接式では全然精度が出ないのです。1回の測定に10秒かけても,1000.0Hzです。小数点以下一桁しか測定出来ません。

 もっと極端な例でいえば,1Hzの測定は,10秒かけても1.0Hzです。しかもゲートタイムを0.1秒にしてしまうと,そもそも測定ができません。

 ということで,実は直接式の周波数カウンタといのは,かなり使い方に限定があるものなのです。

 これを打破するのに,周期を計って表示する時にその逆数を表示するような周波数カウンタが生まれました。誰が考えたんでしょうね,これをレシプロカル式といいます。

 周期の測定というのは簡単で,入力される信号をゲートとして,その間正確なクロックの数を数えてやればいいのです。1msのクロックを1000個数えたら周期は1秒,ゆえに周波数は1Hzですね。もし1001だったら,1.001Hzということです。

 お,小数点以下3桁まで出ているのに,測定にかかる時間はほとんど変わりません。これがレシプロカル式の威力です。

 レシプロカル式では,測定時間が短くても精度の高い測定が可能です。また,同じゲートタイムであれば,量子化誤差に周波数依存性がなくなります。

 量子化誤差というのは,数を数えた時の最小桁が,1つ増えたり減ったりすることです。数えはじめと数え終わりを示すゲートパルスと,測定したい信号とが同期していないから,数えはじめるタイミングによっては,最後に1つ数え損ねてしまうことがありますけど,これが量子化誤差です。

 1MHzで最小桁が1つずれても大した差はないと言えますが,1Hzで最初桁が1つずれると,これはもうえらいことです。

 しかし,レシプロカル式のばあい,クロックを高くしておけば,測定信号の1周期の間にかなりの数のクロックをカウント出来るので,量子化誤差を相対的に小さくできます。

 ん?でも,高い周波数を測定する時には,量子化誤差が見えてくるだろうって?そう,その通りなんです。でも,ここでもう1つの前提条件である,ゲートタイム(言い換えれば測定にかける時間)が同じなら,と言う話が出てきます。

 高い周波数というのは周期が短いです。ですので,同じゲートタイムなら,低い周波数よりも高い周波数の方が,何周期もたくさん数えることができます。

 そもそも,周期を測定するためのクロックは,測定信号が高いか低いかに関係なく,一定です。これを同じゲートタイムで数えるのですから,量子化誤差はそりゃ一定になりますよね。

 ここですでに気が付いたかと思いますが,直接式に比べてレシプロカル式というのは,周期を測定するためのクロックと,測定にかかる時間であるゲートタイムが,独立した値を取る事が出来るというのが味噌なのです。

 直接式の場合,精度の高い基準クロックからゲートタイムを生成し,その間の数を数えるので,クロックとゲートタイムが切り離せません。でもレシプロカル式は,クロックの数を数えるわけですから,数える時間がゲートタイムであり,クロックとは独立して設定出来ます。

 この,ゲートの開け閉めを行うことを,アーミングといいます。

 正確に言えば,直接式でもアーミングを実現したものはあります。でも,レシプロカル式の方が,量子化誤差が周波数に依存しないという特性や,クロックとゲートタイムの独立性が高いので,ずっと自由度が大きいのです。

 蛇足ですが,レシプロカル式にクロックの周波数が低いと,高い周波数で数をたくさん数えられないので量子化誤差が大きくなってしまいます。そのために測定時間をかけるようなことをやってしまうと実用性がなくなってしまうので,クロックを十分に高いものにすることが行われます。

 また,誤差と測定時間のバランスから,測定周波数があるレベルを超えると直接型に切り替わる周波数カウンタも存在します。


 長くなりましたが,簡単に言えば周波数を定義通りに測定するのではなく,周期を測定し,逆数にして表示するという仕組みを使って,高精度な測定結果を短時間で手に入れる事の出来るのがレシプロカル式です。

 これ,実際には,もうレシプロカル式でないと話にならないところまで来ているんですよ。

 先日,GPSで8MHzを生成して,TCXOやOCXOを調整しました。8MHzですので,これで8桁精度を出そうとすれば,ゲートタイムは10秒です。10秒かけて測定しても,捉えることの出来る周波数は0,1Hzまでで,精度としては10E-8なのです。

 しかし,OCXOで10E-7や10E-8ですよね,この程度の精度ですら,8桁の直接式では10秒かかるんです。GPSだってうまくすれば10E-12の精度の周波数を作る事だってでくるわけですが,もはや8桁の直接式では測定するのは不可能な領域なのです。

 ということで,レシプロカル式が欲しいなあと,この際10桁の53131Aを買おうかという流れになるのは当然と言えて,10桁の精度を1秒で出せると言うのですから,これはとても素晴らしいです。

 しかもプリスケーラを使わずとも,直接200MHz以上の周波数をカウント出来るし,ユニバーサルカウンタとして周波数比やパルス幅の測定にも使えたりするので,確かに業界標準器になるのも分かる気がします。

 さて,届いた53131Aは,Hewlett-Packard時代のもので,中をあけてみると1996年頃の製造のようです。古いですね。

 すぐに動作確認を行ったのですが,とりあえず問題なく動作している感じです。セルフテストもパスしましたし,キーも表示も問題ありません。ファームのバージョンは当然ですが,古い物でした。

 そしてファンが強烈にうるさくて,完全に寿命です。53131Aは,AC電源を繋いでいるときには,内部の水晶発振器に電源が入っていて,温度が上がりすぎないようにファンが常時回転する仕組みになっています。

 ですから,ファンがうるさいという事は,24時間うるさいという事です。これはこまりました。

 常時ファンが回っている機器にありがちな話で,内部がとにかく汚いです。分解掃除をしないとなあ・・・

 とまあ,早速分解を始めたのですが,あわてていたのでリアのバンパーを外す時に,プラスチックの枠を割ってしまいましたし,フロントパネルを外すときに電源スイッチのノブを外さなかったせいで,電源スイッチをこわしてしまいました。

 うーん,困った。

 今,スイッチとファンを手配中です。どのみち平日は忙しいですから,あんまりあわてても仕方がありません。まあぼちぼちとやっていきます。

 いろいろ考えていることもあるんです。プリスケーラを使えば53131Aは3GHzまで測定出来るようになりますが,これも完成品を買わずに自分で作ろうかなと思っています。しかし,うちには1GHzを越えるような周波数源などありませんので,必要ないといえば必要ないですね。

 次にOCXOの内蔵なんですが,これはこれでなかなか面倒な感じです。それくらいなら,外部クロックとして外から突っ込んだ方がなにかと便利ですよね。無理に内蔵する理由もないなあ。

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