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カテゴリー「散財」の検索結果は以下のとおりです。

ドリル?サンダー?ジグソー?丸鋸?

  • 2012/10/31 15:56
  • カテゴリー:散財

 男の子は基本的に道具マニアです。子供の頃に憧れた道具は,大人になってある程度の経済力が手に入ると,ついついそうした物を買っては悦に入ってしまいます。

 道具という言葉の範疇には,のこぎりやドリルのような工具は当然として,テスターやオシロスコープのような測定器,カメラやナイフといった趣味性の強い物,腕時計なんかの宝飾品としての機能を持つものも含まれると思います。

 コンピュータは計算や記憶の道具であることに誰も疑問を持たないでしょうし,携帯電話は物理的距離を超えて意思疎通を図る道具です。

 さらに極論すれば自動車も航空機もそうですし,特殊車両だってそうでしょう。戦車やミサイルなんかの兵器も含まれると思いますが,これらはさすがに個人所有は不可能ですから,まあ除外しましょうか。

 私も道具は好きで,なんでかなあとつくづく考えると,道具によって自分に出来る事が増える事の心地よさと,道具としての機能を高めるためにちりばめられた知恵と工夫にぽんと膝を打つ,あの感覚がたまらないからだと思います。

 道具は,自分の能力を拡大するものです。シロスコープは電子の動きをつかまえる新しい視覚ですし,電動工具は力と持久力を飛躍的に高める新しい筋肉です。コンピュータは単純な計算を膨大な回数の繰り返しで正確にこなし,かつ膨大な記憶力を持つ新しい脳ですし,携帯電話は距離に影響を受けないゼロの新しい耳と口です。

 これらは体の中に埋め込まれれば「サイボーグ」を構成するわけですが,今の我々はすでにサイボーグになることと同じくらい,人間本来の能力をはるかに超える存在に発達したと言えるかも知れません。

 話が逸れますが,ならばサイボーグに対する畏敬の念の源泉は,おそらくサイボーグに「なってしまう」ことによる,非可逆な身体的変化とそれに伴うリスクの大きさを越えてまで手に入れるという,その覚悟に対する憧れにあるのではないでしょうか。

 話が大きくなりすぎました。

 自分に出来る事が増えるだけではなく,綺麗に出来る,素早く出来る,という実用性が拡大する事も道具の素晴らしさです。生まれて初めて1mmの鉄の板に穴を開けねばならないとき,なにも持っていなければ穴を開けることすら出来ずに終わったでしょう。

 私の場合は偶然家にあった木工用ドリルビットとハンドドリルで,なんとか穴を開けることができましたが,1つの穴に10分以上もかかり,しかもドリルビットは使い物にならなくなりました。穴の仕上がりも汚いものでした。

 これが,電動のドリルと鉄鋼用のドリルビットを手に入れる事で,わずか数秒で穴を開け,しかも仕上がりは綺麗になりました。道具が自分の能力を高めてくれた瞬間です。

 もちろん,効き目の大きな道具ほどリスクも大きく,危険な場合もしばしばです。私が最初に手に入れた電動ドリルはAC100Vで動作する強力なもので,速度調整も出来ない安物でした。おかげで指をどれほどケガしたかわかりません。ばっくり割れた大きな切れ目から血がドバドバ出る時の,ちっとも痛くないのに頭の中が真っ白になるあの感覚は今でもゾッとします。

 それでも,高校生の時にようやく念願かなって手に入れたリョービのMD-10という電動ドリルには随分助けてもらいました。5980円だったように思います。

 やがてAC100Vは強烈過ぎる上,電源コードの煩わしさもあって,安いコードレスドリルを買ったのですが,確か7.2VのNi-Cd電池が内蔵された非力な安物でした。電動ドライバとしては十分だったのですが,ドリルとしてはパワーも足りず,電池も早く切れて仕事になりません。充電は何時間もかかって,思いつきで作業が出来ないもどかしさもありましたし,なによりチャックの精度が低くて,センターがぶれるのが困った奴でした。

 2005年の夏でしたか,近所の東急ハンズが閉店するというので処分価格で出ていたそれなりにちゃんとした電動ドリルをようやく買ったのですが,台湾製のノーブランド品です。取り外し可能な12VのNi-Cd電池を使ったもので,60分で充電可能な急速充電器が付属していて,思いつきの作業にも使えました。

 パワーもそこそこありますし,精度も安い割には十分で,これも随分助けてもらったのですが,2年ほど前に変速ギアのレバーが壊れてしまい,ギアが外れやすくなりました。使っていると突然ギアが抜けることがあるくらいで,別に使えなくなったわけではないのですが,大きなトルクのかかるハンドツールですので,怖いなと思いながら使っていました。

 買い換えないといけないなあと思っていたのですが,先日目に付いた電動工具に,私は「これだ!」と確信し,数秒以内にポチっていました。

 ブラックアンドデッカーの,multievoです。

 このmultievo,みんなが夢見た,アタッチメント方式の電動工具です。ドリルになったりジグソーになったり,サンダーになったりするのです。

 それぞれの機能に最適化された専用工具はさすがに使いやすいのですが,それなりの値段がしますし,滅多に使わない工具だったりすると邪魔になるものです。私は100Vで動くサンダーを10年前に買いましたが,今までに一度も使ったことがありません・・・

 しかし,合体ロボットで育った子供は,大人になる過程でアタッチメントや合体は,結局専用機に負けるという事実を学ぶことになります。いかに工夫をしようと,便利さと引き替えに,本来の機能を犠牲にしてしまうのが,1台X役,という触れ込みの道具なわけです。

 だから,muitievoを見た時,いかにそれがブラックアンドデッカーの製品であっても,やっぱり駄目だろうという気しか起こりませんでした。

 ところが,最終的に私がポチってしまったのは,アタッチメントに丸鋸があったからです。丸鋸は木の板を,まっすぐ,直角に切り出すためには絶対に必要な道具です。しかし,危険性が高く,板と一緒に指まで切り落としてしまうことは普通に起こります。

 怖い物知らずの私が電動丸鋸にビビって手を出さなかったことで,もしかすると私の指は10本揃っているのかもしれないと思うほどです。

 しかし,手動ののこぎりで綺麗に木の板を切り出すのは不可能に近いです。安全で,小型で,出来れば電池で動く程度のパワーでの丸鋸があったら欲しいなあと,そんな風にずっと思っていた所に,このmultievoを見たわけですから,もう止まりません。

 しかも,本来別売りの丸鋸が,今なら誰でもわかるクイズに正解するだけで,無料でもらえます。スターターキットが2万円,これを買えばドリル/ドライバー,ジグソー,サンダーが手に入り,しかも予備の電池パックと充電器,キャリングケースが付いてきます。

 半年先には引っ越しもあり,組み立て家具を買うこともあると思ってましたから,電動ドライバーはどちらにせよ用意しておく必要があります。ブラックアンドデッカーのブランドで,18Vのリチウム二次電池で動作する万能工具は,私の今求めている物にバチッとはまったのです。

 とはいえ,それぞれの能力が中途半端なら無駄な買い物です。ちょうど新発売ということでレビューが出ていましたが,どれも実用性抜群で,しっかり作ってあるとの評価です。特に使用頻度の高いと思われるドリル/ドライバーは,チャックの精度がきになるところですが,そこも問題なしとの話です。

 しかし,ブラックアンドデッカーは,総じて動作音が大きくて,うるさいんですよ。家がでかくて近所迷惑になりにくく,DIYもお互い様というアメリカの会社だけあって,その辺は余り頓着しないようです。日本ではDIY=変人の趣味という印象もままあり,近所迷惑もあってあまりおおっぴらに電動工具をブイブイ言わせないものですから,不安もありました。

 果たして,我が家に届いたmultievoは,どうだったか。

 結論から言うと,これはいいです。これが2万円なら,もうアマチュアにはこれ以外の選択肢はないんじゃないでしょうか。

 それぞれのアタッチメントはしっかり作ってあり,不安はありません。精度もきちんと出ているようですし,使いにくかったり限界が低かったりという話はなさそうです。

 本体との勘合部分もしっかりしており,十分な耐久性がありそうです。ただ,カメラのレンズのように,取り外しがスムーズでまるで吸い込まれるように行われるわけではなく,そこは2万円という安価で無骨な工具だけに,過度な期待は禁物です。

 トリガーによる無段階調速が可能ですが,ドリル/ドライバーには変速ギアの切り替え器機構はありませんので,ちょっと使い勝手が悪化しそうです。でも,握りやすくてふらふらしない秀逸なグリップ感は,微妙な操作も十分可能になると思います。

 ただし,必ずしも操作がしやすく,使いやすいわけではありません。クラッチの調整ダイアルは指のかかる場所がないので回しにくく,数字を合わせる指標もありません。私はぐっと握って回した時に,親指を他の突起部分に擦ってしまい,皮を剥いてしまいました。

 夜でしたので,実際の作業は行っていませんし,ジグソーは取り付けることも出来なかったのですが,音はそんなに大きなものではなく,ごく普通という感じです。なにより,この1つだけでおよそ木工のほとんどが綺麗に出来てしまうと言うワクワクした感覚が,とても心地よいです。
 
 軽くて大容量のリチウム二次電池が電動工具に使われるようになったのは10年ほど前で,それは大電流を泰時間で引っ張ることの出来る全く新しいリチウム二次電池が開発されたからなのですが,以後特に家庭用,DIY用の工具はほとんどがそれまでのNi-CdやNi-MHにかわって,メリットの大きいリチウム二次電池を使うようになりました。

 multievoも18Vのリチウム電池パックを使ったコードレスタイプなのですが,電圧が高い性もあってパワーは十分です。前述のように予備の電池までありますから,作業が止まらずに済むのはありがたいです。

 惜しいのは,アタッチメントがまだまだ少ないなあということです。ドリル/ドライバーとジグソーに丸鋸があればほとんど揃ったようなものですが,これだけ完成度の高いシステムなら,いろいろなアタッチメントをついつい期待してしまいます。

 アタッチメントも,1つ5000円程度ですので,妥当な価格とは思いますが,安い物なら同じような価格で買える工具もありますから,難しい所です。

 そんなわけで,欲しいアタッチメントを書いてみます。あれば買うなと思う,本当に欲しいアタッチメントを書こうと思っていましたが,後半は結構無理矢理です。


・ベルトサンダー

 まずはこれ,ベルトサンダーです。サンダーとなにが違うの,と思うかも知れませんが,これはベルト状になった布ヤスリをぐるぐる回転させるサンダーです。サンダーはまさに紙やすりを電動でかけるものですが,ベルトサンダーは普通の棒状のヤスリを電動でかけるものです。

 角穴を仕上げる,角材を削る,バリを取るなど,金属加工を中心に行っている私にとって,棒ヤスリの出番はとても多いのですが,これを電動化するベルトサンダーをはじめて使った時には,その便利さに感動しました。結局小型の物を1つ買ったのですが,とてもうるさくて便利なことは分かっていても,なかなか使えません。

 しかし,multievoで使えるようになったら,きっと使用頻度も上がるでしょう。


・ニブリングツール

 ハンドニブラーという工具をご存じでしょうか。握ると刃が金属の板を噛み込んで切断し,自由な形に切り抜くことの出来る工具ですが,これはなかなか手が疲れてしまうのです。

 真空管のアンプを作るときには,トランスの角穴を開ける必要がありますが,これをチマチマとドリルの小穴を繋いで開けるというのは,時間もかかるし綺麗に仕上がりません。シャシーの板厚が1.5mmにもなると,もう絶望的な気分になります。

 そこでハンドニブラーですが,これもかなり疲れます。私はこれを動力化したニブリングツールを買いましたが,AC100Vで動作するもので,かなりの速度でガシガシ切り進んでいくパワーを誇りますが,ベルトサンダー以上に騒音が激しく,滅多に使えません。まるで金槌でガンガン叩くような音がします。

 multievoでは電池駆動ですし,高速動作は難しいでしょう。ギアで減速して,1秒間に1回か2回ほどのゆっくりしたストロークで,じっくり切り進んでいくようなタイプだと,そんなにひどい音もせず,とても使いやすくなるでしょう。是非欲しいです。


・コンプレッサー

 模型の塗装用のコンプレッサーです。空気入れとは違います。空気入れなら空気圧が変動してもよいですが,塗装用ですから空気圧にムラがあっては困ります。

 圧力は,贅沢は言いませんが0.1MPaくらいあるとかなり普通に使えます。出来ればレギュレータも内蔵しておいてくれるとうれしいですが,multievoには致命的な問題が・・・

 モーターの回転をずっとONにしておく方法がないのです。トリガの押し具合で回転数の調整が出来るのはよいのですが,指を放せば止まってしまうので,コンプレッサーとして使うには致命的でしょう。

 この部分はアタッチメントに関係ない,本体の機能ですから,残念ながらなにか特別な部品を取り付けるしかありません。安全性を考えるとそれもないなあと思うので,結局のところコンプレッサーが用意されることはないように思います。


・噴霧器

 除草剤を散布するための噴霧器ですが,買えば結構な値段がします。噴霧器といっても本当に霧状にされると困るので,電動のジョウロという感じでも十分です。


・せん定はさみ

 ボッシュから安価な物が出ていますが,ボタンを押すとはさみが閉じるやつです。せん定ってやってみれば分かるのですが,とにかく疲れます。枝は結構太くてかたいですから,電動で動くと思いの外楽ちんなのです。


・植木バリカン

 これも革命的な植木用具ですね。以前は生け垣のせん定を植木はさみで行っていたものですが,これもなかなか綺麗に出来るわけではなく,特に直線が出ないものです。ところがバリカンを使うとあっという間に綺麗に揃った生け垣が完成します。

 しかし,これも期待薄ですね。バリカンを実現するにはちょっとパワーが足りないように思います。バリカンの長さが25cm程度でも十分便利だと思いますから,ぜひ出て欲しいなあと思います。


・リューター

 リューターとして使う場合には,完全い動力部である本体は据え置きで使い,ここから動力伝達を行うチューブを引っ張って手もとのリューターを回転させるしかないでしょうけど,結構お金がかかりそうで,フットスイッチも付かない上に,ちゃんとしたリューターだってそんなに高価ではありませんから,これは最初からないですね。


・旋盤,ボール盤,フライス盤

 ここまでくると無茶苦茶だなあと思いますが,本体を手で持たずに据え置きの動力源とすれば,もうなんでもありです。

 ただ,ボール盤やフライス盤は別にしても,横置き可能な旋盤は案外可能性があるように思います。その代わり,お値段は5000円程度というわけにはいかないでしょう。アタッチメントの方が本体よりも大きくて,アタッチメントに本体を差し込むようなイメージですが,これはこれでありなんじゃないでしょうか。

 仮に2万円で小型旋盤のアタッチメントが手に入ったら,これは絶対買いますね。
 


 とまあ,そんなわけで,電動工具歴25年にして,ようやくまともなメーカーの,まともな電動工具を買いました。しかも最新のアタッチメント型です。今後どんなアタッチメントが登場するのか,そういう楽しみもあります。

 ますます工作が楽しくなりそうです。

KのレンズをQに

  • 2012/10/29 16:02
  • カテゴリー:散財

 この夏に発売予定とされていた,PentaxQ用のKマウントアダプターがとうとう発売になりました。

 私はPentaxQのレンズ資産を一気に拡大すべく,高価でしたが速攻で予約し(最近速攻ばっかりです),予定通り10月26日に手もとにやってきました。

 この手の商品としては比較的高額な25000円なのは,ちゃんとメカシャッターが組み込まれているからです。

 単純にマウントを変換するだけなら1万円くらいで出来たかも知れませんが,PentaxQはレンズシャッター機ですので,ボディにはシャッターがなく,そのままではローリング歪み(こんにゃく歪み)が出ます。

 これを防ごうと,メカシャッターを高くなっても入れようというのが,Pentaxの良心だと私は解釈しました。もともと,こんな酔狂なオプション,そんな売れるはずもないでしょう。普通ならボツになる(だって焦点距離が5.5倍になるんですよ,使い道なんかそんなにないですよね)ような商品ですし,出ただけ万歳という感じです。

 というわけで,早速試してみます。レンズは絶対に試したかった,FA43mmF1.8Ltdです。35mm換算で,236.5mm相当ですか・・・こりゃ狭い我が家には厳しいです。

 さすがに,デジカメ1つ買えてしまうくらいのマウントアダプタだけに,作りはしっかりしています。ただ,Kマウント側レンズを取り付けると,結構ガタガタします。このあたりはちょっと残念です。
 
 PentaxQに取り付けると,かなりアンバランスで格好は良くないです。FA43mmとのデザインも今ひとつマッチングしていないので,なんだか違和感が否めません。

 気を取り直しましょう。本体のファームのバージョンをアップしないと,手ぶれ補正を最適化できません。安定性も増すというので事前にアップデートをしておきました(設定が全部初期化されるという罠にはまって涙しました)が,おかげで焦点距離入力はスムーズです。

 せっかく変な焦点距離のレンズをラインナップするメーカーなのですから,43mmや77mm,31mmなどは最初から入れておいて欲しかったのですが,プリセットでは案外普通の焦点距離しか入っていません。でも心配無用,手動で設定したものはちゃんと記憶されて,次からはワンタッチで選ぶ事が出来ます。

 絞りについては,FA43mmはちゃんと絞りリングがありますから,無理にマウントアダプタ側の絞りリングで操作することはありません。しかし難しいのは,230mmの望遠でF1.9だと,もうピントが合わないので全然だめですし,かといって絞ると暗くなってしまいますから,画質も劣化して痛し痒しです。

 ピントを合わせるときには絞りは開放し,撮影時には絞り込むという一連のアクションを,手動でしないといけないのも新鮮です。50年前にタイムスリップです。

 ですので,FA43mmの絞りリングを決めた値に固定し,マウントアダプタ側の絞りリングを1番と7番で交互に切り替えるという運用がよいでしょうね。これって,懐かしのプリセット絞りってやつですよ。

 でも50年前と違うのは,絞り込んでもLCD画面ではちゃんと増感されて,真昼のように明るくなっています。ノイズもひどくて白飛びや黒つぶれもありますが,ライブビューのカメラはこれが素晴らしいです。

 さて,実際に撮影をしようとしますが,これがなかなか大変でした。

 PentaxQの便利な機能の1つに,マニュアルフォーカス時に自動で拡大され,ピント合わせが楽になるというものがあります。これはなかなか便利で私は常用している機能なのですが,フォーカス操作が行われたかどうかを検出出来ないマニュアルフォーカスのレンズやマウントアダプタを経由してレンズを装着した場合は,当然自動で拡大されることはありません。

 OKボタンを押して拡大出来るのですが,慣れていないのでモタモタしてしまいます。まあ,もともと200mmオーバーのレンズで,拡大済みのようなものだからと軽い気持ちでマニュアルフォーカスにチャレンジしますが,これが結局大失敗です。

 全然ピントが合いません。

 ピントが合わないだけでなく,被写界深度が浅くてちょっと動けばボケボケになり,しかももともとフィルム用のレンズだけに収差も残っていて,絞って改善を試みればISO感度が上がって画質が劣化します。

 また,レスポンスがかなり遅いです。シャッターボタンを押してからシャッターが落ちるまでの時間が長く,標準のレンズに比べると一呼吸遅れます。また,結構振動も大きくて,いつものPentaxQのつもりでいると,面食らいます。きっと手ぶれも盛大に出ていることでしょう。

 出来上がった写真は,そりゃもうひどい物でした。しかもなんだかカラーバランスもおかしくて,青色に転んでいます。

 あの,豊かな階調を持っている,あの肌色をとても優しく取り込むkとの出来る,あの背景のボケ方がとても美しいFA43mm/F1.9Ltdが,全くふるいません。これはがっかりです。

 あまりのがっかりさに,FA77mmを試す気力さえ失い,かのマウントアダプタは箱に再び舞い戻ってしまいました。

 いや,そもそも室内で236.5mmは無茶ですわね。屋外でどれくらい使えるかを試す前に結論を出すのは早いと思います。77mmだってきっと楽しいし,デジタル専用の望遠レンズ(シグマの望遠ズーム)で1000mmオーバーの世界に突入するのも面白そうです。タクマーレンズを放射能バリバリで使うのも,ちょっとマニアックです。

 ・・・ここで,25000円も払うんだったら,PentaxQの標準ズームを1つ買っておけば良かったとか,そんな風に思ってはいけません。そう,いけないです。

 なんとか使い道を考えないといけません・・・ぞうだなあ,お月さんでも撮影してみますかね。

 それにしても,Pentax自らの手で,AFカプラーを持つKAFでもなければ,電気接点を持つKAマウントでもない,すっぴんのKマウントが発売されるとは,私はとても感慨深いです。

 現段階では,満を持して発売されたマウントアダプタではありますが,残念ながらおすすめ出来る品物ではありません。特に,手持ちのレンズの資産を有効に活用しようなどと貧乏くさいことを考えていると,完全に裏切られます。

 PentaxQは,本体内の画像処理エンジンで収差を補正することを前提に,レンズ設計の制約を緩和したことがコンセプトになっています。画像処理エンジンをあてに出来ないフィルム用のレンズは,すべての収差をなんとか両立出来るようにバランスしてあるわけで,いわばすべての収差が「中途半端」と言えます。

 そんなレンズを使って,標準のレンズに迫る画質はどう考えても期待出来ません。つまり,そういう収差の残った甘いレンズを,表現として使い切ることが,このマウントアダプタの真骨頂なんだろうと思います。

 うーん,失敗したのかなあ。

LaCie d2 Quadraを買うが大失敗

  • 2012/10/01 13:08
  • カテゴリー:散財

 なにかと入り用な昨今ですが,またも掟破りの散財をしてしまいました。

 LaCie d2 quadraです。1TBです。

 理由は,安かったからです。7980円でした。もちろん新品です。

 1TB?8000円もする外付けHDDが「安い」だなんてぷぷ。

 そんな嘲笑が聞こえてきますが,私は20年来の筋金入りのMacの人ですから,そんな嘲笑にはすっかり慣れています。むしろ,最近のAppleのメジャーっぷりには,尻のムズムズした落ち着かない感じが実に心地悪いです。

 Macの界隈では,LaCieというメーカーは有名です。高価ですがしっかり作ってある,老舗でMacが独自路線の頃からサポートしてくれていた珍しいメーカー,ということで,それこそ20年前の日本においてはヤノかLaCieかって感じでした。

 そんなミーのおフランス調のシェーな(実年齢以上におっさんくさいなおい)LaCieも今はエレコムが代理店をやるようになり,大手の流通に乗るようになったのですが,そのエレコムはロジテックを買収したことで,ロジテックのアウトレットに並ぶようになったのですね。

 箱が壊れている代わりに安いというアウトレットを見つけて,10分悩んで買うことにしました。(しかして翌朝には売り切れていました)

 決め手はいろいろありました。

 増え続けるデジタルカメラのRAWデータを外付けHDDに移民させてすでに5年。RAWデータが独立戦争を挑んでくる事はありませんが,データ量が膨大になりUSB2.0では作業が止まる時間が長くなって,効率が悪いのでeSATAにしていることは何度もここに書いています。

 MacBookProでeSATAを使うにはExpressCardを使うしかありませんが,こいつが実にじゃじゃ馬でして,認識しない,レインボーサークルが回りっぱなしになる,突然カーネルパニックが発生するなど,不安定なことこの上ないのです。

 一時期安定し始めたので気をよくしていたのですが,今はとにかく不安定で,なにがきっかけなのか分からずじまいなのですが,結局何度かExpressCardを抜き差ししして,騙し騙し使っている状態です。

 2.5TBのHDDで,中身はすでに2TBほどありますから,データのロストが一番怖いわけで,マウント中に突然動かなくなったりするともう心臓に悪くて仕方がありません。

 かといって,USB2.0は今さらないと思いますし,USB3.0の導入はMacではなかなか高い壁です。USB3.0搭載機種への買い換え以外では,GbEthernetでNASに書き込むのが一番高速なんじゃないかと真面目に思います。

 そんな中で,Macにおいて最も信頼できるインターフェースがあります。FireWireです。今となってはすっかりレガシーなインターフェースですが,開発がAppleなだけに純正です。申し訳ないですがUSBよりも崇高な理想を掲げたインターフェースで,もともとSCSIの高速化を図る中で生まれたものです。

 USBが12Mbpsでよちよち歩いていた頃,FireWireはいきなり400Mbpsでした。しかもプロトコル的にもハードウェア的にもホストのCPUの負担が小さく,理論上の速度と実際の速度の差が小さいこともメリットでした。

 専門的な話になりますが,FireWireもUSBもシリアル伝送ですから,クロックとデータの分離が必須です。データにクロック成分を練り込んで,これを受信したときに分離するための仕組みはなかなか大変で,USBではごく当たり前にPLLを使っています。

 PLLは純粋なアナログ回路ですから,USBインターフェースをLSIにする時には,デジタルとアナログの混載となり,この手のLSIには荷が重いのです。

 これを見越したFireWireは,DSリンクという巧みな方法を採用しています。データとストローブという2つの信号を使うのですが,この2つをXORするとあら不思議,クロックがちゃんと分離できるのです。信号は2つになりますがクロックをそのまま送るわけではないので周波数は低く抑えられますし,XORですからアナログでもなんでもなく,LSI化するのに何の問題もありません。当然低コストになるはず,でした。

 しかし,かのドズル中将が述べたとおり,戦いは数だよ兄貴,です。

 圧倒的な数が出荷されたUSBは,PLLなどなんのその,USB2.0はさらに高精度な物が要求されたにもかかわらず,FireWireよりも安い値段で市場を席巻してしまいました。

 つまりですね,連邦軍の勝利は,ガンダム一機でもたらされたわけではなく,その低コスト版であるGMの量産に成功し,実戦配備出来た事によるものなわけです。

 閑話休題。

 FireWireはMacにはずっと標準で装備されたもので,OSでのサポートもしっかり行われており,高い信頼性を持っています。しかもFireWireも一度だけアップデートがあり,2つ束ねて800Mbpsに速度アップしたIEEE1394bがこなれてきており,USB3.0やeSATAが登場するまでは,最速のインターフェースでした。

 しかし,マイノリティというのはいつも不遇です。FireWire搭載のHDDは,数が少なく,しかも非常に高価なのです。USBだけなら1000円のHDDケースは,eSATAが付くと3000円,FireWireが付くと一気に1万円になります。

 高嶺の花であったFireWireが,しかも800Mbps対応のLaCieが,8000円。なにかと調子の悪いeSATAでデータを吹っ飛ばしてしまってからでは,遅いと考えて,買うことにしたのです。

 無論,1TBでは少なすぎますから,保証が効かなくなることは承知の上で,2.5TBのHDDに入れ替えます。1TBのHDDはそれでもそこそこ使い道がありますので,動画ファイルの保存にでも使うことにしましょう。

 で,先日届きましたので,早速HDDを入れ替えて見ましたが,ここで撃沈。2.5TBのHDDが認識しません。いわゆる,2TBの壁を越えられないブリッジチップだったようです。

 やられました。このd2 Quadraには3TBの品種もあり,きっと大丈夫だろうと思っていましたが,冷静に考えると今回買った商品は箱潰れのアウトレットです。古い物であることは当然考慮すべき事でした。

 事実,内蔵されていた1TBのHDDはHGSTのもので,2010年の製造のものでした。内蔵のHDDが2年前なら,ブリッジチップのファームウェアも当然この時代のものでしょう。

 LaCieですから,ファームウェアのアップデートがあるかと思い,探してみたらいろいろ出てきます。対応してそうなものをダウンロードして片っ端から試してみましたが,どれもだめでした。1つ,途中まで進んで途中で失敗するというアップデータがあったのですが,これもOSのバージョンを変えたりしても改善されず,結局ファームは古いままです。

 ただ,これだと完全に使えないかと言えばそういうわけではなく,eSATAならちゃんと2.5TBで認識します。ブリッジをバイパスするからだと思いますが,あてにしていたFireWireを使えないのは残念だとして,最悪捨てるという事は回避出来そうです。

 これを踏まえて,とりあえずHDDを入れ替える前にベンチマークです。いつものようにXbenchを使います。

 まずは,eSATAから。

Sequential101.44
Uncached Write192.29 118.06 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write132.96 75.23 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read44.70 13.08 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read230.45 115.82 MB/sec [256K blocks]
Random42.26
Uncached Write13.90 1.47 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write138.91 44.47 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read101.56 0.72 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read176.08 32.67 MB/sec [256K blocks]

 100MB/sec越えということで,やっぱり高速です。このHDDのパッケージにも,eSATAなら120MB/sec出るよと書いてありましたので,まさに偽りなしです。といいますか,HDDの速度がそのまま外に出ている幹事ですね。

 次に,本当は使いたかったFireWireの800Mbpsです。よく考えたらこのMacBookで,初めて使うんですね,このポート。

Sequential84.23
Uncached Write110.35 67.75 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write91.84 51.96 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read47.31 13.85 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read156.23 78.52 MB/sec [256K blocks]
Random40.30
Uncached Write13.73 1.45 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write97.07 31.07 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read104.31 0.74 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read152.92 28.37 MB/sec [256K blocks]


 うーん,eSATAよりは遅いのですが,それでもリードで78MB/secですから,理論値である800Mbpsに対して8割ほど出ています。USBなら半分くらいしか出ませんので,これはさすがにFireWireです。

 動作も安定していたし,これが使えないというのは残念です。

 最後に,参考までにFireWireの400Mbpsでも試して見ます。

Sequential57.70
Uncached Write63.78 39.16 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write53.77 30.42 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read45.20 13.23 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read77.41 38.90 MB/sec [256K blocks]
Random38.75
Uncached Write14.00 1.48 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write73.76 23.61 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read103.04 0.73 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read116.87 21.69 MB/sec [256K blocks]


 ここまで来ると,さすがにインターフェースによる速度限界が見えてきます。40MB/secですから,一昔前なら十分高速だったのですが,今となってはさすがに見劣りします。

 USB2.0は・・・面倒なのでやめておきます。

 ということで,高級品のLaCie d2 quadraを安く買うことができました。しかし,安いなりの結論になり,その不安定さ故に出来れば使いたくなかったeSATAを使う事になってしまったのは,大きな誤算でした。

 確かに,2TBまでのHDDにすれば使えるはずで,一時は2TBにしようかなと思ったのですが,D800の吐き出すデータが膨大なため,すぐに窮屈になるのは目に見えています。それを2TBに制限して,FireWireにこだわって運用するというのも,あまり賢い方法とは思えません。

 ということで,FireWire800はあきらめ,eSATAにします。より高速なわけだし,まあいいか。今使っているMarvellのチップを使ったExpress/34カードはどうも不安定ですから,昔使っていたカードに戻してみたところ,動作も安定して快適に使えるようになったようですから,これでもういいことにします。

 悔しいので,LEDも変えてみました。LaCie d2 quadraにはまるでHAL9000のような大きな目玉が付いており,これが青く光ります。あまりに青いので気持ち悪く,青緑のLEDに交換したのですが,より一層気持ち悪くなりました。

 そこで,白色に交換です。目玉が水色ですので,白色のLEDだと綺麗に光ります。よし,これでいい。

 結局根本解決には至りませんでしたが,eSATAのバイパスの仕組みも,このd2 Quadraが採用しているOxfordのチップだと,チップ内部で切り替えるもので,少しは安心でしょう。安いチップだとバイパスと言うよりパラレルで繋いであるだけだったりして,不安が拭えませんから,とりあえず問題なく動作してくれれば,もう文句は言いません。

 ついでにいうと,NASへのアクセスも,OSが10.8.2になってからよくなりました。10.8になってからプログレスバーが長い間止まったままになり,バックではちゃんとコピーは続行しているというややこしい問題がありました。

 これが,NASのドライブをマウントしていると,eSATAでも起こってしまうので困っていたのですが,10.8.2ではNASでもそういう問題は起きなくなりましたし,もちろんeSATAでも問題なく動くようになっています。

 こういうマイナーなトラブルは油断していると足下をすくわれますので,心してかからないといけません。特に私は,子供の写真のRAWデータを大量に失っていますので,この手の失敗でデータを失う事があると,ダメージは計り知れません。

 問題は,いずれやってくるMacBookProの買い換え時にどうするかです。

 MacBookProの現行モデルには,ExpressCardが使える機種はありません。ThunderboltではFireWireに変換することは出来ても,まさかeSATAにすることは出来ません。ThunderboltをExpressCardにするものは売られていますが,こういうイロモノに手を出すのも怖いです。

 ThunderboltネイティブのHDDケースを使えばいいのでしょうが,これはこれで高価ですし,USB3.0を搭載するMacもまだまだマイノリティです。Macをとりまくストレージ環境は,まだまだ過渡期という感じです。

TS-119PIIにWDのNAS用HDD「Red」をおごる

  • 2012/08/23 15:38
  • カテゴリー:散財

 評価の高いQNAPのNASを導入してから,うちのネットワーク環境は随分と良くなりました。

 ファイル共有は期待通りですが,DLNAによるFLAC再生環境は想像以上の便利さです。N-30での再生はもちろん,WalkmanによるFLAC再生も可能になり,家の中にいる限り,私は自分の持っている音楽コンテンツを,ほぼオリジナルと同じ品質でいつでも再生することが出来るようになりました。

 TimeMachineによるMacのバックアップも便利です。MacBookProもMacBookAirも,いちいちHDDをバックアップの度に繋ぐようなことは面倒で出来ません。ネットワークの先にあるストレージに勝手にバックアップしてくれたとても便利なわけですが,そのための専用機器を導入するのも手間で,これがNASで出来るようになってしまうわけですから,こんなに便利な話はありません。

 WEBサーバもこれに任せています。DDNSの更新もやってくれるので,以前のようにLinuxマシンを1台上げているのに比べて,信頼性も速度も向上していうことなしです。

 しかし,恐ろしいのは,HDDの故障です。私はけちってシングルドライブのTS-119PIIを買いましたから,RAIDで信頼性を向上させることは出来ません。今にして思えばTS-219を買うほうが良かったなあと思うこともあるのですが,今手もとにあるのはTS-119PIIですから,これでなんとかするしかありません。

 QNAPが互換リストに入れていない,WDのGreenの2TBを入れていて,今のところは全く問題なく動いているのですが,そもそもPC用のHDDにNASの役割をさせるのは酷な話で,出来ればNAS用のHDDを使いたいと思っていました。

 しかし,いわゆるエンタープライズ用のHDDは大変高価で,おいそれと買える金額ではありませんし,消費電力も大きく,発熱も大きい傾向があります。もう少し個人用に信頼性を上げた物がないものか,と思っていました。

 すると,WDからREDシリーズが出たわけです。小規模NAS用のもので,お値段はやや高い,信頼性もやや高い,と言う,文字通り用規模のNASに適したHDDです。NASの便利さに目覚めた私は容量を3TBにしたいと思っていたので,これを予約して待つことにしました。

 そして,先週ようやく手に入れたのです。

 2ベイのTS-219だったら,あいたベイに新しいHDDを突っ込むだけで同期するんですが,シングルのTS-119PIIではそれは無理な話です。そこで以下のような手順を試みました。

(1)新しいHDDをUSB3.0でTS-119PIIに繋ぐ。
(2)外部ストレージとして認識するので,これを-QRAID1で使用するように設定。
(3)Q-RAID1用のフォーマットがスタートする。
(4)フォーマットが完了したら同期が始まる。
(5)同期作業は非常に時間がかかる。1.2TB程のデータを同期するのに,1.5日かかった。
(6)同期が終わったらTS-119PIIをシャットダウン。
(7)HDDを入れ替えて再起動。

 Q-RAID1というのは,RAID1のようなミラーリングなのですが,片側のドライブが死んだ場合にもう片側が肩代わりをするようなものではありませんから,RAID1とは言えない機能のようです。

 ただ,Q-RAID1で作成したドライブは,内蔵のドライブと入れ替えが可能と,いろいろな資料に記載があります。私もこれを信じていました。

 しかし,結果は駄目でした。1.5日待ってドライブを入れ替えましたが,ステータスランプが赤色で点滅し,起動しませんでした。幸いもとのドライブに戻せば起動しますので,致命的な状況になっているわけではなく,最悪の事態は回避できました。

 この状態でQFinderを使ってNASの状態を確認すると,IPアドレスも初期設定のままで私の設定は反映されていません。ここから初期設定のウィザードをWEBから立ち上げようとしましたが,真っ白なまま画面が先に進ません。このままでは新しいHDDのフォーマットすら出来ないことになります。

 そこで,ダメモトでクローンを作るマシンを使って,クローンを作ってみました。使ったのはAREAのMr.Clone3.0というやつで,実は上記のUSB3.0で繋ぐというのも,この新しいガジェットの購入で可能になったワザです。

 セクタ単位のコピーですから,まず起動はするだろうと思ったのですが,6時間かけてクローンが完成して試して見ると,全く駄目でした。あっという間にステータスランプが赤く点滅してしまいます。

 もっとも,これで起動しても領域の拡張を行わねばならず,それが可能なのか不可能なのか分からないし,可能だとしても後になって問題が出たりするかも知れず,クローンを作るという作戦は断念しました。

 万策尽きたかと,新しいHDDをMacでフォーマットしなおし,これをNASに突っ込みました。今度はウィザードも正常に動き出し,IPアドレスなどの初期設定とHDDのフォーマットが無事に終わりました。

 元のHDDからデータを一時的に吸い出して,新しいHDDで立ち上がったNASにしこしことコピーするしかないかと思っていたのですが,保存してあった設定を書き戻してからあれこれいじっていると,Q-RAID1からの復元が出来そうなボタンがあるのに気が付きました。

 そこで新しいHDDでNASを起動,古いHDDをUSB3.0で接続して,Q-RAID1の画面からデータの復元を行う事にしました。でもこの機能,説明書にはなんの記載もないのです。もし,内蔵HDDのデータを外部HDDに上書きするのであれば,私はデータを完全に失ってしまいます。

 どっちが上書きされるのかわからないまま,ドキドキしつつ,おそらく外部HDDの内容が内蔵HDDに上書きされるはずだと,根拠のない予測を信じて,OKをクリックします。

 それまで外部HDDとして表示されていた欄が,なぜか内蔵のHDDの名称に変化し,しかも接続がUSB2.0と表示されるようになって,私はすっかり自信を失いました。データを失い,またあの地獄のような環境整備がまっているのか・・・

 しかし,内蔵HDDの情報を見てみると,ちゃんと3TBになっていますし,少しずつではありますが,残り容量が確実に減っていきます。どうやら,無事に外部HDDからデータが書き戻されているようです。

 Q-RAID1の作成よりは短い時間で,作業が完了しました。夜9時30分に始めた書き戻しは,翌日の夜中12時に終了しました。27時間ほどですね。

 再起動後データを確認してみると,とりあえず問題ありません。別にインストールしたperlもシンボリックリンクを張り直せば問題なく動いてくれましたし,FLACも問題なく再生出来ています。

 よかった・・・ただし,TimeMachineで問題が発生し,バックアップを取ろうとするとエラーが出て失敗します。2台あるMacのうち1台だけの問題で,どうもバックアップ中にスリープさせたか何かで,(日付).progressというファイルが残っていました。、

 これを消せばバックアップできるようになるという報告があちこちにありますが,私の場合どうしても消すことが出来ず,結局これまでのバックアップはあきらめ,新たにバックアップを取ることにしました。

 1台は問題なく過去のバックアップも残していますが,とりあえず2台のバックアップを取る事が出来るようになったので,これでよしとします。

 さて,使い心地ですが,速度はそれほど変わりません。しかし3TBの余裕は実にのびのび気持ちいいですね。発熱は以前の2TBのものより少ないのですが,裸の状態で両者を比べた場合の話であり,ケースにいれてしまえばよく分かりません。

 これで信頼性が向上していて,NAS用に最適化されているというのですから,心強いですね。15000円という価格で3TBってのはお得ではないように思いますが,この数千円を一種の保険と考えて(実際この製品は3年保証です),投資することで安心を得ることが出来ます。これはよいことだと思います。

 ということで,一般用かエンタープライズ用かという2者択一の世界に,ちょうどその間を担うHDDが出たことで,今まで顧みられなかったニーズにマッチしたHDDを買うことが出来るようになりました。

 一応3年は動くと思いますが,しばらくは様子を見て,使っていこうと思います。

CFカードリーダのベンチマーク

  • 2012/07/10 11:23
  • カテゴリー:散財

 昨日書いたCFカードリーダーですが,昨夜帰宅するとUSB2.0の高速タイプが届いていたので,速度を調べてみました。

 他の方々が全く使わないベンチマークソフトなので比較可能な資料ではないのですが,いつものようにMac用のソフト,Xbenchです。

 と,その前に,ExpressCardのリーダー「ADR-EXCF」ですが,突如安定動作を始めました。突如というのもおかしいのですが,しばらく安定動作しそうなドライバを探して彷徨っていて,「これは!」と思うものを見つけてインストールしたところ,ウソのように快適に動き出したのです。

 SATAカードと違って,CFカード(つまりパラレルATA)とExpressCardのブリッジチップはそんなに種類もありません。その意味では,同じExpressCardでもeSATAのカードよりは簡単に解決したと言っていいかもしれません。

 ベンチマークは,Kernel Panicが頻発する古いドライバで取り始めましたが,ベンチマークテスト完了まで耐えきれずに,落ちてしまいました。

 これではさすがにだめだろうと,新しいドライバを試したところ,ベンチマークもすっと通ってしまいました。

 今回のベンチマークの結果は3つ。10年近く前から使っているアイ・オー・データの7inRW HS-CF/MD,昨日届いたミヨシのUSR-KCF/WH,そして突如動き出したサンワサプライのAZDR-EXCFです。

 そうそう,肝心のCFカードを書いていませんでした。上海問屋で扱っているCFで,WINTECというアメリカの会社の製品で,3FMCF64GBP-Rというものです。容量は64GB,リードは90MB/s,ライトは45MB/sとうたっています。SanDiskの高級品に比べて1/3のお値段です。

 まず,アイ・オー・データの7inRW HS-CF/MDです。

 Drive TypeI-O DATA 7inRW HS-CF/MD
Sequential
Uncached Write12.79 7.85 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write13.67 7.73 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read7.41 2.17 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read21.69 10.90 MB/sec [256K blocks]

Random
Uncached Write5.18 0.55 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write22.36 7.16 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read282.14 2.00 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read58.43 10.84 MB/sec [256K blocks]

 リードはとりあえず10MB/sで頭打ちですね。書き込みも8MB/s程度で止まっていますから,これはこんなものでしょう。UDMAに対応していないのですから,妥当な数字です。これだと,仮に10GBのデータを転送するのに1000秒,つまり17分かかります。体感上もこんな感じでした。

 ちなみに,CFはパラレルATAですから,転送モードは以下のようになっています。

PIO
Mode 6 - 25MB/s
Mode 5 - 20MB/s
Mode 4 - 16.7MB/s
Mode 3 - 11.1MB/s
Mode 2 - 8.3MB/s
Mode 1 - 5.2MB/s

UDMA
Mode 6 - 133MB/s
Mode 5 - 100MB/s
Mode 4 - 66.7 MB/s
Mode 3 - 44.4MB/s
Mode 2 - 33.3MB/s
Mode 1 - 25MB/s

 うーん,なんか懐かしい数字が並んでいるなあ・・・

 では,次にミヨシのUSR-KCF/WHです。980円でした。

 Drive TypeMultiple Flash Reader
Sequential
Uncached Write28.38 17.43 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write39.12 22.14 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read21.46 6.28 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read71.91 36.14 MB/sec [256K blocks]

Random
Uncached Write7.75 0.82 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write42.91 13.74 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read688.47 4.88 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read190.63 35.37 MB/sec [256K blocks]

 お,なかなか高速じゃないですか。USB2.0の転送速度の理論値は480Mbps,実際にはこの半分くらいしか出ないものなので,30MB/sも出れば御の字です。

 結果を見ると,リードは36MB/sも出ています。一方でライトはシーケンシャルで22MB/sですから,随分遅いですね。ランダムライトとの速度差も大きく,これはブリッジチップの性能がボトルネックになっていると言えそうです。

 とはいえ,リードで36MB/s出ていますから,これだと10GBのデータを278秒,5分弱で読み込むことができます。体感上そんなに出てた様な気がしませんが・・・ですが,かなり快適になったのは事実です。さすがUDMA対応です。

 さてさて,お待ちかね,キワモノのADR-EXCFです。

 Drive TypeCF64GB
Sequential
Uncached Write17.16 10.53 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write18.59 10.52 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read50.10 14.66 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read165.43 83.14 MB/sec [256K blocks]

Random
Uncached Write7.78 0.82 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write27.81 8.90 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read1618.02 11.47 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read467.03 86.66 MB/sec [256K blocks]

 ところで,USBで繋ぐとリムーバブルストレージとして認識されますが,ExpressCard経由で繋ぐと通常のストレージとして認識されます。従ってイメージキャプチャから読み込みが出来ません。これは仕方がないですね。

 速度ですが,さすがに爆速です。リードで83MB/sとCFカードがうたう90MB/sに迫る勢いです。これだと10GBのデータをわずか2分で読み込める計算です。

 ですが,喜んでばかりはいられません。ライトの性能が半分以下になっています。まるでUDMAで動作していないのではないかと思うほどの遅さです。古いドライバを使ってベンチマークした際に,落ちる直前にみた途中経過では,ライトも17MB/sくらい出ていたように思うので,これはもうドライバの性能ではないかと思います。

 とはいえ,今回の目的は読み込みが主です。サムネールを書き込んだりするので書き込みはそれなりに発生すると思いますが,それが大きく足を引っ張ることはないのではと予想しています。

 ただ,体感速度としては,ミヨシのUSR-KCF/WHとそんなに違わないのです。4kBlocksの割合が大きいと差が縮まりますし,書き込みが大きいとさらに不利になりますから,危険性を考えるとUSBを使った方がよいのでは亡いかという結論になってしまいますね。

 体感速度と言っても,10分間ずっと張り付いているわけではないので,もう少し検討してみる必要がありそうです。

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