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「ステレオ」の付録のスピーカーP800

  • 2011/06/29 13:23
  • カテゴリー:散財

 音楽之友社の「ステレオ」という雑誌の付録に,スピーカーのキットが付きました。ステレオだけに,2本セットです。価格は2800円だったと思います。フォステクスの8cmフルレンジで,その名もP800といいます。

 この日誌には書いていませんでしたが,実は昨年にも,同じような付録が付いたことがありました。昨年は6.5cmのフルレンジで,P650といいました。

 いずれも特に予約もせず,発売後に知って行きつけの本屋さんで購入という,特に何の苦労もなく入手しました。

 思い出す方もいらっしゃると思いますが,実は2005年7月に,学研から「大人の科学」の増刊号に,スピーカーユニットのキットが付録に付いたことがあります。6.5cmのフルレンジで,フォステクス製でした。

 この時は1本分しか付いてこないので,ステレオにしたいなら2使う必要がありました。お値段は2940円と,ちょっとお高めです。

 当時,バラバラになった部品からスピーカーを作るなんて出来るのか,と思い,興味津々で2つ買った記憶があります。

 この時は特に失敗もなく組み立てられたのですが,昨年のステレオの付録は,あまりうまくいかなかったのです。2つ作るわけですが,1つだけどこかにこすれているようで,ビビリがでます。スピーカーとしてはこれはもう致命的で,やってしまったなあととても残念だったのですが,なんとフレームを少しゆがめて,こすれないようにするというリカバー案でなんとか回避しました。

 接着剤も盛大にはみ出しており,およそ美しさとは無縁の出来映えに,自分の不器用さを嘆きました。

 本棚にのっけてあったのですが,先の大地震で落下し,またもフレームがゆがんでしまったようで,今はきちんと箱にしまってあります。

 そのP650もまだ手を付けられていない状況で,今年の8cmです。昨年は慌てて作った事も失敗の原因だったので,今年は寝る前のひとときに,ゆとりを持って取り組む事にします。

 昨年は,マグネットの印刷が上下逆になってしまうという鈍くさいミスをしたので,今年は慎重に確認をして取り付けます。

 ボイスコイルからの引き出し線の向きを良く確認し,ダンパーを接着,ここまではばっちり,と思いきや,引き出し線の向きが逆であったことに気が付きました。

 これはもはや致命的。昨年よりも鈍くさいミスで撃沈orz

 そこで,ターミナルを固定してあるハトメを外し,フレームの反対側に改めてターミナルを取り付け直します。これで引き出し線の向きが逆にできます。

 しかし,マグネットの印刷が完全に逆・・・嫁さんはこの事態をみて,カラカラと笑っていました。

 気を取り直して,コーンの接着です。昨年もそうだったのですが,組み立て説明に「接着剤はたっぷり」と書いてあるので,ついついたっぷり出すのですが,結局これが接着剤のはみ出しを誘発し,とても汚い仕上がりになるのです
 
 音響的には問題はないでしょうが,見た目が重要な世界でもあるので,このあたりは素人臭さ爆発です。

 昨年は,このコーンの接着で油断し,センターがずれてしまったようで,どこかが擦ってしまっていたわけですね。今年はそこは慎重に進めます。おかげでボイスコイルとコーンの接着は綺麗にできました。

 ここで接着剤が乾くのを待たねばならないので,寝ることにして,翌日作業を再開することにします。

 さて一夜明けた翌日,接着剤の乾いた状態を確認します。ダンパーとコーンの位置決めに使ったスペーサーを抜き取ってみましたが,今回はどこにもこすれず,全く問題なしです。良かった良かった。

 あとはセンターキャップの接着という最後の作業が残っていますので,さっそくとりかかります。

 しかし,接着剤を塗る場所がいまいちはっきりせず,少し多めに付けたのですが,これが良くなかったようで,随分接着剤が盛り上がっています。これだけ接着剤がはみ出ていると,影響のある重さになるのではないかと思います。よって左右のスピーカーで音が違うということが起こるのではないかと心配です。

 見た目もいまいち良くないのですが,まあそれは不器用な私がえっちらおっちら作ったものですので,まあよいとしましょう。

 私はもともと不器用ですので,練習とか訓練とか慣れとか,そういうもので頑張るしかありません。最初は必ず失敗しますので,1回限りで取り返しが付かない状況はどうも苦手です。

 やり直しが出来る,あるいは少しずつ修正が出来るという作業は楽しいので苦になりませんが,今回のような作業はやっぱりあまり楽しくありませんでした・・・

 ところで,昨年作って,震災による落下でフレームがゆがんだP650ですが,改めて確認すると取り付けが出来ないくらいにゆがんでいるのがわかりました。

 これはあんまりなので,ペンチで少しずつ伸ばして,まっすぐにしていきますが,そうするとフレームのゆがみが大きくなって,ストロークさせると擦る音がします。

 こうなると奥の手で,フレームの支柱を少しずつ曲げて,擦る音がなくなるようにしていきます。最初は手探りですが,どこをどれくらい曲げると良いかが分かってくるので,今はなんとかこすれないようになりました。

 しかし,P650は今のところ使い道がなく,死蔵した状態です。P800はP650よりも優秀なユニットですし,実用に供すれば相応の結果が得られると思うので,フォステクスが6月中旬に発売した格安のエンクロージャP800-Eを手配しました。

 「ステレオ」の別冊ムックで,エンクロージャの組み立てキットが付録について5000円で7月中旬に発売されるそうですが,私は組み立ては下手くそですし,価格も高いので,完成品を買うことにしました。

 スピーカーといえばコイズミ無線。ここで予約をしました。7月中旬の納期という事ですが,1つ1400円というお値段で,実物を見てはいませんが,話を聞く限りかなりお買い得な感じです。

 8cmクラスのフルレンジに汎用的に使えるもののようですし,定番になってくれれば面白いのになあと思います。

 スピーカーユニットは完成し,エンクロージャの手配は終わりました。あとはアンプが必要ですが・・・実は案外これが面倒なんですよね。小型のスピーカーですし,音質に不満のあるテレビのスピーカーに使ってみようかと考えていますが,果たしてどうなる事やら。

電動歯ブラシを買い換える

  • 2011/06/21 10:16
  • カテゴリー:散財

 いつ買ったのかを正確に思い出せないのですが,おそらく2000年か2001年に,ブラウンの電動歯ブラシを買いました。

 電動歯ブラシ?歯ブラシを動かすことがそんなに面倒くさいならもうメシなど食うな,とバカにしていた私でしたが,会社の売店(今はもうない)に2000円ほどで充電式のものを友人が買ったのを見て,そんな値段で買えるのか,と感心し,興味本位で買うことにしました。

 実際使って見ると,省力化と言うより,磨き残しを減らす効果があることがわかり,以後手放せないものになりました。おかげさまでこの10年,親知らずを抜いた事以外で歯医者にかかったことはありません。

 ブラウンの電動歯ブラシは,交換ブラシが結構高いのです。1つ800円くらいしたと思いますが,さりとて長持ちするというわけでもなく,ランニングコストの高さが頭の痛い問題でした。

 さすがに10年も同じ本体を使っていると,主に電池が弱ってしまって,パワーが出ません。冬の寒いときなど,歯磨き中に止まることもあります。これではさすがに問題があるなあということで,買い置きの歯ブラシを使い切ったところで,本体の買い換えも考えました。

 毎日使うものですので,あまりいい加減なメーカーのものを買うのは怖いです。かといって,ブラウンは消耗品が高すぎるので今回は候補から外します。実績と消耗品の入手性の良さから,やはり日本メーカーにしようと,今回はメーカーから決める事にしました。

 数ヶ月前にも近所の電気店に足を運びましたが,値段もピンキリで,その上違いがよくわかりません。結局買わずに帰宅したのですが,そうこうしているうちにブラウンの歯ブラシがもう限界に達し,もう呑気なことを言っているわけにはいかなくなりました。

 今度こそ,と同じ電気店に足を運びます。メーカーはもう決めています。パナソニックです。1年ほど前にヒットしたポケットドルツを嫁さんが買い,作りの良さとか歯ブラシの入手性などから,いいんじゃないかと思っていました。

 現場であれこれ悩むのも面倒なので,基本機能のみのシンプルな製品,EW-DL11を買うことにしました。9480円でした。(買ってから気が付きましたが,ヨドバシでは9980円に10%のポイント,どことは言いませんが6720円で買える店もあります。6720円という値段にはめまいがするような気がしました)

 リニアモータで20000ストローク/分(ということは333ストローク/秒)という速度で,これが音波振動という,わかったようなわからんような宣伝文句の由来なのでしょう。

 ということで,何度か使ってみました。

(1)持ちやすさ
 
 リチウムイオン電池とリニアモータのおかげで,軽く細く,持ちやすいです。高級感も質感も高く,これはさすがに日本のメーカー製だなと感じます。


(2)操作性

 キーは2つで,電源のON/OFFと動作モードの切り替えです。マイコンを内蔵するので動作モードとかいろいろ工夫できるのでしょうけど,果たして電動歯ブラシでそんな細かい芸当が必要かどうか,ちょっとわかりません。

 電源ボタンは押しやすく,操作に迷うことはありません。ただ,ちょっと小さいのと,指先で場所を探し当てる目印がないため,慣れないとブラインドタッチは難しいです。このあたりはブラウンの方が優秀でしょう。


(3)歯ブラシ

 ブラウンの電動歯ブラシは丸いカップが先端についており,ここに植毛されたブラシが左右に回転して,汚れを取ります。この動きは理にかなっており,使いやすさと除去性能があったのだと思いますが,機構が複雑で交換ブラシの値段が高価でした。

 パナソニックの電動歯ブラシの場合,先端だけが動くブラウンとは違って,歯ブラシ全体がストロークします。交換する歯ブラシ自身には可動部分はないし,複雑な機構も必要ないので値段が安くできるということなのでしょう。

 個人的には,ブラウンのような仕組みの方が良く磨けると思います。パナソニックのものは,ランニングコストを下げるために歯ブラシをシンプルに作り,そのためにかかえることになった弱点を,リニアモータという高性能な動力源によりカバーしようという考え方に基づいているのでしょう。

 個人差があるとは思いますが,磨き心地はブラウンの方がよいと思います。


(4)使ってみて

 30秒ごとに瞬間停止する機能は大変便利です。30秒ごとに磨く場所を変え,上下左右の4箇所をトータル2分で磨き上げます。電動歯ブラシは便利ですが,ついつい磨きすぎてしまいます。知覚過敏とか,歯が黄色くなる(表面が削れてしまう)の原因になるそうですが,毎回毎回時間を計るのは面倒です。

 それに,30秒ごとに場所を変えるという方法で,長めに磨いていた場所と,短めに磨いていた場所がはっきりし,短めの所は特に磨き残しがあった可能性が高いわけで,より確実に磨くための指針があることは,ちょっとしたことですがとてもよい工夫です。

 それで,どれくらい磨けたかについてですが,まだ使いこなせていないことを前置きして,結論だけ言うとブラウンの方が良く磨けています。

 歯の表面は,どちらも優秀です。もしかするとパナソニックの方が短い時間で綺麗になっているので,より高性能という事が言えるでしょう。

 しかし,私の歯のように隙間が多いと,この隙間に挟まった食べ物を取り除くことが重要な機能として求められます。ブラウンは,適当な大きさの丸いブラシが,左右の回転で歯の隙間に潜り込みます。奥歯についても同様でしょう。

 パナソニックのものは,歯の隙間は意識してブラシを隙間に差し込もうとしてもうまくいかず,結局2分の動作時間の後,手動で隙間を掃除する必要がありました。歯磨きの後,糸ようじで歯の隙間を確認しましたが,前歯の隙間は完璧でも,奥歯の隙間はかなり汚れが残っていました。

 ブラウンと比べてどっちが磨き残しがあるか,と聞かれれば,どっちも完璧ではないという答えになるように思いますが,こと歯の隙間の磨きやすさという点だけで言えば,ブラウンの方がよいと思います。


(5)後始末

 これもブラウンの方が楽だと思います。ブラウンの場合,歯ブラシを外して本体と歯ブラシをそれぞれザザーっと水洗いするだけです。本体はともかく,歯ブラシにはきちんと水抜き穴があいており,不衛生になることはありません。

 パナソニックもそうなのですが,外した歯ブラシには水が抜けないようなくぼみがいくつかあり,ちょっと気持ちが悪いです。ブラシに可動部分がないだけブラウンよりは衛生的でしょうから,これは気のせいということにしておきましょう。

 本体はブラウン同様防水ですので,丸洗いして置いておくだけです。ただ,ブラウンの充電スタンドには継ぎ目や隙間がないので,濡れたまま置いても心配ないですが,パナソニックは2つの部品に分かれることや,本体に接触する部分があることなど,やっぱりタオルで一拭きする手間を考えねばなりません。

 最終的にどちらが衛生的かと言えば,パナソニックの方がよいと思います。ただ,ブラウンの方はラフに扱っても大丈夫な,そんな工夫がなされていて好ましいです。


(6)まとめ

 ランニングコストを下げるために歯ブラシを簡略化,反面で落ちる性能をモーターと電池でカバーするという,まことに日本メーカーらしいアプローチで作られた電動歯ブラシだと思います。

 オムロンやフィリップスなど,他のメーカーのものを使って比べられたら良いのですが,自腹でそこまで出来る余裕もありませんし,マニアでもありませんから仕方がないわけですが,約1万円のパナソニックの製品と,2000円ほどで買えたブラウンの廉価モデルとを比べると,それぞれいい勝負というのが面白いです。

 ブラウンの場合,交換ブラシは4本で3200円,一方パナソニックの場合,安いものと高いものがあり,高いものは2本で945円,安いものは2本で420円です。

 1本あたりの価格ですと,ブラウンは800円,パナソニックは210円です。3ヶ月ごとに交換すると仮定して,1年あたりの差額は,3200-840=2360円です。

 ざっと,ブラウンの本体を2000円,パナソニックのものを1万円とすると,その差は8000円です。そうすると3年半でパナソニックの方が安くなってきます。やっぱり消耗品の値段というのは大きいですね。

 もし,パナソニックの歯ブラシを高価な方で計算すると,1年あたりの差額は1310まで縮まります。この計算だと6年以上使わないと,パナソニックの方が高くなってしまいます。

 この比較では,ブラウンの2000円が安すぎて,同じクラス同士の比較になっていないという批判もあるでしょうが,私個人はこの廉価版のものでも十分パナソニックに張り合えると思いますし,逆にパナソニックのものであれば,この値段以下のものは性能が落ちて不満を感じるのではないでしょうか。申し訳ないですが,ポケットドルツはほとんど電動による効果がないのではないでしょうか。

 安いブラシと高いブラシの差がどれくらい実感できるのかによりますが,もし安いブラシで性能がガタ落ちになるなら,ブラウンの廉価モデルを買うのがおすすめ,安いブラシでも十分で,なおかつ3年以上使い続けるならパナソニックがおすすめということにしましょう。

 うーん,あんまりお得じゃなかったかなあ。

非常用電源を買う

  • 2011/06/14 13:08
  • カテゴリー:散財

 3月11日の大地震は,物理的にも精神的にも大きな影を落とし,それ以前と以後とでは,明らかに世界が違って見えます。西日本の人はどう見えているか分かりませんが,私は阪神大震災も経験している人なので,大地震を他人事として見た経験は,実はありません。

 先の地震では停電という障害も深刻でした。首都圏が比較的早期に落ち着いたのは,電気,ガス,水道といったインフラへの被害が少なく,これが普段通りに使えたからだと私も思うのですが,そのうち電気は原子力発電所をはじめとする発電施設の停止により,計画停電なるものが実施されてしまいました。

 原子力発電所は1つで100万kWもの発電量があります。これを代替するのは並大抵庫のことではありません。今年の夏も暑いと言われていますが,夏場の電力使用量が大きいことはもう避けられず,よって節電をしないと「停電するぞ」と,強く迫られています。

 日本人は流されやすく飽きっぽいので,春になり暖房を使わなくなって電力使用量が下がってくると,さも解決したような勘違いをしがちです。今,そんなに必死に節電やってる人は,正直なところ少ないのではないでしょうか。

 しかし,夏になると確実に深刻な電力不足はやってきます。

 なにか用意をせねばと,妊婦を抱える私は3月下旬にこの夏を乗り切る施策を検討しました。

(1)遮光・遮熱

 昨年の我が家は,2階が40度を超える暑さとなり,1時間もいると熱中症で倒れてしまうほど厳しい環境だったのですが,これは南向きの大きな窓と,西日が差し込む窓があって,一日の大半を直射日光に晒されるからです。

 しかも雨戸は無し。カーテンで防ぐとはいっても,日光によって熱せられたカーテンが熱を出すのは室内です。遮光は家の外で行わねば意味がありません。

 そこで母のアイデアですが,農業や園芸に使う,遮光ネットを外にぶら下げようという事になりました。数ミリ程度の目の荒い黒いネットに過ぎませんが,これで75%を遮光するというのですから,大したものです。

 実は,ゴーヤなどのツル草を育てることも考えたのですが,2階はもの干し場でもありますので,ツル草を育てることは難しいです。それに我々夫婦はゴーヤをそれほど食べません。アサガオは秋まで持ちませんし,ヘチマはそもそも食べ物ではありません。

 常に水が循環している植物に比べて効果が低いことは承知の上で,この遮光ネットをどうやって使いこなすかを思案中です。


(2)扇風機

 冷房を使わないと過ごせない状況で,停電するというのはもう死活問題です。ちょうど8月末には産休に入る嫁さんが,浜に打ち上げられたクラゲのようになっていたら,私はその悲しみをどこにぶつければいいのでしょうか。

 そうならないためにも,最低限扇風機は導入しないといけません。

 私は扇風機はどうも嫌いで,あの人工的な風がつかれますし,子供一人分くらいの大きさで妙に存在感があり,鬱陶しいです。

 しかし,そういうわがままをいっている場合ではありません。ということで,消費電力がわずか3Wで,風にも工夫が成されている「GreenFan2」をいち早く導入しました。

 これ,初期不良で一度交換していますが,それ以後はなかなか快適で,ほとんど音がしない静かさに,「窓が開いているのかな」と錯覚するほど高品質な風,そして3Wという消費電力の低さで,家の中がちょっと蒸し暑いときにも実に快適に過ごせるのです。リモコン装備もすばらしいです。

 昨年,大きめのサーキュレータを買いましたが,これは正直うるさすぎて使い物になりませんでした。今非常に邪魔になっています。


(3)非常用電源の確保

 100万円近い非常用電源がニュースで報道されていますが,電池が数年でダメになることを考えると,今あれを買うのは相当のチャレンジャーだと思います。金額が違うので比べられませんが,プラグインハイブリッドのプリウスを買う方が現実的ではないかと思うほどです。

 ですが,真夏に停電するのは命に関わります。GreenFan2を無理して購入したのは,その3Wという消費電力に注目したからで,この電力なら車のバッテリーにインバータの組み合わせでも長時間動かせるのではないかと思ったからです。

 でも,車のバッテリーを確保するのも面倒です。100Vからの充電と,100Vを作るインバータを装備するシステムは結構大がかりで,自作もなかなか大変だなと思っていると,世の中にはあるものですね,キャンプなどのアウトドアで100V機器を使うためのポータブル電源というものが。

 アウトドアにもキャンプにもバーベキューにも何の魅力も感じない私としては,好きこのんで野宿するのに100V電源で快適に過ごそうなどちゃんちゃらおかしい,と言って憚らなかったのですが,カー用品メーカーがこの手の商品を比較的安価に用意してくれているものを,私のような引きこもりが使ってはならないという法律はありません。

 そこで,セルサス工業という,その手の製品ではよく知られたメーカーのPD-350を,23800円で手配したのは3月下旬のことでした。5月上旬の納期が6月上旬に変更になり,先日ようやく届きました。

(1)スペック

 PD-350は12V17Ahの小型シール鉛蓄電池を中心に,100Vからの充電機構,150Wの100V出力インバータ,12Vシガライターのプラグ,そして自動車のバッテリー上がりをレスキューするセルスタータ機能を持ったポータブル電源です。

 電池の容量は12Vで17Ahですのでざっと200Whです。


(1)第一印象

 でかい,重たい,不細工。

 ポータブル電源としての機能をちょっと無視すると,嫌悪感のある外観です。無骨な外観,おかしな色使いの操作パネル,「ポータブル電源」と大きく日本語で書かれた下品なシール,と,そんなにアピールしなくても分かるよ,とため息が出ます。

 いや,この製品が悪いわけではないのですよ。ただ,自動車用品としての生い立ちから,そのへんの妙な無骨さに抵抗が強くて,良い印象が沸いてきません。

 W410×H370×D110で重さ8kg。電動ドリルのキャリングケースよりも大きく,見た目よりずっと重たいため,かなりの存在感があります。非常時にはよいとして,平常時にこれをどこにしまっておけばよいでしょうか。

 ところで,これは製品の問題ではなくお店の問題なのですが,箱に直接伝票を貼って送って来ました。運送屋の人も取っ手を使って持ち運ぶのでボロボロになり,もう使用しないときの収納には使用できません。「箱も商品」と私などは教育されたものですが,未だにこんなちゃらんぽらんな会社があるんですね。

 ええ,大阪のJといえばお分かりでしょう。


(2)電気的性能

 説明書によると80WのAC機器を2時間駆動できるとありますので,インバータの効率は約80%,つまり160Wh相当ということになります。

 仮に,3WのGreenFan2なら53時間も駆動できます。5WのLEDライトなら32時間です。40WのノートPCなら4時間ということですので,かなり本格的な非常用電源です。

 充電時間は8時間かかりますが,寝ているうちに充電すれば全然OK。

 ただし,インバータが150Wですので,例えば5分でいいから電子レンジを使いたいとか,10分でいいから湯沸かしポットを使いたいとか,1回でいいのでご飯を炊きたいとか,そういうことには使えません。

 私の持っている除湿器は200Wでこれも使えません。エアコンなどもってのほか,冷蔵庫も無理です。ホットプレートももちろんダメです。

 ドライヤーもだめ,トースターもだめ,GOPANもだめですね。アイロンもダメならテレビもだめです。

 冬場など,電気毛布が使えるとありがたいのですが,実はこれもダメ。電力的には大丈夫なのですが,インバータの出力が矩形波で,サイリスタ制御の電気毛布では使えないのだそうです。温度制御のない暖房器具で100W以下のものを用意して置くと良いかもしれません。

 基本的に誘導負荷は使えず,モータを交流で駆動する装置には原則使えません。抵抗負荷(電球や電熱器など)や内部で直流に変換して動いている機器なら大丈夫ですが,それも150W以内ですからね,随分と限られます。

 と考えると,私が支払った23800円に対して,価格相応のものだったということがよく分かります。この値段で決まったバッテリー容量とインバータで,その結果非常用のポータブル電源としてはあまり利用出来る機器がないわけです。

 確かに,携帯電話の充電やノートPCの充電,ゲーム機器の充電などに使えるので,本当に停電すればありがたいことでしょう。しかしながら,これらは停電前に充電しておくことが原則です。


(3)寿命

 電池の寿命を延ばすために1ヶ月に一度の再充電が必要で,それでも3年で電池がダメになるとあります。鉛蓄電池の性能を考えるとやむを得ないところですが,年間8000円で中途半端な安心を買うことに意味があるかどうかは,ちょっと難しいところです。

 それに,鉛蓄電池ですので,廃棄は面倒です。粗大ゴミで持っていってくれるはずもありませんし,車のバッテリーは交換が原則ですので,自動車屋さんに引き取ってくれとお願いしても,断られるのがおちです。メーカーに返すのが一番適当でしょうが,それだと年間8000円でリースしたようなもので,なんだかばからしいです。一番いいのは,3年ごとに有償でバッテリー交換ですけども,そういう話も特にありません。

 鉛を使った電池ですので,安全面においても,資源の回収という面においても,きちんとリサイクルしないとまずいですので,買う前にちゃんとその辺を考えておくことをおすすめします。


(4)使い方の工夫

 150Wのインバータですので,小さい保冷器や小型のコンプレッサなどの電動工具くらいは使えそうですね。誘導負荷なので本当はダメなんですが,まあ短時間ならいいでしょう。

 LED電球を使った照明器具は便利に使えそうですが,部屋に備え付けの照明器具を接続出来ないのでダメですねえ。

 小さい保冷器や小型の掃除機,小型のPCなら使えます。こうなると緊急というより,やっぱりアウトドアで無理矢理快適な生活を手に入れるためのものですね。

 暖房器具についても,60Wくらいの足温器や小型の電熱座布団なら使えそうです。これらは安く売っていますし,冬になったら買っておくといいと思います。

 これは少し調べてみないといけませんが,もしかするとガス給湯器が使えるかも知れません。ガス給湯器は100Vの電源が必要で,停電するとガスは通じていてもお湯が出ませんから,お風呂もシャワーもだめなのです。もし給湯器がポータブル電源で使えるなら,これはかなり有用です。(と思って調べてみましたが,どうも150Wではおさまりそうにない感じですね・・・残念)


 ということで,これだ!という決定版の使い方がなかなか見つからない中途半端さがちょっと残念な印象ですが,庶民がちょっと無理してなんとか手が届く非常用電源としてはこのあたりが限界かも知れず,その意味ではこれをなんとか使いこなすことを考える必要があると思います。

 そもそも非常用ですので,このままなにも起きなければ無用の長物になること請け合いで,まさに24000円を捨てたに等しいわけですが,何も起きないならそれに越したことはなく,私としてはこれをメンテしつつ,無駄に終わってくれることを,ちょっと惜しいと思いながら,願っています。

秋月で出た出物

  • 2011/05/23 22:54
  • カテゴリー:散財

 いろいろなパーツ店から,通販で絶滅危惧種の部品を確保するという短期プロジェクトの総仕上げは,秋月での買い物です。

 秋月は安いんだけども送料が高くて,数をまとめないと割が合わないという,20年前の考え方をそのまま引きずる私も大概貧乏性だと思いますが,秋月で買い物をするときにはやっぱりある程度まとめて買うことを自然にやってしまいます。

 秋月で確保したかったのは,2SK241です。2SK241は1980年代の電子工作の世界に颯爽と登場した,画期的な高周波デバイスでした。

 それまで,高周波のプリアンプとしては,3SK**などという,いかめしいCANタイプの4本足MOS-FETが使われるか,あるいは2SK19などのJ-FETが使われたりしていましたが,この2SK241はMOS-FETでローノイズ,ゲインも十分に取れ,周波数特性も良く,しかも安いという決定版でした。

 さらに,2SK241には大きな特徴があって,デプレッション型のMOS-FETなので,ゼロバイアスで使用するのです。つまり,ゲートにバイアスをかけません。回路設計がとても簡単になり,部品点数も減って,例えばアンテナブースターとかプリアンプとか,そういう高周波の工作が一気に初心者用に下りてきました。

 高周波の工作ではことごとく失敗を重ねた私も,2SK241を使った工作で失敗をした記憶がありません。デバイスの性能が良くて,再現性の高い製作記事が多かったのでしょうね。

 当然,メーカー製のトランシーバーやFMチューナーなどにも多用され,この世界の定番品種です。しかし,リード部品の一斉廃番の影響か,この優秀なデバイスも生産中止になってしまいました。

 他のメーカーの2SK241対抗品種は早くに精算を終え,ちょっとばかり性能が良かったりしたものはプレミア価格で取引されているそうですが,2SK241は在庫も豊富なのか,まだ秋月で1つ40円で買うことが出来ます。

 今のうちだなあと思った私は,これを50個買うことにしました。それでも1000円ですからね,安いものです。

 秋月の注文ではYランクのみの販売ですので,全部Yランクが届くと思っていたのですが,1/3ほどBLランクが混じっていました。いやー,秋月ですねえ。Yランクばかり50本あるより,違うランクが混じっているほうがありがたいので別に構いません。

 後は小型のリレーを買いました。2回路の小型品で,コイル電圧は5Vです。特に急ぐこともないし,何かを作ろうと思っているわけでもないのですが,ちょっとした切り替え機に便利に使えます。リレーはついついお店でも買うのを忘れてしまうので,こういうときにじっくり選んでまとめ買いをするのは,悪くありません。

 もう1つ,再発売のところを見ていたら,なんとD3372が80個限定で波尾愛されているところに出くわしました。結果から言うと,わずか2日で完売したので,偶然見つけた私はラッキーだったと思います。

 D3372?

 そうです,昨今話題のガイガーカウンターのキーコンポーネントである,ガイガーミューラー管です。20年ほど前に販売されていた秋月オリジナルのガイガーカウンターキットは,当時を知るアマチュアホビーストの語りぐさになっていますが,このキットが販売されなくなったのは,D3372を製造する浜松ホトニクスのベテラン職人が,定年で辞めて作られなくなり,入手が難しくなったからとか,そうでないとか。

 ちなみにD3372のオリジナルは,かのPhilipsの18509-02というものらしく,これの仕様書は簡単に手に入るので,見てみると面白いと思います。

 秋月によると,キットの保守用の部品として80個だけ確保してあったそうですが,こんなご時世という事もあり,吐き出すことにしたとのことです。残念な事に,キットに必要なトランスの入手が無理なので,キットとしては販売できず,あくまでD3372のみでの販売ということでした。

 当時,確か3500円だったと思うのですが,今回は4700円です。うーん,足下見とるなあ。

 ガイガーミューラー管の入手はなかなか難しく,また数社から販売されている安価なガイガーカウンターキットも,その価格の半分がこのガイガーミューラー管のお値段という事です。ロシア製,ウクライナ製,中国製が入手可能だそうですが,ebayなどで買うしかないそうです。そんなおそろしい買い物出来るかよ,と私はあきらめていたわけです。

 後で知ったのは,アキバの千石電商の店頭で,ロシア製だかなんだかのものが買えるそうです。でも新品なのかどうかは,私にはわかりません。

 というわけで,私がポチッた数時間後には,もう売り切れていました。

 これらが週末に届いたわけですが,やっぱりメインはD3372でしょう。短くなった鉛筆のようなかわいらしい外観ですが,これが放射線を検出する硬派で無頼で,「おっとお嬢さん,俺にさわっちゃやけどするぜ」みたいなことをほざく真空管とは,ちょっと想像が付きません。

 しかし,私は秋月のキットも持っていませんから保守用に確保する必要はありませんし,まして記念品として大事に取っておくこともするつもりはないので,これはやっぱり,ガイガーカウンターとして作り上げて,日々の安心を確保するに限ります。

 早速google先生に聞いてみたのですが,まあすごいですね,いるわいるわ,ガイガーカウンターを自作する人がたくさんいらっしゃいます。2chにスレが立つほど盛況です。入手が難しい部品の確保や作り方のノウハウ,マイコンを使う場合はそのソースも公開されており,部品さえ揃えば誰だってガイガーカウンターを作る事も出来るでしょう。

 最初はゼロから作るつもりだった私ですが,面倒になったので回路もソースも頂いて来ました。これをD3372向けにカスタマイズし,さっさと作ろうかと思っています。

 面白いのは,ガイガーカウンターを,簡易線量計にすることが出来るという話です。これは私もよく知りませんでした。

 ガイガーカウンターというのは,放射線が1つ飛んでくると,パルスが1つ発生するセンサーです。強い放射線が出ていれば,それだけパルスの数は増えるわけですが,1分あたりのパルス数を数えるのが,ガイガーカウンターです。

 最近耳にするSvという単位は,放射線の人体に対する影響を表す単位ですが,放射線が強ければ影響が大きいわけでですから,カウント数とSvには,なんとなーく相関があると考えられます。

 例えば,先のD3372は,1時間あたり1ミリレントゲンの線量のγ線が飛んでくると,1分間あたり104回のパルスを出すと,データシートに記載があります。

 ここで,1ミリレントゲンは8.77マイクログレイで,これは8.77マイクロシーベルトです。1時間あたり1ミリレントゲンの時に104回のパルスですので,1時間あたり1マイクロシーベルトだと,104(cpm)/8.77(uSv)=11.8586(cpm)です。1分間に12回ほどパルスが出ると,1uSv/hとなるわけですね。

 もちろん,β線では全然違う値になりますし,γ線でもコバルト60からなのかセシウム137からなのかで違う値になるそうですから,あくまで目安,と言うことです。

 よって,D3372が1分間に1つのパルスを出したら,11.8586の逆数ですから,0.0843uSv/hとなります。1分間に発生したパルスの平均にこの値をかけ算すると,およその線量が分かるというところまできました。

 この値,実はロシア製や中国製のガイガーミューラー管に比べて,一桁ほど感度が低いのです。D3372は他に比べてとても小さいサイズなので検出感度も低いのでやむを得ない所です。そもそも,放射線量の測定って,よく分からないことだらけです。距離の二乗に比例して弱くなるとか,β線とα線も一緒に飛んでくるとか,プラトー電圧によって感度が変わるとか,こんなに条件が管理されないといけないはずの測定なのに,なんとどんぶり勘定なことかと思います。

 ただ,相対値として,普段の数より多い,ということが分かることがこの手の測定では重要といえるでしょうから,ぜひ半導体式の簡易線量計が安く出回るようになることを願いたいと思います。高くても29800円までで買えないとねえ。

絶滅危惧種を保護

  • 2011/05/16 21:11
  • カテゴリー:散財

 市場規模が小さいが故に,プロのおこぼれで楽しめているアマチュアの電子工作ですが,面実装品が主流になった現在,アマチュアが好んで使うリードタイプの部品は軒並み生産中止になっています。

 外形が変わっただけならなんとかなるのですが,時代と共に使われなくなってしまい,流通在庫だけになった貴重な部品も数多く,それがまた20年,いや30年以上前の製作記事に顔を出すこともしばしばです。

 今さら2SB56やOA70ってのもないでしょうが,1S1588や2SD880ですら入手出来なくなった昨今,製作記事の新陳代謝が進んでいない現状が悲しいです。

 また,私のように,昔作ったものをそのまま使い続けている人など,それら部品は保守に不可欠なものであり,まさに死活問題です。

 先日,MOS-FETのアンプをメンテしましたが,ここで気になっていたのがuPA63HというデュアルFETです。これは耐圧60VのJ-FETが2つ封入されたもので,70年代から80年代のパワーアンプの初段にはよく使われたFETです。

 今時FETなんていくらでもあるだろうと思っていたのですが,最近は差動増幅などOP-AMPを使うのが普通ですし,パワーアンプもデジタルアンプ全盛の時代ですので,この手の部品は絶滅したと考えて良いのかもしれません。

 これに限らず,デュアルFETやデュアルトランジスタは現行品がほとんどどの品種も入手が難しく,高値で取引されているようです。新規の回路はOP-AMPでよくても,保守用の部品として2SK389や2SC1583などが欲しい人はいるでしょう。

 というわけで,uPA63Hを今のうちに一生分手に入れてしまおうと画策したわけですが,他にも必要な部品で最近見ないものを手に入れておくことにしました。


・uPA63H
 NEC製,デュアルのJ-FETで高耐圧品としては貴重な存在。奥澤清吉先生のMOS-FETアンプの初段の差動増幅に使われている。残念ながら60Vに耐えるデュアルFETというのは,そうそう見当たらない。私も当時,大阪では入手できずに,秋葉原のある店から通販で入手した記憶がある。
 メーカーのアンプでも多用されたメジャー品種らしいが,その割には仕様書がネットに落ちていない。

・3SJ11A
 3SJのトップナンバーでNEC製。4本足のP-chのMOS-FETでエンハンスメント型,しかも保護ダイオードがないので敏感なゲートが丸出しという,とっても恥ずかしい小信号FET。エンハンスメント型のMOS-FETで小信号用など,独立した部品として存在しているだけでも珍しく,しかもダイオードによるリークがない(裏を返すととっても壊れやすい)貴重な存在。
 平たく言うと「使い道がない」ということで,私も静電気検出器としての例を見たことがあるだけ。

・SM16D12
 東芝の電力用トライアック。1988年のCQ出版の規格表ですでに保守品になっているくらいの古いデバイスで,パッケージも特殊なもの。
 昔のサイリスタやトライアックなどは,いかめしい特殊な形をしているものが多くて,写真で見たことがあるだけだった私は,1つ200円という特価につられて買ってしまった。本当は底面からネジが出ているものが欲しかったのだが,ちょうどチューブ入り練りわさびのキャップのような大きさで,専用の金具で固定して使う。

・N13T1
 NECのPUTで超定番だが,最近は入手が難しくなっている。PUTとはProgrammable Uni-junction Transistorの略。少ない部品で発振回路を作ることの出来るUJTの特性を外付け抵抗で変更できる部品なのでこの名が付いたが,UJTとは内部構造が全く異なり,どちらかというとサイリスタの仲間。
 なおPUTは海外メーカーでは現在もバンバン作られている。

・AMD P8088
 AMD製の8088。インテルがオリジナルの16ビットCPU。初代IBM-PCに採用され,インテルとマイクロソフトがパソコンの世界に君臨するきっかけとなったCPU。40ピンのDIPは今見てもしびれる。
 よく考えると私は8086も8088も持っていないので,1つくらい持っていてもいいか100円だし,と1つだけ購入。

・03P4MG
 NECの小型サイリスタ。400V300mAでTO-92に入っている。この手の小型サイリスタもいつの間にやら絶滅危惧種で,2SF656やSF0R3G42,CR02AMといった当時の定番も,探さないと買えなくなっている。
 実は中学生の頃から使っている共立電子のオリジナルキットの安定化電源器の保護回路に使われており,パワートランジスタが万が一壊れると一緒に巻き添えを食って死んでしまう可能性が高いのであわてて購入。TO-202やTO-220に入っている中型のものは,電気毛布などにも使われているので当分大丈夫なはず。とにかく,三菱とNECと日立が統合して,この手の電力素子は入手が難しくなった。

・uPC2002H
 NECのパワーアンプICでかつての定番。TO-220に入っていて5.4Wの出力が取れる。秋月でも売っていたが,今でも買えるかどうかは不明。1個50円だったので購入。基本的にカーオーディオ用のアンプには,見るべきものはない。
 と思ってgoogle先生に質問すると,実はアマチュア無線機によく使われていたらしい。しらんがな。

・リードスイッチ
 NEC製。ガラス管の中に接点が封入されており,外からの磁力で接点がくっつくスイッチ。メカトロには欠かせない部品のはずが,これも最近あまり見ない。
 とはいうものの,今月号の子供の科学にはこれを使った工作が出ていたなあ。1つ25円。これも一生分大人買い。

・フィルムコンデンサ0.047uF 100V1%
 オカヤのフィルムコンデンサで,0.047uF。こんな珍しくもないコンデンサをわざわざ買うこともない思うなかれ,誤差1%品はとても貴重。しかも国産。そのくせ1個10円と安かった。

・BT33F
 中国製のUJTが安売りされていたので購入。1つ90円。UJTは負性抵抗を持つ特殊なトランジスタで,これに数個のCRでのこぎり波を発振させることができた。サイリスタなどのトリガに使われた当時も特殊な部品だったが,東芝の2SH21は価格も安く初歩のラジオや子供の科学にはよく登場した。
 しかし今はほぼ絶滅。通信工業用の2SH25などは高価だし,昔の工作記事を復活させるために安価なUJTが渇望された。幸いUJTにはそんなに品種もなく,特性もそんなに変わらないので,中国製でも十分代用品になるはず。

・TA7666P
 東芝のレベルメータIC。5点表示だが2ch入っており,1つでステレオ対応が可能。初歩のラジオのカセットシリーズのうち,レベルメータの製作で使った事があるが,当時も入手が難しく,読者交換欄を使って入手した記憶がある。少なくとも大阪では買えなかった。大したICではないが,それだけに思い入れのあるIC。

・LMF501
 ミツミのAMラジオICで超定番。元々は三洋のLA1050がオリジナル(正確にはフェランティが本当のオリジナル)だったが,これが生産中止になってから互換品として頻繁に使われた。しかしこのLMF501も生産中止になり,少し性能が落ちる中国製のICが定番になりつつある。
 LA1050はオリジナルを1つだけ持っているが,もったいないので使わない。AMのストレートラジオ向けとは言え余裕のある性能を使い切り,短波ラジオなどを作る記事もあった。LM3909などと列んで,使いこなしの面白いIC。

・TA8122AN
 東芝のAM/FMラジオIC。ヘッドフォンアンプまで含んでおり,本当に1チップでステレオのFMラジオを作る事が出来る優れもの。
 かつて秋月でパーツセットが売られており,持ち歩きのFMラジオが欲しかった私はかなり小さく作ったが,なぜか弟にあげてしまった。性能はかなりよく感激した記憶があるが,このパーツセットはもう手に入らないため,せめてICだけでもと購入。

・TA7368
 東芝のパワーアンプIC。SIPパッケージ,外付け部品が3つだけ,と言う特徴を持つ小型アンプICで,ポストLM386の最右翼だった。10年ほど前にはよく見たものだが,製造が1社のみ(しかも日本のメーカー)のため互換品がなく,価格も入手性もLM386には及ばず,涙を呑む。

・BA1404
 FMステレオ送信IC。この手のICとしてはNJM2035Dが超定番で,昔から製作記事にキットにと大活躍だったが,実はあまり特性は良くない。もう少し高性能なキットにはこのBA1404が使われていたのだが,あまり市販されておらず誌面では一般的ではなかった。
 あれから25年,すでにこれも絶滅危惧種。そもそも現在の電波法に合致するのかどうなんだか。

・2SA950
 東芝のトランジスタで,2SC2120のコンプリ。モーターや電球など少し大きな負荷を扱うときには重宝する定番品種。秋月で買ったつもりが家に帰ってくると隣にあった2SC2120と混ざっていたらしく,腐るほどある2SC2120がまた増えた。以前は品切れだったりしてよくよく秋月では2SA950を買うことが出来ないものだ。

・2SA1815Yと2SA1015Y
 今さら説明不要,世界の標準品2SC1815と2SA1015。けど,Yランクをまとまった数買うというのはちょっと難しくて,GRランクとかBLランクがまとめ売りされていることが多かったりする。今回は最もよく使うYランクを200個手配。もう死ぬまで使えるはず。
 しかし,買うときに東芝製と海外製が選べるというのは驚き。

・M65850P
 三菱のデジタルディレイIC。三菱はカラオケとかオーディオ用になかなか面白いASSPをたくさん作っていた時期があって,スプリングリバーブからBBDを経て,デジタルディレイの時代になった時にこの手のICをいくつか出していた。本格的なDSPを使うまでもなく,エコーやサラウンドの遅延を作るのに手軽に使える。
 M50195は64kビットのDRAMが外に必要だったが,このICは20kビットのSRAMを内蔵。自作エフェクタの世界でもディレイやリバーブといった空間系のエフェクトは,BBDが絶滅してから余り目にすることがなくなったが,もっとこれを使って作れば良かったのにと思う。

・ネオンランプ
 抵抗入りで発光色は緑。ブラケットに入っているタイプ。正直あまり格好の良いブラケットではない。ネオンランプはその名の通りネオンを封入した放電管で,75Vで放電する。100Vを直結すると一瞬で壊れてしまうので必ず抵抗を直列に入れる。
 実は,ネオンランプというのは電流がほとんど流れない。よって消費電力がほぼゼロ,発熱もないという優れた発光素子で,パイロットランプにはこれほど都合の良いものはないと思っているのだが,最近はLEDに駆逐されてさっぱり見なくなった。


 こんな感じです。

 これまでにも,例えばTA7343,NJM3359やLM3909,2SK389や2SK241なども集めてあります。2SK134の代わりに2SK1058を買ってありますが,何年かごとにふとこうして,古い部品を買えるうちに買っておこうと行動を起こすことがあります。

 しかし,買ったことを忘れてしまうこともしばしば。嫁さんにいわせると,まるでモズのよう,らしいです。確かにそうかも・・・

 それに,2SC1815を600個買っても,死ぬまでに100個使うかどうかというところでしょう。本当に必要としている人が買えない事に後ろめたい気持ちがないわけではありませんが,我々の前の世代の人も真空管を押し入れにため込んでると思いますので,まあ歴史は繰り返す,という感じでしょうか。

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