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Kindle3が届きました

  • 2010/08/30 17:32
  • カテゴリー:散財

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 Kindle3が届きました。

 早い人は金曜日に届いていたようですが,私は予約が2日ほど遅かったこともあり,きっちり2日遅れで手元に届きました。

 ご存じの方もいらっしゃるでしょうが,amazom.comは海外へはUPSを使っていますが,このUPSというのが,日本国内で土日の対応を原則的に行っていないのです。前回のKindleDXgの時には木曜日にUPSの不在票が入っており,土曜日の午後への再配達を行ってもらったのですが,土日の再配達はヤマトさんに委託するのです。

 一説では,東京23区内以外の地域はもともとUPSの配達員が直接サポートしない範囲なので,最初からヤマトさんに委託になるということで,某巨大掲示板では土曜日に届いたというレポートもたくさん上がっていました。

 私はこの春から23区内に住んでいるので,KindleDXgの時もUPSが持ってきてくれました。だから,土日の配達はあきらめていたのですが,ありがたいことに日曜日の朝に,ヤマトさんが持ってきてくれました。期待していなかっただけに,うれしかったです。

 箱を開けて,充電をして,電源を入れて,と言う流れは前回のDXgと同じですから,特別ワクワクすることもありません。しかし,DXgに比べて,随分と小さいなあ,軽いなあと言う印象が強烈で,これは完全に使い分けることが出来るだろうなという期待は膨らんでいきます。

 てことで,さくっとレビューです。

 前提ですが,私が購入したのはKindle3のWiFiモデルです。2つ目の購入で,すでにKindleDXgをFonthackで日本語対応にして使っています。

 読むのは文庫,新書,文芸書のたぐいで,全てScanSnapによる自炊です。ファイルはPDFで,文字だけのものは600dpiの白黒,写真がある場合などは300dpiのグレースケールで取り込んでいます。

(1)画面の見栄え

 Kindle3は従来よりもe-inkが改良されていて,コントラストが向上しているといいます。DXgと比べてみるとほとんど同じでしたので,同じ世代のものでしょう。


(2)日本語対応

 これが国内でのちょっとしたkindleブームを作ったといってもいいのですが,もともとKindleはUTF-8ですので,これが表示出来るフォントを入れてやりさえすれば,一応日本語を含む多言語化が可能です。JailbreakからFonthackを行うというのはまさにこのフォントの置き換えであり,私のDXgもこの方法で日本語化されていることは前述したとおりです。

 Kindleは,ファイルネームがタイトルとして一覧に表示されますが,Kindle3では丸ゴシック体による見やすい文字で,きちんとタイトルが表示されました。

 ただし,著者名については相変わらず日本語では空欄になります。DXgと同じようにアルファベットをメタデータに打ち込んでおけば,著者名が表示されるようになります。

 PDFの本文を表示させてみますと,これもDXgと同じようにフォントの埋め込みをしていないコンテンツは,日本語が全く表示されません。

 ということで,少なくともPDFを見るということに限って言えば,DXgにFonthackで日本語対応をしたものと同等であると言えそうです。

 なお,日本語のフォントはなかなか読みやすく,英文フォントとのバランスもよく考えられていて,好印象です。


(3)WEB

 日本語のWEBサイトを正しく表示出来るようになっていることを確認しました。私はあまり積極的に試していませんが,従来のkindleではUTF-8しか正しい表示にならなかった日本語表示が,EUCでもS-JISでも大丈夫だったという話です。これは,ブラウザがWebKitに変更されたことも大きいでしょうね。


(4)通信と接続

 私のモデルはWiFiです。早速自宅のWiFiに参加させてみました。対応しているのは11gで,暗号化はWEP,WPA,WPA2に対応しています。DHCPだけではなく固定IPでの運用も可能ですが,いつも面倒な設定は,キーボードがあるととても楽にできます。

 感度は低めになっているのですが,これはおそらく,消費電力を低減するために電波の出力を絞っているのではないでしょうか。

 WiFiに繋いでKindleStoreにいったり,Wikipediaを見たりしましたが,WebKitになったことも含めて,かなり快適です。DXgではブラウザが不安定でしたし,3Gは遅すぎて実用に耐えませんでした。

 もちろん,電源を切っても,WiFiの接続をメニューから切断しても,次回の接続時にはちゃんと前回のアクセスポイントにつなぎに言ってくれます。


(5)英辞郎

 私は英辞郎のVer1.2.2を購入して,自分でprcに変換して使っていますが,これを試しにKindle3に入れてみました。プライマリ辞書に設定してやると,英語の文書からサクサクと辞書がひけて,日本語で単語の意味が表示されました。これはいいですね。


(6)PDF表示の機能追加

 Kindle3では日本語対応したことに注目が集まりましたが,実は期待すべき機能追加が2つありました。1つはコントラストの調整機能,1つはnudgeスクロールです。

 コントラストの調整機能は,標準の前後に2段階ずつ,合計5段階で表示の濃さを調整するものです。DXgでは固定されていたものが可変になっただけでもありがたい機能なのですが,個人的にはあまり使い物にならないと感じました。

 というのは,ここを調整しても見やすくなる設定は1つだけだったからです。白黒600dpiの場合,A5くらいまでの大きさの本なら,文字が小さくなることに辛抱すればdarkerかdarkestにすれば問題なく読むことができます。darkestにすると文字も太くなるので,つぶれない限りは濃くする方が良いと思います。

 反対にlightやlightesは全然使い道が浮かびません。文字が細くなると言うより,黒がグレーになってしまい,非常に見にくくなってしまいます。コントラストと言うよりガンマの調整であって欲しいと考えていましたが,実際はそうではないようです。

 困ったのは300dpiのグレースケールです。これはA5サイズでも全然ダメで,文字として認識できないほどつぶれてしまいます。コントラストを調整しても読めるレベルにまで達しません。

 B6サイズ以下なら白黒でもグレースケールでも問題なく読めるレベルになりますが,これでは文庫と同じですので,わざわざスキャンし,Kindle3で読まなくても,文庫本をそのまま持ち歩いても構わないわけで,Kindleのメリットを「文庫がたくさん入るマシン」と考えるしかなくなってしまいます。旅行などでは重宝するかも知れませんが,通勤通学に便利かと言えばちょっとわからないです。

 次にnudgeスクロールです。

 PDFの表示の方法は,画面にあわせる,150%,200%,300%,原寸,の5つがあります。ある部分を拡大して表示するような場合,どこを表示するかを選ぶ必要がありますが,従来のKindleでは任意の場所を選べませんでした。

 よってPDFの拡大は全く役に立たなかったのですが,拡大表示する範囲を少しずつ動かす機能がようやく追加されました。それがnudgeスクロールです。

 PDFを表示中にAaボタンを押すと,拡大率が選択出来ます。拡大率を選ぶと拡大する範囲を選ぶ画面になりますが,ここで5wayを操作すると従来通りの選択,shiftキーを押しながら5wayを操作すると,少しずつ表示位置を動かすことが出来ます。

 拡大表示を行っている最中でも,Shiftを押しながら5wayを操作すれば少しずつスクロールしてくれます。

 これはかなり期待した機能だったのですが,実際には全然使うことがありませんでした。まず,拡大率が任意ではないので,余白部分を表示させないという目的には使えません。それに,少しずつ動かせるとはいうものの,1ピクセル単位ではありませんので,結局中途半端な位置が表示されてしまうことには変わりません。

 先のコントラスト調整機能と同じで,結局スキャンした後の調整を読む端末で行いたいわけですね。その目的にはどちらも使えないことははっきりしました。やはり最初にkindleに最適化した形でPDFを作っておくことが必要です。


(7)読みやすさ

 DXgのパネルは825x1200ピクセル,一方のKindle3は600x800ピクセルと,圧倒的にピクセル数が足りません。DXgの読みやすさや表示の美しさと比べるまでもないのですが,DXgなら読むことの出来るPDFでもKindle3では読めないものもあり,両者を単純に大きさの違いだけ,と考えるのは間違いだと思い知りました。

 Kindle3は文庫と新書まで,DXgなら文芸書まで,というわかりやすい限界があり,その点で安いとか軽いとか小さいとかJailbreakが入らないとか,そういう理由でKindle3を万人にお勧め出来ないと考えています。

 ただしこれはあくまでアーカイブ用途のPDFをそのまま表示させようとした場合の話であり,Kindle3に最適化されたPDFにしてやりさえすれば文芸書まで問題なく読めるかも知れません。事実600dpiの白黒であれば読めるわけでですから,あまり簡単な結論を出すのは早計です。

 グレースケールの本でもKindle3用に白黒600dpiでスキャンしておくということで対応可能とは思いますが,すでに捨ててしまった本はそういうわけにもいきません。いろいろ調べて見ると,グレースケールのコンテンツをkindleに最適化する方法もいくつか見つかるので,試してみたいと思います。

(8)キーボード

 キーボードは押しやすく,私自身はそれほどストレスに感じませんでした。ただ,従来のKindle2などと違い,数字キーが省略されています。DXgも数字キーはなく,ALTキーを押すことで数字が入力出来るのですが,Kindle3も同様です。ただし数字の印刷がないので,どのキーを押せばその数字が出てくるのかわかりませんので,慣れないとイライラするかも知れません。

 あと,DXgとKindle3では,MENUやBACK,HOMEのキーの位置が全然違います。DXgに慣れた私にとっては,最初はちょっと大変でした。


(9)大きさ,重さ,持ちやすさ

 これはもうばっちりです。240gほどの重さは軽く,全く苦痛に感じません。金属がなく全てプラスチックで,質感も残念ながら値段相応という感じではありますし,私のモデルは裏蓋に分解したような跡がありました。

 ですが,この高級感のなさや質感の低さ,実際に安価なことは,気軽に外に持ち出して,ラフに扱う事にためらいを起こさせません。Tシャツのような気軽さがKindle3の良さだという事なら,それはそれで理解できます。

 裏側は滑り止めの塗装がされているし,ボタンの感触も悪くありません。Kindle2ではキーボードが大きくて少々間抜けな印象があったのが,グラファイトカラーでぎゅっと凝縮感のあるデザインは,持ちやすさと格好の良さを両立していると思います。


(10)技術的なこと

 DXgはi.MX31Lの532MHzでDRAMは128MBを実装しています。OSのバージョンは2.5.xです。Kindle3ではi.MX35の532MHzでDRAMは256MBを実装,OSは3.0.0でした。

 CPUも変わっていますが,どちらもARM1136ですし,動作クロックもキャッシュメモリのサイズも同じですから,処理速度の性能差はほとんどないと思います。しかし決定的な差としてDRAMの容量の違いが心配です。

 Kindle3の登場で,従来機種でもOSを3.0にアップデート出来るという期待が強くなっていますし,それは当然の話だと思うのですが,DRAMの容量が倍も違うと,全く同じというわけにはいかなくなるのではないかと思うのです。

 Kindle3ではWebKitを用いたWEBブラウザが利用出来ますが,この時の速度や安定性をDXgやKindle2で実現出来るかどうかは,ちょっとわかりません。もしかするとWebKitベースのブラウザは過去の機種には搭載されないことになるかも知れません。

 ただ,Kindle3と同じ世代で大画面が欲しい人はDXgを買うしかないわけで,この2つで決定的な性能差があるとそれは問題です。やっぱりそれなりにDXgをアップデートし,Kindle3との差を縮めないとダメでしょう。こそっとDXgのDRAMの容量が増えていたりするともうどうにもなりませんが・・・


(11)結局のところ

 大きさ,重さ,価格の3つで,かなり買いやすくなった上,いわば初期状態でFonthack済みということですから,Kindle3は普通の人に話が出来るマシンにようやくなったと感じます。

 英語の本を日常的に読むなら3Gモデル,自炊が中心ならWiFiモデルを買えばそれでもう幸せになれると思いますが,前述の通りA5サイズまでと割り切って考えないと失敗しますし,それもKindke3に最適化したPDFを作った場合の話です。やっぱり自分で努力をしないといけないことには変わりません。

 WEBのブラウズはE-inkというパネルの性格上ほとんど使う気になりませんので,そういう人は潔くiPadを買って下さい。本の購入に通信量無料の3Gが内蔵されているのですから,これで大きなトラフィックを発生させると,いずれ有償になったり,amazon以外はアクセス制限がかかるようになるかも知れません。

 今後に期待するとすれば,日本語フォントを埋め込まなくても普通に表示が出来て欲しいし,メタデータにもちゃんと対応をして欲しいです。

 コントラストの調整機能は,文字の読みやすさを左右する問題なのでもう少しうまく実装して欲しかったですし,nudgeについても任意の倍率による拡大縮小が出来ないと意味がないので,まずは拡大と縮小の倍率に柔軟性を持たせて欲しいところです。

 そんなわけで,なんといっても扱いやすい大きさ,電車の中でも浮いてしまわないデザイン,必要十分な性能ということで,迷っているなら買いだと思います。

 Kindleの魅力は,コンテンツをどれだけ用意できるかに尽きます。頑張って自炊し,読みやすいコンテンツの作成を安定したフローで行えるようになって初めて,価値が上がっていきます。

 その点で,私が最初にDXgを買ったことは幸いだと言えて,なにもせずに既存のコンテンツを難なく読めたわけですから,最初に「使い物にならんな」とあきらめてしまわずに済んだわけです。

 Kindle3の使いこなしにはもう少し試行錯誤が必要だと思いますが,この携帯性の高さは,その試行錯誤の動機として十分です。

Kindle3が出荷されたようです,もちろん私の。

  • 2010/08/27 16:51
  • カテゴリー:散財

 今年の夏は脳がやられるんではないかと思うほど毎日毎日暑くてたまらんわけですが,私は出勤時に本を読む習慣が定着したこともあり,今から秋の夜長がやってくるのが楽しみです。

 KindleDXはすでに生活の一部となり,寝る前に使うことが日常になりました。Fonthackで日本語表示を行っていますが,これまで特にハングアップや再起動などの不穏な動きも見せず,私の相手をしてくれています。

 実際,KindleDXはとても便利で,とりわけ寝そべって本を読むときには手放せません。先日紙の本を寝そべって読もうとしたのですが,ものの数分で疲れてあきらめてしまいました。これは本当に期待以上の成果です。

 ですが,やはりB5の本と同じ大きさの本体は大きく重く,持ち運びには適しません。もちろん大画面のメリットは大きく,文庫が大判になりとても読みやすくなるし,データシートや回路図などもなんとか読むことが出来ることには重宝しますが,やはり鞄に入れて毎日持ち歩こうという気にはなりません。そんなわけで,通勤時の読書は相変わらず文庫か新書に限定です。

 先月末,Kindleの最新バージョンが発表になりました。日本語の表示に対応したことと価格が安いことで日本でも随分話題になりました。おそらく世界中で話題になったんでしょうね,新しいKindleの予約数だけで,これまでのKindleの出荷数を超えたというニュースも入ってきます。本当かどうかは分かりませんが,品薄なことは確かです。

 この新しいKindleは従来よりも小型になっていて,WiFiが付くようになりました。しかも私の今の使い道では不要な3Gによる通信機能がない廉価版も用意され,円高傾向が続くということもあって,通勤用にと7月30日の朝に注文をしました。2つ目のKindleです。

 iPadを買わず,まさか2つもKindleを買うことになるとは私自身もびっくりなのですが,KindleDXとKindleでは,大きさの差によって生まれる使い道の違いがあることに気が付いて,2つ買うと言うよりむしろ,家の外でもPDFを読むという新しい体験に対価を払っている気分です。まあ,モバイル機器を買うわけですから,至極当たり前の話ですね。

 ところがです,先の品薄です。なかなか発送日が確定せず,私を含め早めに予約した人はやきもきしていたわけですが,私の場合一昨日の夜にようやく出荷の連絡があり,現時点ではアメリカ国内を輸送中のようです。

 残念ながら週末には間に合いませんが,今からとても楽しみです。

 海外のサイトを見ていると,どうもPDFでコントラストの調整が何段階か可能になったようです。これまで,グレイスケールでスキャンすると,文字が薄く細めになってしまい読みにくくなるため,可能な限り白黒でスキャンする必要がありましたが,もしコントラストの調整が可能になると,これはかなり読みやすく出来るのではないかと思います。

 日本語の表示の話は実はあまり気にしておらず,私の場合自炊のPDFですから画像ですし,タイトルが日本語で出るかどうかだけの話です。もちろんきちんと出てくれた方がうれしいですが,日本語のフォントを持つことでタイトルや著者名が日本語で表示されるだけで,本文は今まで通りフォントの埋め込みが必要になるとか,そういうがっかりなオチが付くのではないかと,そんな風に思います。

 新しいKindleがWebKitベースのWEBブラウザを実験的に用意してあることも話題になっていますが,WebKitに3Gでウハウハというスケベ根性でKindleを買った人は,きっとがっかりするでしょうね。なんといってもe-Inkはそういうことには向いていません。なら,なぜWebKitなのか,ですが,これはkindleStoreの表現力をアップしようということだと思います。今のKindleStoreは,PCで見るamazon.comよりもずっとずっとショボイもので,これを華やかに使いやすくすることは,私は値下げによって獲得したユーザーをつなぎ止めるには必須のことだと思います。

 iPadも6インチの小型版が出るという話が漏れ伝わっており,これはかなり現実味のある話ということですので,これはこれで楽しみな話です。しかしKindleはすでに$138。$100を割るようになると新しい展開が見えてくるんではないかと思いますが,その時は刻一刻と近づいているように思います。

 極論すると,端末は無料で配るくらいしないとダメだ,と私は思っていて,少なくとも端末で普通に儲けるようなことを最初から目論んでしまうと,どうしても普及の壁を崩せません。私が電子書籍を仕事にしていたころも同じ思いでいましたが,無論すぐには無理な話ですから,現実線として13800円,9800円,5800円,3800円,という値段になったそれぞれの段階で,ユーザーの数も質も,コンテンツの量も質も,出版社の考え方も,大きく転換して新しいフェイズに入ると考えていました。

 すごいなと思うのは,今9800円に向かっている途中なのだということです。これから先,どんなことが起こるのか楽しみです。

新しい第一歩とKindleDX

  • 2010/07/12 18:41
  • カテゴリー:散財

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 久々にワクワクするガジェットを買いました。Amazon Kindle DXです。

 ご存じのように,KindleはアメリカのAmazon.comが販売する電子書籍端末です。薄く,軽く,持ち運びに便利で,高反射率,高コントラストの電子ペーパー「eInkディスプレイ」を搭載し,本を読むという行為に最適化された,単機能端末です。

 我々日本人はこうしたハードウェアそのものに目が行きがちですが,Kindleの本質は,携帯電話を内蔵し,24時間いつでもどこでも繋がっていることと,そして繋がっていることに費用が一切かからないことです。もちろん,この通信機能を使って本を購入すれば,それにはお金を支払わねばなりませんが,費用の発生は購入したときだけ,とにかく繋がっているだけでお金がかかるという心理的負担が一切ないのです。

 考えてみてください。送料がかかる,電車賃がかかる,という話になったとき,その本を気軽に買おうという気がするでしょうか。

 もちろん,本当に欲しい本なら送料がかかろうと電車賃がかかろうと,プレミアが付いていようと買うとは思います。しかし,雑誌やどこにでもある本を,そうして買おうとするでしょうか。

 逆の視点で考えてみると,入手の難しい部数の少ない書籍であっても,予約もせず,大きな本屋に行くこともなく,もちろん送料もかからず,24時間どこでも買えてすぐに手元にやってきたなら,その本をもっと気軽に,それこそ雑誌気分で読んでみようと思うのではないでしょうか。

 私の思う,Kindleの本質はここにあります。我々は本を読みたいのであって,本を買いたいわけではありません。もっとも,本屋さんはブラブラするだけで楽しい場所ですが,通販サイトであるamazonにはその楽しさはありません。だから,目的である「読書」に極力早く簡単に達することができれば,それが一番だといえるわけです。

 かつて,内外の電機メーカー数社から,似たような書籍端末が出ていました。しかし,本体だけで本を買うことは当然出来ず,PCとの接続が前提でした。ひどいものになるとレンタルだけで購入することすら出来ないという,本好きを愚弄するような事を平気でやってのけて,当然ながら見事に大失敗をこいた例すらありました。

 電子ペーパーと言われる新しいデバイスは,LCDのように1/60秒でリフレッシュされるようなディスプレイではありません。LCDがブラウン管の後継なら,電子ペーパーはプリンタと紙の後継です。

 しかし,書き換え可能な紙をプリンタで何度も何度もその場で印刷するような経験を我々はしたことがありません。加えて,低速デバイスの代表であるプリンタを,組み込みシステム上どうやって扱うのがふさわしいのか,そこが思案のしどころです。

 当時はパネルだけが存在する状態で,これを制御するLSIもなければ,動かすソフトも,動かし方の大枠を決める概念すらありません。

 決まったパターンを専用の装置を使って表示することは出来ても,組み込み用のマイコンで任意の画像を描く方法が存在せず,それをどうやって作り上げればいいかさえ誰も答えを持っていませんでした。

 いかにすぐれたデバイスでも,他と組み合わせて完成品にしなければ,広くお客様に使って頂くことはできません。そして完成品があまりに複雑であると,今度はお客様に提供する側の負担が大きく,結果として良い製品を作ることが出来なくなります。

 何もお手本がないところで物事をスタートさせるときには,こうして買って頂く方と,作る人たちの顔を思い描きながら,どちらもハッピーになるように,考えて作る事が求められると,私は思っています。

 見た目はLCDのようなディスプレイパネル,でもその本質は紙,もし理解を誤ってしまうと,この新しいディスプレイはお客様を失望させ,受け入れられる事無しに,姿を消すことになるでしょう。

 私の父は出版社の営業にいました。母は本屋さんで店員をしています。本は大好きで,本屋も大好きです。そして私は技術者になり,自分の力を大好きな本と本屋さんのために使うことが出来るはずと,そう考えていました。

 しかし,よくある「失敗」として処理され,私は本からも本屋からも必要のない人間だと宣言されるに至ります。

 Kindleの画面を見ると,なぜか暗雲の垂れ込めたような,今にも雨の降り出しそうな,複雑な気持ちになってしまいます。これはもう避けようのないことですね。

 閑話休題。

 そのKindleは,本を読む,本を買うということに特化した単機能端末であることは既に書きました。この点で何でも出来るマシン,例えばiPadなどとは全く性格を異にします。

 動画も音楽もゲームも満足に扱えませんが,文字を読むにはこれ以上のものはないと思われるほど視認性に優れたeInkディスプレイを持っています。私が選んだDXは,実に824x1200ピクセルという高精細なもので,その解像度は150dpiです。かつて日本の標準プリンタだったNECのPC-PR201などは160dpi,エプソンのVPシリーズで180dpiでしたし,プリンタと違って16階調のグレイスケールですので,うまくデータを作れば300dpi程度の視認性は持っているでしょう。

 カラーではなく,自発光でもありません。まさにモノクロの印刷がなされた紙です。書き換えには時間がかかり,しかも表示完了から時間が経過すると少しずつコントラストが落ちてしまい,白がグレーに寄ってきます。

 ちょうど,紙の悪い週刊誌や新聞という感じでしょう。しかし,紙と同じとは言いませんが,明らかにコンピュータとは異なる,間違いなく本を読むという体験を味わうことが出来ます。

 ここに,全世界で無料で接続可能なワイヤレス接続機能が付いていて,世界中どこからでも本を買うことが出来ることも前述の通りです。

 Kindleには初代のKindleの系統である小型版のKindle2と,大型化したKindle DXの2つがあり,それぞれにアメリカ国内版と国際版の2種類があります。初期のKindleは専用フォーマットのみが扱えたのですが,最近はPDFやMobipocketも扱う事が出来るようになりました。

 残念なことに,国際版でも購入はアメリカのamazon.comからでないとダメなのですが,手続きは簡単ですし,受け取ることも問題はありません。大した時代になったものです。

 7月7日,そのKindleDXにグラファイトと呼ばれる最新のモデルが加わりました。改良されたのは電子ペーパーの性能向上です。

 お値段は送料と関税をいれて約400ドル。円高ですので,35000円ほどで買える計算です。

 ずっとこの手の書籍端末を買おう買おうと思っていましたが,なかなか日本語に対応してくれず,国内販売も行われません。富士通から出てはいますが,あれもWindowsCEだったりして,今ひとつな感じです。

 iPadはやっぱり電子書籍端末ではないと私は思いますし,国内でも始まるであろう電子書籍ビジネスを待つのも,ちょっとどうかなと思っていました。

 それに私は,いわゆる「自炊」を初めて,もう3年になります。300GBを越える大量のPDFが,蔵書として揃っています。古いトラ技から新書・文庫,果てはコミックのたぐいまで,本を捨てられない本好きの私は,本を切り刻んでスキャンし捨てるという苦渋の選択によって,ようやく新しい本を買うことが可能な状態にあります。

 入力と蓄積は出来ています。あとは出力です。

 ここで紙に近いディスプレイを持つ電子書籍端末を揃えれば,このワークフローは完成します。

 そして,7月7日の新しいKindleDXの登場は,紙に変わる新しい出力先を提供するものとして,私の目に映りました。

 白より黒い方が好きでしたし,電子ペーパーはコントラストが命と思っている私は,もうくよくよしていても仕方がないと,思い切って買うことにしたのです。

 本体の大きさはおおよそB5のノートくらいです。厚みもノートくらいです。重さは結構あるのですが,薄くできているためハードカバーの文芸書を持ち歩くよりはずっと楽でしょう。

 なにもいいことがなかったという複雑な気持ちも手伝って,なかなか踏ん切りの付かなかった私は,amazon.comでぽちった後,大変に晴れやかな気持ちになりました。

 それでも持ち続けていたかすかな期待との完全なる決別,過去を踏み越えて進むことの気持ちよさ,そしてくだらないバイアスに惑わされることなく,手元に届く新しいガジェットを純粋に待ち焦がれる気持ち,数日そうした気分を味わいながら,7月6日に発送,翌日には日本に向けて飛び立ち,7月8日に成田に到着,当日中に配達されるも不在で受け取り損ね,そして7月10日に再配達という手順で,それは私の手元にやってきたのです。

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 ・・・長くなったので,続きは明日。

DP1sにビューファインダーを買う

  • 2010/06/29 11:15
  • カテゴリー:散財

 DP1sの不満点を解消するカスタマイズの最終段階で,最もお金のかかるオプションゆえ躊躇していたのが,ファインダーです。

 LCDがファインダーの役割を負うようになって久しいデジタルカメラですが,やっぱり光学ファインダーの見やすさにはかないません。LCDやEVFという電子式ファインダーを含め,まだまだだなあと思う一方で,確実に光学ファインダーが数を減らしている事実もあり,絶滅してしまうこともそう遠い事ではないと思います。

 DP1sに限って言えば,LCDが見にくいため,光学ファインダーは必須だと思うのですが,ご多分に漏れず別売りでかつ高価です。さりとてLCDのクオリティは低く,特に晴れた日の屋外での見にくさは筆舌に尽くしがたいものがあります。

 これではフォーカスはおろか,構図を決めることすらままならないと危機感を感じた私は,アクセサリシューに取り付けるファインダーを探してみました。

 かつてレンジファインダーのカメラが主流だったころ,交換レンズにあわせたファインダーを内蔵するには限界があり,特殊な焦点距離のレンズにはアクセサリーシューにファインダーを装着するのが当たり前でした。

 一眼レフ時代になり,アクセサリーシューには電極が付けられ,ホットシューと呼ばれるようになりストロボの取り付け場所として役割を変えました。そしてデジタルカメラ時代もその役割は基本的に変わっていません。

 DP1sがコンパクトカメラでもマニアックな部類に入るのは,このアクセサリーシューがちゃんと用意されていることでしょう。ストロボに加えて,ファインダーも取り付け可能というのはありがたい話です。

 そのファインダー,DP1s純正ももちろんありますが21000円もします。リコーのGRD用のファインダーも25000円近くの値段です。ただ構図を決めたいだけなのに,こんなに高いなんて・・・

 コシナのフォクトレンダーから安いものが出ていたと思っていたらすでにディスコンになっており,4万円近い高級なものしかありません。ライカ純正のファインダーなど論外です。アベノンのファインダーも探せば見つかりそうですが,簡単に手に入るような状況ではありません。

 さて困った。私はフォクトレンダーの15mmのファインダーは,SuperWideHeliar15mm/F4.5の付属品で持っていますが,さすがに28mmのDP1sに流用は難しいでしょう。そうなると買うしかないのですが,それにしても2万円もするのは,かなり抵抗があります。

 こういうとき,中古カメラ屋さんを巡回していると,思わぬ出物に出会うこともあるんですね。そういう時は本当にうれしいものですが,今の生活を維持したければ,昼間は働くしかありません。

 そんななか,ようやく見つけたのが,藤澤商会という五反田の中古カメラ屋さんのオリジナル商品,FUJISHO 28mmファインダーです。13200円に送料500円の合計13700円で,一応新品の28mmファインダーが手に入ります。ありがたい。

 とにかく他に代わるものがない状態ですので,これを買うしかないと思い注文,先日の土曜日に届きました。

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 ご覧の通り,これが13000円もするのかー,と思うような質感です。光学的にはそれなりにしっかり作ってありますし,基本性能についても過不足はありません。これで十分いいのです。

 しかし,アルミダイキャストなんだかプラスチックなんだかわからない質感の低い筐体に,厚ぼったく塗られた塗装は,国産表示を疑いたくなってしまう出来です。そういう質感に対しての13200円と考えると,これはやっぱり普通は買わないよなあと思います。

 早速取り付けて見ましょう。

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 デザインは直線基調で,不思議とDP1sに似合います。小ぶりなのもいいですね。なかなか格好いいですね。というか私のDP1s,すでに原形をとどめていないような気も・・・

 DP1sに取り付けた後は注意が必要です。これをつけたままだと,内蔵ストロボがファインダーにぶつかってしまい,ポップアップしません。このストロボではあまり使い道もないと思いますが,気をつけたいところです。

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 個人的な話ですが,ファインダーをあまり奥まで押し込まず,前板とツライチになるくらいの場所で止めておくと,覗き込むときに鼻の頭がLCDにぶつかりにくくなり好感触です。

 さて,視野については,LCDに映る範囲とほぼ同じです。構図を決める事については問題はありません。歪みも少ないですし,光学ファインダーをのぞき込むこの感覚は,やっぱりいいものです。

 パララックスについては,そもそもこのカメラがそんなに寄れないカメラですから,ほとんどの場合で考えなくてもよいはずです。

 実際に数枚撮影してみましたが,ファインダーで作った構図から大きくずれてしまうことはありませんでした。十分実用になりますね。

 一つ重要な事に気が付きました。DP1sはLCDを常時OFFにすることが出来ません。電池の消耗を防ぐ事が出来るだろうと思っていましたが,残念ながらそれは無理なようです。

 それと,当たり前の事ですが,ファインダーにはAFの枠も出なければ,合焦のサインも出ません。もちろん各種の情報も表示されるわけはなく,いちいちファインダーから目をそらして,フォーカスが私の望む場所で調整されているかを確認しないといけません。これはもう,パンフォーカスで撮影するときに,さっと構図を決めるのに便利なものだと割り切りましょう。

 ということで,あとはせいぜい予備バッテリーを買うことくらいになってしまったDP1sですが,なにせ現像する度に期待と違う濃密な画像が出てくることに驚きの連続です。

 撮影の時には全然脳内麻薬は出てきませんし,どちらかというと先々の現像の時の楽しみのために我慢して撮影するという感覚が強いのですが,連写が出来ない故に1枚1枚を大事に撮影しようとするその緊張感は,慣れてくると心地よいものに変わります。

 そして現像です。撮影した枚数が非常に少なく,現像を始める前の「さあやるぞ」という覚悟が空振りに終わるほどです。D2Hなどは連写のカメラですので,うんざりするほどのカットがあって,まず選ぶことから始めないといけないのですが,DP1sは選ぶ負担も少なく,じっくり現像の取りかかれます。

 結果,使い物になるカットがゼロの時もあって非常にがっかりすることもありますが,思い出してみるとフィルム時代はいつもこんなだったですよね。DP1sというカメラは,化学処理を使わない銀塩カメラですね,本当に。本当に趣味だけのカメラです。

DP1sをカスタマイズ

  • 2010/06/16 16:39
  • カテゴリー:散財

 先日購入したDP1sは,カメラとしてのポテンシャルの高さに満足する一方,その外観デザインやハンドリングの悪さに,今ひとつ手に取るチャンスが少ないです。

 こういう不満は一定の割合存在するマニアックな層が創意工夫でなんとかするのが世の常で,DP1シリーズのようなカメラの場合はなおさら,その傾向が強いと言えます。

 なにせ,箱から出して「うわこれはあかんわ」と思う点が多く,しかしそれを理由に使わないというのはもったいないカメラゆえ,みんな頑張るんですね。

 私も,いろいろ試してみました。先人達の知恵と勇気に脱帽です。

 最初に,完成形の写真を1つ。

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(1)自動開閉式のレンズキャップ

 DP1シリーズの最大の欠点は,撮影意欲を減退させるあのレンズキャップです。

 着ける外すに両手がふさがり,せっかく構えた手がキャップを外すことに使われる悲しさ,キャップの向きが決まっていて手探りではうまく着けられないもどかしさ,それに着け外しで思わずレンズに触れてしまうと言う危険さで,とにかく最初の関門で「もういいや」と引き返してしまうこと請け合いです。

 この問題は深刻で,第一関門だけにすぐにも対策しないといけない問題なわけですが,フィルタとフードを取り付けるための純正の筒をはめ込むことで,一応の解決は図れます。

 しかし,この筒は当然ながら鏡筒が伸びた状態を前提にしたものですので,電源OFFの時にもごっつい筒がそのまま飛び出します。これはもうコンパクトデジカメなんかじゃなくて,小型の一眼レフです・・・

 そこでDP1ユーザー達は,リコーのオプションに目を付けました。GXシリーズなどで使う事の出来る,自動開閉式のレンズキャップを無理矢理工作してDP1に取り付けるのです。

 この改造はなかば定番化しており,DP1シリーズユーザーの通る道です。自分で出来る人は自分で,出来ない人でも加工済み完成品をヤフオクで入手して,すべての人がこの装備を手にすると言っても過言ではありません。

 初期にはLC-1という直線で分割されたキャップが使われていましたが,今はさらに防塵性能を高めたという,曲線で分割をしているLC-2を使う事も行われています。

 これを,純正のレンズキャップの枠もしくはフィルタアダプタの枠とくっつけて,DP1のボディに取り付けるというのが基本的な考え方です。

 私の場合,純正のキャップに擦り傷を早速付けてしまったことと,安いと言う理由で,キャップの枠をLC-2に取り付ける方法を選択しました。

 amazonから部材が届いてから,早速加工です。

 まず,レンズキャップを,LC-2がはまるように直径50mmでくりぬきます。実はこれが失敗の原因でした。

 本当は,48mmくらいでくりぬき,LC-2を被せるように接着するのが正しいやり方なのですが,私は出来るだけ飛び出し量を減らし,薄く作る事を考えたため,キャップをLC-2よりもわずかに大きくくりぬき,LC-2の外側にキャップの枠をはめ込むような感じにしようとしたのでした。

 ノギスで25mmを作り,先端の尖った部分を使って,コンパスのように円を描いて削っていきます。きれいに削れ,しかも加工も楽で早く削れ,上機嫌で作業を進めていきます。

 しかし,このやり方が失敗だったと気付いたのは,キャップ側にあった,ボディに噛み込む爪を削ってしまった時です。加工が済んだ枠は確かに綺麗に加工できていますが,爪がないためボディに固定されないものになりました。これでは使い物になりません。

 まあなんとかなるわ,と気楽に考え,LC-2側を削っていきます。このままではLC-2の枠が太く,薄く作る事が出来ないからです。

 LC-2にもともとある爪を温存しながら削りましたが,どう考えてもDP1sには使えそうにない爪で,結局これも少し削り,位置決めの機能だけを持たせることにしました。

 そして,この爪の部分に黒いホットメルトを盛り,少し冷めたところでDP1sにはめ込んで,着脱可能な爪を自分で作りました。一応伸びる鏡筒で自動開閉は出来そうです。

 ここまでできたら,先程の枠をホットメルトで接着。一応機能はまともなキャップを作る事ができました。見てくれは・・・写真だとわかりにくいのですが,いかにも素人の工作というたたずまいです。まあ実際,素人なんですから仕方がないのですが。

 下の写真は,電源を入れて鏡筒を伸ばしたところです。

ファイル 380-2.jpg

 確かに,レンズキャップを買い直して作り直せば良いのですが,なかなか面倒臭いのでもうこのままでいいです。しかし,最大の難点が,このキャップをボディから簡単に取り外せないことでしょう。ホットメルトで接着をしたわけではないのですが,ボディにひっかかる爪としてホットメルトは柔らかすぎて,うまくレンズキャップの枠とボディとの間に挟み込まないとダメなのです。着け外しに不安があるというのは,この辺の現物あわせの結果です。情けない。


(2)グリップ

 一応純正のグリップもあるようですが,私はこのグリップの格好良さにぴぴっときました。偶然これを取り付けられている方のサイトを見て,これ欲しいなあと思っていた所,沖縄のカメラ屋さんでアメリカからの輸入品であることがわかりました。幸いにして在庫ありで,即購入。6300円に送料でした。

 これ,ちょっとお高いように思うかも知れませんが,アルミの削りだしにアルマイト処理されています。大量生産品ではなく,アメリカの工業デザイナーである,リチャード・フラニエックさんが自分のために作ったものなのだそうで,それが少量こうして輸入されては,マニアの手に渡っているという感じらしいです。

 本職がさすが工業デザイナー,機能的で,無駄がなく,なにより格好いいということで,すでにこのデザインが6300円を超えていると私は感じて,躊躇なくポチった次第です。

 このグリップは,ボディのSIGMAロゴを隠してしまいます。素人なら「まあいいか」と思うのですが,そこはプロの仕事ですね,Σを彫り込んでいます。ご存じかどうか知りませんがその昔,シグマはこのΣというギリシア文字がロゴマークだった時代があるのです。いやはや,なんとも渋い。

 取り付けは両面テープですが,あまりに強力なので失敗すると泣きそうになります。というか,泣きそうになりました。

 そして取り付けた結果,あまりに格好良く,思わず手に取ると,握った感じがまた良く,シャッターボタンへの指のかかりも最高で,これはもう文句なしです。シグマは,DPシリーズの次世代機のデザイナーにフラニエックさんを起用すべきです。いやほんま正味な話。

 そして,私は素人工作で,また余計なことをしました。ボディとグリップのわずかな面にライカタイプの貼り皮を張りました。ボディの右側にも張りましたが,FOVEONのロゴは隠してしまいます。なぜなら,くりぬくのが下手くそだからです。(一度やったらずれてしまいました。型紙を使ってもずれるというのは情けない)

 かっこよさはちょっと微妙なところではありますが,ボディの厚みが実質1mmほど増したことによって,握りやすさは向上し,手が滑ってしまう心配も減りました。これで撮影に集中出来るというものです。


(3)クローズアップレンズ

 DP1のレンズは高性能ですが,欲張らない設計をしている関係上,最短距離が長く,寄れません。28mm相当の広角レンズで寄れないというのはちょっと致命的で,せめて20cmくらいまで寄ることが出来ればぐっと撮影の幅が広がるのにと残念な点の1つです。

 これを解消するのがクローズアップレンズですが,早い話が虫眼鏡です。

 シグマから純正品が出ていますが,8000円以上します。いかに収差を改善しているとはいえ,基本的には凸レンズに8000円は出せません。そこで,我々の味方ケンコーから出ている1000円程度のクローズアップレンズを買ってみました。

 クローズアップレンズには拡大率でいろいろ種類があるのですが,私はNo.3を買ってみました。46mmのフィルタ径ですので,あまり種類はありません。

 実写の画像がないのでまたの機会にしますが,まず画質はそれほど期待してはいけません。もともとDP1は画質が売りのカメラです。クローズアップレンズを付けたことで画質の劣化は避けられないところです。シグマ純正ならどの程度の劣化なのか分かりませんが,ケンコーのものも実用レベルでは全然許容範囲,でも精神衛生上許せない,というレベルです。

 なお,常用するのは無理です。無限遠が出ません。だから,もうちょっと寄りたいなあと思うときに緊急避難的に使うというのが正しいわけで,それに1000円程度ならちょうとよいといえるのではないでしょうか。

 といいますか,そもそもフィルタのアダプタを使わないと装着出来ないのですから,どう考えても気軽に使えるものではありませんわね。

 

 ということで,一応一通りのオプションが揃い,臨戦体制になりました。これで外にも持って行けます。ただ,一度外に持っていったところ,やっぱりLCDの見づらさはいかんともしがたく,光学ファインダーの必要性を痛感しました。

 google先生に聞いてみると,あんがい自作している方とかいらっしゃるんですね。そりゃそうです。光学ファインダーって買うと2万円もするんですから。

 私は手持ちで,15mmのファインダーがありますが,さすがにこれが28mmに流用できるとは思えません。せめて12000円くらいまでで買えないものかなあ。

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