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2006年12月04日の記事は以下のとおりです。

FA43mmF1.9が使いこなせません

  • 2006/12/04 15:09
  • カテゴリー:散財

 Kマウントのボディを手に入れたら,必ず買おうと思っていたレンズが,FA43mm/F1.9Limitedです。

 1997年の発売と言いますから,もうすぐ10年ですか。ちょうどこのころって,パンケーキレンズとかマニュアルフォーカスのレンズとか高級コンパクトカメラなんかが流行った時期だと思うのですが,そんな時期のレンズにふさわしく,金属の鏡筒を持つ,大変に質感の高いレンズです。

 個人的には,ミノルタとペンタックスのオートフォーカスレンズのデザインの悪さと質感の低さには言葉もないと思っていまして,せっかく良く写るレンズなのに見た目で損をしているよなあと残念でなりませんでした。

 ところがペンタックスはミノルタと違い,ボディは相変わらずペナペナでも,レンズだけは他のマウントのユーザーをうならせる素晴らしいものを時折ラインナップすることがあります。FA☆85mmなんか,見かけはプラスチックに銀色の塗装でがっかりですが,その写りにはプロも絶賛,という具合です。

 で,このFA43mmですが,ペンタックスが言うには,フィルムの対角が43mmということで,中判の定義を借りればこの焦点距離こそ真の標準レンズであると。ただ,35mmでもなく50mmでもないこのレンズを,中途半端という人もいないわけではないようです。

 当時,フードをかぶせたその格好の良さにぴぴっときました。そして43mmという中途半端な焦点距離に,F1.9という出たとこ勝負っぽい明るさにもかなりくらくらしていました。

 聞けば実際の写りを重視したとか,色ごとに球面収差を揃えたとか,暗部の階調が粘るようにわざわざフレアを少し残したとか,ただただ良く写るというレンズではないことが歌われています。

 その割にはそんなに高価なレンズではないところがペンタックスのよいところで,これがFマウントで出てくれればどんなに良いことか,と当時思ったものです。

 このレンズを現実的に考えたのは,*istDが出たときです。ニコンからAi対応したデジタル一眼がなかなか私の手の届く価格で出てこないため,いっそのことマニュアルレンズの面倒が非常によい*istDを買って,Kマウントに乗り換えようかと思った時でした。

 結果,D2Hを買うに至ってこの話はなしになったのですが,当時は中古カメラ屋にもFA43mmがいくつも出ていて,いついっても安価に買うことが出来ました。

 そして,今回,MZ-10を修理して手に入れたことで,念願のFA43mmをようやく手に入れる理由が出来たのです。

 これが,例えばNikkor45mm/F2.8Pのようなテッサー型だったらきっと買わなかったと思うのですが,きちんとガウス型になっているのですね。個性という意味でもパンケーキレンズであるという取り回しの良さでも,私の手持ちでこれとかぶるレンズはありません。欲しい。

 躊躇していたのは,MZ-10の修理の状態が原因でした。

 これまでに書いたように,割れたり折れたりしたプラスチックを接着剤で付けたり別のプラスチックを盛り上げたりして修復しただけであり,本質的に一度折れたプラスチックの部品は同じものと交換するしか,完全な方法で修理できません。

 それに,ギアが割れたりストロボが上がらないMZシリーズがどれほど多いことか。カメラはもはや一生ものではなく,3年持てばそれでよい,という設計思想は,コストダウンには貢献しますし,現状においては必要十分であることは理解できますが,同じ時期のニコンのカメラがまだまだしっかりしていることを考えると,使い捨てられることが設計時に決まっているなんて,このカメラの設計者は無念であるに違いないと思います。

 ですから,いくら修理を行ってもどうせまたすぐに壊れてしまうでしょうし,買い直すといっても,現在も製造されている新品を買うわけではありませんから,壊れやすさという点では何も解決になりません。

 FA43mmを手に入れても,ボディが壊れてしまえば他に使い道はありません。そして,確実に,そう遠くない時期に,ボディは壊れてしまうでしょう。

 迷いました。安い中古があれば買ってみようと思ったのですが,あいにくここ最近のペンタックスの躍進は凄まじく,K100DやK10Dのユーザー達が新品中古を問わず,片っ端からKマウントのレンズを買いあさっているようなのです。

 FA43mmも,中古はどこにもありません。新品も限られたところしかありません。Limitedというくらいですから,次の入荷が必ずあるという保証もありません。

 それに,FA43mmを生かし切るには,やっぱりフィルムで使わなければならないでしょう。そのフィルムが楽しめなく日は,やぱり確実に,しかもそう遠くない時期に,やってきます。

 そんなことを考えていると,偶然新品が1つだけあるという店を見つけました。価格も大手カメラ量販店よりも安いです。これも何かの縁だと,買うことにしました。

 手にしてみると,その質感には大変素晴らしいものがあります。私はTakumarレンズが好きなのですが,文字の彫り込みなどを見ていると,まるでTakumarレンズのような感じです。

 AFレンズなのにフォーカスリングにも粘りがあり,マニュアルフォーカスでもがっかりしないものになっています。これは他社も見習ってもらいたいです。

 フードはぜひ使いたいところですが,これは薄さを取るかどうかにかかってくるでしょう。私の場合,小型のMZ-10にフードなしのFA43mmを持ち出すのが気軽でいいのですが,それがどのくらい撮影条件を狭めるものになるかhば,これから考えないといけません。

 で,いくつか早速撮影してみました。

ファイル 63-1.jpg

 えーと,恥ずかしながらこの写真でFA43mmを絶賛するにはむりがありますね。構図もおかしく,やはり43mmという焦点距離に振り回されたという感じでしょうか。少しボヤーとしていて,シャープさがないのですが,背景の夕暮れ時の微妙な空の色の変化は,きちんと捉えていると思います。要するに撮影者の修行が足らんと言うことです。

 もう1枚。

ファイル 63-2.jpg

 これはまずまずです。やっぱり色ですね,このレンズは。

 ついで,といってはなんですが,FA35-80mmという廉価版標準ズームを500円で買って来ました。後玉の裏側がかびていたのですが,樹脂で封止されていたレンズを強引にひっぺがし,カビを取り除いた後に接着剤で貼り付けたという,とんでもない修理を施されたレンズです。

ファイル 63-3.jpg

 ・・・良く写っていると思いませんか。色も十分だし,シャープネスもいい。確かにコンパクトカメラからのステップアップや一眼レフ初心者にとって,このレンズを1つ買えば,すぐに一眼レフの楽しさを味わえるでしょう。いやはや,見くびっていました。単焦点レンズ並みに小さい実用ズームレンズは,持ち歩くのにも苦になりません。こういう世界もあったのだなあと,つくづく思いました。

 そんなわけで,まだまだFA43mmを楽しく使うには練習が必要です。今のMZ-10が壊れてしまった時のために,予備機(といってもジャンクです)を確保しました。それでも信頼できないボディなのですが,そのころにはフィルムも底をついているでしょう。せっかく意を決して新品のレンズを買ったわけですから,今だからこそ楽しめるフィルムを,どんどん楽しもうと思います。

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