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2006年12月14日の記事は以下のとおりです。

蘇るXE

 突然ですが,XEの修理に目処が立ってしまいました。

 昨日,非常に絶望的な状況になったことを書いてあったのですが,まさに幸運なことに,昨夜の検討でオートモードでもきちんとシャッター速度が出るようになってしまったのです。

 とはいえ,知らないうちに直ってしまったというおかしなことはなく,試行錯誤の結果です。

 まず,開放測光モードと絞り込みモードで,動作に違いがあるという昨日書いた状況がどうにも気がかりで,オート不良の定番である電子回路の問題を疑う前に,こちらをはっきりさせないといけないと考えました。

 開放測光だろうが,絞り込み測光だろうが,CdSの出力をシャッター速度に置き換えるプロセスは共通であり,どちらも同じ動作をするはずです。それが全然違うという事ですから,やはり2つの測光モードの切り替え部分になにか問題があると考えるのは普通でしょう。

 仮にオート不良の原因が電子回路にあったとしても,その前に両方の測光モードで動作が同じになるように修理をしておく必要はあるはずです。

 しかしそのためには,切り替え機構のあるミラーボックスの底部を出さねばなりません。出来ることなら,ミラーボックスはあまり取り外したくないのです。

 ただ,行き場所のないバネの件もあるので,観念してミラーボックスを取り外します。

 XEには,絞り込みレバーがボディ側から操作されて,実際の絞り込み動作が終了するまでの不安定な時間(約30ms)の間に露光が起こらないように,フライホイールを使ったガバナー機構が仕込まれています。

ファイル 68-1.jpg

 これがミラーボックス底面の写真です。真鍮製のフライホイールが目につきます。ちょっとこういう機構は珍しいように思うのですが,なかなか愚直に作られているなあという印象です。

 このガバナーによって30msの遅延が作られた後,写真の左上にある突起が合計で3つのスイッチを操作して,シャッターを走らせたり,メモリコンデンサをクリアしたりします。

 この部分を分解する前に,確認窓からスイッチの様子が見られるようになっているのですが,確認したところ開放測光モードはサービスマニュアル通りに動いているようなのですが,絞り込み測光モードではスイッチが全く動いていません。

 シャッターの動作に関係するスイッチですので,いずれの場合でも同じ動作をしなければならないのはずなのですが,そうはなっていません。

 そこでミラーボックスを取り外し,ガバナーを露出させてモード切替のスイッチを押してみると,大変なことが分かりました。

 写真右側にあるレバーのうち,黒く大きなものがかなり変形しており,向かい合うレバーが噛み込んでしまい,スイッチを動かす突起が全く動作しなくなっていました。

 この変形は落としたくらいで起こるようなものではなく,かといって外部に露出しているわけではありませんから,最初からこの形に成型されていた可能性も大きいと思うのですが,いずれにせよ動作がおかしいのは事実であって,直す必要はありそうです。

 そこでレバーをペンチで曲げて,開放だろうが絞り込みだろうがスイッチを同じように動かすことが出来るように調整をしました。これにより,開放と絞り込みのモードの切り替えによって変わるのは,絞り連動レバーが動くか動かないか,だけになります。

 念のためスイッチの接点の不良がないかを調べ,問題のないことを確認します。他の動作も一通り確認を終えてから,ミラーボックスを元に戻します。今度はスイッチの位置を気にしながら,きちんと組み立てました。

 仮組の段階で「ひょっとすると」とかすかに期待し,オートモードでシャッター速度を見てみると,あろうことか1/1000秒らしい動作をしていることがわかった時には,まるで狐につままれたような気分でした。もちろんうれしかったことは言うまでもありません。

 今回の異常と修正によって改善されるのは,明らかに絞り込み測光モードでの誤動作だけだろうと私は思っており,開放モードでもオートがきちんと動作するようになったというのは,やはり偶然なのかも知れません。

 1つ言えることは,ミラーボックスを前回組み上げたとき,正しく組めていなかった可能性です。実はこれが一番大きいのではないかと思っていますが,サービスマニュアルを見ても特に気をつけないといけないような部分はありませんし,オートモードの問題の原因であったスイッチの動作は,少なくとも開放測光モードでは問題がなかったように見えました。

 ガバナーのレバーの変形によって,ひょっとすると正しいタイミングでスイッチが制御されるようになったのかも知れませんし,実は本当の理由はわかりません。

 ただここで止まってしまっては時間がもったいないので,様子を見つつ組み立てを進めます。

 そうそう,実はミラーボックスの底部に,サービスマニュアルの記述と異なる部分が見つかりました。写真右側に,ビスの差し込まれる穴が見えています。サービスマニュアルによると,ここにはマイナスの頭のビスが1つと,スプリングがあるはずです。

 しかし,私の個体ではそうなってはいません。外れたのであれば部品がどこかに残っているでしょうが,どこにもそんな部品はありません。

 また,このバネもビスも,実際の動作には全く関係しません。このバネが効いているのは,稼働する部分ではなく,ミラーの角度を調整する機構を固定するもの(あるいはミラーのバウンドを吸収するバネ)だと思います。

 私のXEは,ミラーの角度はがっちり固定されていますので,仮にここにバネを入れても,全く意味がないことになりそうです。

 ビスもかなり大きいので,外れればわかるでしょう・そうなっていないという事は,仕様変更があったのではないかと,そんな風に割り切る事にしました。

 トップカバーとペンタカバーを取り付けて,露出計のテストです。グレイカードを使って速攻すると,正しい値に比べて32から3EVくらいの狂いがでています。

 半固定抵抗はほとんどいじっていませんし,いじった部分についてもペンで印を付けてあり,この段階では初期値に戻してありますので,大きな狂いはないはずなのですが。昨日0.5EV以内の誤差と書いたのはウソで,カバーをかけたり感度調整用ダイアルを取り付けて正しい感度に設定したりすると,やはり2EVくらい明るめに出てきます。

 昨日は調整を試みても,満足のいく結果が出なかったのでもう寝ましたが,素性はなかなかよさそうなので,露出計の調整が終わったら実用機になってくれそうです。

 しかし,ようやくわかったのですが,ミノルタとニコンって,絞りやフォーカスのリングの回転方向が反対になっているんですね。非常に調整作業に手間取ってしまいました。

 このままうまくいってくれないと,私も寝不足で死にそうです。

 もう一息,頑張ろうと思います。

 ・・・ところで,昨夜,XEの確認作業のために使おうと思ったNikonFEですが,シャッター速度を1/1000秒にして空シャッターを切ったら,シャッターがパカッと開きっぱなしになってしまいました。

 ひょっとしたらオートと1/1000秒の間の微妙な位置になっていたせいかも知れないと思ったのですが,そうこうしているうちにもう1回同じ事が起こってしまいました。

 非常に,非常に嫌な予感がするのですが,再現性がありません。

 何が起こっているのでしょうね。電池切れの兆候でしょうか,それとも・・・

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