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2007年01月05日の記事は以下のとおりです。

今そこにある危機

 私は子供の時から頭痛に悩まされてきた人です。

 世の中には全然頭痛を経験せずに済む人もいるらしく,全く持って羨ましいことこの上ありません。

 とはいえ,週に3日も頭痛があると,それが普通になってしまいますから,頭痛くらいで動けなくなったり何も手につかなくなったりするようなことはまれです。

 それでもひどいときには頭痛薬の世話になるのですが,さすがに人生の半分を頭痛と過ごす私にとって,自分に合う薬を見つけることは直接時間の過ごし方に差が出ます。

 今から15年ほど前でしょうか,その日は確かステージに上がる当日だったと思うのですが,昼から頭痛がひどく,夕方からのステージに支障が出ることは間違いないという感じでした。

 それまでバファリンを愛用していた私は,この物足りなくなってきた薬をも自宅に忘れてきてしまって,あわてて薬屋さんを探して飛び込むやいなや,「とにかくよく効く頭痛薬をくれ」と頼みました。

 出てきた薬は,「グランドール」といいました。

 地味なパッケージ,大きな錠剤,まるで効きそうにないその頭痛薬を飲んでみると,ひどかった頭痛がすかっと取れたのです。

 すかっと取れたというのはちょっと違いますね,どちらかというと,本当に薬で痛みを抑えている感じがし,痛みはなくとも頭が脈にあわせてうずく感じだけははっきり残っています。

 以後,この薬は私の常備薬になりました。どんなに重い痛みでも服用して30分もすると痛みが確実に取れます。痛くなりそうな予感のするときも飲んでおけば全然痛くなりません。ひどいときには前述のようにうずく感じは残っても,痛みが完全に消えてくれるのは本当に助かります。

 こうした絶大なるグランドールへの信頼は,手に入りにくいという唯一のデメリットを浮き彫りにします。

 そうなのです,実は関東でも関西でも,このグランドールを扱っているお店は少なく,「なんですかそれ」と言われることもしばしば。

 関西に地盤を置くあるチェーン店が実家の近所に出来た数年前,帰省の折に聞いてみると在庫がある,しかも約半額の値段で常時販売しているというではありませんか。驚きました。

 そこで実家に戻る度に大人買いを敢行。実家の近くの店だけにとどまらず,買い物をしていても車で通りかかっても,とにかくそのチェーン店を見つければすぐに立ち寄り,在庫があるだけまとめ買いをしてきました。

 おかげで,2年間,買い足すことなく過ごしてきました。唯一のデメリットが払拭された私は,その数に溺れて,なぜ手に入りにくいのかという本質を見失い,湯水のごとく服用するようになりました。

 一方で,グランドールに代わる薬を探すこともしましたが,結論はなし。

 グランドールの成分は,1回分で,

アスピリン・・・350mg
アセトアミノフェン・・・215mg
無水カフェイン・・・30mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム・・・160mg
重質炭酸マグネシウム・・・160mg

 という感じで,まあ見慣れたものばかりなわけですが,このアスピリンとアセトアミノフェンが両方,しかも大量に含まれているというのがミソなのです。

 アスピリンだけを試してみても,アセトアミノフェンだけを試してみても,やっぱり効果は薄い。両方飲むと抜群に効くのです。(ついでにいうと頭痛薬のもう一方の雄,イブプロフェンは私には全く効きません。)

 しかし,この2つを含む頭痛薬は,実はありそうでなかなかお目にかかりません。バファリンプラスはグランドールに一番近いと思われますが,グランドールの倍のお値段(ということは例のチェーン店では4倍!)と非常に高価です。足下を見られてるなと思います。

 そもそも,アセトアミノフェンという薬は,アメリカでは万能薬として使われる家庭用の常備薬で,医者にかかると「タイレノール(アセトアミノフェン100%の薬)は飲んだか?」とまず聞かれるくらいです。安価で効き目が強く,胃に優しい上,副作用もありません。小児用バファリンはバファリンを名乗っていますが,通常のバファリンがアスピリンであるのに対し,小児用は実はアセトアミノフェンというオチまであります。

 ではアセトアミノフェンを含む薬を探してみると,セデスがそのようです。セデスはアセトアミノフェンとエテンザミドを含んでいますが,アセトアミノフェンの量が非常に少なく,その分効き目も薄いです。エテンザミドはアスピリンと似たような性質の薬品ですが,私には今ひとつききません。

 そんなおり,先のタイレノールの販売元が変更になって,日本進出を本格化させるというニュースが伝わりました。早速試してみることにしたのですが,さすがアセトアミノフェン300mg,効き目は確かにあります。グランドールがどうしても手に入らないときには,タイレノールをバックアップにすることにしました。

 いよいよグランドールの備蓄がなくなり,新規に大人買いを試みたところ,「廃品種になった」と信じられない言葉を聞くことになりました。正月早々,受け入れがたい事実を突きつけられて呆然とする私がそこにいました。調べてみると,2006年の春頃に手に入らなくなっているようです。ああ,分かっていたらもっと大事に飲むんだったのに・・・(結構困っている人が多いようです)

 やむなくタイレノールで過ごすことになったのですが,聞けば1年ほど前に整理されたということと,成分的に他に代わるものはやはり現在はないということでした。

 困りました。

 もう一度,まじめにグランドールに代わる薬を探してみます。

 まず,少し古いのですが,1999年の某売り上げランキングです。

1:バファリンA錠
2:ナロンエース錠
3:イブA 錠
4:ノーシン錠
5:新セデス錠
6:ナロン錠
7:ハッキリエース顆粒
8:ケロリン散
9:セデス・ハイ錠
10:リングルアイビージェルカプセル
11:小児用バファリンCⅡ錠
12:ノーシンホワイト錠
13:エキセドリンA錠
14:サリドンA錠
15:バファリンL錠

 なるほど,おなじみのものが並んでいます。

 で,主立ったお薬の成分です。それぞれ1回分です。

1. バファリンA錠
アセチルサリチル酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.66g
ダイアルミネート ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.30g

2. ナロンエース錠
イブプロフェン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 144mg
エテンザミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 84mg
ブロムワレリル尿素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 200mg
無水カフェイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50mg

3. ノーシン錠
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 300mg
エテンザミド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 160mg
カフェイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70mg

4. イブA錠
イブプロフェン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 150mg
無水カフェイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 ・・・・・・・・・・ 60mg

5. 新セデス錠
エテンザミド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 400mg
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 160mg
無水カフェイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 ・・・・・・・・・ 60mg

6. ナロン錠
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 265mg
エテンザミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 300mg
ブロムワレリル尿素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 200mg
無水カフェイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50mg

7. ハッキリエース顆粒
エテンザミド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 230mg
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 230mg
カフェイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35mg
シャクヤクエキス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム ・・・・・ 125mg

8. セデス・ハイ 錠
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 250mg
イソプロピルアンチピリン・・・・・・・・・・・・・・・・ 150mg
無水カフェイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 ・・・・・・・ 60mg

9. ケロリン散
アスピリン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 600mg
無水カフェイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60mg

10. 小児用バファリンCⅡ錠
アセトアミノフェン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 198mg

11.アスピリン
アスピリン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 500mg

うーん,やっぱりグランドールに匹敵する成分と量の薬は見あたりません。(ただこうしてみると,どれも同じようなもんかなあと思っていた頭痛薬が,実は成分も分量もまちまちなんだということがわかりますね。)

 一番売れているバファリンなど,ただのアスピリンなのに,こんなにありがたがられているのは何故なんだろうと不思議で仕方がありません。

 タイレノールとアスピリンを同時に飲むことも考えましたが,さすがに何かあったとき怒られそうなのでやめました。

 それにしても,これは本当に厳しい。

 飲みやすさから考えて,当面タイレノールで行くしかありませんが,グランドールに比べて2割近く含有量が少ないことがどういう結果になるか,様子を見ながらということになります。

 私の青春時代を支えたグランドールは,後5回分ほどしか残っていません。

 とりあえず,感謝の気持ちで一杯です。

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