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2007年06月21日の記事は以下のとおりです。

宝探し

 実家も建て直しをしてそれなりの時間が経過しました。以前の家から運び出した荷物のうち,一度も開けたことがない箱もいくつか残っており,そろそろ中身を確認しないと,そういう箱が存在することすら忘れてしまいそうになったので,宝物探しか遺跡の発掘調査の気分で開けてみることにしました。

 最初に言っておくと大したものはなにも出てきておらず,ただ面白かったということだけでした。

・ハンドヘルドコンピュータのたぐい
 PC-8201,HC-20,PC-1600K専用のプリンタとフロッピーディスクドライブが出てきました。電源は入れていませんが,PC-8201はかなり程度が悪くなっており,本当に動くかどうか怪しいところもあります。
 PC-8201はB5サイズ,大型液晶にフルスペックのBASIC言語を搭載したパソコンで,単3電池4本で動作します。当然CMOSで作る必要がありますが,当時はZ80のCMOSは存在せず,唯一沖電気製の8085があったのみで,PC-8201が8085を使っていたのはそのせいです。
 RS-232Cを標準で持っているので,大学時代はシリアル端末として使っていたこともあります。今でも使えるはずですが,日本語が全く駄目ですので使い道が限られますね。
 PC-1600Kのオプションは,A4サイズの80桁カラープロッタプリンタPC-1600Pがまずあり,これの左下にポケットドライブという小型フロッピーが備わっています。このポケットドライブ,一見するとクイックディスクのように見えるのですが,ランダムアクセスが可能なので,一応フロッピーディスクみたいです。予備のメディアも全くないので,ついてきた1枚だけが頼りですね。
 HC-20は説明の必要もないくらい有名なハンドヘルドです。一度内蔵バッテリを交換してあるのですが,またダメになっていることでしょう。

・A-450のメインベルト
 私のエアチェックを支え続けたカセットデッキ,TEACのA-450。友人から譲ってもらって使い始めたときには製造後既に15年が経過していたのですが,フライホイールとモータをつなぐゴムベストが伸びてしまい,滑るようになりました。交換しようとTEACに相談したところ,100円かそこらで売ってくれるというので2本購入,1本は修理にすぐ使ったのですが,もう1本が行方不明になっていました。それが発掘されたという話です。ぱっと見たところ劣化もないので,安心しました。

・メタルテープ
 すでに世界中どこを探しても生産がされていないと言われるメタルカセットテープ。3.8mmの幅でで4トラック,4.8cm/secという低いテープ速度でハイファイには無理と言われたカセットテープが,音質という観点で棲み分けできていたオープンリールやエルカセット(こちらは棲み分けできていたか疑問ですが)を完全に駆逐したのは,メタルテープの登場があったからだと言われます。
 80年代後半に技術的頂点を極めたカセットデッキとメタルテープの組み合わせは圧倒的な音をたたき出しますが,いかんせんメタルテープが手に入らず,マニアの手元で余生を送る多くのカセットデッキはその性能を持て余している状態です。
 いきおいメタルテープの取引価格は上昇を続けており,高値で取引されているSuperMetalMasterやMA-XGなどがまとまって出てきたら一財産作れると言われているほどです。そして田舎にある個人経営の電気店に眠るデッドストックを求め,マニア達は明日も彷徨うのです。
 私も大量にカセットテープをストックしていたのですが,ほとんど使うことがなくなって以降,どこに新品をしまい込んだか忘れていました。
 発掘されたメタルテープは全部で100本近く。TDKのMA,MA-X,AIXAのAU-IVx,PA-Metal,MaxellのMXやMetal-UDが出てきました。ソニーが全然ないのは品質が悪く信用してなかったから全く買わなかったためです。
 特にAU-IVxなど,10本入りカートンがそのまま未開封になっていました。60分未満の短いテープはあまりなく,ほとんどが74分や80分などのテープです。
 先日,今手元にあるA&DのGX-Z9100EVにMAの組み合わせで録音してみましたが,その音の良さにちょっと驚きました。CDそのままとは言いませんが,比べてようやく分かるレベルという感じでしょうか。

・山盛りの半導体
 焼き海苔の缶に山盛り入っていた半導体を見たときには,その重さもあって正直引きました。死屍累々とはまさにこのこと・・・思い出してみると,実家を壊すとき,多くのパソコンやゲームの基板を処分するのに,半導体だけ外して取っておこうと試みたことがありました。
 しかし,4層スルーホールの基板から多ピンパッケージのLSIを外すのは至難の業。そこで庭でカセットコンロであぶって根こそぎ外すという暴挙に出たわけです。
 ガラスエポキシに火が移り,毒ガスにまみれながら何千個ものLSIを外したことを覚えています。やけどもしましたが,今なら異臭騒ぎで事情聴取されたでしょう。
 ざっと見ると,68000-10MHz,uPD7261,uPD3301,uPD72065,68B09,68B50,uPD7220,DRAM各種,YM2151,YM2203,MB8877,uPD70116,i8087というあたりです。
 PC-98RL,FM-77,そしてセガのSystem24を生け贄に捧げた記憶が蘇ります。

・ソノシートとレコード
 雑誌の付録によくついていたソノシートの大半は,Beepの読者であった弟のものではあるのですが,管理を一括しようということから,レコードプレイヤーの近くのレコード置き場にまとめてありました。
 ここが引っ越しの際に私の担当箇所になっており,中身を見ずにまとめてしまってあったことをすっかり忘れており,なにやら分厚い紙袋の中身を見て,その保存状態の良さにびっくりしました。
 あったソノシートは,Beepの付録,PIOの付録,RAMの別冊でムーグシンセサイザで演奏されたオーケストラのソノシートです。Beepのソノシートも,復刊時にCDになりましたから今時珍しいものではありません。
 ただ,ドーナツ盤が1つ出てきました。
 私が最初に買った(買ってもらった)ビートルズは,このシングルでした。80年代初期に売られていたオリジナルとは全く異なるシングルで,A面がYesterday,B面がI should have known betterという,謎のカップリングです。
 入っているバージョンもアルバムのそれと同じですのでレア度はゼロでしょうが,私の音楽の歩みがこの1枚からスタートしたことは確かであり,「人に歴史あり」と唸ってしまいました。

・YMOのビデオ
 「YMO伝説」というタイトルのビデオです。こんなの買ったかなぁと首をかしげたのですが,あまりにも記憶がないので調べてみると,1993年に発売になったビデオで散解コンサートのビデオだそうです。そういや恥ずかしい格好の人たちが粋がって鍵盤弾いている映像をかすかに覚えていますが,おそらくはこれでしょうね。
 DVDになっていないということで期待しましたが,カスみたいな値打ちしかないとわかり,燃やしてしまおうかと考えましたが,何をするかわからんことで知られるYMOフリークに背中を刺されることを恐れてやめました。

・自作のパソコンパワーアップ基板
 私が愛したX1turboは基本的には弟の所有物であり,優先権は弟にありましたし,改造などもってのほかということで,X1Fを中古で買い,これを改造して自らの鍛錬を行っていたのですが,その時自作したパワーアップキットがいろいろ出てきました。
 まずMIDIボード。Z80SIOとZ80CTCという贅沢仕様でMIDI機器と繋がる基板です。拡張スロットに入れます。Z80CTCはturboのアドレスにあわせたと思うので,CTCを使ったタイマ割り込みの恩恵にあずかることが出来ます。しかし,MMLでMIDIを扱えてもそれ程うれしくないことを知り,ほとんど使わずに終わりました。
 次はZ80DMA基板。Z80CPUを外し,ここにDMAとCPUを搭載したドータボードを差し込みます。Z80DMAは拡張スロットには取り付けできないのでこうするしかなかったのですが,当然turboと同じ使い方が出来ますので,Z80DMAというCPUをも黙らせる強力なICを使うという,まさにノーマルX1ユーザーの夢を叶える逸品でした。
 しかし,2HDドライブやHDDをサポートしないX1でDMAを使ってうれしいシーンはなく,,結局私も爆速スクロールをやっただけでした。
 あと,弟が格安で手に入れてきたPC-9801VM2のオプションVRAMの自作互換基板も出てきました。いやはや,こんなものはもうゴミ以下ですね。41464が4つだかついていて,128kByteのボードです。これで4096色中16色が使えるようになったのですが・・・

・5インチフロッピーディスクドライブ
 真っ先に壊れるフロッピードライブも,捨ててしまうに忍びず,取ってありました。FD-55BV,FD-1157C,FD-1157Dといったあたりが10台近く出てきました。動くのかどうか分かりませんが,これだけあれば80年代のパソコンの修理は安泰です。ところで,さすがに500円で買ってきたフルハイトの2DドライブYD-274は捨ててしまってました。

・フロッピーディスク
 そしてフロッピーディスクも大量に発掘。なんと5インチ2Dのノーブランド10枚入り未開封が発掘されました。いやー,今時の若者はノーブランドなど聞いたことも見たこともないじゃろうな。白い箱にはいっておるのじゃぞ。当たり外れが大きくてな,ワシぐらいになると箱を見ただけでどんな中身かわかるのじゃ。
 書き込み済みのものもいろいろ出てきて,Apple][のProDOS,FM-7用のOS-9やBASIC09,PC-8801用のCP/MやMS-FORTRANなど,8ビット全開でした。もちろん2D。
 さらに日立が開発し,5インチ2Dとの論理的互換性を持っていた3インチコンパクトフロッピー版X1のシステムディスク(CZ-8FB01)が出てきたりしました。
 未だに謎なのですが,Verbatimのもので,堅いジャケットで保護されて,シャッターで窓が閉じられている,3.5インチのような5インチフロッピーが出てきました。容量は9,3MByteと書かれていたように思うのですが,こんなもの調べても全然ひっかかりません。何が書いてあるんだろう・・・ソ連のスパイが持ち出したFBIとかCIAの最重要国家機密だったりしたらどうしようとか心配になるところです。

・PC-PR405用JIS第二水準漢字ROMボード
 PC-PR405という24ドットのプリンタを格安(9800円)で手に入れて,とりあえずX1turboを日本語ワープロとして使えるようになったのですが,このPC-PR405,第二水準が入っていません。
 NECの24ドットプリンタは伝統的に160dpiであったため,24ドットといいつつ22ドットくらいで文字を構成していましたから本質が低く,一見してNECのそれと分かるものでした。そこへいくとEPSONのVPシリーズなどはちゃんと180dpiで,非常に美しい文字を印字できたのですが,このPC-PR405は異端で,180dpiの熱転写プリンタでした。文字も綺麗で,当時の標準的なワープロと比べても遜色なしです。
 まあ,アホな高校生だった私は第二水準など使うわけもなく困ってなかったのですが,ある時どうしても旧字体が欲しくなり,仕方がないので外字として登録することにしたところ,デザインが思った以上に難しく,あまりの不格好さに悔しい思いをしたのです。
 しばらくして,Oh!MZの巻末に毎号広告を載せていたアイビット電子さんで9800円で処分されているのを見つけ,購入したのがこれなのですが,さすがに自力でデザインしたフォントに比べて格段に美しい印字が得られたときには軽い感激を覚えました。

・AppleKeyboard
 Macintosh用のキーボードです。といっても星の数ほど種類がありますから特定していきますが,ADB,標準キーボード,MacintoshSEの時代のものといえば分かるでしょうか。これが新品で2つ,1つは元箱入りで出てきました。あとADBのExtendedKeyboardIIが1つ。これも新品だったはずです。元箱入り。
 今となってはゴミにもならないんじゃないかと思われますが,フロッグデザインによる美しいデザインとお金のかかったメカニカルスイッチは今なお輝きを放っていました。ADBでなければ使うんですけどね。そういえばHDDなしのSE/30も1つ発掘されました・・・

・自作ワンボードマイコン
 ワンボードマイコンといいつつ,アルミのケースに入っているのですが,プリント基板を作ることから始めて自作したマイコンが出てきました。とはいえ,初歩のラジオに出ていた記事をそのまま作ったもので,作ったときにはなにも分からず,ただコピーをしただけのものです。
 その名をSR-05。今も時々名前をお見かけする松本悟先生の設計によるもので,Z80-1MHz,2kByteのSRAM。これだけ。モニタはもちろんBootloaderなどありませんので,スタックポインタの初期化を忘れるとまず暴走します。
 パラレルI/Fには8255が使われ,メモリへのアクセスはずらっとならんだトグルスイッチによりDMAで直接SRAMに書き込んでいきます。おかげさまで2進-10進-16進数の変換が縦横無尽に出来るようになり,まさに「指が覚えた2進数」という感じでした。それでも,2kByteというメモリ空間の砂漠のようなとてつもない広さに愕然とした覚えがあります。
 私は少し大きめのケースに電源と8255からのパラレル信号,そしてZ80のバスをそのまま出したコネクタを2つ用意して,拡張性に留意しました。8x8のLED表示器やカセットインターフェースなどを作りましたが,ソフトウェアが全く入っていないコンピュータだけに,ユーザーの知らないところで設定されたり用意されたりしたものが一切ないものでしたから,少しずつ確実に動かしていく実感のわくものでした。
 作ったときには確かになにも分かっていなかった私も,作ってから学んだことがあまりに多く,マイコンとは何か,メモリのアクセスはどうするのか,など,非常に根源的な事項からきちんと理解して積み上げたことは,まさに今の私の原点となっています。
 そういえば,バッテリバックアップ用の単5電池を交換するのを忘れました。液漏れしてるだろうなあ・・・


 とまあ,いろんなもんが出てきました。これまで存在を忘れていても誰も何も困らなかったので,おそらくこのまま処分されても気が付かないだろうと思われるものばかりですが,一応どこに何があったかを再確認したので,これからは覚えておこうと思うわけです。

 改めて思うのは,20年前の物でも,ゴミはゴミ以下にしかならん,という事でしょうか。なにに値打ちがで来るのかわからん世の中ではありますが,少なくとも私の持っているものは,現在の基準でも「くだらないもの」であることだけははっきりしました。

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