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2008年01月07日の記事は以下のとおりです。

愛されるマシンと処分費用

ファイル 168-1.jpg

 年末年始に実家に戻っていたのですが,母親から「このへんも来年の4月から,パソコンの処分費用がとうとう有料になるので,いらないものは処分したい」と言われました。
 
 実家を建て替えるときに,かなりの古いパソコンを処分したのでそれほど残ってはいませんが,それでも台数で言えば7,8台もあるでしょうか。

 弟いわく「そんなもん,最近のパソコンだけの話で昔のパソコンは関係ないだろう」というのですが,それこそパソコンの素人がどこまでを古い,どこからを新しいと判断出来るわけもなく,結局外観で判断するしかない(つまりキーボードがあってそれっぽいディスクドライブがあって,これみよがしにPersonalComputerとか,MacintoshとかNECとか書かれていたりする)ので,おおむねアウトになるはずです。

 といいますか,今までパソコンの処分費用が無償だったという自治体があったことを私は逆に驚いていて,もしこれが広くアピールできていれば,全国から自作派の人々が移り住んだのではないのかと思ったりしました。

 母親の一番の心配は,実はCRTモニタだったようです。見た目に「いかにも」ですし,すでにテレビは有料化されています。大きいし重たいし,邪魔なことこの上ないものが,これからは好き勝手に捨てられないというのは,確かに面倒な事です。

 それはもちろんのこととして,私は,これを機会に価値のなくなったもの,すでに動作しないものを処分するきっかけにしたいと考えたので,弟と母親の3人で作業を始めました。

 方針として,以下の条件に合致すれば残すこととしました。

・我々兄弟がまともに購入し,原点として特別なお思い入れがあるもの,もしくはその予備機
 -> PC-6001,X1turboIII,X68000PRO,PC-6001mk2

・今後も使用する可能性があるもの
 -> MacintoshG3DT

・歴史的価値があると判断されるもの
 -> Apple][ J-plus,MZ-80C,MacintoshSE/30

・所有権が我々にはないもの(つまり借りパクってやつです)
 -> M5jr

・ハンドヘルド機
 -> PC-8201,HC-20など(これは私が引き取りました)


 これに外れた周辺機器は原則処分,またこれに該当しても故障して動作しない場合は処分とします。

 とまあ,私の心の中でこうしたルールを密かに作って分類をしたところ,以下の機種を処分することになりました。

・PC-9801BX3,X68000compactXVI,PC-PR401,PC-9801NV,DELLのマルチシンクCRTモニタ

 ついでに,もう必要がないと思われるものも捨てることにしました。

・A-450(TEAC:カセットデッキ),DP-990SG(KENWOOD:CDプレイヤー),QX5(YAMAHA:MIDIシーケンサー),MV802(YAMAHA:8chミキサー)など

 まあ,A-450などは中学生の頃に友人からもらい,回路図を手に入れて改造や調整に心血を注ぎ,これで録音したテープが数百本もあるような,私の青春そのものですから捨てるのは忍びないと思いましたが,すでに動作せず,また修理しても音質だって今使っているAKAIのGX-Z9100EVに全然かなわない状況では,もう処分するのが妥当でしょう。

 DP-990SGも,いかにも80年代中盤らしい重厚な作りで,筐体を叩いても全く音が響かないという今時のエントリー機種には考えられない贅沢っぷりです。PCM56を使ったシンプルなDA変換とあいまって,実はこの世代のKENWOODのCDプレイヤーは,意外にゴミ扱いされてないらしいです。

 とはいえ,回転モノですしね,動くかどうかもあやしいものです。これ買った当時,まさか捨てる日が来るとは全然思いませんでした。

 当初,プリンタはPC-PR405という日本語熱転写プリンタも捨てる予定でした。しかし,一応第2水準のROMまで増設して文字の汚さを除けば現在でも一応使えること,また古いマシンで文字を印刷したい場合に使えるプリンタを1台くらいは残さないと,と捨てるのをやめました。

 さて,ずっと屋根裏の物置に置いてあったMacintoshSE/30です。

 このSE/30は,私がずっと使っていたものではありません。とあるところで1年ほど使ったものが廃棄処分されるのを見かねて,私が1台引き取ったものです。

 思えば,私が初めて買ったMacintoshは,SEでした。今時の若者はしらんやろうなあ。

 これを数万円で中古で購入,system6.0.7は不安定でしたが狭い画面でもかわいらしく動いてくれて,私はMacでの作業の比重を増やしていきました。

 無理矢理CPUを68030にするアクセラレータまで購入しましたが,処理速度の壁,メモリ搭載量の壁に限界を感じ,SE/30への買い換えを決意したのは,徹夜で飲んで泊まったカプセルホテルで迎えた朝のことでした。

 ちょうどSE/30がディスコンになって,それぞれのお店で新品の最終入荷があったころの話で,中古で20万円。メモリもHDDもなく,なんにもない本体だけのSE/30でしたが,それでも当時としては破格の安さでした。

 自動車が買えると言われた32bitのMacintoshがようやく我が手に,とわくわくしましたが,当時すでに時代遅れの性能であったことは事実で,高価だったゆえの設計のまじめさが,スペック以上の体感速度とチューニングのしやすさの理由でした。

 Xceedという24bitフルカラーボードと内蔵CRTのグレイスケール化改造という定番に始まり,DAYSTARの33MHzのアクセラレータを購入,メモリもフル実装で32MByteをMODE32で使う,という今となっては懐かしい構成まで育てた私のSE/30も就職を機に売却,メインマシンをCentris650のロジックボードをIIciの筐体に入れたオリジナルマシンに切り替えました。

 コンパクトな筐体に素性の良さから来る拡張性の高さ,そして本当の意味でOldMacintoshの完成形であったSE/30は,今考えても良いマシンだったなあと思います。

 で,数年前に無改造のSE/30を引き取った私ですが,面倒でそのままにしてあったのが悪かったのでしょうか,今回初めて電源を入れてみると,悲しいことに動きません。

 起動音もせず,画面にランダムなパターンが出ているだけです。はて,メモリがないと起動音もしないんだっけな???と当時ならすっと出てくるはずの事もすでに忘却の彼方へ。この時点で私はこのSE/30のオーナーとなる資格を持ち合わせていなかったと言えるのかも知れません。

 筐体を開けようにも,トルクスドライバなど気の利いたものが実家にあるはずもありません。よってメモリがあるのかないのか確認することすら出来ずに,もう壊れたと判断して捨てることにしました。

 日焼けも少なく,たばこのヤニも付着していないプラチナホワイトの筐体を,最後のお別れに撮影。おそらくSE/30をこの先手にすることはないでしょう。

 母親によると,実際に捨てるのは2月だそうで,まだ実家には残っているのですが,私がそれまでに実家に戻ることはありませんし,それにこのSE/30にはちょっとした嫌な思い出もあったりして,それをすっかり消去する機会と割り切りました。

 考えてみると,古いMacintoshを愛でる習慣はマニアの間でも連綿と続いているようで,我々の世代にとって愛されるマシンとはSE/30やQuadra700です。やっぱフロッグデザインですよ。

 ですが,私の後の世代では,ColorClassicIIだったりします。うーむ,あんな中途半端なマシンのどこが・・・SE/30と同じレベルで語って欲しくないなあ・・・と。

 G4Cubeに至っては,それってつい最近のマシンやんけ,と思ってしまいます。一方私の前の世代からは,やっぱ初代だろうとか,Lisaだろう,いやApple][GSだろうとか・・・参りました。

 ふと,G4Cube以降,そんな愛されるマシンが出てないことに気がつきます。まずいですね。このままではMacintoshも,ただ消費されるマシンになってしまいます。

 そんなことをつらつらと考えながら,私はSE/30にお別れをしたのでした。

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