エントリー

2009年04月06日の記事は以下のとおりです。

とても厳しかったExpressCardとeSATAデビュー

 2年ほど使っている320GByteの外付けHDDの残りが1割程度になり,少々手狭になったことから,値頃感が高まっている夢の1TByteのHDDに買い換えることにしました。

 こういうのはアキバに出向いてケースも含めて品定めをするのが慣例ではありますが,なんか最近アキバに行くのが嫌で,つい通販に頼ってしまいます。(それでもアキバに店舗のあるお店をまずあたるのですが)

 なにせ1TBです。中に詰め込まれるデータは膨大ですから,転送速度に配慮しないといけません。USB2.0も十分高速ではありますが,実力が30MByte/secといわれていますし,最近の1プラッタあたり300MByteを越えるような高速なHDDでは,少々役不足になりつつあります。

 かといってFireFire800なんかだと,これが使えるケースを探すのが一苦労です。HDD本体が変えてしまうほど高価なものもざらです。これはやはり非現実。そうなるとeSATAになるのですが,Macでこれを使う方法は・・・

 MacBookProにはあるんです。

 MacBookProには,ExpressCard/34スロットが1つ付いています。こんなもん何の役に立つんかな,と思っていたのですが,ここにeSATAのインターフェースカードを差し込んでいる方が,割に古くからいらっしゃるようです。

 こういう話をきくとウズウズする性分の私は,早速検討に入りました。必要なものは,eSATAに対応したHDDケース,もちろんSATAのHDD,そしてMacBookProでも動作するExpressCard/34のeSATAカードです。

 まず最初にカードを探します。ラトックのMac対応を謳ったカードは間違いないでしょうが,これは1万円もする高価な品物です。そこで登場するのが玄人志向ブランドです。

 Sil3132を使ったカードの存在が知られており,またこのチップのMacOSX用のドライバがチップメーカーのサイトに上がっています。これでeSATA環境を堪能している方の報告はよく目にします。

 一方,コネクタ部がはみ出さないカードを作っているメーカーもあり,こちらも良く話題に上がっているようです。チップはJMB36xというものですが,AHCIに対応しているので,Leopardならドライバ不要,しかもブートが可能という優れものです。

 ただし,どうも動作に確実性がないようで,動かない,不安定という報告もそれなりにあるようです。不思議です。

 そんななか,アメリカにあるVintageComputerというお店のオリジナル商品に,JMB36xを使った2ポートのカードがあるというので,探してみました。価格も4000円前半と安く,安定動作の報告も多いようです。逆に悪い話は全然上がってきませんので,注文してみました。

 ここはかつてPowerMacintosh7600を使っていた頃にも何度かお世話になりましたし,iBookG4も,今のMacBookProも英語キーボードをお願いしたお店です。私も含め,お店の評価は高いと思います。

 HDD本体は昔から使っているHGSTを今回も無難に選びます。今お買い得そうなのはHDT721010SLA360のようです。ケースはこの際安物でもいいので,小型でeSATAとUSB2.0に対応した玄人志向のGW3.5US-UE/SWにします。この2つはアキバのお店に注文。

 発注から1週間ほどしてすべて揃った先週,早速検討開始です。しかし,今にして思えばちょっと慌てすぎたかなと思うところがあります。

 カードをMacBookProに差し込み,認識されていることを確認しました。HDDは組み立て済みで,USB2.0経由での動作を確認してあります。いよいよこの2つをeSATAケーブルで接続します。

 そしてディスクユーティリティーでフォーマットをしますが・・・数秒後になんとカーネルパニックが発生。SadMacも恐ろしいですが,カーネルパニックも負けず劣らず恐ろしいです。

 すんなり動いてくれないことが分かったので,とにかく原因を潰していきます。この段階で私はすっかり検討モードになっていました。

 まずケースのGW3.5US-UE/SWですが,eSATAで使うときにはHDDのインターフェース速度を1.5Gbpsにしておかねばならないそうです。eSATAは電気的にはSATAと同じはずなので,HDDから引っ張り出しているだけのはずなのに,なんで1.5Gbpsに制限されるのかわかりませんが,おそらくUSB2.0とのブリッジチップがeSATAへのバイパスを行う際に,出力バッファの動作を3.0Gbpsでは保証出来なかったりしたんでしょう。

 しかし最初の問題はここで発生。HGSTのHDDは,インターフェース速度をFeatureToolというソフトで設定します。他社のようにジャンパピンで設定できません。FeatureToolはDOSベースなので,SATAネイティブサポートし,フロッピーもしくはCD-ROMからDOSが起動できるマシンが必要です。

 考えてみると,そんなマシンは今時普通のものなのですが,あろうことかうちには全くありません。

 そこで,3.0Gbpsに対応するカードとHDDを直結することにします。といってもそんなケーブルはすぐには手元にないですから,ケース内部の基板を改造して直結です。結果,やはり同じでした。

 そんなこんなで,以下のような検討を行いました。まとめてみます。


・環境

本体:15inch-MacBookPro(MB134J) , MacOSX10.5.6(ビルド 9G55)
HDD:HDT721010SLA360(HGST,3.5inch-1TB,3Gbps)
  HTS542580K9SA00(HGST,2.5inch-80GB,1.5Gbps)
ケース:GW3.5US-UE/SW(玄人志向)

(1)MacBookProにeSATAカードを装着し,HDT721010SLA360をケースに入れて
 eSATAで接続,ディスクユーティリティでフォーマットを試みるが,
 フォーマット開始後数秒後にカーネルパニック。(再現率100%)

(2)同じHDT721010SLA360をケースに入れてUSB2.0で接続して
 フォーマットすると,問題なく完了し,以後の読み書きも問題なし。

(3)このケースがeSATAで使用する場合にはインターフェース速度が
 1.5Gbpsでないとダメだという制限があるため,SATAとeSATAを
 接続するケーブルで直結しケースをバイパスしたが,
 状況は全く変わらず。

(4)1.5Gbpsで試したいので,HTS542580K9SA00をPS3から取り外し,
  ケースを介して繋いだところ,やはりeSATAでは再現率100%で
  カーネルパニック。USB2.0接続ではこちらも問題なし。
 
(5)そこでeSATAカードに使われているJMB36xの最新ドライバを
 JMicronからダウンロードしインストールして試すと,
 HDT721010SLA360ではカーネルパニックは起きないが,
 フォーマットが進まず,数十分後にタイムアウトでエラー。

(6)上記に続きHTS542580K9SA00で試したところ,フォーマットは
 完了するが,マウントしたHTS542580K9SA00に100MB程度の
 ファイルを書き込むと20から30MBごとに30秒ほど書き込みが
 停止する。再開と停止を何度か繰り返してコピーは一応完了する。

(7)BootCampを使いMacBookProでWindowsXPを立ち上げ,
 VintageComputerさんのサイトからダウンロードしたドライバで
  試して見るが,上記(1)から(3)までとまったく同じ状況が再現。

(8)さらにJMicronからWindows用の最新ドライバをダウンロードし,
 インストールして試して見たが,(4)から(5)までと
 全く同じ状況が再現。

(9)念のためDVD-ROMからMacOSX10.5を起動してみるが,
 HDT721010SLA360をeSATA経由でアクセスした瞬間に
 カーネルパニック。

(10)急遽用意したSil3132チップを使ったグリーンハウスのGH-EXC-ESA2で
  試すと,HDT721010SLA360も全く問題なく動作。

(11)さらに急遽用意したSATA-IDE変換基板を開始,FeatureToolを使って
  HDT721010SLA360を1.5Gbpsに設定し,グリーンハウスのカードに繋ぐが
  全く問題なし。

(12)さらにHDT721010SLA360をVintageComputerのカードに繋ぎ,
  JMB36xの最新ドライバを入れてフォーマットすると,以前起きていた
  タイムアウトは起きず,フォーマットは完了。ただしファイルの
  書き込みが一時停止するという(6)と同じ現象が発生。

(13)ただしGH-EXC-ESA2においては3Gbpsでも1.5Gbpsでも問題なく動作。


 ということで,

・USB2.0での動作はok -> HDDは壊れていない
・ケーブル直結でもだめ -> ケースの有無は無関係
・LeopardでもWinXPでも全く同様の挙動 -> OS依存ではない
・DVD-ROMからのブートでも発生 -> 個人的な使用環境に依存しない
・カードを別のものに変えると動く -> カード以外は問題なし
・ドライバを最新にすると動作が安定する -> ドライバは新しい方がいい

 という感じになりました。

 すでにグリーンハウスのカードを使って安定動作が出来ているので,これ以上追い込むこともないように思いますが,問題はVintageComputerのカードが初期不良なのかどうかです。私の見るところ限りなく初期不良の疑いが強いのですが,とにもかくにも先方に連絡をしないといけません。

 結果,確かめたいので返送せよ,とのこと。他ののカードで動いているのですから特別急ぐこともありません。仮に初期不良だったとして交換してもらえたら,1枚無駄になるように思うのですが,ブート可能なカードがあった方がよいと思うので,きちんと確かめてもらうことにします。

 ところで,動き始めたeSATAですが,かなり高速です。Macで測定したベンチマークですのであくまで参考程度です。

Drive Type Hitachi HDT721010SLA360
Disk Test
Sequential
Uncached Write 70.14 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 76.09 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 11.64 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 98.49 MB/sec [256K blocks]
Random
Uncached Write 1.88 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 51.72 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 0.66 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 30.56 MB/sec [256K blocks]

 最も高速な時に100MByte/sec出てますが,1.5GbpsのSATAの理論値150MByte/secがあればこそ,の値です。FireWire800でも,もちろんUSB2.0でもこの数字は出てこなかったと思います。

 実際,体感上の速度向上も大したもので,気分的には従来の2倍程度の速度のように感じます。これまで私はExpressCardもSATAも全く関係ない生活を送ってきましたが,デビューを果たせてとりあえず目標達成,というところです。

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ
  • ページ
  • 1

ユーティリティ

2009年04月

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

ユーザー

新着画像

新着エントリー

過去ログ

Feed