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2010年01月08日の記事は以下のとおりです。

買ったぞラムダッシュ

  • 2010/01/08 15:19
  • カテゴリー:散財

 正月に実家に戻った際,しばらくぶりに顔を合わせる弟と少し話をしました。実家までの途中で梅田のヨドバシに寄り道し,そこで髭剃り(とガンプラ)を買ってきたといいます。

 見るとそれは,昨今あちらこちらで目にするパナソニックのラムダッシュ。自動洗浄ではないタイプですが,基本仕様は最上位機のものと同等で,そのそり味は最高のはずと息巻いています。価格は2万円ちょっとという話です。

 なぜそれを?と尋ねると,彼はアトピーがひどくなり,医者から化粧品などの刺激物は厳禁,ヒゲも剃るな,と無理難題を突きつけられて困っていたそうです。しかしヒゲを剃らないわけにはいかず,肌に優しい髭剃りを探したところ,このラムダッシュに行き着いたというのです。

 私も彼もそうですが,ヒゲが濃いほうなので,深ぞりを求めてずっとブラウンのユーザーでした。しかしブラウンは肌への負担もそれなりにあり,私などは下手をすると血が出ることもあるほどです。切れ味と肌への負担は両立せず,どちらを重視するかで振動式と回転式を選ぶというのが,私の固定観念でした。

 ところがここ数年でパナソニックのラムダッシュが,その両立を果たしているという噂がチラホラと聞こえるようになります。髭剃りの世界はブラウンかフィリップスというヨーロッパ信仰が根強く,国産は電池で動く安物か,中途半端で無個性で,つまるところこだわりのない人が買う無難なもの,というイメージも私にはあります。

 そういえば昨年のタモリ倶楽部でも,フットボールアワーの岩尾さんがラムダッシュを絶賛していました(過去の最上位機種が木目調でセルシオみたいだったというのが笑えました)し,さすがに私もちょっと気になっていました。

 それにしても,あの醜悪なデザインはどうか。

 まるで蟻の頭のような大きなヘッドに,不気味な曲線で作られた細身のボディ,自動洗浄機の「いかにもパナソニック」といった何の変哲もないデザインとの不釣り合い加減。タモリ倶楽部での実演でも改めて分かったのですが,使っている様子があんなに滑稽に見えるとは。ついでにいうと,意味不明な「ラムダッシュ」というネーミングがこっぱずかしくて背中がむずむずします。

 一方で,私のブラウンの中級機種(BS7630)は購入から7年が経過し,電池も弱ってきていてそろそろ買い換えないといけないという切迫感がありました。それを見越して刃も2年近く交換していていないので,切れ味も最悪になっています。ここで機種選定に迷うくらいなら,もう1回だけ刃を交換しようと電気店に向かったのですが,弟のしたり顔と「いやー最高やな」という感想が,妙に気なり出しました。

 この際だし,買うか,ラムダッシュ。

 帰り道の家電量販店でふらふらと髭剃り器のコーナーを見ていると,弟が買った値段と同じくらいで売られています。私は以前のブラウンで憧れだった自動洗浄を買い,そこで期待以上の満足感を得た人なので,今回も自動洗浄モデルしか対象に入っていません。

 弟が言ったように,自動洗浄は通常モデルよりも6000円ほど高いのですが,毎日,しかも長く使うものだからこそ,自動洗浄は必須だと思っています。後で6000円足して自動洗浄に出来るわけでもないので,ここで迷う奴はチキンだと言い切ってしまいましょう。

 ということで,結局自動洗浄付きのES-LA72を購入。26800円でした。実はamazonで買うともう3000円も安いです。ヤ○ダ電機が安いなんてのは絶対ウソだと思います。

 まだ使い始めて数日ですが,こういうのは初期の印象がすべて。ファーストインプレッションを書いてみたいと思います。なお,そもそもオッサンの髭剃りの話ですので,綺麗なものではありません。ご了承ください。


・使い方

 これまで使っていたブラウンのものは3枚刃で前後対称でしたが,ラムダッシュは4枚刃で,前後は非対称です。ということは常に向きを意識して動かさないといけないので,これまでの調子で髭剃りを動かすわけにはいきません。これがなかなか難しく,これまでのようにスムーズに動かせません。

 この辺は慣れだと思うのですが,同じ振動式だと思って買い換えると,この違和感の大きさに驚かれると思います。

 印象としてはブラウンは線接触,ラムダッシュは面接触,これくらいの違いがあるように感じました。


・そり心地

 これはもう抜群です。噂に違わずと言いますか,2万円そこそこでここまで見事にそれるとは,日本人がこだわる民族だという事を再認識させてくれます。このそり味のためにヘッド部分に毎分14000回振動する小型リニアモーターとヒゲをつまみ出す振動モーターを2つも入れたわけですが,結果としてあの不細工なデザインです。設計者がそり味だけを追い求め,それ以外の要素に目もくれなくなっていく姿が目に浮かびます。この熱いこだわりっぷりこそ,日本人の仕事です。

 切れ味も爽快ですし,ヒゲの濃い部分にさしかかってもモーターの回転数が落ちない蹂躙っぷりも見事です。ヒゲの悲鳴が聞こえてきます。

 深ぞり性能も従来のブラウンのものとは比べものになりません。たぶんヒゲの伸び方からいって,2,3時間分は深く剃れているのではないでしょうか。


・肌への負担

 これこそ声を大にして言いたいところで,本当に肌への負担がありません。肌が全然痛くありませんし,ささくれだったりザラザラになったりもせず,本当にヒゲだけが切り取られたような感じになっています。

 これは2つの理由があるように思います。1つは切れ味がそもそもよいこと。もう1つはヘッドが大きく肌に触れる面積が大きいため,圧力が分散するということです。

 持ち方もあるのですが,気が付くとこれまでのように,ぐっと力を入れて押し当てていません。力を抜き,まるでなぞるように顔の表面を滑らせていくことが,とても自然に出来るようになっています。

 良く剃れるから余計な力を入れないし,しかも面で受けるから本当に肌に負担が小さくて済みます。また,深ぞりが出来るということから何度も何度も同じ場所を剃ることもなく,そういう点でも肌が傷まないようです。

 あと,内刃の往復速度が圧倒的に速く,ヘッドを動かす速度が高速でも十分深ぞりが出来ます。ブラウンの場合,あまり早いとそり残すのでゆっくり動かすのですが,結果として強く押しつけることにもなり,肌への負担が大きいのでしょう。

 それと,これまでずっと電気カミソリ用のプレシェーブローションを使ってきたのですが,これはやっぱりそり残しが減るからで,ラムダッシュに切り替える際,後述する洗浄液が汚染されることを避けるため,使わないようにしました。しかしそれでも全然剃れるのです。ローションを使わないで済むため,ますます肌が荒れなくなったということもあると思うのですが,こういう効果も期待できることを付け加えておきます。


・自動洗浄

 ラムダッシュというとその髭剃り性能に注目が集まりますが,私はあえて自動洗浄について考察したいと思います。

 結論から言うと,これはブラウンの方がよいです。ブラウンでは潤滑剤入りのアルコールで洗浄しますから,脂質も汚れも綺麗に落ち,殺菌能力も高く,嫌な匂いとは全く無縁です。また,洗浄後に乾くまでの時間も短く,洗浄中はアルコールのほのかな匂いが心地よいです。

 それに,カートリッジの交換ですべての液体とこれを蓄える機構が新品に交換され,しかも液体が通る途中の経路もアルコールという揮発性の液体が通るため乾きが早く,非常に清潔です。

 この点はなかなか重要だと思っていて,そもそもアルコールですから腐敗することもカビが発生することもないでしょうが,定期的にタンクも交換される仕組みというのは,タンク内部の衛生状態を気にしなくても良いという大きなメリットがあります。

 一方のラムダッシュですが,本来をウォッシャブルにした上で,水道水に専用の洗浄剤を溶かす形で洗浄液を作り,これを循環させてカートリッジ内部にあるフィルターでヒゲくずを集める仕組みです。いうなれば,洗浄能力は本体の「水洗いOK」によって成し遂げられており,自動洗浄機は洗剤を溶かして循環させ,ゴミを集める仕組みに過ぎないといっていいでしょう。ブラウンでは本体は水洗いできませんから,自動洗浄機によって文字通り洗浄されるという点で,設計思想からして異なります。

 メーカーの話では,アルコールでなくても同等の洗浄能力,殺菌能力があるということで,引火やこぼした場合の始末の悪さというデメリットの大きなアルコールを使わず,あえて安全な水を使う方式を選んだというのです。

 ただし,ブラウンがユーザーにほとんど気を遣わせずとも高い洗浄能力を実現しているのに対し,ラムダッシュは他の液体や薬剤,例えばシェービングローションとか他の洗浄剤,水気などが洗浄液に混ざると洗浄力が落ちたり雑菌が繁殖するため,それらをよく落としてから自動洗浄しなければなりません。

 さらに,そういう面倒な洗浄液を使っているにもかかわらず,タンクは洗浄機に存在していて,交換するわけではありません。カートリッジのフィルタが限界までヒゲくずをため込んだら,カートリッジの交換と一緒に,タンクから洗浄液を捨てる必要があります。そして,そのタンクは言うまでもなく再利用され,綺麗な水道水に入れ替えて洗浄機にセットされることになります。

 タンクは小さな口が開いているだけで,内部を洗浄できません。水に洗剤が溶けた洗浄液が1ヶ月もそこにとどまり,しかも不潔なゴミが溶け込んでいるわけですから,いずれ汚れて不衛生になることは避けられないでしょう。

 水がベースですので,乾くのにも3時間近くかかりますし,洗浄液が通る経路については,例えば冬場などはずっと濡れたままになることでしょう。私は,これはどう考えても気持ち悪いと思います。

 現時点では別に問題はありませんが,それでもブラウンの場合はさわやかな香りがしており,鼻の下を剃るときなど心地よいものですが,ラムダッシュはさわやかな香りもしません。大したことではないように思えるのですが,こうしたちょっとした心遣いというのが,ラムダッシュにはないように思います。

 まあそこは,自動洗浄を最初に実用化し,それをセールスポイントとして君臨するブラウンと,あくまでそり味に力点が置かれ,自動洗浄はどちらかというと営業面からの機能というラムダッシュとの,決定的な差だと思います。

 なお,私は実家にブラウンの水洗いOKの下位機種を常備しており,帰省の度にそれを使うのですが,ハンドソープでいくらしっかり洗っても,どうしても出てしまう洗い残しが原因で,あのいやな匂いを消すことが出来ません。

 これが自動洗浄になると全く臭わないのですから,やはり効果は絶大です。ラムダッシュでは水洗いOKの本体を自動洗浄するのですから,洗い残しなど出ないくらいしっかり洗浄してくれるのだろうし,殺菌も行うので匂いは出ないでしょうが,果たしてその洗浄液とタンクなどの機構がどれくらい衛生的に保たれるのか,ちょっと心配です。

 これはもうしばらく使ってみないとわかりませんね。

 ただ,いい面もあります。カートリッジが液体を含まないので,小さく軽いです。ブラウンのカートリッジは大きく重いので,買うのがはっきり言って面倒です。タンクごと廃棄しないので発生するゴミも(体積は)少ないです。


・充電

 ブラウンのものがニッケル水素電池であるのに対し,ラムダッシュはリチウムイオン電池です。電池の性能が圧倒的に良いことが,あのそり味に少なからぬ役割を果たしていると思いますが,充電も1時間で完了という素早さに加え,自己放電が少なく,メモリ効果もない上,小さく軽いというメリットの多い電池が採用されたことは大変意味があります。


・消耗品とコスト

 これまで使っていたブラウンの交換刃は内刃と外刃のセットで定価5775円です。1年半ごとの交換が推奨されています。一方のラムダッシュは4枚刃であることもあってか,内刃と外刃のセットで定価で7665円と高価です。しかも外刃は1年,内刃は2年が寿命です。

 もっとも,ブラウンだって最新機種のものはもっと高価ですから単純比較は出来ませんが,外刃は1年ごとの交換,内刃は2年ごとの交換が必要とあり,どちらの場合でも内刃と外刃の寿命を完全に使い切ることになる6年間でかかった交換費用は,ブラウンが5575円を3回で16725円,一方のラムダッシュでは内刃と外刃を2回,外刃だけを3回買うことになるので31395円と,倍近くかかります。いやー,これはかなりでかい差です。

 もし,ラムダッシュも18ヶ月ごとに内刃と外刃の両方を交換するとすれば,22995円となり,1.4倍程度まで小さくできます。外刃を毎年交換するというのは,なかなか負担が大きいことがわかります。

 参考までにamazonの実売価格で,どちらも18ヶ月ごとの交換を行った場合,6年後にかかった交換費用を計算すると,ブラウンが4158円の3回で12474円,ラムダッシュが5742円の3回で17226円で,1.38倍となります。

 また,ブラウンの現行機種で考えると,内刃と外刃のセットのamazonにおける実売価格が5663円ですから16989円となり,ほとんどかわりません。

 他方,自動洗浄用のカートリッジですが,どちらも約30日ごとに交換が必要ということで,3個入りの価格がブラウンの場合で実売価格は約2000円,ラムダッシュでは1800円程度ですので,これはそんなに変わりません。

 といいつつ,年間で7200円,6年では43000円もかかりますから,ばかにならないものですね。


・まとめ

 なによりそり味は最高,肌への負担は極めて小さく,いいことずくめのラムダッシュですが,ランニングコストは改めて計算すると結構大きいことに気が付かされます。それが抜群のそり味と引き替えになっているということでしょうが,購入前には本体丸ごとの買い換え周期も考える必要があったかも知れません。

 髭剃り器は本体を新しくすると,消耗品も高価になります。古い機種で満足であるなら,古い機種でも刃の入手は難しくありませんので,その時の価格で販売が続いている刃を交換して使い続けるのも,お得だったりします。

 そういう点で言うと,新しい髭剃り器への買い換えを安易におすすめできませんが,より深く剃る,より肌に優しい,という基本性能の向上の大部分を刃が担っていることを考えた上で,今より良いものを求めるならコスト負担を覚悟して買い換えると,納得のいく結果が得られるように思います。

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