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2012年04月04日の記事は以下のとおりです。

Lightroom4こそデジタル暗室かもしれない

  • 2012/04/04 13:24
  • カテゴリー:散財

 AdobeのLightroom4を買いました。

 D2Hを中心に使っていた頃,現像ソフトはNikonCapture4からCaptureNX,そしてCaptureNX2と順当にバージョンアップしてきたのですが,K10DやDP1sが増え,PentaxQまでRAWで扱うようになり,機種を問わず同じワークフローで処理できる現像ソフトが必要になってきました。

 また,メーカーごとに異なる純正の現像ソフトは,操作方法や考え方の違いもありますが,画像の傾向がバラバラで,特に発色の違いが気になります。光学的,あるいはセンサの特徴を楽しむのはありとしても,現像ソフトのポリシーは楽しめません。それはあまりに強力で,極端な話,レンズやセンサの違いなど吹き飛ばしてしまうほどの影響力を持っているからです。

 そうすると,マルチプラットフォームの現像ソフトを使うことになりますが,安いものでもなく,現像しかできないソフトを一から覚えるのも気が進まず,手持ちで使い慣れたPhotoshopCS5のRAWプラグインを使ってしのいでいました。

 最新のRAWプラグインは現像パラメータをかなり細かく設定出来るので重宝していますが,所詮はプラグインで,一度現像してしまうと,修正はまたRAWプラグインに戻らねばなりません。Photoshopとの行き来が双方向ではないのが窮屈で仕方がありません。

 決定的になったのは,そのRAWプラグインが落ちまくるということです。しかも落ちてしまうとRAWファイルを壊してしまいます。どうやらRAWプラグインが確保するキャッシュに問題があるらしく,キャッシュを手動でクリアするとかなり落ちなくなりますが,それでも完璧ではありません。そもそもキャッシュをクリアしてしまうとレスポンスも悪くなるので,どうもよろしくありません。

 結局の所,現像してRAWプラグインからPhotoshopに画像を渡してしまうと,そこから先は印刷をするだけがほとんどです。そう考えると,見栄を張らずに現像ソフトを使った方が楽になるんじゃないかと,思ったわけです。

 現実問題として,選択肢に入ってくるのは,CaptureOne,Lightroom,そしてApertureの3つくらいでしょう。CaptureOneはプロ御用達ですが,安価なExpressだとレンズの収差補正ができません。これはPentaxQでは致命的です。

 そこで,結局大手メーカー製のLightroomとApertureの二択となりました。LightroomはPhotoshopの,ApatureはiPhotoのサブセットという感じで見ていたのですが,これは限りなく誤りに近い認識だと知りました。すでに独自の進化を遂げています。

 RAWの現像を行うエンジンは,LightroomではPhotoshopのRAWプラグインが,ApertureではMacOSXのRAW現像エンジンが,それぞれコアになっています。その印象からいうと,どうもApertureは私の好みにではありません。

 それに私はこれまでPhotoshopに慣れていますし,ApatureがMac専用であることもちょっと気になっています。AppleがApatureのRAWエンジンをどこに作らせているかは知りませんが,そりゃAbobeに一日の長ありでしょう。

 で,検討をしたころの値段がそれぞれ結構していたので,まあそのうちということでペンディングになっていました。

 そこへ,先日のLightroom4の発売のニュースです。β版の頃から評判は聞いていましたが,白く飛んだところや,黒くつぶれたところからモリモリ画像を浮かび上がらせる力に評価が集まっています。

 またノイズ低減には以前から定評がありますが,そのノイズ低減やホワイトバランスの影響範囲でさえも,部分的に選択することが可能になりました。ウソ写真と言われればそれまでですが,むしろ撮影者が共有したい記憶を,機材の制約から開放するという意味合いで使うのが,正しい道であるように思います。

 PhotoshopのRAWプラグインでは,補助光効果というスライダで名案を調整出来たのですが,これをもっと積極的に行えるLightroom4は,今まさに私が使いたいソフトと言えるものがあります。

 カメラのせいにするつもりはありませんが,どうも面倒くさがりな私は,写真の命たるライティングに力が入りません。D2Hを使う人がこれでは駄目だと分かっていますが,ストロボをたくのも,レフ板をかざすのも,やっぱり面倒なのです。

 そしてそのLightroom4が,随分値下げされていることを知ります。もともと3万円ほどしたソフトと思ったのですが,通常版で17000円ほど,アップグレードだと1万円です。

 しかも,乗り換え版という,他社ソフトを持っている人向けのパッケージが10800円と,もう何が何だか分からない値下げっぷりです。この乗り換え版,一応使っている他社ソフトのシリアル番号をadobeに登録する必要がありますが,別に他社ソフトが使えなくなるわけではないし,他社製品ならなんでもいいので,古いソフトでも構わないそうです。ぶっちゃけた話をすると,別に他社ソフトのシリアルを登録しなくても使えます・・・

 一説によると,ApertureがAppStoreで販売されるようになってから,9000円になった(現在は6900円)ことに対抗したものだと言われていますが,LightroomはWindowsでも動くわけですから,結局この対抗措置はWindowsのユーザーにとって単なる棚ぼたに過ぎなかったのではないかと思います。

 私の場合,CaptureNXの乗り換えという事で,乗り換え版を買うことにしました。値下げ競争は実売価格の低下も招いている様な感じで,最安値はamazonで,なんでもいいから本を買うと1000円引きになるというキャンペーンを使って,随分安く買うことが出来ました。amazonが身銭を切ったわけではないでしょうから,我々が納めている「アドビ税」を原資にしているのかと思うと,複雑な気持ちです。

 さて,Lightroom4に期待する機能は3つ。1つは現像処理の効率化と複数機種間の画像傾向の統一,1つは失敗した写真の復活,最後に印刷センターとしての機能です。

 このうち,先に印刷センターの機能について書きますが,よく言われるようにLightroomの印刷機能は評判が悪く,色が転んでしまうのです。印刷だけはわざわざPhotoshopを使うという人がいるくらいです。

 実際使って見ると,確かに緑に転びます。ですが,私の場合それほど厳密にあわせ込んでいるわけではないし,そもそもプリンタのICCプロファイルを作って色の管理していない私が,色の違いにわめき散らすのは分不相応です。

 むしろ,Photoshopよりも面白い機能があります。

 まず,プリンタドライバに渡すデータを細かく設定出来ることです。私のPM-G850という古くて安いプリンタで意味があるかどうかは別にして,16bitでデータを渡せたり,プリンタ解像度を設定出来たりします。実際には初期設定の240ppiでなにも問題がない(PM-G850は1インチあたり1440本のノズルを持ちますが,ノズル1本あたり1色で,6色インクですので,全ての色を表現するには6つのノズルが必要です。ゆえに1440/6で240ppiが正解です)のですが,使うプリンタによっては最適な設定が可能なわけで,これは安心な機能でしょう。

 また,光沢紙を使うかどうかや,印刷時のシャープネスや明るさが調整出来たりします。この明るさの調整は私にとっては大変助かる機能で,私の環境だとどうしても暗めに印刷されてしまうため,かつては明るめの画像を作っていました。おかげで破綻する画像が出てきたり,階調が減ってしまうものも出てきてしまうため,あまり使いたくなかったのです。

 現像の機能そのものは,評判通りです。暗い部分から画像が出てきます。実際にはノイズまみれで使い物にならない場合も多いのですが,ノイズリダクションとの併用でかなり救えます。D2Hがアップグレードしたかのような感じです。

 出来上がった画像もなかなか自然な感じで,思い通りに調整ができます。1つのスライダを動かすと,内部で多くのパラメータが同時に動くのだと思いますが,それらをすべて手動で行うのはもう無理だと思いますし,ゴールに素早く到達出来ることは,ストレスを軽減するという意味で私は好ましいと思います。

 ただし,これは見方を変えるとLightroomを使って調整すれば誰がやっても似たような結果になるという事に繋がりますから,初心者向けと言われることは納得ですね。でも,初心者向けだろうがなんだろうが,結果がじぶんの「見て欲しい画像」になってくれるなら,簡単な方がいいです。

 レンズの収差補正も問題なしです。レンズプロファイルによる補正がメインになりますが,色収差の補正,周辺光量の調整も大丈夫です。私はPentaxQ以外では,これらを積極的に使うことはしませんが,今後これを当て込んだカメラやレンズが増えてくるような気がします。

 速度も決して軽いわけではないのですが,重いわけでもありません。比較的サクサクとプレビューし,現像して行くことができます。機種が違っても同じ手順ですから,そこも気が楽です。

 また,大量の画像をまとめて編集する能力がありますので,Photoshopのように大量の画像を一度に処理しても使い心地が変わらないのも素晴らしいです。

 ただ,細かいところで操作方法やショートカットがPhotoshopと違っていています。画像の拡大縮小はコマンドキーと+,-であって欲しかったですが,Zキーでした。しかも全体と1:1の切り替えだけです。

 また,ホワイトバランスのグレーポイント設定は,Wキーにアサインされていますが,設定後にホワイトバランス設定のモードが解除されるので,思ったような結果にならなかった場合に,いちいちWキーを押さねばなりません。慣れるしかないでしょうね。

 ということで,現像と印刷に絞って2,3日使って見ましたが,とりあえずPhotoshopからRAW現像を切り替えていこうと思います。本来,Lightroomで過去の写真も全て管理するべきですし,Lightroomの目玉機能1つとして,この管理機能があるわけですから,もったいないと思います。

 しかし,私はファイルはOSの標準機能で管理することを徹底する人ですから,個別のアプリで管理することを好みません。必ずしもMacOSのファイル管理が楽ちんとはいえないのですが,Spotlightもアイコンプレビューも,あるいはQuicklookも良く出来ていると思います。


 デジタル一眼レフを持っている人はもちろんですが,RAWで記録出来るカメラを持っている人は,一度は現像ソフトを使ってみると面白いと思うのです。メーカー純正の付属品の現像ソフトは,なにかと制約も多く,あまり便利とも思えませんし,面白い事が出来るとも思えません。

 写真は,紙に焼き付けてようやく完成です。紙焼き付けることが写真の醍醐味とすれば,現像ソフトは,これを高次元で楽しむ道具と言えるでしょう。

 さてさて,Lightroomを手に入れたからには,もう他のデジカメが増えても心配ありません。D800?K-01?OM-D?どんとこい,ってところですね。

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