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2012年10月25日の記事は以下のとおりです。

Kindleが日本にやってくる

 来るぞ来るぞといわれても,ちっとも来なかったKindleの日本上陸が,とうとう昨日発表されました。

 e-Inkを搭載するKindlePaperWhiteが3Gありとなしで2バージョン,タブレットであるKindleFireが2機種の,計4機種が導入されます。これに先だって,本日からKidleStoreがオープンし,電子書籍を購入することが出来るようになりました。

 端末がまだなのに?と思った方,違うんですよ,Kindleというのはいわばサービスを含む全体の名前です。Kindleストアで購入した電子書籍を読む事は,PCやMac,android版のリーダーアプリがあれば可能です。

 端末が手に入った暁には,先に購入したコンテンツを端末で読む事が出来るようになります。

 おおむね,端末の発売日に対してコンテンツ側の準備というのは遅れる物ですので,Kindleが先にコンテンツの販売を行い,端末は後からと言うのは,ちょっと珍しいなあと個人的には思っています。普通に考えれば,最大の難題と言われたコンテンツ配信に対する出版社の抵抗は,すでにもう過去の話になっているという,その証になるのではないでしょうか。

 不可解なのは端末が早い物でも1ヶ月ほど遅れてリリースされることです。

 Paperwhiteの国内発売は11月19日ということです。しかし,海外ではすでにリリースされていますし,海外版でも日本語のサポートはあるという話ですから,今回の日本導入に際して大変な作業があったとは考えにくく,サービスインにハードウェアが間に合わないというのは,なんとも解せない話です。

 邪推すれば,Paperwhiteは海外でもよく売れていて,品薄になっています。生産能力から考えた場合に,日本向けの台数を確保するのに,これだけの時間がかかったと考えるのが自然かも知れません。

 Paperwhiteの一番安いWiFiモデルは8000円台,3G搭載でも13000円弱です。通信費用や契約が必要ないというKindle最大の利点は日本版でもきちんと継承されましたから,やっぱamazonは黒船だなあと感心します。

 KindleFireも安いですね。先日googleがNEXUS7を19800円で発売して話題になりましたが,これが霞んで見える価格です。アメリカでの販売価格を為替レートで換算してもさらに安い価格ですので,このあたりもamazonの本気を感じます。

 そういえば,ヨドバシ.comがNEXUS7の取り扱いを中止したときに,ちょっとした憶測が流布しましたが,今にして思えばiPadminiとKindleFireに対する防御策だったのかと思います。とはいえ,NEXUS7は純粋なandroidタブレットですから,iPadともKindleFireとも比べようのない製品なわけで,直接関係ないと思うのですが・・・

 さて,私はKindleDXと3rdGenのKindle(以下Kindle3)をamazon.comから買ってほぼ毎日使っています。稼働率から言えば,KindleDXが圧倒的です。これは,画面サイズとピクセル数の関係から,文字の潰れが文芸書くらいまでならほとんど気にならないからです。

 Kindle3は文庫本を読むならなんとか我慢して読めるかどうか,というレベルだと思います。でも,文庫ならわざわざKindleで読む必要はなくて,紙のままカバンに突っ込んでいけば解決です。

 自炊をする私にとって,持ち歩くのが億劫になる分厚い本,あるいはハードカバーの文芸書を,小さく軽く持ち歩くことは最も期待する点であり,こうしたサイズの大きな本を,文字の潰れを気にせず気分よく読むためには,KindleDXでないと駄目だということがわかりました。

 ちょっと計算して見ましょう。

 文庫本をA6サイズ(105x148mm),文芸書をB6サイズ(128x182mm)としましょう。文字の潰れを,実際の紙の決まった範囲を何ピクセルで構成できるかという数字で表現出来ると考えます。

 9.7インチのKindleDXのピクセル数は832x1280ピクセルです。この画面にB6を表示してみると,紙の上で1cmの直線は約70ピクセルで表現され,画面上では約1.13cmに拡大されます。紙の上の1cmを70ピクセルで構成した場合を見慣れたdpiで換算すると,177.8dpiです。

 一方,6インチのKindle3のピクセル数は600x800ピクセルです。この画面にA6を表示してみると,1cmの直線は約54ピクセルで表現され,0.82cmに縮小されます。そして同様に見慣れたdpiで書けば,137dpiと換算されます。

 それでは,このKindle3でB6を表示するとどうなるか,1cmあたり約44ピクセルしか使われず,約0.7cmに縮小されてしまいます。かなり小さくなりますね。そしてdpiで書くと111.8dpiです。

 この結果から,文字の潰れがないようにするには,紙の上の1cmを最低54ピクセルで表現せねばならないことがわかります。Kindle3で文芸書を読むのは,かなり辛いことが数字からもなんとなく分かって頂けると思います。

 しかし,KindlePaperwhiteは,この根本問題を解決してくれそうです。パネルの解像度が,6インチモデルとしては唯一,768x1024ピクセルというXGAなのです。より白い色になったとか,フロントライトが付いたとか,そういうことも大事な進化ですが,解像度にも手が入ったことは,amazonもe-inkも,決して600x800ピクセルで満足していたわけではないことを示すもので,私はほっとした次第です。

 早速同じような計算で比較してみましょう。KindlePaperwhiteは6インチで768x1024ピクセルです。ここにA6を表示してみると,1cmの直線は約69ピクセルで表現され,0.82cmに縮小されます。見慣れたdpiで書くと175dpiとなります。

 続けてKindlePaperwhiteでB6を表示した場合です。1cmの直線は約56ピクセルで表現され,約0.7cmに縮小されますね。dpiで書けば142dpiです。

 なんだかよく分からない計算をやっているようになってしまいましたが,結果を見れば,商事が縮小されてしまうことを割り引けば,かなりKindleDXに近い品質の表示になってくれそうな期待があります。

 私は,日本導入の前にまたamazon.comから買おうかと思っていたのですが,日本導入が近いという噂も聞いていたので,ちょっと辛抱することにしたのです。

 聞けば,amazon.comのアカウントと統合されるので,amazon.comで買ったコンテンツも読めるようになるそうですが,アカウントを統合した後はamazon.co.jpからしか買えなくとのことです。

 これが即座に問題になることはないと思いますが,それもWiFiでの話です。3Gではamazon.comで買った海外版を国内で使うことは一応出来ない事になっていますから,3Gを使いたい人は日本版を買うしかありません。

 私は3Gで使いたいと,早速3G版を予約しました。amazonによると,日本語のフォントにもこだわったということですので,より白く,より高解像度になったKindlePaperwhiteが届くのが,とても楽しみです。

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