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2013年04月03日の記事は以下のとおりです。

LEDシーリングライト考察

 昨日,LEDシーリングライトを買った話をしました。良い点も悪い点もわかって,LED照明を手放しに褒められない状況も見えてきました。

 特に消費電力については,LEDが有利という先入観に疑問はなく,よく調べもせずにLEDシーリングライトの問題点は価格だけだと思っていたわけです。価格が下がれば,自動的に蛍光灯は死滅するだろうと思っていました。

 しかし,それは本当なのか?と,昨日の艦長日誌を書いていて,気になりました。

 それで調べてみたのですが,ツインパルック蛍光灯(正確にはツインパルックプレミア蛍光管)の発光効率は,なんと100lm/Wを越えているんですね。今回のLEDシーリングは77.8lm/Wですので,実は蛍光灯の方が2割以上有利です。

 えーー,まじすか。

 なら,同じ明るさなら蛍光灯の方が消費電力を下げられることになりますよね。LEDのメリットって調色機能だけになるじゃないですか。

 ランプの寿命は16000時間です。LEDの40000時間に比べれば短いですが,LEDはランプの交換が出来ませんから,10年を機器そのものの寿命と考えると,1回か2回か交換するだけです。1つ2000円ほどですから,大したことはありません。

 えーー,まじすか。
 
 以前は,LEDの発光効率がもっと悪くて,かつ高価だったので,シーリングライトについてはLEDにしない方が良いといわれていたのですが,値段も下がってきたのでメリットが出てきたと言われています。だからこそ売れているのだと思うのですが,調べてみるとこういう結果になるんですね。

 うーん。

 調色機能は積極的に使えると面白いですが,現実的には昼白色と電球色のブレンドをして自然に見える色を作るものですから,良く出来た蛍光管を使えば必要のない機能ともいえますよね。

 そう考えると,消費電力,光の均質性から考えてLEDにメリットはないですよ。演色性もほとんど同じでRa84から85くらいですし,ランプ交換も1回か2回ですし・・・

 しかも,蛍光灯の究極最終形態である,スパイラルパルックになると,さらに発光効率が上がり,93Wタイプなら120lm/Wを越えます。寿命は20000時間にも達し,10年間で交換不要とされています。

 さらに,ツインパルックと同じ明るさを得るなら小さく作る事ができます。ツインパルックの100Wタイプは直径400mm,一方のスパイラルパルックは317mmです。

 スパイラルパルックは蚊取り線香のように渦巻きになっているものですから,ほぼ面発光です。昨今,有機ELが面発光の光源として注目されていますが,実はすでに実用化されていることになります。

 いや-,これはすごいわ。

 スパイラルパルックとLEDを比べてみると,発光効率はスパイラルパルックの方が4割近くも有利,面光源で理想的な照明に近く,寿命も20000時間とほぼメンテフリーと,LEDのメリットはほとんどふっとびます。

 いや,むしろ蛍光灯がすごいところまで進化していたということを意識してなかったということです。むむー。蛍光灯技術者の意地を感じます。

 ただし,一般に売られている丸いタイプの蛍光管の発光効率は50lm/Wから60lm/W程度です。しかも高周波インバータではないでしょうから,全体の消費電力もあんまり下がらないでしょう。この場合すでにLEDが逆転していますので,蛍光灯を選ぶ理由はありません。

 また,LED照明の発光効率は,駆動回路やセードによる低下分を含めた,機器全体としての発光効率です。一方,私が今回調べた蛍光灯の発光効率は,ランプのみの数字を使って計算しています。

 それに,LEDとは違って蛍光灯は天井側も光ります。ランプ単体の発光効率の計算では,この部分の光束も計算に入れていますが,照明器具に入れればここは反射で下側に向けねばなりません。しかし100%反射することはありません。

 これらを勘案すると,最終的には2,3割程度割り引く必要があると思います。

 とまあ,ここまで考えると,ツインパルックを使ったシーリングライトの実質的な発光効率は80lm/Wくらい,一方のLEDシーリングもこのくらいですので,あまり変わらないということになるでしょうか。

 次に考えないといけないのは,LED照明の発光効率には,もっと高いものがあるということです。今回私が取り上げたものは80lm/W程度でしたが,世の中には100lm/W程度の物もあるし,実に120lm/Wを越える物もあるにはあります。

 ですから,一概に蛍光灯の方が優秀というわけにもいかないです。

 加えて,その究極最終形態たるスパイラルパルック搭載機器が軒並み生産終了になっており,現在パナソニックのWEBから商品を見つけることが出来なくなっています。

 お店に在庫はあるようですが,ツインパルックの機器には特設ページがあるくらいですので,スパイラルパルックはちょっと遅すぎたのかも知れません。20000時間も交換しなくて良いんですから,交換用ランプもそんなに売れてないと思いますし,店頭から姿を消す日はそう遠くないように思います。


 ということで,結論。

・最新の蛍光管の発光効率はLEDをしのぐ。
・ただし発光効率の比較は条件が違うのでよく考えること。実はあまり変わらない。
・蛍光灯はもともと面で発光するデバイス。影も柔らかく,自然に光る。
・蛍光灯は三波長型。特に昼光色の色がすばらしい。
・寿命はLEDの勝ち。でも蛍光灯だって10年でも1回か2回程度の交換ですむ。


 LEDはまだまだ進化途中です。ですが今後数年で,進化の止まった蛍光灯をしのぐことは確実です。現段階でようやく両者は列んだといえるでしょう。でも来年にはLEDは完全に蛍光灯を駆逐するんじゃないかと思います。

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