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2013年04月19日の記事は以下のとおりです。

ようやく現れたGR1の正統後継者

  • 2013/04/19 10:30
  • カテゴリー:散財

 リコーのGR1といえば,1眼レフを凌駕するレンズ性能と,マグネシウム合金を使って小さく,軽い銀塩カメラの名機です。スナップシューター御用達で,そのコンセプトは7年前に登場したGR Digitalシリーズに受け継がれています。

 かくいう私も,GR1の初代モデルを新品で買った人です。後に嫁さんとなる人がドイツへの出張をひかえており,ここに持って行くカメラとして思い切って買いました。

 当時の私はF3の中古を買い,それまで使っていたAsahiPentaxSPのようなレンズもない,オプションもない,自動化も複雑な操作も全然ないという,極めて「閉じた」カメラに慣れた体を,楽しみながらF3に合わせていた時期で,毎週のように新宿のカメラ屋めぐりをしていました。

 今はなき西新宿のカメラのドイで買ったGR1は,私自身の海外出張にも持って行きましたし,一眼レフを持ち込めないような場所で重宝したものです。それに,ポジフィルムを使ってみようと思わせるだけの,画質に対する信頼感がありました。

 GR1が私にとって完璧と思う理由はいくつかありますが,良く写るコンパクトカメラであることはもちろんのこと,絞り優先AEがあり,被写界深度の調整が撮影者の意志で出来る事が一番大きく,バックフォーカスの制約がないコンパクトカメラだからこそ出来た高性能な28mmレンズを自由自在に使いこなせる事が購入動機でもありました。

 パトローネの厚みギリギリまで薄くなった本体,マグネシウム合金による軽量化など,特筆すべき点はいくらでもありますが,やはりこのレンズをこの価格で使えることが大きいと思います。

 ただ,GR1のレンズは,そんなに解像度重視ではない印象があります。周辺光量も結構落ちますし,絞りを開けてボケを積極的に生かそうというレンズでもありません。カメラ全体としてみた場合も,AFの性能は今ひとつですし,レスポンスも良くないです。ですから,撮影していて楽しいカメラかと問われれば,そういうことはないと思っています。

 ですから,GRというコンセプトを継承してGR Digitalが登場した時も,いわゆるコンパクトデジカメがベースになっている以上,過度な期待は出来ないだろうとそんな風に考えて,それほど興味を持たずに来ました。

 そもそも私がGR1を買ったのは,F3を持ち込めない場合でも,制約の中で最高の写真を撮ろうと考えたからです。むろん,写真は被写体や撮影者の技量が支配的なわけですが,それはそれとして,ハードウェアの性能が被写体を殺してしまうような事があったら,とても残念でしょう。

 GR Digitalは,誤解を恐れずに言うと,GRの名前を借りた,ただの高価なコンデジです。なにより,センサーのサイズが一眼レフと違いすぎます。

 GR1は35mmフィルムを使って,あの画質とあのサイズを実現していました。GR Digialは画質の良さは認めますが,センササイズによって制約されるものは,どうしたって越える事が出来ません。

 ですから,せめてAPS-C,出来ればフルサイズのGR Digitalが出てくれば,それこそ真のGR1の後継といえるのではないかと,私はずっと待っていたのです。

 そして,ようやくGR1のデジタル版が登場してくれました。その名もGR。

 いやー,これはいいです。

 まず,APS-Cサイズのセンサは約1600万画素でローパスレスです。いろいろ憶測は飛んでいますが,K-01やK-30と同じセンサというのがもっともらしい噂です。

 レンズは35mm換算で28mm,F2.8というGR伝統の画角と明るさです。GR Lensと名乗るだけあり,その描写力は決して我々を裏切らないでしょう。MTF曲線も今どきのレンズらしく解像度重視で,最短距離が10cmと言うのも素晴らしいです。28mm相当でこれだけ寄れると,ぐっと表現の幅が広がります。

 9枚絞りにNDフィルターまで装備,シャッター速度は最高で1/4000秒,絞り開放から1/2000秒までいけるというのも,このレンズを骨までしゃぶって下さいと言わんばかりです。

 大きさは初代GR1と同じ。GR1が銀塩だったことと操作系が極めてシンプルだったことを考えると,APS-Cとはいえ,このサイズに収まっていることは驚異的です。

 すでにこれだけでGRが欲しくなるわけですが,起動やAFが高速だったり,AF-Cモードを搭載し4コマ/秒の連写が出来る事など,その高速性の高さはスナップシューターを意識しているようです。またペンタックスの伝統であるTAVモードを装備していることも,ペンタックスを買収したことのメリットでしょう。

 ISO感度も25600まで設定可能ということで,冷静に考えると,スナップで人の視力を越えた写真が撮れるというのは,凄いことです。

 これで値段は実売9万円です。GR1が9万円だったことを考えると,決して高くはないと思います。

 ということで,非常に魅力的なGR。横に長い独特の形状のシャッターボタンを見ると,ようやくGR1を世代交代させることが出来るといううれしさのあまり,予約をしてしまいました。どうせ買うなら早い方が得だし,最近のデジカメは時間が経過したからと言って必ずしも値段が大きく下がるわけではないからです。

 話がちょっと逸れますが,D800も私は昨年6月に268200円で買いました。あれから10ヶ月経過しましたが,今の値段は228000円程度です。4万円ほどの値下がりは結構大きいなものではありますが,この10ヶ月で撮った写真を考えると,買って良かったと思っています。

 GRは,予約者に対してレンズの周りに取り付ける赤いリングをプレゼントしています。私は予約で買いました,熱烈なファンですよ,と言うラベルを配っているわけですが,案外この赤が似合わないので,正直どうかなと思います。

 楽しみなのは先着5000名のバッグのプレゼントです。この手の販促品はチャチか,あるいは小さすぎるか大きすぎるかで実用性は低かったりするのですが,今回のバッグはなかなか良さそうです。ちょうど今使っているカバンが古くなってきているので,これに置き換えようかと思っています。

 広角は寄れる28mmが一番で,被写体との距離で撮影者の意志をこれほど写真に出来る画角はないと思っていますが,GR1こそそのための道具でした。あれから17年を経て,ようやくGR1はデジタル化を果たしたわけで,今からとても楽しみです。


 

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