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2015年11月06日の記事は以下のとおりです。

BlackBerryQ10を導入

  • 2015/11/06 15:52
  • カテゴリー:散財

 かつてRIMと呼ばれた名門Blackberryですが,こと日本ではマイナー機種としてほとんど顧みられることはありませんでした。

 まるでCYBIKO(知ってる人はいないんじゃないかなあ・・・)じゃないかと声を上げてしまう小さなキーボード,正方形のLCDに,パチンコ玉のようなトラックボールという個性的な出で立ちから,ぱっと見るとそっち方面のガジェット好きに向けた,マニア向け製品のように見えて,その実体はカリカリのビジネスツールというアンバランスさが,ますます謎めいています。

 真面目な話をすると,企業内で使われているイントラネットをそのまま外に持ち出すにはどうすればいいのかという問題を,システム全体で解決したのがこのBlackberryです。

 メール1つとってみても,会社の中にあるメールサーバーに,外からアクセスすることはセキュリティ上許されません。かといって,外からアクセス可能なメールサーバーに会社のメールを転送するなどもってのほかです。

 なら,専用の端末だけがアクセス出来る専用のメールサーバーを会社の中に立ち上げておき,端末とサーバー間の安全性を担保すれば,イントラネットを外に持ち出すことが出来るというのが,Blackberryの面白いところです。

 ですので,Blackberryは端末だけでは成り立たず,専用のサーバーがなければなりません。日本ではこうした仕組みは一般的ではなく,携帯電話はあくまで個人と紐付いて,キャリアが用意したシステムに繋がることが前提になっているので,Blackberryは市販されることはありませんでした。

 別に珍しくもなんともない,とお思いでしょうが,これを彼らは20世紀である1999年にやっています。このころは日本の携帯電話が世界最先端とチヤホヤされた時期で,PDAが世の中に出てきたころでもありました。携帯電話は話をする物であり,データをやりとりするものではなかった時代に,キーボードまでつけたんですから,大したものです。

 こうして,企業向けの情報ツールだったBlackberryですが,キーボードにトラックボールというある種の人々の心を鷲づかみにする装備のおかげで,世界中に愛好家がいるのも事実です。

 日本でも実物を見たことがなくても名前は知っているとか,マニアが自慢げに使っているとか,ドコモが導入したけども真面目にやってくれなかったのでいつの間にか消えたとか,そんな程度の扱いだったのですが,昨今の格安SIMとの組み合わせで販売されることが決まり,正式に日本に再上陸することになったのも,記憶に新しいところです。

 こうなると,スマートフォンの選択肢の1つとなるわけですが,かつてのシステムとしてのBlackberryはどうなったかというと,これが結構崩れているのです。

 まず,OSが独自のBlackberryOSではなくなりました。独自OSだったのはBlackberryOSのVersion7までで,現在のBlackberry10というOSはQNXという組み込みOSをベースにし,DalvikVMとAPIを実装し,androidのアプリが走ります。

 もともとQNXは軽いリアルタイムOSですから,本当かどうかは別にして,LinuxベースのAndroidに比べると随分サクサクと動くといわれています。

 で,専用のサーバーが必要という問題は,なくても動くようになりました。ここに至って見た目が個性的なAndroid互換スマートフォンになったというわけです。

 日本人が知らない間にBlackberryは社名が変わっただけではなく,これだけの変化をしていました。もともとポケベルだったBlackberryが,今こんな状態になっていることを,とても感慨深く感じています。

 で,その新世代Blackberryですが,さすがにキーボードもなくしてしまったモデルは不人気だったため,次の世代ではキーボードを復活,ここでもトラックボールがないことを攻撃されて,最新世代ではトラックボールも復活させました。

 そうなると,一世代前のトラックボールなしのモデルが,安く売られるようになるわけです。

 調べてみると,Blackberry10搭載モデルである,BlackberryQ10とQ5が,いずれも2万円以下で手に入るじゃありませんか。Q5はQ10の下位機種で,価格は安く,メモリも半分というモデルなのですが,後のデザインコンセプトである矩形が取り入れられています。

 機能としてはQ10の方が圧倒的に上で,これが2万円程度というなら,ぜひ使ってみたいと思うじゃないですか。気が付いたら,ぽちっていました。

 しかしあれですね,台湾からわずか数日で家まで届くんですね。いろいろな人が私のこの小さな荷物を,リレーして届けてくれるんですよ,飛行機まで使って,わずか1400円で。申し訳ない気持ちになります。

 てことで,届いたBlackberryQ10(以下Q10)をメインマシンとして運用を始めた記念に,ちょっとレビューを書いてみます。

・買ったモデルのスペック

 Q10は世界各地で販売されるので,様々なバージョンが存在します。主な違いはモバイルネットワークの対応なのですが,私が手に入れたのはSQN100-3というモデルです。

 対応しているバンドは,

LTE(4G)・・・BAND3(1.8G),7(2.6G),8(900M),20(800M)
W-CDMA(3G)・・・BAND1(2.1G),2(1.9G),5(850M),6(800M),8(900M)

 ということです。

 一方,ドコモが提供するのはLTEがBAND1,3,19,21,28,W-CDMAがBAND1,6,9,19ですから,SQN100-3で利用可能なのはLTEがBAND3のみ,W-CDMAがBAND1と6だけです。

 このLTEのBAND3というのは,ドコモでは東名阪バンドと呼ばれているもので,都心でしか使えません。そんなわけで,日本の事情に最もフィットしていると言われているSQN100-3でさえも,この程度だと割り切る必要があります。

 ところでLTEのBAND3は下り150Mbps,W-CDMAはHSDPAで37.5Mbps~112.5Mbpsです。このうちBAND1は全国でOK,BAND3は東名阪で必須,BAND6は800MHzで山間部などで有利です。

 参考までに,SQN100-1からSQN100-5までの対応を書いておきます。2Gは省略。

SQN100-1 
 4G:BAND2,4,5,17
 3G:BAND1,2,5,6

SQN100-2
 4G:BAND4,13
 3G:BAND1,2,5,6,8

SQN100-3
 4G:BAND3,7,8,20
 3G:BAND1,2,5,6,8

SQN100-4
 4G:BAND25
 3G:BAND1,2,5,6,8

SQN100-5
 4G:BAND2,4,5,17
 3G:BAND1,2,4,5,6

 ネットワークの話はこれくらいにして,私の手元に届いたQ10の話を続けます。Q10は仕向けによってキーボードに他の国の文字が印刷されています。補助文字といって,中国語だったりアラビア文字だったりするようですが,私の場合は幸いなことに,補助文字の印刷のないモデルでした。

 電池は2100mAhで取り外し可能,ディスプレイは720x720ドットの3.1インチOLEDで解像度は328ppiです。すごいですね。

 カメラはリアが800万画素,フロントが200万画素です。リアのカメラはパンフォーカスではなく,ちゃんとAFが働きます。WiFiは2.4GHZと5GHz両対応で802.11nです。

 CPUはSnapdragonS4PlusでDualCoreの1.5GHz,ストレージは16GB,RAMは2GBを搭載しています。発売が2013年のQ2だったと思いますので,もう2年前のモデルです。その頃のスペックとしてはまずますですが,今となっては大したことはありません。

 SIMはmicroSIMで,microSDカードは一応128GBまで対応という事になっています。NFCにも対応しますが,私の場合は使わないのでOFFにします。GPSは当然内蔵していますが,ON/OFFは位置情報のON/OFFで行うようです。

 そうそう,大きさですが119.6x66.8x10.4の139gということで,今どきのスマートフォンとしてはやや小さいかなという印象を受けます。

 Q5と違って,角が丸まっているのを私は今ひとつと感じていましたが,実際に手にしてみるとなかなか馴染むので,Q10でよかったと思います。

 キーボードですが,なるほどこの道を切り開いてきたパイオニアだけに,素晴らしく使いやすいです。最新のOSでは日本語の入力にも標準で対応しているので,海外の端末を使う際の儀式である日本語化という作業は,全く必要ありません。

 もともと高価な端末だったこともあって,最初から安物の端末とは比べものにならないくらい,密度感があります。かちっとした剛性もあり,持っていることがうれしくなるガジェットだと思います。


・やったこと

 具体的な方法は他にいくらでも出てくるので,やったことだけを書きます。

 まずOSのアップデートです。10.2からは日本語の入力に対応していますし,10.3になると漢字フォントが中国の文字ではなく日本の文字になりますので,読みやすくなります。他にもAndroidアプリの互換性なども上がるという事ですので,ここは迷わず最新にします。

 私の場合,2GBを越える容量をダウンロードすることになり,アップデートには一晩かかりました。現在は10.3.2.2474が入っています。もっと新しいものがあるそうですが,私の所ではアナウンスされません。

 そしていよいよモバイルネットワークの設定です。私はIIJmioでデータ専用のユーザーですが,SIMをmicroSIMに交換してもらいました。

 一度目はなぜかうまく繋がらず,交換に失敗したのかと焦ったのですが,元のスマートフォンに戻してみると使えるのでSIMの問題ではなさそう。再度Q10に入れたところ,無事に動き出しました。

 私の住んでいるところでは4Gは掴まず,もっぱら3Gですが安定しています。一方品川の職場では4Gはなんとか掴みますが,3Gも含めてどうも不安定で,データ通信が切れてしまう事が多いような印象です。

 なお,ネットワーク設定でこのSIMがアクティベートされていない,というメッセージが出てくるのですが,これは私のSIMがデータ通信専用で,3Gの場合は音声通話が出来なくなっているからだと思います。4Gを掴むと,このメッセージは出てきません。

 その4Gですが,設定を自動にすると掴みません。しかし手動にしてDOCOMOを洗濯すると,4Gを掴んでくれます。ただ電波は弱く,そのせいで3Gを優先しているのかも知れません。

 しかし4Gの速度は体感できる位の差があります。できればこちらで運用しようと思っていましたが,帰宅するとQ10がホカホカになっていて,消費電力が増大しているという事故が発生,これが4Gのエリア外に来たことで発生しているのであれば,3Gに固定する方がよいと思っていますが,これはもうちょっと調査が必要です。

 BlackberryIDの取得もやっておきます。BlackBerryのストアに相当するBBWorldへのログインにも必要ですし,BlanedやLinkでも必要になります。

 次はGooglePlayのインストール。海外にいるBlackberryのファンが開拓した世界ですが,要するにGoogleのアカウントを扱えるようにすることで,それらが必要なGoogleのアプリが動くようになるというわけです。

 GooglePlayが動き出したら,マップやChromeをインストール。開発者サービスがないと通知でいちいち怒られますが,後述するAndroidSettingで黙らせておきます。

 ATOKを入れるために,AndroidSettingをインストールします。これを入れないと入力メソッドを選択出来ません。ただ,ATOKは物理キーボードで使うことが出来ませんから,結局アンインストールしました。

 ツイッターは標準インストールのものをそのまま利用します。問題ありません。メールも標準のものを使い,BlackBerryHUBで一括管理しようかと思いましたが,思いの外使いにくく,見た目も良くないですし,一括管理のメリットよりも,個別管理のこまわりの良さの方がメリットがあると判断し,K-9Mailを従来通り使う事にしました。

 SimpleNoteはアプリが問題なく動きます。私のレシピはここにたくさん入っているので,必須です。

 そうそう,Googleカレンダーは公私の予定管理に必須なのですが,これは標準のものが良い感じです。標準のカレンダーはGoogleカレンダーと同期してくれます。

 他にも,出来るだけ前の機種で使っていたものを引き継ごうと思いましたが,ウィジェット系は全滅ですし,ゲーム類も動かないものが多いです。予想外だったのはクロネコヤマトのアプリで,これは落ちてしまいます。JR東日本のアプリは問題なく,サクサクと動いて快適です。

 テザリングはUSB経由で行う予定でしたが,Windowsではドライバが専用になるということと,あまり安定しないということこともあり,Bluetooth経由で運用します。WiFiで接続するほど高速である必要もありませんし,電池の持ちも重要ですから。

 ちなみにLinuxでは,特にドライバをインストールせずともUSBでテザリングが出来ました。ただ不安定です。

 Blackberry BlendとBlackberry Linkは便利そうでインスト-ルしてみたのですが,PC上でQ10を操作できてもあまりうれしくなく(あくまで個人の話であり,会社のネットワーク接続がBlackberryに限定される場合,この方法は非常に便利なはず),Blackberry Linkもうっかり初期化してしまいそうになるなど,危険なので使うのを控えることにしました。PCドキュメントとの同期にメリットがあるなら,うれしい機能でしょう。


・実際に使ってみて

 まず,サクサク動きます。画面がサクサクという意味もありますが,キーボードによる入力がとても楽ちんで,特にメールアドレスやパスワードの入力にストレスがありません。日本語の入力は不満が残りますが,それでもタッチパネルよりずっといいと思います。

 カメラも思った以上にきれいに撮れますし,16GBのmicroSDを1つ入れておけば,音楽もたくさん突っ込んでおけます。地味にBluetoothのapt-Xに対応しているので,実はワイアレスでも高音質で音楽を楽しめたりします。

 動画系はどうせ使いませんし,期待していなかったので評価していません。一応VLCを入れておきましたが,使うのはローカルか,WiFi経由でしょう。どっちにしてもこの端末で動画を見ようとは思いません。

 電池の持ちは,予想通りという感じです。あまり使わなければ数日いけるかなという感じです。ただ,前述のように変なトラブルが発生して電池が急激になくなることもありましたので,このあたりは様子見です。


・不明なこと

 Blackberry Protectという,端末をなくしたときの保護機能があるのですが,これがうまく動きません。端末側で設定してもWEBからは見えず,端末側を再設定しようとすると途中で止まってしまいます。

 あると便利な機能で,端末がどこにあるかを確認出来るのは面白いのですが,冷静に考えるとIDでの認証だけで場所が分かって初期化も出来るなんてのは,ちょっとどうかと思ったりもします。


・総じて

 持っていることのワクワク感,普通に使える実用性,分からないことを自分で解決していく達成感は,期待通りでした。こんないいものを日本人以外の人は普通の選択肢に持っているんですね,うらやましい。

 やっぱりキーボードがあるということは,なによりもメリットだと思います。私個人は,もう20年もするとキーボードは絶滅すると思っていて,それまでの間の,しかも旧世代の拠り所となるものだと思っていますが,今のところこれに勝る入力デバイスもなく,BlackBerryという端末の個性として輝いていることは否定できません。

 これからあれこれと問題も起きるでしょうが,壊れるまで使っていこうと思います。

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