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2015年11月30日の記事は以下のとおりです。

GX-Z9100EVを初めてメンテ

 確か1993年だったと思うのですが,GX-Z9100EVというカセットデッキを買いました。10面円近い買い物でしたが,ようやくちゃんとしたカセットデッキを手に入れたと,とてもうれしかったことを覚えています。

 当時の目的は,FMで放送されていた,なも放送を含むライブの録音とアーカイブです。バリコン式の安物アナログチューナーに,カセットデッキは1971年生まれのA-450という組み合わせで始まった私のエアチェックですが,F-757と5素子八木アンテナの導入で一応残せる音質を入り口に据えることが出来ました。

 ここに4万円くらいで購入したアイワのXD-S260というDATを導入して,2時間そのまま番組を丸取りすることに成功し,カセットへのダビングを丁寧に行う環境が手に入りました。

 これは革命でした。1時間の番組を丸取りする方法はなく,カセットテープでは1度カセットを反転させないといけません。うまくCMで反転できればいいんですが,早すぎると番組の後ろを録音できなくなるし,遅すぎるとテープが終わってしまいます。

 そういう不安をDATで2時間録音できるようになってからは,全くせずに済んだわけで,音質も時間も,もう完全なタイムシフトです。

 こうなると,今度は最終のアーカイブメディアに,安価なカセットを使ってどんどんライブラリを増やしたいですね。しかし,A-450では音質に限界がありましたし,きちんと録音できているかを確認出来るのは,録音が終わってからになるので不安でもありました。

 そこで,FMエアチェックプロジェクトの総仕上げとして,3ヘッドのカセットデッキが必要だったのです。機種選定は個人的に好印象だったTEACから選ぼうと思っていましたが,買った人の意見やテープを傷めない工夫,そしてフェライトヘッド採用による耐久性の高さから,アカイを選ぶ事にしました。

 アカイの最上級機種は伝統的に,3ヘッド,クローズドループキャプスタン,PLLにdbxという特徴を引き継いでいましたが,残念な事に実質的なアカイの最終モデルであるGX-Z9100EVではdbxは非搭載となっていました。

 まあ,それでも最上位機種です。むしろ自然なノイズの消え方に定評のあるDolby-Cだけで十分という判断もあり,購入に至りました。

 それから27年。一度も修理も分解もせず,使えていました。テープガイドのグリス固着という持病も出ず,初期の音を維持してくれているように思ったのですが,それでももう30年近いわけですから,ここは1つケミコンの交換だけはやっておこうと,思い立ちました。

 GX-Z9100EVは,プリアンプがディスクリート構成のDCアンプなので,信号系に混電話が入っていません。それでも大量の電界コンデンサを交換しましたが,d年原型を含むプリアンプ以外にふんだんに使われていました。

 詳しいことは分かりませんが,ぱっと見るとオーディオ用の高級なコンデンサのように見えます。しかし秋月あたりではオーディオ用のものが一般のコンデンサと同じような値段ですので,躊躇なく交換していきます。

 交換が終わり,電源を入れて音を確認します。問題はなさそうです。しかし,なぜだかメタルテープを検出しません。メタルテープの検出スイッチが動作していないように思うのですが,うまく動かずその日は力尽きて寝てしまいました。

 翌日,続きをやるのですが,その過程でどうも基板がシャシーに触れたらしく,煙がもくもく出てきました。

 すぐに電源を切りますが,なんとか動いているようです。煙が出たというkとオハ,もうその部品は確実にアウトですから,本当は交換したいのですが特定出来ませんので,先に進みます。

 テスターで信号経路を追いかけていくと,問題の場所が特定,どうも,裸の製材を差し込むタイプのコネクタに,洗剤を差込損ねてしまったようで,1つの穴に2本のケーブルが刺さっていました。

 くだらないミスでしたが,これを戻している途中にまたショート,今度は煙は上がりませんでしたが,モーターの誤動作が止まりません。

 完全に壊れてしまったのですが,回路図を追いかけていくと,14Vから5Vを作ってマイコンに供給する電源ICの出力が出ていません。入力に入ったヒューズ抵抗があやしいと睨んで調べると,やはりここが800kΩくらいになっています。

 外して確認すると,やはり焦げています。これが原因だったのですね。

 電源ラインのショートでヒューズ抵抗が燃えているなら,他への影響はほとんどないでしょう。不幸中の幸いでした。

 三端子レギュレータは1Aのタイプで,ショートに対しても保護回路が働きますが,ここは安全を考えて2Aのチップヒューズに交換します。これで復活。

 今度はメカです。テープガイドの固着はないと思っていましたが,固着寸前の状態で,ジワジワと動作していることに気が付きました。これではいつ固着するか分かりません。

 最初はばらしてグリスの入れ替えをしようかと思ったのですが,テープガイドの位置の調整が面倒で,ミラーカセットも持っていませんから,現在のテープパスをよく見てから考える事にしました。

 透明なハーフのテープを何度も再生してみましたが,テープパスは非常に良好で,これを分解してしまうのは惜しいと考えました。そこで模型用の柔らかいオイルをテープガイドに注入して,スムーズに動くようにしました。

 これでとりあえず大丈夫です。

 リールのトルクが弱くなっていて,これはおそらくゴムの劣化によるものと思いますが,IPSSが動作しないなどの問題はありますが,それ以外は問題なし。これでしばらく使えそうな感じです。

 30年の汚れを綺麗に落として組み立てて完成。このデッキは隙間がないので,内部にホコリが入り込まないので,内部はとても綺麗です。

 ということで,カセットデッキはとりあえず復活。録音機能も問題なしで,再生音も昔の状態を維持してくれています。肝心なアーカイブしたテープには,例えばカシオペアやJIMSAKUなどが元気いっぱいの演奏をしているライブがあったり,人間椅子,PSY.Sなど,今ではもう忘れ去られているようなものまで,いい状態で残っています。

 これをとにかく,デジタル化しておかないといけないなあと,思っているところです。

 それで,気をよくした私は,DATのデッキを確認してみることにしました。ソニーのDTC-59ESJとアイワのXD-S260の2つですが,後者の方が導入が早かったので,こちらで録音したテープが多いです。

 ですが,XD-S260はトレイが出てこず。トレイ駆動用のゴムベルトが伸びていましたが,これを交換してもまともに再生せず,貴重なテープを切ってくれました・・・

 ここで私は気が付きました。サルベージすべきなのは,カセットデッキではなく,DATなのだということを。

 カセットデッキはそれでも修理がやりやすく,最悪新品を買うことも出来るでしょう。しかしDATはもうダメです。新品はおろか,程度のいい中古を探すことも難しく,かつ高度なメカゆえに,修理も大変難しいです。

 音が出るとはいえ,途中でドロップアウトが出たりすることは想像にたやすく,DATのデッキをとりあえず動く状態にして,ICレコーダで録音しないと本当にまずいなと思いました。

 DATは現在修理中ですが,並行してPCMレコーダーを選定中です。デジタルINのあるレコーダーって,本当に少ないので困っています。

 しばらく,30年前の機材と格闘することになりそうです。


 

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