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2015年12月11日の記事は以下のとおりです。

DR-100mk2で録音

 DR-100mk2を使って,DATの録音を少しだけやってみましたが,なかなか大変です。

 まず,面食らったのは,デジタル入力なのにPEAKインジケータが点灯し,あげく「OVER」とレベルメーターに表示されてしまったことです。

 本来,デジタル入力ですから0dBFS以上の入力は入ってくるはずがありません,なのにOVERとはどういうことか?

 理由はともかく,本当に私のDATから0dBFS以上と認識される信号が出ているなら問題です。そこで,XD-S260からDTC-59ESJに入れ,ここからDR-100mk2に入れて見ました。

 すると,DR-100mk2ではOVERとなる信号でも,DTC-59ESJでは0dBとなり,オーバーにはなりません。断定するのは難しいですが,デジタルの信号ですので,フルスケールは0dBであり,これ以上を表現する事が出来ない以上,信号そのものがレベルオーバーになっている可能性は,ないと考えていいでしょう。

 残る可能性は2つ,DR-100mk2がデジタル入力の信号を増幅してしている,もう1つはレベルメーターの表示が実際よりもずれている(というよりより慎重な方向に修正されている)というこことです。

 前者の可能性ですが,私は当初低いと考えていました。意味もないし,わざわざDSPで処理するようなことでもないと思っていたからで,そんなものは世の中にほとんどないと思っていたのです。

 ところが,MD全盛の時代に,デジタル入力でもレベル調整をしたいというニーズが多くあり,中級機種から上のモデルではレベル調整が可能なものがいくつもあったようなのです。確かに,デジタル入力時にレベル調整をしないというのは,その信号が既に適切なレベルに調整されていることが前提であり,もしもそうでないソースがあったら,調整したいと思うのは普通の欲求でしょう。

 なんに使うのかと思ったのですが,例えばアナログ録音されたMDをデジタルでコピーするとか,テレビや衛星ラジオなど,あまりレベルを厳密に管理していないと当時言われていたソースを録音するなら,使い道はあるかも知れません。

 でも,私に言わせてみれば,デジタルでレベル調整をすることで音質劣化のデメリットが普通に発生するわけですから,一度アナログに戻してアナログでレベル調整をしてやればいいんじゃないのかと,思うのです。

 話を戻しますが,こうした過去の機器にあったデジタル入力時のレベル調整ですが,レベルが固定という事はなく,可変になっています。目的から考えると当たり前の話ですが,DR-100mk2には調整がありませんので,レベル調整は行われていないのではないかと,そんな風に思っています。

 もう1つの可能性である,レベルメーターのズレですが,私はこの可能性が大きいと思っています。この手のレコーダーというのは,どうもレベルオーバーによる音質の劣化がなにより嫌われるようで,あまり上限ギリギリを狙ってレベル設定を行うことはしないようです。ま,そりゃそうですね,マイクで録音することを主眼においたハンディレコーダーですから,どんな大きさの音が来るか分かりません。

 さらに,歪ませるよりはノイズに埋もれさせた方がましだ,という考え方が浸透してきたようで,これを根拠にレベルを小さめにして録音し,あまり上限ギリギリを狙わないようになってきているみたいです。

 機器の性能向上もあり,ノイズフロアが下がってきているのがその背景にあるようです。特に24bitの録音が可能な機器な場合,マイクやプリアンプのダイナミックレンジから考えると,上限ギリギリを狙わなくても,十分なダイナミックレンジが取れるのですから,無理をすることはありません。

 そんなわけで,レベルメーターがより安全な方向にずれているんじゃないかと思うのです。機会があったら確かめてみようと思います。ここで例えば,2Vrmsの1kHzを入力して,0dBFSを越えてしまったら私の考察が正しかったことになりますし,0dBFSぴったりになれば,やっぱり信号のレベルそのものが変わってしまっていたことになりますね。

 ここで,自分自身のために,レベルについてまとめておきます。

 DR-100のレベルダイヤグラムを見ると,ライン2入力(3.5mmのジャックy)の標準入力が-10dBVで,これがレベルメーターの-16dB(-16dBFS)に相当します。最大入力の+6dBVでレベルメーターの0dBとなり,これがADコンバータ(CODEC)のフルスケール,つまり0dBFSになるようになっています。ヘッドルームは16dBとなりますね。

 入力のボリュームの可変範囲は31dBとなっていますが,基準入力である-10dBVが
-16dBFSであることから考えると,入力ボリュームを0に絞った場合には-41dBVとなり,これが-47dBFSになるというわけです。

 0dBVが1Vですので,-10dBVは0.33V,+6dBは2Vと言うことになりますので,まあ普通のラインレベルを受ける端子としては,ギリギリの線です。

 これはDR-100での資料を基にしていますが,DR-100mk2でもこれは同じでしょう。

 それで,DR-100にはない,XLR入力のライン1になると,基準レベルが+4dBu,最大入力レベルが+24dBuと書かれています。カタログにレベルダイヤグラムが出ていましたので,同じように考えてみましょう。

 レベルダイヤグラムによると,基準レベル+4dBuが-20dBFSとなっています。ヘッドルームは20dBで,最大入力は+24dBuです。これはライン2入力とは全然違っています。

 なお,このレベルダイヤグラムには出力も書かれているのですが,+24dBu = 0dBFS = +6dBVです。出力の+6dBVはライン1でもライン2でも同じ仕様です。

 で,ライン1での基準レベルは20dB下がったところですので,+4dBu = -20dBFS = -14dBVです。(ちなみにライン2では-10dBV = -16dBFS = -10dBV)

 +4dBuは1.23V,+24dBuは12.3Vです。このあたり,さすがプロ仕様です。

 取説では,レベルメーターが-16dBを中心に行き来するようにし,かつPEAKインジケータが点灯しない範囲で入力レベルを設定しろ,とあります。なるほど,レベルダイヤグラムをきちんと読んでみると,この説明にも納得がいきますね。


 さて,他にも,AUTOREC機能は,レベル設定の下限が-48dBなので,頭切れも尻切れが簡単に発生してしまいますし,PRERECはAUTORECとは別の設定項目なので,手動でも2秒前から録音されてしまうとか,尻切れを防ぐRELAYの設定も5秒まで設定出来るとはいえ,設定単位が1秒でとても大雑把であるとか,あれこれと面倒なところもあります。

 最初は,AUTORECで楽をしようと思っていましたが,結局使い物にならない事がわかってしまい,すべて手動に切り替えました。それでも,ファイルを分けるTRK INCで僅かながら頭切れが起こっているようなので,心持ち前でボタンを押すように,心がけています。

 そうして苦労して録音を進めていても,DATの調子がどうも悪くて,途中でCAUTIONを出して止まってしまい,またやり直しです。

 こんなことをやっていたら,いつ手持ちのDATがファイル化出来るか,見当も付きません。そうこうしているうちにデッキも動かなくなり,テープは劣化して,再生不可能になります。さすがの私も,ちょっと焦ってきたというのが,本音です。

 

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