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2016年05月19日の記事は以下のとおりです。

NASのHDDはやっぱり不良でした

 先日,NASのHDDを交換した話を書きました。今回はその後日談です。

 入れ替えた新しいHDD,WD Redの6TBは,それまで使っていたWD Redの3TBに比べても明らかに振動が大きく,NASに組み込むと筐体全体が振動して,非常に大きな不快な音を発生していました。

 まあ,当たり外れもあることだし,せっかく縁あって我が家に来たのだから,大事にしてやるかと思っていたわけですが,信頼性の向上のために振動の軽減にも気を遣ったという触れ込みのWD RedをわざわざNASに導入したのですから,気にならないと言えばウソになります。

 WD Redは振動が少なくなるように作ってあるということですから,振動の多いものは不良としてはねるのでしょう,振動の多い少ないをきちんと管理しているという点で評価できるのですが,このガタガタと振動し爆音を発する,見るからに不安なHDDが良品というのも,疑わしいものです。

 果たして私の懸念は,現実となりました。

 コピーもセットアップも終わり,なんとか運用に入ったところで,SMARTテストを行うことにします。簡易テストは週に一度行っていますが,フルテストは時間がかかり,あまり頻繁にやるとかえってHDDとNAS本体に負荷がかかるんじゃないかと,手動で行うようにしていたのです。

 記念すべき第1回目のフルテストですが,朝10時半頃にスタートさせました。6時間か7時間ほどで終わると予想していたので,夕方頃には終わるかなと思っていたのですが,終わったのは翌日の朝5時頃。ログを見て私のさわやかな朝はぶっ飛びました。

 ログには,Read failureと出ています。

 SMARTテストですからね,故障の兆候を掴むテストです。実際に壊れたわけではありませんが,近いうちに壊れるから覚悟せよ,と言う警告が,稼働させて僅か3日で出るんですから,これはもう明智光秀もびっくりです。

 振動が大きいことは,実使用において非常に不快で,深夜にトランスする原因にもなってしまうわけですが,信頼性に影響があるとは思いますが,直接故障と結びつけるにはちょっと厳しいものがあります。(それでもNASで使う物なんですから,振動の大きい物は使いたくありません)

 ですが,テストでfailureと出てしまったものを,気にしないでそのまま使うというのは,テストをしていないのと同じです。しかも買って間もない新品でこれですから,近いうちに壊れてしまうことはほぼ確実で,なにが悲しくてそんな爆弾を抱えながら使い続けにゃならんのか,という話です。

 これはもう決定的です。不良品です。交換してもらいましょう。

 買ったのはamazonですが,amazonはこういうサポートをしっかりやっているようで,マニュアル通りに処理するだけの対応ですから,こちらの話をきちんと聞いた上で,交換に応じてくれるとは限りません。明らかに壊れて動かないものは別としても,説明が必要なこの手の不良に,すんなりと応じてくれるかどうかは不安でした。

 これがPCパーツに詳しい専門店だと,話は割と早いんですが・・・(早いというだけの話で,交換に応じてくれるかどうかはむしろその専門知識で判定されるがゆえに,こちらの希望通りに行かないこともしばしばなんですが)

 まあ,とりあえずトリガをかけないと先に進めません。amazonの購入履歴から,返品・交換のリクエストを出します。100文字程度のコメントしか書けないので,詳しい状況は全く説明出来ません。NASに取り付けてテストをしたらRead failureが出た,となんとか書き込みました。

 そしてリクエストを送信すると,すぐに返送用の伝票が用意されるので,もう交換してもらえる物だと疑いませんでした。

 コメント欄が小さいのは,詳しい説明をしてもわからないからだろうとか,交換するしないでごちゃごちゃと揉めるよりも,さっさと交換した方が時間もかからずかえって得なんだろうとか,amazonの巨大パワーを持ってすれば,amazonの判断で交換した物が仮に良品であっても返品できちゃうんだろうなあとか,いろいろ勝手に考えていました。

 しかし,しばらくしてamazonから届いたメールをみて,めまいがしました。いわく,私が連絡した問題が初期不良に該当するということを判断できなかった,とのこと。うーん,それならそれで,もっと詳しい説明をさせて欲しいですよ。failureと出たHDDをNASに使えますか?

 まあ,そうはいっても,私のNASが出したエラーですから,NASがおかしいのかも知れません。もっと確実で公平な方法で初期不良を判断しないとわからん,というのは,理解できなくもありません。

 で,このメールには,メーカーに問い合わせて,初期不良認定を受けて再度連絡して下さい,と続いています。メーカーに返金にせよ交換にせよ,メーカーに返品をするのですから,メーカーが不良と判定しないといけないのは確かなことです。でもまあそれは,私に言わせれば小売店とメーカー(代理店)との間の交渉ごとで,技術や知識にばらつきのある末端の消費者に交渉を求めるのは,ちょっと違うんじゃないのかなあと思います。小売店の機能にはいくつかありますが,そのうちの大きな1つを放棄しているのがamazonだといっていいでしょう。

 とはいえ私も大人です。ここでごちゃごちゃいっても,相手はマニュアル通りに行動する人工知能のようなもの(最近の人工知能の方がよっぽど賢いかも)ですから,話して分かる相手ではありません。とりあえず言われたとおりにやってみるかと,案内されたWDのサポートに電話をかけました。

 すごいですね,WDってアメリカの会社なのに,日本語で電話できました。英語も覚悟してたんだけどなぁ。

 HDDなんて,言ってみればPCや家電品を作るための部品ですよ。これをマニアのために少量小分けしているのがHDDの販売の主流だったのに,今はHDD単体がコンスーマー商品と同じ扱いです。こんな商品にいちいち日本語のサポートデスクまで常設して,ちゃんと儲かっとるんかいなと,心配になりました。

 担当の方のお名前は明らかに日本人のものではないのですが,完璧な日本語を駆使される方で,しかもとても丁寧で好印象ときています。すっかり感心しながら私は自分の要件を伝えます。

 NASで使っている,テストをしたらRead failureが出た,振動も大きい,amazonで買ったが初期不良交換をしてもらうには御社の認定がいるらしい,と話をしました。

 先方は,丁寧に謝罪をした上で,サーバーで使ってらっしゃるんですね,WIndowsで良否を判定するツールがあるんですが,これを試す事は出来ますか?と聞いてくるので,うちにはないと答えました。

 すると,それなら今回は初期不良と判断しますので,amazonに交換してもらって下さい,ただし,交換後も同じ症状が出たらそれは不良ではないと言うことになるので,ご了承下さいと,とてもシンプルな答えを即答してくれました。

 え,私が誰かを確かめたり,HDDのシリアルナンバーや製品名を聞かなくてもいいの?と思った私は,そのあまりに素早い(いい加減ともいう)判定にびびってしまい,amazonは判断された担当者と連絡先を教えて欲しいと言っているのですが,大丈夫ですかと確認しました。

 すると担当の方は再度お名前を名乗ってくれて,連絡先はこの電話番号でいいと,これも即答でした。

 うーん,amazonがこんな返答で納得するんだろうか。同じ名前の担当者などいくらでもいると思うのに,amazonがちゃんと私のHDDが初期不良だという判断を確認出来るのだろうか。

 HDDのシリアル番号も伝えてないのに,amazonが確認出来るはずがありませんわね。こりゃー揉めるかもなあと思いつつ,まあメーカーのサポート(それもamazonが案内した窓口)が交換してもらえ,というんですから,その通りにamazonに使えましょう。

 amazonのメールに返信する形で,サポートの担当者の名前とやりとりを書き,改めて交換希望の旨を伝えたところ,数時間後に交換品を発送したと連絡が来ました。

 うーんうーん,私がわざわざ電話する必要があったのか???

 ここからはamazonは早いです。なんと当日中に届けるという事で,本当にその日の夜20時30分に交換品が届いてしまいました。

 早速HDDを交換します。

 まず,振動ですが,ウソのように静かです。3TBに比べると大きいのは確かですが,音はほとんど出ませんし,振動も少なく,筐体も設置した金属のラックにも共振せず,触ったら振動しているのはわかる,という程度です。これはすごい。

 そしてセットアップを進めます。手順も所要時間も頭に入っているので,もう慣れた物です。サクサクと作業を進めて,寝る前にファイルコピーをバックグラウンドタスクにして,さっさと寝ます。

 そしてほぼ予定通り,翌朝の11時過ぎにコピーも完了。少なくともファイルの数の一致を確認してから,SMARTのフルテストを実行。時間は終了予想である6時間半を大幅に上回ってしまいましたが,11時からスタートさせて深夜2時半に終わってますので,ざっと15時間半ほどかかったのですが,エラーもなく正常に終了しました。

 ああ,よかった。やっぱり不良だったんだなあ。

 HDDはメカものなので,どうしたって壊れますし,当たり外れが出ます。こんな小さな塊に6TBも詰め込むんですから,エラーが出ない方が不思議なくらいです。

 かといって,ハズレを引いたら6TBもあるだけに,悲惨です。HDDは買い直せても,失ったデータは戻せません。だから壊れないようにしないといけないし,壊れた時にも被害が少なくなるよう,備えが必要になるわけです。

 結局の所,出来るだけ当たりを引くことも大事なことだといえて,そのための工夫は放棄したらだめだというのが,今回の教訓でした。もちろん,完全なものが出てくるまで交換を続けるとか,在庫を全部確かめて一番いいのを買うとか,そういうことはやり過ぎですからやっちゃダメですが,運悪く悪い物が来たんじゃないかと思った時には,遠慮しないできちんと説明をし,双方が納得出来る結論を得る努力を面倒がってはいけません。

 それに,完璧な物だけを販売すると,どうしても高価になりますし,数も揃いません。多少の不良や故障が出てしまうことは工業製品である以上仕方がないとし,不良や故障が出てしまった場合には,ちゃんとした対応をしましょうというのが,コンスーマー用の商品のスタンスでもあります。

 だから,不良があるのは当たり前として,メーカーもちゃんと話を聞いてくれるものです。一手間かかるかもしれず,それが面倒なのも分かりますが,その分安く買えているんだと納得しましょう。

 てなわけで,古いHDDは手元に置いていても仕方がないのでさっさと返送します。これでNASのHDD交換作業は終了。今のところ問題もなく,快適にNASは動いています。

 あるデータセンターが発表したHDDの故障率の実績データを見たのですが,WD Redは案外故障率が高いようです。3TBなんか最初の1年で20%ほどが,次の1年で7%程が壊れているということでした。HGSTは1%未満でしたから,やはり信頼性はIBMの流れを汲むHGSTがいいのかなあと,思った次第です。

 いつまでこのHDDが動いてくれるかわかりません。バックアップもきちんととって,6TBという大容量を「怖くて使えない」なんてことのないように,メンテしていこうと思います。

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