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2016年08月19日の記事は以下のとおりです。

GPSDOで手に入れる高精度クロック[その後]

  • 2016/08/19 15:24
  • カテゴリー:make:

20160819152448.JPG

 

 GPSDOが動き始めて1週間ほど経過したある日,ステータス表示のLCDに表示されている時計が,思いの外便利である事に気が付きました。

 と同時に,見にくいのでごうしても目をこらす必要があり,不満が募ります。

 実は,当初からLCDにバックライトを用意することは考えていました。しかし,AQM1248Aにバックライト付きのものは売られていませんし,あれこれ試すのも面倒だったので,とにかく完成させることを優先しました。

 ですが,一度チャレンジしようとしたことは,目の前の問題が片付くと気になり始めるものです。せっかくここまで頑張って作ったのだし・・・

 いっちょやるか,バックライト。

 ということで,AQM1248Aにバックライトを装備します。

 市販品はありません。手元の材料を使って,切った貼ったすることになります。

 簡単に済ませるには,現在のLCDと基板の間に挟んである3mm厚のゴムシートを取り外し,そこに同じ厚みのバックライトを挟み込むことです。ただし,このゴムシート,LCDの位置決めに使った関係もあり,基板とLCDのそれぞれの面を両面テープでくっつけてあります。

 カッターを差し込んでゴムは取り外せました。ちょうど3mmほどの隙間がLCDの裏側に用意出来ました。

 次にバックライトです。以前,aitendoで特価していたセグメントLCDが壊れてしまったときに,そこに使われていたバックライトユニットの部品を残してありました。

 導光板と呼ばれる透明なアクリルの板の端っこからLEDで光を入れ,面光源にするのがバックライトの役割なのですが,この導光板,単なる透明アクリルのように見えますが,一応光学樹脂ですので透明度は一般の物より高いですし,傷もありません。反射面には白いドットが印刷されていて,サイドライトのLEDの光を,均一に広げるようになっています。

 導光板の端面には丁寧に白い反射シートがぐるっと貼られていて,入ってくる光を無駄なく均一に広げる工夫がなされています。

 そしてLCDと接触する面にはトレーシングペーパーのような拡散シート,反対側の面には真っ白な反射シートが用意されていて,ムラのない,そしてバックライトの色が変化しないように配慮されています。

 実は私,今簡単に「~シート」なんて来ましたが,ここって特許とノウハウの塊になっていて,ただザラザラになっているだけの表面も,顕微鏡で見れば複雑な形状になっていたりしますし,ただ拡散するのではなく指向性を設けて正面方向の輝度を上げたりと,シートそのものが高い機能を持っています。

 シートを挟むと,輝度が上がるんですよ。不思議でしょう?

 20年ほど前は小型の液晶に見られたこれらの工夫は,現在の大画面LCDテレビの高画質化を支えています。

 話がそれてしまいましたが,導光板をLCDの大きさに切り出し,これにあわせてシートも切りそろえて一式揃えます。

 そして,白色のLEDを点灯させて,導光板の横から光を入れます。これをLCDの裏側において,どんな見栄えになるかを確認します。

 ・・・全然光っていません。暗いままです。

 それもそのはず,このLCDの裏側には,反射シートが貼られていて,裏側から照射された光が出てこないのです。

 AQM1248Aは全反射型といいます。外光を100%反射して,LCDを表示させています。これに対し,透過型というLCDもあります。これはLCDの反射シートの代わりに拡散シートを置き,バックライトの光を100%使うものです。バックライトが消えると表示が全く見えません。

 この中間の半透過型というものもあります。バックライトの光も通しつつ,外光も反射するタイプなので,明るいところではバックライトを消して消費電力を低減できるのですが,どちらの見栄えもいまいちで,最近はあまり見なくなりました。

 で,このAQM1248Aにバックライトを装備するなら,現在の反射型から透過型,あるいは半透過型にLCDそのものを改造しなくてはなりません。

 うーん,LCDの裏面の反射シートは,シートと言うよりシールになっていて,剥がしてしまうともう二度と使えません。シートを新しい物にしても,気泡なく綺麗に張ることは至難の業で,果たして剥がして良いものかどうか悩みます。

 そんな風にあれこれといじって考えているうちに,今回はもうやめよう,そのうちAQM1248Aにバックライト搭載タイプがでるだろう,そうなったら交換すればいいよ,とやる気がなくなってしまいました。

 もとに戻そうとLCDをよく見ると,なにから黒い割れ筋が入っています。

 あー,割ってしまった!

 慌てましたが,もう遅い。どうもゴムを外したりあれこれを試行錯誤をしている間に割ってしまったようです。電源をいれてみますが,残念な事に一部しか表示が出てきません。それもそのうち出てこなくなりました。完全に壊してしまいました。

 ううう,1つ450円もするのに。しかも,位置決めと取り付けに手間も時間もかかったのに。

 嘆いていても仕方がありません。とりあえずLCDを外してしまいます。そしてえいやっ,と反射シートを引っ張って剥がします。

 さて,この状態で先のバックライトを重ねてみますと,懸念していたバックライトの模様がLCDの向こうに見えたりすることもなく,案外綺麗に光ることが分かりました。

 この反射シールは剥がしてしまってもよさそうです。

 そこで,新しいAQM1248Aを早速改造します。実はLCD改造の前に,LCDの交換を住ませてしまったのですが,一夜明けて考え直すとバックライトの目処が立ち,もう一度LCDを取り外したのでした。

 反射シートを剥がしたLCDの裏面にノリが残っているのが嫌だったのでアルコールでさっと拭いてみると,しゃーっと細かい傷が入ってしまいました。やわですね。偏光シート。

 バックライトにいい感触を感じたので,このまま基板にハンダ付けして固定です。暫定で通電し,バックライトも点灯させて,綺麗に光ることを確認しました。自分でもうまくいったので驚いているくらいです。

 こうなると,LCDの外周と表示エリアの間に,額縁をおきたくなります。適当な額縁がないかとあれこれ探していると,先日発売になったWiredの最新号の裏表紙の広告が良さそうです。

 うまく外見を切り出し,内側を抜いて,完成です。

 LEDは3mmの砲弾型の頭をニッパーで切り取り,面で接触するようにしました。また,ムラが気になるので,表示エリアよりも随分下の方にLEDをおきました。3.3Vを電源にし,47Ωの抵抗を直列に入れます。およそ10mAくらいで光らせている感じですね。

20160819152546.JPG


 おー,随分見やすくなりました。手間はかかったけど,なかなかいいじゃありませんか。

 そうすると今度は,右隣のメーターにもライトを仕込みたくなるものです。アナログメーターですから,ここはやはり電球色のLEDでしょう。メーターの一番下,コイルやマグネットの入ったケースの下側にLEDをおいて光らせてみると,これがまたいい雰囲気なのです。

 今度は100Ωの抵抗をいれて光らせます。ざっと5mAほどですかね。部屋を暗くすると,ぼやーっと光っている感じなかなかよいです。

20160819152615.JPG


 さて,こうしてLCDもメーターも,見やすく格好良くまとまったところで,本当にこれで完成です。昨日から24時間運転に入りました。

 最初に完成してから2週間以上経過していますが,ここからは「使う」ことがメインになることでしょう。もっとアナログ部分で苦労するかと思っていましたが,動いてしまえば案外簡単だったなあと,思います。

 GPSDOは,手軽に,低コストで,維持管理をほとんど必要としないで,高精度なクロックを手元に置くことが出来る,アマチュアには非常に好都合な装置です。今や電圧も音質も,クロックの精度に左右される時代です。高性能な周波数カウンタをお持ちの方なら,1台作るととても安心ですし,測定も楽しく,見えない物が見えてくるようになります。

 興味が少しでもある方は,ぜひ自作してみて下さい。

 

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