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2017年10月05日の記事は以下のとおりです。

NASのリプレースで泥沼(しかし念願のRAIDを手にする)


 NASのリプレースを行っていましたが,苦労の末,ようやく昨日とりあえず完了し,従来のサービスに復旧できました。

 QNAPのTS-119P2を2012年6月から使っており,容量を気にせずポイポイファイルを投げ込んで家中のマシンがアクセス出来るNASはもはや手放せない存在になっていました。

 やがてDLNAやWEB,TimeMachineなどのサーバーサービスもここに集約,うちのサーバーを一手に引き受ける重要な役割を担うまでになっていました。

 そうなると不安になるのが,クラッシュです。毎日使うものだけに,サービスダウンがとても心配になるのですが,シングルベイのTS-119P2はHDDの破損がサービスダウンだけではなく,データのロストの直結するだけに深刻です。

 その上,TS-119P2も5年も連続稼働しており,ここから先は壊れても仕方がないレベルだとも思っていました。空冷ファンはよく壊れるものなのですが,QNAPユーザーがファンの故障で本体を買い換えているという話も耳にします。

 TS-119P2は2GHzのCPUということで,シングルコアではありますが,まずまずの速度で動作しています。OSも最新のQTS4.3.3が動作しているので,その点でも心配はありません。ですので,今すぐリプレースしなければならないものではなく,そういう点ではこれまでにも何度か検討しては,まあいいかで済ませてきました。

 そういえば,少し前にあったamazon primeのセールで安くなっていたTS-231Pを買いそびれたときも,まあいいかで済ませたのすが,先日偶然見ていると,TS-231Pがクーポンを使うと1万円を切る値段になっているのを発見しました。

 これは安い。数日後にはさらに安くなっていたわけですが,それでも2万円を切るというのは安いです。

 最新のNASにリプレースし速度向上と信頼性確保はもちろん,2ベイなのでRAID1を組むことで,必ずおこるHDDのクラッシュにも対応することが出来ます。

 RAID1のメリットは故障時の対応にも出てきますが,個人的にはHDDの容量を増やしたいときに,無停止で新しいHDDに交換することが出来るのがメリットだと思っていますが・・・うーん,でもそんなに簡単にできるもんですかね。

 とはいえ,リプレースには手間も時間もかかりますし,作業ミスや事故でデータをロストするリスクも大きいですから,簡単に行うわけにも行きません。

 いろいろ悩んだ結果,本体が壊れてから大慌てで移行するのと,今計画的に移行するのとどっちがいいかと考えて,今回のチャンスを生かすことにしました。

 かくして,我が家に「白いNAS」TS-231Pがやってきました。

 2ベイのメリットを生かすべく,HDDももう1台購入しようと思っていたわけですが,どうせ買うならさっさと買ってしまおうと,今使っているWE REDの6TBと同じ物を準備しました。本体よりも高いんですけど,それでも安くなったものですね。

 揃ったところで,移行の作戦を立てて,土曜日に一気に作業開始です。

 私が考えた作戦は,

(1)QNAPのNASは古い本体から抜き取ったHDDを新しい本体に入れるだけで,システムが移行される。対応リストを見ると,TS-119P2からTS-231Pへの移行は可能とあるので,まずはTS-231Pのファームウェアのバージョンを最新にして,TS-119P2と合わせておく。

(2)TS-119P2のHDDをTS-231Pに入れて電源ON。移行が完了する。

(3)新しいHDDをTS-231Pに差し込んで,RAID1を設定。

 これだけです。終了まで時間はかかるかも知れませんが,放置して置けばいいことなので,作業は楽ちんだと思われました。

(1)ファームのアップデート
 ファームウェアを最新にするには,HDDを入れないで電源を入れると良い。TS-231Pを初期不良確認も兼ねてHDDを入れずに電源を入れて,QFinder Proで見てみると,うまい具合にDHCPでアドレスを掴んで起動している。

 ファームウェアは1つ古いものなので,あらかじめダウンロードした最新のファームウェアをインストール。問題なし。


(2)移行作業
 TS-119P2の電源を落とす前に,Qnap Cloudの名前を変更して,これまでの名前をフリーにしておく。こうしないと,TS-231Pへの移行後に,名前が重複してしまう。

 終わったら電源を落としたTS-231PにTS-119P2のHDDを入れる。ここでTS-231Pの電源を入れると,最悪の場合TS-119P2で使っていた貴重なHDDを問答無用でフォーマットするかも知れず,恐ろしくて手が震える。
覚悟を決めて電源をいれ,QFinder proで確認すると,元のNASの名前とIPアドレスが
 復活していることを確認。まずは関門突破とWEBからTS-231Pを確認すると,移行作業中である事が判明。
しばらくして移行が完了,再起動して動く事が確認出来た。すごい。


(3)問題発生
 動作確認をしていると,ポロポロと問題が出ていることに気が付く。まずDNSが動いておらず,ローカルアドレスの名前解決が出来ていない。これはdnsmasqがインストールされていないからで,パッケージをダウンロードすればOK,のはず。

 ところが,パッケージのインストール方法がコロコロ変わるQNAPのこと,今はEntware-ngを使うようになっているらしい。そこでこれをインストール。
opkg upodateに続けてopkg uogradeとし,opkg install dnsmasq-fullとしてインストール。設定ファイルを修正して再起動すると,ローカルアドレスをちゃんと解決出来ている。
 
 そして,qpkgで提供されていたperlをやめ,opkgでperlの最新版をインストールする。

 しかし,問題が発生。dnsmasqはグローバルアドレスの名前の解決のために,上位のDNSに問い合わせをしていない事が判明。さらにperlについては,昔のperlで書いたCGIが動作していない。

 頑張って対策を試みるが全く分からず。

(4)これらは後回しにして先にRAID1を組もうと,新しいHDDをTS-231Pに入れる。手順はよく分かっていないが,あまり試行錯誤をやっていると,古いHDDをフォーマットしたり,古いHDDを新しいHDDで上書きしてしまうなどもあり得るので,なかなか先に進めない。この時点で,土曜日の夜中3時。

 google先生に聞いてみるが,出てきた移行手順に従って作業するも,押したいボタンがグレーアウトして先に進めない。いよいよ手詰まりになるが,もう意識が朦朧として何をやっているか半分分からない。これは危険だとギリギリわかる意識レベルで,ようやく作業を中断し寝る。午前5時。

 翌日も頑張るが問題は解決せず。仕方がないのでQNAPのサポートにメール。聞いたことは,TS-119P2から取り出したHDDをTS-231Pに入れて動くようになったのち,RAID1にする手順を教えて欲しいと,シンプルに聞いた。

 そうこうしているうちに,dnsmasqの問題は解決。良くわからんが,設定ファイルに上位のDNSを記載した設定ファイルを記載したら,問い合わせをしてくれるようになった。以前はここはコメントアウトしていたし,現在もデフォルトと違うなら書き換えろとあるので,デフォルトと同じファイルを指定して動くようになったり理由が良くわからん。

 perlの問題は解決せず。

(4)想定外の事態1
 翌日,日本語で堂々と質問した私のメールに,英語で返事が来た。

 ・・・なになに?えーと,TS-119P2のHDDをTS-231Pに差し込んだ場合,RAID1は組めません,だと・・・理由はファイルの構造が違うから。「従来のボリューム」と表示されているのに一抹の不安があったが,やっぱりそれか。

 えーーー,それはNASとしてどうなのよ?せめてフォーマットを変換するツールを用意するとか,そういう対応がないといかんのじゃないの?

 絶望にくずおれても問題は解決せず,とりあえずシングルで暫定運用。


(5)想定外の事態2
TS-119P2ではDLNAサーバーとしてTwonkyMediaを使っていた。最近QNAPはTwonkyMediaのバンドルを中止したが,旧機種では利用可能だった。TS-231Pへの移行後は使えなくなるはずと思っていたら,どういう訳だかそのまま移行できたので使っていたところ,どうせ再インストール出来ると考えてTS-231P上でTwonkyMediaを削除した。冷静に考えるとインストールできるはずもなく,また私のTS-231Pはシリアルの先頭がQ17で始まる新しいもので,TwonkyMediaを動作させることが出来ない。これでもうおしまいだ。


(6)腹をくくるが失敗
 これはもう,手作業でデータの移行をするしかないと腹をくくる。現在のシステム設定を保存し,新しいHDDを入れたTS-231を初期化する。起動したら設定を書き戻してから,古いHDDを外部ドライブとして接続,File Stationで書き戻す作戦を立てる。

 しかし,これも難航する。設定を書き戻し,新しいHDDに古いHDDに存在したディレクトリを作成しようとしても,エラーになる。どうも現在の設定の共有フォルダの設定を一度消さないと駄目なようだ。アプリもエラーになり動作しないものがある。

 気持ち悪いので,再度初期化。しかし今度は,HDDがマウントされておらず,どうにもならない。マウントしようにも手段が分からず,それにどうして前回と挙動が変わってしまうのか全く不明。気持ち悪すぎて寝る。


(7)もう一度
 後日,もう一度初期化から初めて見る。前回と挙動が違うのは,どうも電源スイッチ長押しで再起動をした場合,HDDがマウントされないという話になっていたことを私が知らなかったことで起こったもののよう。しらんがな。

 今度は,まずHDD無しで起動。電源を入れたままHDDを差し込むと初期化するかと聞かれるので初期化する。しばらく放置すると生まれたてのNASが動き出す。

 問答無用で設定ファイルを読み込ませてやると,さっと以前のTS-231Pに戻った。ここで覚悟を決めて共有フォルダの設定をすべて削除,あらためて同じ名称の共有フォルダを作成し,アクセス権を設定。その後外部ドライブからFile Stationでファイルを書き戻す。ここまでは問題なし。


(8)いよいよRAID1
 いよいよRAID1にするのだが,ここで失敗してデータをロストするのが,いつのも私。これまでの私とは違うのよ,と勝手にいいながら,作業にかかる。

 今度はQNAPのマニュアルを見ながら薦めるが,相変わらずよく分からない。意外にTS-231PでシングルディスクからRAID1に移行した例もWEBには転がっていない。

 ストレージプールを使った例が出ていたが,別にそこまでの柔軟性は必要ないし,パフォーマSNS卯も落ちるので,使いたくない。

 試行錯誤を繰り返すが,どうも書いてあるように進まない。おかしい。やっぱりダメなのか,最初の初期化の段階で,HDDを2台入れておかないとダメなのか・・・もう1つHDDを買わないといかんのか・・・

 そうこうしているうちに,これまでグレーアウトしていた「移行」ボタンが,なぜか押せるようになっていた。これを押すとシングルからRAIDへの移行が始まる。

 やったことは,新しいHDDをベイ2に入れてフォーマット。このボリュームを「空き」になっていることを確認し,ベイ1のHDDの管理画面に進む。やったことはこれだけなのに,さっきまで押せなかった移行ボタンが,押せる・・・

 うれしかったので深く考えずに押す。

 すると,マニュアル通りに移行が始まる。

 とはいえ,画面には「警告」が出ているし,移行のプログレスバーもなかなか進まず,ずっと0%のまま。15分ほどすると1%になったので,我慢して放置。翌朝には移行がめでたく終わっていた。


(9)各種設定

 設定漏れや調整を少しして,なんとか復旧。1週間かかった。

(10)残問題
 QNAP謹製のDLNAサーバーも試したが,どうにもクソで,TwonkyMediaをどうにか使えないものかと思案中。ライセンスを買えば使える事が判明したので検討に入る。・

 あと,TimeMachineが新規になってしまうので,私の場合過去1年分のバックアップがなくなる。TimeMachineロスとでもいうんですかね,あって当然のものがふとないことに気が付いて絶望するのって。くよくよしていても仕方がないので,気持ちを切り替えて新規バックアップスタート。


 と,こんな感じで厳しい戦いを切り抜けました。

 RAIDへの移行ボタンが,急に押せるようになった理由はよく分かりません。何度も同じ事をやったのに,出来るようになったと言うのは気持ちが悪いのですが,思うにフォーマットのあと,状態がシステムに反映されるまでに少し時間がかかっているかなにかで,最初は押せなかったものがしばらくして押せるようになった感じです。

 大事な事は,ベイ2のドライブはフォーマットしてあることと,マウントしていないこと,そしてベイ1のHDDと異なるRAIDグループに設定されていないことです。

 そうすると,ストレージマネージャのストレージ領域->管理->管理に,移行が出ているはずです。

 今後,ドライブを交換する場合は,1台ずつ交換を選んでやれば良さそうですし,死んだ場合は死んだHDDをとりあえず外してフォーマットすれば,なんとかなりそうな気がします。まあ,それはその時考えましょう。

 で,動き出したTS-231Pなのですが,クロックは1.7GHzと1割強落ちているにもかかわらず,さすがにDualCoreだけに快適な動作です。WEBによるUIもストレスなく,またファイルのアクセスも高速です。

 個人的に感心したのが,2つ用意されたEthernetです。ルータでもないのに,なにすんねんと思ったのですが,ポートトランキングで仮想的に1つに束ねて,2GbpsのEthernetにする機能があるんですね。

 高度なポートトランキングにはハブ(スイッチ)がインテリジェントなものでないとダメなのですが,通常のスイッチでも動かす事の出来るモードがあり,試しに設定したところ,これがもう速くてびっくりです。

 これまで,WindowsからNASにファイルをコピーすると30MB/s程度だったのですが,TS-231Pでは100MB/sを越えます。NASそのもののパフォーマンスも上がっているのですが,この速度は1本のEthernetでは出ない速度なので,ポートトランキング万歳です。

 ポートトランキングにはメリットがもう1つあり,他のクライアントのアクセスがあっても,速度の低下が少ないのです。これも大きいです。

 もっとも,RAID1によるパフォーマンス低下はこれから評価することになりますから,こんな速度はもう出ないかも知れません。それでも信頼性と引き換えにした速度ですから惜しくはないですし,複数クライアントでも速度が落ちないメリットはありますから,もう十分なんじゃないかと思います。

 そう,TimeMacine中に他のマシンからのアクセスが厳しかったんですよね。これが軽減されるというのは,ありがたいです。

 NASは裏方で,動作していることが意識されてはかえってまずいわけです。新しいNMASに変わっても,表面的にはなにも変わっていないことが最善であり,気が付いたら速度が上がっていたとか,そういうのが目指すところです。

 TS-231Pへのリプレースを終えてみて,苦労した割には見た目の変化が少ないことにちょっとがっかりしましたが,それは違うと考え直しました。

 ポートトランキングの速度とRAIDの信頼性を一気に手に入れたNASが,うちに来ました。しかも格安で。

 個人でRAIDを組むのがネタになる時代を生きてきた私にとって,1つのゴールと言えそうです。

 しかし,今やっとけば今後は楽になるわと,手動で移行作業をやっても,ちっとも楽にはなりません。よく考えると,いつもいつも手動で移行をやっているような気がします。

 でもまあ,昔はPCの買い換えやHDDの入れ替えをやると,必ずこういうことを時間をかけてやってたんですよねえ。いつしか移行が楽ちんになり,今どきはクラウドベースで移行そのものがない時代です。

 しかし,20年経っても,私がやっていることは相変わらず。進歩があるんだか,ないんだか・・・

 そうそう,TS-231Pが安くなった理由ですが,TS-231P2という新機種が,海外ではすでにリリースされています。日本には年末頃の導入でしょう。これのせいでTS-231Pの値段は下がっているのです。

 TS-231P2は,メモリがSODIMMで増設可能になったこと,CPUがDualからQuadになったそうです。後は見た目も同じ。しかし,この2つ変更点は,使ってみると実に魅力的な強化ポイントでして,特にメモリが羨ましいです。

 若干早まったかなあと思う一方で,直付けメモリの信頼性にかなう物なし,と良いように考えて,あと5年TS-231Pを使おうと思います。

 あー,疲れた。もう徹夜は出来ません。

 

 

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