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2017年10月20日の記事は以下のとおりです。

Lightroomのスタンドアロン版が終息に

 先日のAdobe Maxで,今後のLightroomに関する発表がありました。

 Lightroomは本格的なクライドベースに移行し,LightroomCCとなります。
また,これまでのLightroomCCは,Lightroom Classic CCと名称が変わります。サブスクリプションサービスであるCreative Cloudのメンバーになると,常に最新版を入手出来るわけです。

 そして,CCのメンバーにならずとも永久にライセンスを保有できる,スタンドアロン番のLightroomですが・・・とうとう現在のLightroom6で廃止されることになりました。Lightroom Classic CCに相当するスタンドアロンバージョンは,出ないと明言されました。

 数年前の話ですが,アドビの売り上げが落ちていて,根本的な対策を取らないとまずいという状態になりました。ソフトの商売というのはなかなか難しいものがあり,膨大な開発費をまかなうにはソフトを売るしかないわけですが,一度行き渡ってしまうとなかなか安定した売り上げにならず,新バージョンの提供で一気に稼ぎたくとも,多くの場合アップグレード価格が適用されてしまいます。

 見方を変えると,新規に購入した人が,過去に購入した人の代金を一部肩代わりしているような感じにもなるわけで,この極端な例が,無償のアップグレードだったりします。

 無償のアップグレードでは,まさに新規顧客が過去の顧客にかかった費用を負担しているようなもので,こうした不公平感はむしろソフト開発の側に強いように思います。

 Adobeも,ソフトが売れるほど次のバージョンで入ってくる収入が減るという構図になるわけで,私にいわせればそれも作戦のうちだろうと思う訳ですが,フリーのソフトやクラウドベースで十分な機能を果たす現状や,PCの衰退という将来性の問題から,サブスクリプションという安定した収入を確実に手にできる方法に舵を切ることは,無理もないと思います。

 ただ,使わなくても毎月必ず出費があるサブスクリプションには,ユーザー側の抵抗もあるにはあって,この抵抗感を越えて納得してもらえるだけのサービスかどうかが,問題です。

 果たしてアドビは,見事にサブスクリプションを根付かせることに成功しました。

 そうなると,スタンドアロンをやめる話は当然ですし,一方でよりサブスクリプションのユーザーにメリットを感じてもらうことは必要不可欠です。ですから,サーバー側で処理を行って,端末側は表示と操作だけにするという,新しいLightroomCCには,あらゆる端末とあらゆる環境で,文字通りどこででも同じ作業が遂行できるメリットこそが,次に進む道だと考えたのでしょう。

 とまあ,ここまでは分かったとしますが,サブスクリプションの最大の問題は,契約解除後にそのソフトを使う権利が失われることにあります。毎月1000円なら1年で12000円ですが,12000円で購入したソフトは10年後も使用する権利を持っています。この差は大きいと私は思っています。

 もっとも,10年後に同じソフトを使いたいかといえばそんなことはほとんどないのも経験上知っていますし,常に最新のソフトを使い続けるための投資まで考えると,一概に損だとは言い切れません。

 しかし,私が懸念するのは,そのソフトの使用と不使用を,使う側である我々が決めるのではなく,メーカーが決めてしまえることにあります。ソフトのメーカーが,やっぱりやめたといえばそこでもう使えなくなります。

 お前が気に入らないといわれて退会させられれば,使いたくても使えなくなりますし,もっとありうる可能性として,メーカーが潰れてしまったり,買収されて業務内容が変わってしまった場合は,もうどうすることも出来ません。

 それを見越しておけばいいのかも知れませんが,それはつまり,そのソフトへの依存度を下げるという事に繋がるわけで,乱暴な言い方をすれば信用しないという事と同義になってしまいます。世の中,そういう厚い信頼をもって使いたい人だったいると思うのですよ。

 アドビは大きな会社ですので,それなりのゆとりを我々に与えてくれてはいます。Lightroomのスタンドアロンは廃止されますが,D850という特に要望の高いカメラへの対応は,Lightroom6.13というバージョンを10月26日にリリースすると発表しています。

 そして,Lightroomのスタンドアロンは,これが最後のバージョンになります。

 さて,私としては,とりあえずD850がLightroomのスタンドアロンで使えて良かったと,ほっとしています。Lightroom7が出たら買おうかなあと思っていたので,それがないのは残念ではありますが,正直なところLightroom6でも十分自分のイメージの沿った写真を作る事が出来るので,アップグレードがなくても今は構わないです。

 

 だから,バージョンアップするかどうかに悩むことも今後はなくなるし,常に最新版を使っているという割り切りに似た安心感も手に入るので,短期的にはこれでよかったとも思います。

 

 ただ,今後新しいカメラを買ったりした場合には対応しなくなってしまうので,CCへの以降を考えるか,そのカメラを買うのをやめるかという選択になるでしょう。

 あまり話題にならない小さな事件ではありますが,私にとってはカメラ趣味の新しい時代の到来と,後に思い出すことになるかも知れません。

 

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