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2018年01月11日の記事は以下のとおりです。

オリンパスPEN EEDの修理

 先日,3Dプリンタで電池アダプタをいくつか作った時の話です。

 SR43をMR-9にするアダプタをオリンパスPEN EEDで試してみたところ,シャッターが開かないことに気が付きました。

 露出計(というか自動露出)は動作しているようなので,電池アダプタの動作としては問題なしということになるのですが,カメラとして機能していないならアダプタの存在そのものに疑問が生じるわけで,これを放置するわけにもいきません。

 シャッターを動作させるにはフィルムを入れるなり,なにか他の条件が必要だったかもしれないといろいろいじってみましたがやっぱりダメ。

 絞りをマニュアルでセットした場合も開かないので,これはもう故障だと判断しました。よく思い出してみると,このPEN EEDは私の手元に来たときに機械的な故障はなく,分解を一度もやっていないのです。

 すると,どうもシャッターのグリスによる固着らしいとわかりました。よく見ると滲み出た油が羽根に付着しています。これはいかん。

 すでにカメラの分解修理に多くの時間を割けることが出来なくなっている私には英断でしたが,ここは久々に分解修理をしてみることにしました。ま,このころの廉価版のカメラはそんなに難しいものではないでしょう。

 レンズシャッターのカメラですので,分解するのはレンズの部分だけですむはずです。慎重にレンズを分解し,シャッターユニットを取り外します。調べていると,シャッターユニットが取り外された時に,シャッターは開いているものなんだそうですが,私の目の前にあるシャッターは閉じたままです。

 レバーを指で動かしてシャッター羽根が動くかどうかを試すと,かなり重たいですがなんとか動きます。しかしバネの力だけでは自動的に戻ってはくれません。

 ということでやるべき事はシャッターの分解と,ベンジンを使った油の除去です。

 羽根はたった3枚。2枚は同じ形状です。これをさっさと取り外しベンジンにつけ込んで油を落とします。元の通り組み立てて試してみると滑らかにシャッターは動くようになりました。

 ここから全体を組み立てるのですが,なんと鏡筒の後玉の部分に,劣化したモルトがボロボロになっていました。ここがボディにはまり込むんですが,なんとフォーカスによる可動部分の遮光は,このモルトが担っているとわかりました。なんと簡単な仕組みなことか・・・

 最初2mmのモルトを張り直したのですが,窮屈すぎてフォーカスリングが回らなくなりました。これではさすがに問題だと再度分解し,今度は1mmのモルトを鏡筒に巻き付けます。

 随分ましになったとは言え,それでもスムーズに回るとは言えません。でも,この部分の遮光が出来ていないとかぶってしまうでしょうから,動くなら窮屈な方がむしろいいと考えて,このまま完成させることにしました。

 改めて電池を入れて何度かシャッターを切ってみると,全く問題なくシャッターが開いてくれます。レンズシャッターというのはなかなか趣があるもので,シャッターの開閉速度があまりにゆっくりなので,露光ムラを心配したくらいです。

 でも,レンズシャッターというのは全体の光の量を調整する絞り羽根がシャッターになったものですから,画面全体の明暗がゆっくり変化するだけの話であり,露光ムラはおきません。

 一眼レフの,特に最新のデジタル一眼レフになれた体には違和感が大きいのですが,シャッタの開閉速度が遅くて,明暗の変化がゆっくりであっても,露光は積分ですから,最終的な積分値が絞り値に合致するようにしておけばよいだけの話なのですね。

 とまあ,初代のオリンパスPENやPEN Fがあまりに有名で,中途半端に自動化され大型化したEEDなどはマイナーな存在なのですが,それでもこのたたずまい,ヒンヤリとした金属の質感,そして大きな前玉と,なんと魅力的でしょう。

 思わずフィルムを1本いれてしまいそうになったところで,私はふと手を止めました。まてよ,24枚撮りを入れたら48枚も撮らないといけない・・・今そんなにこのカメラで撮影出来るか?

 秒間9個前のD850ならわずか5秒で取ってしまう枚数ですが,親指でコリコリと巻き上げ,目測でフォーカスを適当に合わせ,四角いレリーズボタンを静かに押し込めば,ゆっくりとしたシャッターがジーと開いて閉じる・・・こんな緩慢なカメラで48枚を撮りきるのはもはや修行です。

 そういえば,このEEDを手に入れた時に,試し撮りをしたフィルムって,結局全部撮りきることも出来ずに,現像しないまま放置してあったんじゃなかったかなあ。

 ついでにいうと,CoolScanではハーフサイズのスキャンが出来ないので,2枚同時のスキャンをしないといけないけど,自動コマ送りがきちんと動作しないかもしれないなあと心配していたことを思い出しました。

 でも,昨今の銀塩ブームもありますし,フィルムを詰めて散歩に出かけるのもいいかもしれません。スキャンはD850のオプションであるES-2が発売されれば問題解決でしょうし。

 どうするかな,保存してある冷凍フィルムを使うかな、でももう色が無茶苦茶だろうし,新しいのを買ってみるか・・・

 ああ,なんと楽しい時間!

 

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