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2018年01月29日の記事は以下のとおりです。

3Dプリンタで昔のラジオのフタを作る

 3Dプリンタの用途として,なくした部品,壊した部品を作るというのがあります。私はフィギュアを作る事はしませんし,模型も部品レベルから自作しようとは思っていませんから,自ずと修理や補修を主目的と考えています。

 もっとも,電子工作に必要なケースを作る事も目指していますが,こういうものは積層型の3Dプリンタでは綺麗に出来ないでしょう。

 で,先日まで取り組んでいたのが,古いポケットラジオの裏蓋です。

 このラジオ,私の父が若い頃に使っていたものらしく,推測するに1960年代前半から中頃のもので,当時の松下電器製です。

 006Pを使っている,2SB172や2SA101といったゲルマニウムトランジスタを使っているというあたりで新しいものではないと分かるのですが,なにせチューニングダイヤルに「周波数の単位」が書かれていないので,KcなのかKHzなのかで年代を推測するといういつもの手が使えません。

 とはいえ,私がまだ保育園に行っているときにはすでに私のオモチャになっていましたし,それ以前からあったことを考えると,1960年代というのは間違いないでしょう。

 ところがこのラジオ,電池フタのような気の利いたものはなく,電池を交換するときには裏蓋を全部ガバッと取り外すようになっていました。部品をむき出しにして電池の交換(それも交換頻度の高い006P)をするものですので,時代を感じます。

 小さい子供のことです,そうして外した裏蓋をそのままどこかになくしてしまい,長い間裏蓋がない状態で私のガラクタ箱に収まっていました。

 数年前,実家に戻った際にそのガラクタ箱から偶然発掘されたのがこのラジオでした。アンテナ個いるが断線していたので修理し,電解コンデンサをすべて交換して,調整をしてすませたので電気的には完動品なのですが,裏蓋がないので実用性はありません。

 大きさも厚みも形状も汎用のケースで間に合うようなものではないので,今もそのままむき出しなので,ここはその裏蓋を3Dプリンタで作って見ようと思ったわけです。

 ラジオの寸法をノギスで測りまくり,手描きの図面をまず作りました。そして解説本を見ながらFusion360を操作し,大枠出来上がったのが3日後です。

 難しいのは,ボリュームツマミやイヤホンジャックの切り欠きをどうするかで,これがなかなか位置と大きさが合わず,苦労しました。

 それと,上蓋の爪を引っかけるくぼみを設けるのも難しくて,ここも何度もやり直しました。

 何度か部分的な試し打ちをやってみて,これでいけるかなとおもって打ち出したところ,やっぱり一部寸法が合いません。追加工も出来なかったのであきらめて,作り直しをします。

 しかし,2回目は悪いことに反りが強烈に出てしまい,四隅がテーブルから剥がれて持ち上がったので,ケースの底面が丸くなってしまいました。

20180129154908.jpg


 こりゃダメだなと思いつつ,切り欠き部分を少しヤスリで整えるとちっとうまく嵌合しました。電池もちゃんと入るし,この丸い背中も手に馴染むと言えば馴染むので,このままでいいことにしました。

 20180129154907.jpg


 綺麗に作ると言うよりも,中の回路を保護する事が最大の目的だったので,この際いいことにします。

 電池を入れて音を出してみると,ちゃんと裏蓋がある分音も良くなり,実用レベルにきたように思います。

 案外しっかりしているし,見た目もそんなに悪くはありません。それにクリア素材で作ったのでシースルーですし,なかなか面白いものが出来たように思います。

 3Dプリンタの面白さがちょっとずつ分かってきたと同時に,メカ設計をするエンジニアってすごいなあと思うようになりました。だって,私がやった一連の試行錯誤を,何千万円もする金型でやるわけでしょう,私には怖くて無理です。

 

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