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2018年03月27日の記事は以下のとおりです。

今さら手に入れたD300

  • 2018/03/27 12:24
  • カテゴリー:散財

 今更ながら,D300を買いました。いやはや,これは完全に無駄遣いです。本当に思いつきというか,衝動買いというか,そういうレベルの話です。

 そして手に入れて,すっかり気に入ってしまいました。

 デジタル一眼レフも市場に出始めてから20年近くが経過しました。確かにその進化は劇的なものがあり,銀塩のカメラと違って古いデジタル一眼レフが現役で使えるかと言えば,それは疑問です。

 しかし,技術の進化は連続ではなく,突然大きく進化することもあります。大きな変化の後は比較的緩やかな変化が続くものなので,実はこの変化点の直後のカメラは,今でも十分使えたりするものです。

 もちろん,なにが進化したかを知っていて,そこを割り引いて使って問題ない使い方に限られますが,世代という言葉で区切られる技術的変化の枠の中では,値段が下がる,速度が上がる,画素数がちょっと増える,なんかの変化が中心となるので,割と妥協しないで済みます。

 ただ,そういうカメラは中古市場でもなかなか高価なんですね,当たり前の話です。

 しかし,いつの時代にも薄幸の機種というものがあり,不人気だったり数が多かったりして,値段の安い実用機があったりするものです。

 そんな機種の1つに,D300があります。

 D300は中級機種のあり方を定義したD200の後継です。かつフラッグシップモデルがフルサイズ機に移行したことで,APS-Cサイズでの最上位機種という役割も担うことになりました。

 フルサイズの頂点が名機D3,そしてデジタル一眼レフの歴史そのものであるAPS-Cの頂点がD300です。

 ニコンはD3が登場してから,特に上位の機種においてフルサイズに注力することで,APS-Cについては中級機種以下で展開することになってしまいました。D300の後継はD300Sですが,これはD300のマイナーチェンジモデルと行って良く,基本性能に大きな変化はありません。

 D300の発売が2007年11月,D300Sはその2年後の発売ですが,その後継機種は長く不在で,D500という正統後継者が登場したのが2016年でした。約7年の間APS-Cの頂点はD7000シリーズが担って来ましたが,私の目にはこれはかなり無理があり,なんといってもUIがプロモデルと全然違うことが最大の問題だろうと思っていました。

 考えようによっては,ということになりますが,D300SはAPS-Cの頂点として数年前まで現役,そして中身がほとんど変わらないD300はもしかすると今でも立派に通用するモデルなんじゃないかと思う訳です。

 10年前のモデルなのに現役と買わない性能を持つとすれば,これは中古でもお買い得かもしれないと考えて調べてみると,びっくりするほど安くなっています。

 D300は軒並み3万円を切っています。並品なら25000円です。入門機の新品を買うのが馬鹿らしくなる価格です。

 D300Sは結構高価で,4万円くらいします。それでも十分安いとは思いますが,4万円と25000円では全然違います。

 この値段差はどこから生まれるのかなと思っていると,一番大きいのは修理受付が終了したかどうか,だと分かりました。D300は修理に持ち込んでも,断られてしまうそうです。

 点検くらいはやってくれるでしょうけど,すでに部品がないD300では,分解を伴う修理中に壊してしまうと,現状での返却も出来なくなってしまうので,断るのが原則なんだそうです。残念な事ですが,壊れてしまったらそれっきりで捨てるしかない,だから安いのです。

 D300はAPS-Cの最上位機種らしく,最大8コマ/秒の高速連写も可能です。ゆえに消耗品と考えていいシャッターの寿命も早く尽きる傾向にあります。中古ではシャッターの回数は明記されないものなので,このあたりはバクチですし,販売者をどのくらい信用するかに依存します。こわいですね。

 まあそれも,25000円なら許せるかも知れません。

 もう1つ,バッテリーの関係があります。D300やD3のバッテリーは,日本の安全規格の法律が変わったことで,新規に生産できません。バッテリーはいずれ寿命を迎えるものですので,これが買い直せないということになると,D300を使えるのは電池が使える間だけ,という事になります。

 なかなか厳しいです。(ま,互換電池がありますし,実は電池は上手に使えば5年以上平気で使えますから気に病むほどではありません)

 で,結局D300を買ったわけですが,直接のきっかけになったのはサブ機が欲しいという気持ちからでした。

 うちのメインはD850です。D850は画質も連写も高いレベルであり,どんなシーンでも期待に応えてくれます。しかしそれでもレンズ交換は必要ですし,家の中ならともかくとして,野外での撮影にはちょっと抵抗があります。

 ぶつけたり落としたり,飲み物をこぼしたりと言ったハプニングも,自分の注意だけで防げないのもまた,こうした野外での撮影です。

 例えば運動会なんか,土埃が舞い,手も汚れてしまうので,一眼レフには厳しい環境です。一方で高画素である必要はなく,望遠に強いことが求められます。

 そうすると,ラフに扱っても惜しくない安価な中古の方が望ましく,望遠に強いAPS-Cで十分,光量が十分な屋外なら感度や画質への心配は減りますし,トリミングをしない前提なら画素数も1200万画素もあれば十分です。

 いや,これはもうD300を買えという,神のお告げですよ。

 D300ならさらに,8コマ/秒という動きものに対応出来る連写機能,多点測距のメリットを実感出来る51点AFを備えています。電池寿命も長く,予備電池を持つ必要もありません。

 それに,なんといってもD2シリーズの後を受けてAPS-Cの頂点を任されたモデルですから,そのシャッターの切れ味はD2H譲りです。大きなシャッター音は賛否両論ありますが,この音はもっと聞いていたいという麻薬的な音だと思います。

 シャッター耐久も15万回,操作系はプロモデルと共通であり,LCDも現行モデルと同じ大きさで見やすく,その剛性感も頂点に相応しく,グリップを握ると,握り替えされているような感覚に陥ります。

 いや,これはいい・・・

 早速品定めです。程度のいいものは3万円,並品で25000円という相場です。

 今回の用途で重要な事は,付属品はいらない,外観は汚くても構わない,でもシャッター回数は少ない方が良い,ということで,これを条件に探すとフジヤカメラで良さそうなものが見つかりました。

 程度はAB+で価格は23760円。付属品はバッテリーとチャージャーのみです。外観も綺麗ということですが,この程度ランクはシャッター回数で決まるところもありますから,きっと少ないだろうという期待もあります。

 付属品は私にとっては邪魔で,売却を考えないなら捨ててしまいたいくらいなのですが,最初から付いてこないなら好都合です。値段が安いのは付属品が揃っていないこともあるでしょう。

 実は購入を決定してからフジヤカメラから連絡を受けたのは,拡大ボタンのシルク印刷が擦れて剥げてしまっているということでした。届いてみればAF-ONボタンも印刷が剥げていたのでちょっと残念だったのですが,この値段ならそんなことは気にしません。

 ということでポチってしまいました。

 同時にバッテリーグリップも欲しかったので,中古で買う予定だったのですが,8コマ/秒を実現するためのEN-EL4を使うためにはバッテリカバーを別に買う必要があり,これが入手困難になっていることを知りました。

 なら,互換品でいいんじゃないのかと考え,amazonでMD-D10の互換品を3600円で買いました。バッテリーカバーも付いてきます。安いです。

 バッテリーは付属しているという事ですが,死んでいる可能性もあるので出来れば新品を調達したい所ですが,純正品はあまりに高く,半額以下で買える互換品を買いました。一応日本のメーカーのものなので大丈夫と思います。

 ただ,D300の頃はちょうど互換品に対する締め付けが厳しくなったときで,互換電池が認識しないなどの混乱があったことを思い出しました。

 あと,やっぱりファインダーは丸窓でないと,という変なこだわりがあり,もはや定番化しているニコン純正の丸窓アダプタ「NEPS1」を手配,これにマグニファイアDK-17MとDK-19を取り付ける予定です。

 そうそう,記録メディアはCFです。D800で使っていた64GBが使えれば良かったのですが,D300はD300Sと違って32GBまでという制限があるので使えません。余っている8GBを使うつもりですが,ちょっと枚数が少ないので,D2H用に用意したCF-SD変換に16GBのSDカードを入れて使うことにします。

 とまあ,いろいろ考えて届いたD300ですが,動作は全く問題なし。外観も綺麗ですが,前述のように拡大ボタンとAF-ONボタンの印刷が消えているのと,ラバーがベタベタします。煙草の臭いも少ししますので,前のオーナーは喫煙者だったのでしょうね。気持ち悪い。

 一通り動作テストをしてファームのバージョンを確認。1.03なので最新の1.11に更新します。

 さて,ドキドキしながらシャッター回数を見てみます。Exifから情報を見てみると・・・なんと11億回を越えています。

 そんなあほな。

 いくら何でも11億回もシャッターが動くはずはありません。似たような話があるんじゃないかと調べてみても全く引っかからず,もしかしたらフジヤカメラはこういう故障品をしれっと売りつけたんじゃないかと,背中に嫌な汗が流れました。

 正確な回数をとりあえず知りたいという一心で調査を続けます。シャッターを1回切るごとに増える回数を計算すると65536回です。ちょうと16bitですから,これはどうもオフセットが載っているようです。この11億回という数字を65536で割り算すると約17000となります。おそらくこれが正しいシャッター回数でしょう。

 さらに調査を続けます。撮影情報をみると,なんと絞りがF95となっています。

 F95?真っ暗ですやん。

 これはいよいよおかしいと,もう一度ファームのバージョンを確認したら,Bだけが1.11になっていて,Aは1.03のままでした。

 あれ,おかしいなともう一度ファームウェアアップデートのドキュメントを確認すると,AとBは別々にアップデートして下さいとのことでした。私はAとB両方をCFに書き込んで,1回だけアップデートを行ったのでBだけがアップデートされたようです。

 これが原因かもしれないとAも1.11に上げたところ,絞り情報も正常になり,シャッター回数も正しい値が得られるようになりました。約17000回でした。

 シャッター耐久15万回のカメラで17000回ですから,まあ良い方でしょう。中には4000回とか6000回とか,そういう非常に少ない数の個体もあるそうですが,そういうのは高価だと思いますし,3万回を越えていなければシャッターに関する心配はなにも必要ないと思います。

 ラバーのベタベタは,アーマオールを何度か塗り込んでごまかしました。交換してもらえるとうれしいですが,それはまあサービスセンターで相談でしょう。

 数日間使ってみましたが,レスポンスも良く,さすが頂点を極めたモデルだけに剛性感も高く,とても満足なフィーリングです。素晴らしいの一言です。

 音も素晴らしいですし,シャッターの切れ味も抜群です。AFも51点はD800と同じですし,アルゴリズムの古さとレスポンスの悪さは仕方がないとしても,多点測距と親指AFにちゃんと付いてきてくれます。

 問題の画質を検証します。1200万画素ですが,画素数よりも色のりやコントラストが気になるところで,これはちょっと古くささはあるとはいえ,全然問題のないレベルです。

 画素数が少ないのでトリミングは難しいですが,そうはいっても1200万画素です。D800のDXクロップが1500万画素であることを考えると,そんなに少ないとも感じません。

 感度についても,ISO1600が精一杯だろうと思いましたが,それはJPEGでの話。Lightroomでノイズ除去を行えばISO3200もOKです。色が褪せたりコントラストが下がってしまうことがISO3200でも少なく,ノイズさえ取ればいい状態なので,とても素性は良いです。

 APS-Cのレンズを持っていないので,手持ちの大三元とシグマの35mmF1.4で使ってみましたが,レンズの性能をきちんと反映する解像感とAF性能を持っていて,画質という面でも十分な手応えを感じました。

 ただ,過渡期だなと感じたところもありました・

 1つに,RAWの14bit記録を選ぶと,連写速度だけではなく全体のレスポンスが大きく低下してしまうことです。12bitなら8コマ/秒ですが,14bitにすると2.5コマ/秒まで落ちます。最初連写速度が上がらないので首をひねっていました。

 のみならず,全体のレスポンスが落ちるとわかり,14bitでの使用は諦めました。レリーズタイムラグが大きくなり,シャッターチャンスを逃してしまう程だったのです。

 このあたりは処理速度の問題ですね。画像処理エンジンが14bitをサポートし切れていないのでしょう。12bitで使うカメラと割り切るしかありません。

 ファンクションボタンに割り当てられる機能も足りず,ライブビューも使い物になりません。カスタムメニューに登録出来る項目にも制限があるし,D850で設定出来ることが出来ないことに気が付いて,そういえば昔のニコンはこうだったなあと,そこでようやく古いカメラを使っていることを思い出しました。

 とまあ,操作感も見た目もレスポンスも画質も,どれも納得のD300です。そして,D300を手に入れたことで,完全にD2Hの出番がなくなりました。画素数,連写性能,感度,画質は言うまでもなく,AF性能も使い勝手も劣っており,剛性感やシャッター音も遜色ないD300に,D2Hはもはや勝ち目はありません。

 D850を買ってからD2Hはバッテリーを抜いて防湿庫に収まっていますが,ここに至ってもう二度と使うことはないでしょう。ありがとうD2H。
 
 さて,初めて購入したバッテリーグリップの互換品ですが,ほぼ問題なしです。この値段でこの感触なら,確かに純正品を買うのがバカらしくなります。

 しかし,そこはやっぱり中国製。ボタンの感触が大きく違っています。特にシャッターボタンは安物のカメラのそれで,クリックが大きすぎます。静かに絞るように押し込む私にとっては,クリックがあるとびっくりします。これはだめです。

 それ以外,特にバッテリーの認識などは全く問題なしです。

 ということで,EOS7Dシリーズが伝統を守り,D500で再認識されているAPS-Cの高級機ですが,私もD300を使ってみて納得しました。

 フルサイズの表現力とは別物で,撮りたい被写体をしっかり細くするのに,このサイズは最適です。難しい事を考えず,追いかけ回して撮影するのにフルサイズはむしろ邪魔かも知れません。

 安いので中級以下に使われるサイズのセンサではありますが,バカに出来ないポテンシャルを持っていると思います。


 それにしても,AF-S18-200mmが壊れたのはちょっと残念でした。まあフレキが切れしまったのでどうにもならなかったわけですが,もしちゃんと使えていたら,D300にあてがうことが出来たのになあと思います。

 こうなったら,APS-Cサイズのレンズを奢ってみましょう。

 本命はD850に大三元ですから,サブ機らしく便利ズーム1本で行くか,それともメインとの共通性を重視しF2.8通しのレンズで行くか。使い潰すための安いカメラに純正はもったいないので,好きなシグマを選びたいと思っていますが,F2.8通しの標準ズームがやや古いんですよねえ。どうしたものか・・・

 

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