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2018年07月30日の記事は以下のとおりです。

安易なトリミングは許されるのか否か

 D800の3600万画素という画素数は,トリミングを積極的に使って構図を見直すことを日常に引き寄せました。

 画素数が少ない時代はもちろん,銀塩の時代は撮影時に構図も含めてすべて完成している必要があり,またそうすることを強く求められもしました。

 しかし,カメラ自身の自動化が進み,撮影時に考えねばならないことはどんどん減っていきました。そしてデジタル化により,現像や印刷が自宅で簡単にできるようになると,撮影後の画像処理も十分に可能になりました。

 複雑なフィルターワークやライティングの知識と経験が要求されたホワイトバランスも,難しい適正露出も,レンズの歪曲収差の補正はもちろん,水平が出ていない写真の補正やトリミング,完全ではありませんがレフ板の効果を擬似的に与えてみたり,さらには余計なものを消したり,多重露光をやってみたりと,もうなんでもござれです。

 写真とは,真実を写すものなわけですが,すでに撮影時に真実である必要はなくなりました。すごい時代が来たものです。

 で,繰り返しますが私にとっては,積極的なトリミングが撮影スタイルとして定着したことが大きいです。

 これは,トリミングに流れようという逃げではなく,これまでなら救えなかった環境や状況,あるいは結果を,トリミングで救える可能性が出てきたことで,最初からあきらめないで済むようになったということが,大きいと思っています。

 例えばですね,手元には50mmのレンズしかなく,被写体は10mも先にいるとして,銀塩時代ならどうせ撮影しても無駄だからと,撮影をあきらめたんじゃないかと思います。

 1200万画素くらいのカメラでも同じですが,でもD850ならダメモトでとりあえず撮影して,帰ってから確認してみようと思うでしょう。もちろん,こうすると被写体は救えても画質は落ちますし,50mmというレンズの良さや個性は全く死んでしまいます。

 いうならば,コンデジや携帯カメラのセンササイズのカメラに望遠レンズを付けたようなものですから,でかい一眼レフを使っている意味などありません。でも,救えるかも知れないなら,何もしないよりいいでしょう。

 デジタルカメラは,従来のフィルムをCMOSセンサに置き換えたものというのが,現時点での主流です。CMOSセンサに置き換わったのであれば,すでにISO感度やサイズによる縛りはなく,最適な値で使っていけば済むと言うのが本来のあり方だと思っていて,未だにライカ版だのISO400だのと言っているのは,私のような古い人間には楽でも,新しい人には弊害しかないなあと思ったりします。

 閑話休題。

 気になっているのは,それでは画素数が減ってしまい,そのことで印刷が難しくなるのはどのくらいトリミングを行ったらなんだろう,ということです。

 D800では高画素という事もあり,あまりそういうことを考えないでいました。D850ではその傾向はますます強くなりましたが,修理中のD850に代わって主役を務めているD300は僅かに1200万画素です。トリミングにはかなり制約がありそうです。

 なら,ちゃんと考えてみようというのが,今回のテーマです。

 まず。一つの目安に,300dpiをおきましょう。本音を言うと,これでもかなり画像のキレがなくなり,眠くなると思っているのですが,これをボトムと考えて必要なピクセル数を考えていきます。

 自分で計算することも考えましたが,幸いにキヤノンのサイトに一覧表がありました。私はプリンタはキヤノンの愛用者ですからね,なにもアンチキヤノンではないのです。

 これによると,私が普段よく使う紙のサイズでは,

L(89x127) 1051x1500 160万画素
2L(127x178) 1500x2012 315万画素
ハガキ(100x148) 1181x1748 205万画素
六つ切り(203x254) 2398x3000 720万画素
四つ切り(254x305) 3000x3602 1080万画素
A4(210x197) 2480x3508 870万画素

 ということです。あ,画素数は縦横比(アスペクト比)の関係もあるので,単純なカメラ側の画素数と一致しないので注意して下さい。

 で,D850の画素数は8256x5504,D300の画素数は4288x2848 です。

 ということは,例えばA4でトリミング出来そうなのは,D850で縦横それぞれ43%ほど,D300では18%程ですのでほぼトリミングできない,と言うことになります。うーん,1200万画素って案外厳しいんですね。高画素機とかいってますが,3600万画素くらいないと実用にならないんじゃないですか,これだと。

 気を取り直し,私が普段最もよく使うハガキサイズではどうかというと,D850で縦横21%,D300だと40%くらいです。

 D300でもトリミングできそうな気がしてしてきましたが,これってハガキサイズですからね,さみしいもんです。

 これがD500のような2000万画素モデルだと5568x3712ということですのでA4では縦横63%,ハガキサイズでは32%くらいです。えー,2000万画素ではトリミングを考えたら負けなんですか?D5なんか,私には使う資格がないじゃないですか。

 とまあ,改めてトリミングが緊急避難的な(あるいは邪道な)手段である事がわかったところで,この数字を頭に入れて,トリミングと印刷を行うクセを付けたいと思います。

 ざっくり,

ハガキ 1200x1800 
六つ切り 2400x3000 
四つ切り 3000x3600 
A4 2500x3500 

 と覚えておきましょう。

 しかし,こうしてみると,D2Hの400万画素って,六つ切りさえも全然届かないんですね。また,この頃標準的だった600万画素でも六つ切りに届かないんですよ。

 1200万画素のD3でようやく四つ切りがノートリミングでOKですからね,画素数への要求というのは,よく言うスペック競争以上の必然性があるということです。

 しかし,今どき2000万画素以下のカメラを探す方が難しいご時世です。

 もちろん,A3ノビとか出そうとすると,2200万画素必要だったりしますからね,D5でもちょっと足りないわけですが,そこまで大きいと今度は300dpiで出す必要などないんじゃないかという話になりますので,あんまり窮屈に考えない方がいいのかも知れません。

 

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