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2018年11月07日の記事は以下のとおりです。

DL2050を較正する~壊してしまったのか編

  • 2018/11/07 14:51
  • カテゴリー:make:

 一番よく使う測定器は,結局の所デジタルテスタと安定化電源器ということに気が付いて10年,デジタルテスタは精度と速度でベンチ型が望ましいと気付いて7年,こうして計測器ランドで中古を購入したのが,ケンウッドのDL2050でした。

 DL2050は3万円というそれなりの価格だったにもかかわらず,使ってみると粗が目立ち,自然に使わなくなってしまったところに,HPの34401Aが新加入するに至って全く出番がなくなったやつなのですが,それなりに思い入れもあって(買った時のことを本当によく覚えています),常にきちんと使えるようにしてあります。

 ただ,34401Aの使い心地があまりに良すぎるのと,ジャンクで買ったくせに精度がバリバリ出ていると言うこともあって,まともに保証付きの中古を買ったのに精度も使い心地も今ひとつなDL2050は,あまり出番がありません。

 せめて精度だけでもきちんと追い込んでおこうと思っていたのですが,やり方がどうしてもわからず,なかなか着手できなかったのですが,先日ようやく判明したので,試してみました。

 先に書いておきますが,大失敗をしました。もはや壊してしまったといっても過言ではありません。

 なにがまずかったというと,詳しい手順や方法を知らないままに,画面右上にある「CAL」と書かれた押しボタンスイッチを押し込んでしまったからです。

 これを押しただけで較正モードに入るなんて,まさか思わないじゃないですか。そこから適当にボタンを押していたら,オフセットとフルスケール調整が行われてしまい,まともな測定が出来なくなってしまったのでした。

 そんなわけで,復旧には正しい手順による較正作業が必要なのですが,これはこれでなかなか難しいものがあります。そこで較正した値を記録するEEPROMのデータを手に入れて,これをライタで書き換えるという方法で復活させることにしたわけですが,それはまた後日に書きます。

 今回は,DL2050の較正方法を書いておきます。

 そのまえに,較正の方法を調べた時にわかった,DL2050の素性についてメモ。

 DL2050がどこからかのOEMであることは当時からわかっていましたが,どこがOEM元かはわかっていませんでした。私が持っているケンウッドDL2050,アジレントU3402,B&K5492または5491Aは見た目も同じで,兄弟機である事は枚吐くなのですが,どれがオリジナルなのかはよく分かりません。

 余談ですが,アジレントもB&Kも一流ですので,ここに供給されるくらいだから,そんなに悪いものではないんだろうなと,ほっとしました。

 で,さらに調べていくと,どうもESCORTというブランドの,3146Aというのが出てきました。これがオリジナルかどうかは結局はっきりしなかったのですが,回路図などの情報がこの型名で出てきた事をみるに,おそらくこれがオリジナルではないでしょうか。

 この機種で改めて検索すると回路図も較正の方法も出てきます。

(1)画面右端の「CAL」ボタンを,先の細いもので突っつきます。
(2)画面に「CAL」という表示が出て,較正モードに入ります。
(3)最初にオフセットをゼロにします。4つの入力端子を太い銅線で最短でショートして,マニュアルモードにします。
(5)調整したいレンジと測定周期を選んで,「LOCAL」ボタンを押します。これで数字がゼロになっているはずです。
(6)これを,すべてのレンジで行います。そうそう,周期はSモードとMモードそれぞれで行います。
(7)基本的にはDC電圧だけでいいと思うのですが,気になるなら抵抗とDC電流くらいはやっておいてもいいと思います。AC電圧については意図しない表示になるので,やめておいた方が無難です。
(8)ここで「CAL」ボタンをもう1回押して,較正モードから抜けておきます。

 とまあ,ここまでの作業でもかなり精度は良くなっているはずなので,この作業までで引き返すのも1つの手です。

 次,フルスケール調整です。較正モードに入った後,

(9)DC電圧,マニュアルレンジを選択肢,入力に100000カウントになるような正確な電圧を入れて,「REL」ボタンを押します。100.000mV,1.00000V,10.0000V,100.000V,1000.00Vを用意しなくてはいけないので,ちょっと大変だと思います。

(10)SモードとFモードでは100000カウントですが,Mモードのフルスケールは40000カウントですので,40.000mV,400.00mV,4.0000V,40.000V,400.00Vを用意して較正して下さい。

(11)本当はDC電流やAC電圧でも同様なことをしないといけないのですが,電流源も交流基準電圧も持っていない人が多いと思いますので,無理をしないであきらめて下さい。RELボタンを押すと,その電圧をフルスケールとして登録してしまうので,全くおかしな値になります。

(12)終わったら「CALボタンを押して,較正モードから抜けます。


 こんな感じなのですが,私はまず最初に訳もわからずLOCALやRELボタンを押しまくった(ご丁寧にレンジまでマニュアルで切り替えて押しまくった)ので,もう後戻りが出来ず,先に進むしかありませんでした。

 しかも,100.000Vフルスケールのレンジで,勘違いをして10VをいれてRELを押したものだから,100Vを10Vに較正してしまい,10Vから100Vまでのよく使うレンジで測定不能になってしまいました。

 この状況を回復するには,DC100.000Vを用意しなければなりません。安定化し,しかもmVオーダの電圧である必要がある100Vなんて,一般家庭にあるはずがありません。

 万策尽き,押し寄せた疲労に耐えきれず寝たのですが,仮にDC100VやDC1000Vを用意出来たとしても,他にあちこち触ったために,なにがどう変わってしまったのか,さっぱりわからず,とても不安です。

 そこで,まずは較正データを記録しておくEEPROMの中身をそれらしい値で上書きしておくことにしました。

 回路図などと同じで,この手のデータは案外落ちてるものです。もちろん,落ちてる物を拾い食いすればお腹を壊してしまうわけで,あくまで分かる人が自分の責任でやらないといけません。

 ただ,これでEEPROMのデータが破損しているというエラーのために使えなくなったものを,復活させたという人が用意したデータなので,精度もそこそこ出ているのではないかという期待があります。

 93C66Aという最近あまり目にしないEEPROMを読み書きする方法を考えていると,都合良く,秋月で売られているAKI-PICライタにこのEEPROMの読み書きが出来る事がわかりました。このライタは私も持っています。

 SOPですので基板から慎重に外し,試し書きが出来るようにDIPの93C66も手配をかけ,書き込んでみます。

 続きは,後日。

 

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