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2019年10月02日の記事は以下のとおりです。

Rollei35をさらに仕上げる

 Rollei35,その後です。

 このRollei35は修理が難しかっただけに,これ以上は壊すからと手を引いた箇所もあるのですが,それらはことごとく使用時に気になって引っかかってしまい,結局修理を試みることになってしまいます。

(1)レンズのホコリ

 テッサーですから2群と3群の間に絞りとシャッターがあるわけですが,2群の手前側に多量のホコリが入り込んでいました。

 レンズの組み立て順として,まず絞りを組み立て,この上に2群を重ね,裏返してから絞りの裏側にシャッターを組み込んで,最後に3群を重ねます。

 シャッターを組み立てる時にはすでに絞りが閉じてしまっているので,2群と絞りの間に入り込んだホコリを吹き飛ばせないのです。絞りが閉じているのだからホコリの侵入もないだろうと思っていたのですが,甘かった。信じられないくらいにホコリが入り込んでいます。さすがにこれだけ入っていると,写りにも影響があるのではないでしょうか。

 ところが,ここを拭き掃除するには,レンズを本体から外し,3群とシャッターを外し,2群を露出させて拭き掃除してから絞りを組み立て・・・とほとんど全バラシに近いところまで分解しなければなりません。

 せっかくシャッターの調整が終わり,特に「出たとこ勝負」の1/500秒が2msで揃っている現状は,おそらく次の分解と組み立ててで簡単に破綻してしまうでしょう。

 ボケボケだか動いているカメラと,動かなくなったカメラ,どちらに価値があるかと言えば,そりゃ前者でしょう。そう思って,もうホコリは見なかったことにしていたのです。

 でも,現像から上がってきた画像がどうも眠たく,フレアがでることもこの多量のホコリの可能性があると思った時に,これはカメラとして基本機能を欠損していると思ったのです。

 なんとかホコリを取る方法を考えます。

 シャッターを分解せず,1群からアクセス出来ないか。

 繰り出しのある1群を外し,2群が外れないかと見てみましたが,ダメでした。やはり本体側からしかアクセス出来ないようです。

 そして一晩考えました。

 シャッターと絞りをばらさなければいいのです。なら,シャッターと絞りを組み込んだフレームを,3群のフレームから外さずに2群だけ露出させればいいのではないでしょうか。

 ビスを外せばバラバラになる鏡筒も,分解前にマスキングテープで離れないようにしておけば,ちょっとした作業には耐えられるでしょう。

 そこで,ばらけて欲しくないシャッターと絞りの枠と3群をテープで巻いて,ビスをそっと外します。続けて2群を引っ張ってそっと取り外します。

 なんと,うまくいきました。綺麗に2群が露出しています。

 早速シルボン紙で磨き,ブロワーでホコリを飛ばして綺麗に磨きました。そしてそっと元に戻します。幸い,絞りもシャッターも分解せず,元の通り動作していそうです。

 この勢いで本体に取り付け,シャッター速度を全速確認します。結果,分解前と全く同じ値です。JISの範囲に揃っています。よかった。

 ということで,気になっていたレンズのホコリを取りきることが出来ました。

 ただ,残念な事が1つ。どうしても1つだけ,ホコリが残ってしまいます。おかしい。ゴシゴシ擦っても取れません。

 どうやら,カビのようです。多量のホコリのせいで気が付かなかったのでしょうが,これは残念です。もちろん,シャープペンシルの芯くらいの小さい薄いカビですので,写りにはほとんど影響しないと思います。外側から覗き込んでもわからないくらいですが,それでもやっぱり残念ですよね。


(2)ファインダーのクモリ

 ファインダーのクモリは,購入前に説明を受けています。だから今さら言うのも筋違いではあるのですが,それでもどうにもファインダーが見にくくて,何が原因なんだろうと首をかしげていました。

 でも,ファインダーを対物側から覗き込むと,随分擦り傷があるようです。

 私が擦ったせいかも知れませんし,最初からこうだったのかも知れません。ただわかることは,その擦り傷が接眼側から綿棒を突っ込んでゴシゴシ出来る範囲に限られているということです。

 私は分解して全面を拭き掃除しましたので,もしここで傷が付いたのなら,隅っこにも傷があるはずです。

 まあ,もう誰が犯人かはわかりません。

 銀の蒸着を全部剥がしてしまうことも考えましたが,そんなことをするとフレームが見えなくなってしまいます。さすがにそれはまずいということで,このままにしておきます。

 相変わらずファインダーは見にくいのですが,その原因がはっきりし,かつどうにもならない問題だとわかったので,案外スッキリとあきらめが付きました。

 世の中にはハーフミラーを切り出してあてがったり,ミラーシートを貼り付けたりする強者もいますが,このファインダーの蒸着面はレンズの凹面です。これはもう交換するしかありません。

 まあ,もし完全に壊れたRollei35が安く買えたら,ファインダーの移植をやってもいいかもしれません。

 

 本音を言うと,ちゃんとしたお店でそれなりの価格で購入したのは,お店のサポートを期待した面もありますが,それ以上に,修理に差し障りのないコンディションである事を期待していたからでした。

 相場としても整備品に対し1割ほど安いだけの個体でしたが,これに保証を付けて売っているわけで,万が一修理が必要になるときに,その修理代で大赤字になるようなコンディションではないと私は信じているわけです。

 しかし,ファインダーが接眼レンズ側からゴシゴシ拭いてハーフミラーが擦り傷だらけになっていたり,レンズにカビっぽいものがあったりするというのは,さすがにちょっと騙されたという気分が募ります。これ,単純な分解と調整で解決しない問題ですからね。

 全体的に程度も悪かったようで,調整中に調整箇所が壊れてしまうこともありましたし,巻き上げレバーの飾りネジもポロッと折れてしまいました。これなら1万円台のジャンク品の修理でも同じくらいの苦労をしたんじゃないかと思います。

 最終的にファインダーを除き,カメラとしての基本機能において満足な結果になりましたが,ここまでの道のりは厳しく,それが50年前のカメラなんだから当たり前だよ,と言われて素直に飲み込めるほど,私は経済的に恵まれてはいません。

 そんなRollei35も,苦労しただけに愛着も強く,しっかり手に馴染んできました。フィルムを詰めているせいで空シャッターが切れず,フラストレーションが溜まってしまう毎日です。早く居間の状態でテストを済ませてしまいたいです。

 

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