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2006年11月の記事は以下のとおりです。

ニコマートELとNikonFEの1-2フィニッシュ

 先日のNikonFEですが,修理が終わりました。

 前回の修理の段階で,問題は2つありました。1つは露光ムラ,1つは1/1000秒が露光不足だったわけですが,これはいずれも先日目処を立てた通りの理由で起こっていました。

 まず露光ムラですが,シャッターブレーキが強すぎたのが原因だろうと目処を立てたところ,やはりその通りでした。シャッターブレーキをゆるめ,元の位置と同じくらいにして組み立てたところ,あっさり解決。

 次に1/1000秒の露光不足も推測通りで,電気的な調整の問題でマニュアルシャッター速度のγの調整が狂っていました。調整箇所をすべて一度初期状態に戻し,調整をやり直しました。

 結果,一応問題のないレベルに調整を追い込むことが出来ました。

 組み立てるときにもそれなりに気を遣って,絞り連動リングのバックラッシュも前回よりもずっと少なくなったと思います。

 早速試写したのがこれです。

ファイル 57-1.jpg

 レンズはAI45mm/F2.8Pです。

 家の窓から見える柿の木ですが,ちょっとアンダーです。まあこれはカメラの問題と言うより,露出補正をさぼった私が原因です。ただ,この試写ではちょっと問題も見つかりました。

 絞りリングを回すと1段ごとにメーターが変化するのが正しい動作で,EV9くらいの明るさでは問題なく変化してくれます。しかし,EV13くらいの明るいところで試してみると,11段よりも少なめで変化します。

 これはどうもシリコンフォトセルのγの調整が狂っているようです。ここまできて残念で悔しいのですが,ネガだとそれほど大きな誤差とは言えませんし,NikonFEは上カバーを外さないと調整が出来ない構造なので,もうこれは割り切ります。

 次にニコマートEL。これは随分前にジャンクから部品を移植して復活したものですが,試写を行っておらず,この機会に一緒に行うことにしました。

 基本的には同じレンズ,同じ被写体を同じ時間帯に撮影するので,ニコマートとFEの差を見ることが出来ます。

 結果は,オートの1/1000秒が0.5段ほど露光不足です。1/500秒なら十分実用レベル,マニュアルシャッターは全速問題なしです。

ファイル 57-2.jpg

 レンズはAI105mm/F2.5です。

 玄関から見えるコーンを撮影してみたのですが,十分だと思います。ちなみにこのニコマートELは,強引にFM3A用のフォーカシングスクリーンK3を移植してあり,スクリーンの厚みの違いからピントがずれてしまうという問題を以前に出していました。この問題は根気よく厚みを調整するスペーサをスクリーンに貼り付けて調整を行ったのですが,中望遠レンズでこれだけの精度が出ているのであれば,まずまずといえるのではないかと思います。

 オートの1/1000秒をどうするかは思案のしどころですが,これはおそらくCdSの特性に起因するのではないかと思うので,具体的な手はありません。調整をやり直せば少しはましになるかも知れませんが,根拠もないのにまたバラすのは気が引けます。

 なので,これで割り切りです。1/1000秒にならないように使うことが1つ,まあ仮に1/1000秒で使ってもネガなら補正範囲なので気にしない,ということですね。

 ということで,ニコマートELとNikonFEが実用機として落ち着きました。特にNikonFEは大きさといい感触といい質感といい文句なしのカメラで,噂に違わぬ名機だなと思った次第。もっと早くに手に入れていればよかったと感じました。

 45mm/F2.8はさすがにFM3Aに向けて作られたような所があるレンズですから,FEにも非常によく似合います。私の場合でもおそらくこの組み合わせが定番になるのでしょうね。

 それに比べてニコマートELは大きく重く,操作感もいまいちです。FEを使った後では欠点ばかりが目につくのですが,これはやや大きめのレンズを「ガチャガチャ」と取り付けてこそ味が出ます。

 それにしても今回は勉強になりました。縦走りシャッターのカメラを,ミラーボックスまで分解したのは実は初めてで,分解と組み立てを一通り経験するいい機会でした。

果てしなき闘いの渦へ

 いつもの中古カメラ屋へ散策に出かけると,ジャンク箱にニコンFEが鎮座していました。5000円で研究用ということでした。よく見るとミラーが上がったままになっています。

 いわゆるジャンク品で5000円は高いなあとちょっと思ったのですが,まあニコンですし仕方がないか,と思い手に取りました。

 塗装の剥げはひどいのですが,特にぶつけたようなあとはありません。プリズムの腐食もありませんし,シャッター幕やガイドレールにもおかしな傷は見あたりません。

 バッテリチェックをしてみるとLEDが点灯しますので電池はあるようです。これでミラーが上がったままになっているというのはちょっと深刻かも知れません。

 シャッターダイアルをM90にするとミラーが降りたので,もしかしてとおもい,シャッターを切り直してみると,スローシャッターもきちんと切れてくれます。何度切っても問題はなさそうです。露出計も一応まともに動いています。

 しかし,ここのカメラ屋はいつものように油断大敵。分解しないとわからないような問題にも気付いて値付けをしますので,シャッターが切れたくらいで「お買い得」と考えるのは,この店に限ってはありえません。百戦錬磨のオヤジに打ち勝つのはただごとではありません。(裏を返すとまともな中古は安心して買えるということです)

 かなり迷ったのですが,こういうのは縁ですから,買って帰ることにしました。

 ニコンFEはいつかは手に入れたいと思うカメラでした。ニコンにしては小さく,AI連動が可能な実用機として使いたかったのですが,高校生の頃のこと,ニコンはヒトケタ以外は認めないとすり込まれていたペンタックスSP使いの私が,ある友人(女子ですよ女子)のFE2(FEではありません)をバカにしつつシャッターを切って,その感触に感激したことが忘れられず,手に入れてみたいものだと思い続けておりました。

 FE2は1/4000秒のシャッターやシャッター速度のクオーツ制御で最新機種にも負けない実用性がありますが,今から20年以上前のカメラですし,まともな中古は高価なので,自分で修理して使うのはFEくらいが限度ではないかと思います。

 てなわけで,早速資料集めです。

 FEにミラーが降りてこないトラブルがあるそうで,原因は電池切れかミラーボックス底部の調整箇所の狂い,もしくはエアダンパーの動作不良だそうです。

 ニコマートELの子孫にあたるニコンFEですが,分解には結構勝手の違いを感じます。ニコマートではネジだけで組み立てられていたものが,Gリングを多用して組み立てやすさを向上させているようです。

 今回は電気系の安易な調整だけではなく,きちんとミラーボックスまで分解して手を入れて,ミラー周りの問題をきちんと解決して,同時にミラーボックス周辺の機構の勉強をしたいと考えていましたから,ザクザク分解していきます。

 とはいえ,FEは1978年生まれだけあって,それ以前のものに比べてかなり電気回路が増えています。フレキシブル基板も使われていて,配線を外さないと分解が先に進みません。

 分解前にデジカメで撮影し,同時にメモも取ります。終わったら躊躇なく一気に配線を外し,ビスをゆるめ,ミラーボックスを取り外します。

ファイル 56-1.jpg

 あるホームページにあったのですが,ミラーが降りない原因は,ミラー復元のレバーが重たいことにあるとのことで,これを軽くするのが上記の写真のネジなんだそうです。これは偏心ネジになっていて,ネジの回転でレバーの位置を調整できます。

 それならとレバーを高めの位置に設定し,軽い動作でミラーが降りるように調整をしました。汚れたグリスを拭き取り,新しいグリスを少しだけ塗りつけてから,元に戻します。

 そしてFEやFMでよく知られたミラーショックを軽減するエアダンパーを分解して清掃しました。かなりスムーズに動くようになりましたので,これでもう大丈夫でしょう。

 ファインダースクリーンはFM3A用のK3スクリーンを入れます。K3スクリーンはFEにも使えるのですが,明るくなっているために露出計は狂います。これを含めて露出計とシャッター速度の調整をやり直して,修理完了。

 早速フィルムを通してみたのですが,結果は散々でした。

(1)フィルムの下側に,他より露光時間の長い部分が1mmほどある
(2)マニュアルシャッターで1/1000秒が露光不足
(3)露光ムラがある

 電気系の調整は適当にやってしまったのですが,実は半固定抵抗がいっぱいあって,どれをいじるといいのか今ひとつ分からずにやっていました。それに,露光ムラについては電気と言うより,メカに関係する部分ですので,これは大変なことになっていると慌てました。

 適当に作業を進めてもかえって壊してしまうので,潔くサービスマニュアルを購入します。目を通して分かったことは,今回調整した偏心ネジは,実はシャッターブレーキの強さを調整するネジであることでした。

 そうとも知らず適当に回してしまった結果,ブレーキのかかり始める時間が早まり,同時に力が強くなり過ぎてしまい,後幕が閉じるときに大きな負荷がかかって速度が落ちていたのだと思います。手でシャッターユニットにある,ブレーキと連動するレバーを押さえつけてシャッターを切ってみると,まさに露光時間が長くなっている部分と同じ高さの隙間が出来ていました。

 そこで,ブレーキがきき始める位置をもっと下にずらし,同時にブレーキの力を弱めてやることで解決しそうです。

 このことで露光ムラが解決するかどうかは分かりませんが,コマによっては露光ムラがないものもありますので,これについてはとりあえず様子見です。

 次にシャッター速度不良ですが,これもサービスマニュアルを読んで氷解しました。

 シャッター速度や露出計の調整には,変化率(γ)の調整もあったのです。K3スクリーンを入れたことで狂ってしまった状態を適当に調整したため,それがγを補正するものであることを知らずにいたため,結果として低速側で調整したシャッター速度が,高速側で狂ってしまったのです。

 一応,昨日までの段階で,シャッターブレーキの再調整までは終わらせました。これから電機系の調整を行うことになりますが,これでFEがきちんと復活してくれれば,あの手強い中古カメラ屋のオヤジに勝利することができます。

 勝負するからには,勝たねばなりません。

 そんなわけで感張ります。

#実は,別の店で壊れている完全ジャンクのMZ-10を1050円で買ってしまいました。現在バラバラになっています・・・どうもプラスチックの破損が持病のようで,私のMZ-10もモーターのピニオンギアの割れが原因ではないかと,推測してるところです。

実家の庭に居着いた猫たち

 フィルムスキャナーを手に入れて片っ端から昔のフィルムを取り込んでいるのですが,驚いたことに10年経つと退色が始まるんですね,カラーネガって。

 補正も出来るので別に慌てる必要はないのでしょうが,取り込んだ画像を見ていろいろ思い出したり懐かしんだりするのもまた楽しく,気長にぼちぼちやっています。

 私の実家は2000年に建て直しをしたので,それ以前に撮影された写真は結構貴重で,特に今はなくなっている広い庭が写っていると,いろいろ思うところがあります。

 その建て直し前の実家の庭で撮影した写真の中に,当時勝手に住み着いていた猫を撮影したものがあり,それが非常にかわいかったのでここで紹介しておきます。

ファイル 55-1.jpg

 カメラは父親のペンタックスSP(すでに私が壊してしまったもの)にSuperTakumar50mm/F1.4(放射能レンズ)にSMCTakumar200mm/F4という貧弱な機材です。

ファイル 55-2.jpg

 一般の評価は低いのですが,私個人はこのSMCTakumar200mm/F4というレンズは気に入っていて,このレンズでようやく人並みの写真を撮れるようになったと実感した記憶があり,良い印象をもっています。おそらく今回の猫の写真も,大半がこれで撮影されたものでしょう。

ファイル 55-3.jpg

 ところで,ここに写っている猫ですが,残念ながら詳しいことは覚えていません。当時うちには飼い猫がおり,そのこともあっていつのまにやら入れ替わり立ち替わり住み着くようになったのですが,居着いた時間が短かったことも手伝って,ここには出てきていない人なつこい真っ白な猫の記憶を除いては,あまり記憶に残っていません。

ファイル 55-4.jpg

 実家の猫がなくなって,不思議なことにぱったりと猫が住み着かなくなった庭は,その数年後になくなってしまいます。実家の周りではあれほどいた野良猫がすっかり姿を見せなくなり,今の子供たちは野良猫を見ることなく大人になるのではないかと,ちょっと怖い気もします。

ファイル 55-5.jpg

DVD-RAMに黒い斑点

 うちにはDMR-HS2という黎明期のDVD/HDDレコーダがありまして,これがまだまだ主力です。そもそもテレビをあまり見ない人(NHKと探偵ナイトスクープくらい)なので,別に買い換えの必要性も感じていません。

 とはいえ,さすがに40GByteのHDDというのはきつい。SPモードで20時間というのは,最初は十分と思っていた(だから80GByteへの改造サービスも申し込まなかった)のですが,いつの間にやらいっぱいになってしまいます。

 あわててDVDにコピーをしようにも,こいつは実時間のダビングしか出来ません。仮に全部DVD-Rに待避すると20時間以上かかってしまいますし,なんとその間録画も出来せん。

 ただ,DVD-RAMを使えば高速ダビングが出来る上,切り貼り編集も出来るのでHDDとほとんど同じ扱いが可能です。もちろん直接の録画も出来ます。

 NHKスペシャル「ラストメッセージ」という新シリーズが始まるにあたり,とりあえずDVD-RAMに直接録画することにして,この緊急事態を乗り切ろうと思ったわけです。

 タイマーは正常に動作し,録画が終わりました。(ちなみにこの番組を楽しみにしていた友人は,30分以上過ぎてから気が付いて,後半しか録画できなかったそうです。)

 一応録画されたものを確認してみると,18秒あたりで画像が乱れ,音声が「ごにょごにょ」言い出しました。よく見てみると始まってから20分くらいの間,ずっとこんな調子です。

 録画失敗・・・

 DVD-RAMでこんな失敗は初めてです。

 たぶん3年ほど前に購入したメディアだと思います。使用頻度は少なく,結局20回程度の書き込みだったのではないかと思います。

 再放送があるよと余裕をかましていましたが,NHKのホームページでは,少なくとも今月いっぱいはこの番組の再放送はなし。さすがに私もNHKのホームページを毎日いているわけではないので,この番組の再放送がいつあるのか,チェックするだけの自信がありません。困った・・・

 それはともかく,なんでDVD-RAMで録画に失敗したのか,です。

(1)再現試験

 別のDVD-RAMに片っ端から録画をしてみて,同じように失敗するものとしないものを区別してみます。失敗するものはマクセルの両面VIdeo用Type4(殻付きですね)ばかり3枚ほどで,同じメーカーでも別の時期に購入したデータ用や,他のメーカーのものは大丈夫でした。

 ということは,メディアの劣化の可能性があります。もちろんドライブの性能が落ちていて,本来救えるエラーを救えなくなったということも考えられるので,メディアだけが悪いということではありませんが。

 SPモードで大体18秒くらいで画像の乱れが起きる傾向があり,それ以上の録画を行う必要なく,良否を判断できそうです。


(2)HDDへのダビング

 録画に失敗した映像をHDDにダビングしてみます。DVD-RAMは10万回の書き換え保証を行っているメディアで,リードエラーであれば結構救えます。リアルタイム処理が必要なDVD-RAMからの再生ではリトライが再生処理に間に合わず,画像が乱れているのかも知れません。HDDに一度高速ダビングすれば,リアルタイムである必要はないため,ひょっとするとエラー訂正がきちんとかかるかも知れません。

 結果はダメでした。全く同じ場所で,同じような乱れが出ます。ということは,これはリードエラーということではなく,ライトエラーではないかと推測できます。


(3)目視で確認

 一応ここまでやった段階で,DVDのドライブの不良を疑うべきではなく,メディアの劣化を考える必要があるという結論になりました。

 実は今回録画に失敗したマクセルの両面DVD-RAMは,3枚ほど片面だけ録画と再生が全く出来なくなってしまった経緯があります。フォーマットもできません。PCにつないだ外付けドライブで物理フォーマットも試しましたが,やっぱりエラーが発生して蘇生できませんでした。

 まだ両面とも死んだメディアは出ていませんが,正直なところ,同じ時期に購入したこのメディアについては,信頼を置いていません。

 そんなことを考えながら,シャッターを開けてじーっとメディアの表面を見てみると,黒い斑点があるのに気が付きました。

ファイル 54-1.jpg

 これはそのメディアの表面の写真ですが,小さな黒い点が不規則に存在するのがわかりますでしょうか。

 先程の再現試験で問題がなかったメディアには,もちろんこんな斑点はありません。一方,再現試験で問題があったメディアは,程度の差はあれ,この斑点が肉眼で確認できます。

 実際の画像の乱れに関係なく,この斑点があるものは廃棄した方がよさそうです。


(4)考察

 結局のところ,同じ店で同時に購入したメディアばかり,同じような現象でエラーを起こすようになりました。同じメーカーでも良品と不良品でディスクの色が異なっていて,製造上の違いもあるようです。

 大事な録画に使わないもの(例えば毎日のニュースとか)なら,別に多少の画像の乱れがあっても構わないのですが,誤って使ってしまうことも考えられるでしょうし,それにどんどん悪くなることも考えると,あまり大事に使うのも考え物です。

 そこで,この3枚はハサミを入れて廃棄しました。一気に27GByte分の記録エリアを失った私は,ますますピンチを迎えてしまいました。同じような斑点のあるディスクに残っている番組を一度HDDに待避させ,別のDVD-RAMに戻しましたので,印象としては一気にDVD-RAMの空きがなくなったなあという感じです。

 んで,今後は,マクセルのメディアはやめようということ,被害がでかいので両面はやめよう,というあたりでしょうか。

 そもそも,相変化を使ったディスクなんて,まだきちんとした原理さえ不明で,どれくらいの寿命や信頼性があるかなどもまだまだわかってない代物です。

 RWみたいなメディアに応用するのは言語道断としても,RAMのような信頼性を高めたものでもこの有様ですから,やっぱ高密度大容量メディアはこわいなあ,と思います。この手のメディアなら,私はMOが最強だと思います・・・

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