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2018年11月の記事は以下のとおりです。

DL2050を較正する~力業であわせ込む編

  • 2018/11/12 14:15
  • カテゴリー:make:


 さて,較正に失敗し測定機能を失ったDL2050の復活ですが,構成データを書き込んだEEPROMに,サンプルのデータを上書きしてとりあえず動くようにしようというのが,今回の作戦の流れです。

 もちろん,全く起動しなくなることも考えられるので,現在のデータも残しておきます。

 とにもかくにも,DL2050から93C66を外すことから始めます。SOPですので外すのは割に簡単です。ライタで手軽に書けるように,また入手した93C66がDIPであることも考えて,DL2050にDIPのICソケットを強引に取り付けておきます。

 外した93C66を変換基板に取り付け,DIP化して,AKI-PICライタに取り付けます。リードが出来たら取り外して残しておきます。

 新たに調達したDIPの93C66に落ちていた較正データを書き込みます。とはいえ,落ちていたのはバイナリですので,これをintel-hexに変換してから食わせます。

 書き込みが終わったら,DL2050に差し込んで起動します。

 これで問題なく起動します。測定も一応出来るようになっています。

 しかし,あまりに誤差が大きすぎ,使い物になりません。電圧も電流も抵抗も全部ボロボロです。そんなに誤差がないならこのまま使おうとも考えていましたが,あきらめました。

 なので,元のデータを使う事にしたのですが,先日書いたように100Vレンジで較正に失敗していて,まともな値を表示しません。

 較正に必要な基準電圧としてDC100Vを用意しないといけませんが,そんなものはありませんし,結局ここで元に戻ってしまいました。

 あきらめずに,元の較正データのダンプを眺めます。

 幸い,どの数字がどんな役割をするかという資料を持っているので,それぞれの校正値を確認していきます。するとやはり100Vレンジで大きく校正値が狂っているのを発見,これ以外はそれらしい数字になっていることもわかりました。

 ならばと,この校正値を直接修正,ライタで書いてから本体に戻して見ると,なんとなくそれらしい測定値が得られるようになりました。

 こうなると俄然やる気が出てきます。

 測定値が真の値より大きい場合,校正値を減らせばよいこともわかりました。他のレンジの値を参考に,少しずつ追い込んで行き,最終的に34401Aとほぼぴったり値を揃えることができました。

 基準電圧が用意出来るレンジは正規の方法で較正を行えばよいですし,Mモードのように40000カウントの40Vレンジなんかは,校正値を直接いじる方法で追い込んで行けばよいです。

 電流と抵抗は迷ったのですが,もう面倒ですから,ゼロ調整だけ済ませて終わりにします。

 こうして一応,34401Aと同じくらいの値を示すようになってくれました。苦労しましたが,なんとか実戦投入できそうな感じです。

 それにしても,ちょっとしたミスが命取りになるんですね。各社の取説を見ていると,ここにはシールが貼られていて,剥がすと動作保証しないと書いてあったりしますが,シールがあれば剥がし,穴があれば棒をツッコミ,ボタンがあれば押すのが,これ人間というもの。

 そんなことくらいで,測定不可能な状態になるほど致命的な状態に陥ってしまうなんて,まあなんと恐ろしいことでしょう。34401Aなど,ロックやパスワードがかかるようになっているんですが・・・

 DL2050は,こうやってCALボタンが押された個体がたくさんあるんじゃないかと思います。買うときは(使う時ときは)気を付けた方がいいかも知れません。

 

DL2050を較正する~壊してしまったのか編

  • 2018/11/07 14:51
  • カテゴリー:make:

 一番よく使う測定器は,結局の所デジタルテスタと安定化電源器ということに気が付いて10年,デジタルテスタは精度と速度でベンチ型が望ましいと気付いて7年,こうして計測器ランドで中古を購入したのが,ケンウッドのDL2050でした。

 DL2050は3万円というそれなりの価格だったにもかかわらず,使ってみると粗が目立ち,自然に使わなくなってしまったところに,HPの34401Aが新加入するに至って全く出番がなくなったやつなのですが,それなりに思い入れもあって(買った時のことを本当によく覚えています),常にきちんと使えるようにしてあります。

 ただ,34401Aの使い心地があまりに良すぎるのと,ジャンクで買ったくせに精度がバリバリ出ていると言うこともあって,まともに保証付きの中古を買ったのに精度も使い心地も今ひとつなDL2050は,あまり出番がありません。

 せめて精度だけでもきちんと追い込んでおこうと思っていたのですが,やり方がどうしてもわからず,なかなか着手できなかったのですが,先日ようやく判明したので,試してみました。

 先に書いておきますが,大失敗をしました。もはや壊してしまったといっても過言ではありません。

 なにがまずかったというと,詳しい手順や方法を知らないままに,画面右上にある「CAL」と書かれた押しボタンスイッチを押し込んでしまったからです。

 これを押しただけで較正モードに入るなんて,まさか思わないじゃないですか。そこから適当にボタンを押していたら,オフセットとフルスケール調整が行われてしまい,まともな測定が出来なくなってしまったのでした。

 そんなわけで,復旧には正しい手順による較正作業が必要なのですが,これはこれでなかなか難しいものがあります。そこで較正した値を記録するEEPROMのデータを手に入れて,これをライタで書き換えるという方法で復活させることにしたわけですが,それはまた後日に書きます。

 今回は,DL2050の較正方法を書いておきます。

 そのまえに,較正の方法を調べた時にわかった,DL2050の素性についてメモ。

 DL2050がどこからかのOEMであることは当時からわかっていましたが,どこがOEM元かはわかっていませんでした。私が持っているケンウッドDL2050,アジレントU3402,B&K5492または5491Aは見た目も同じで,兄弟機である事は枚吐くなのですが,どれがオリジナルなのかはよく分かりません。

 余談ですが,アジレントもB&Kも一流ですので,ここに供給されるくらいだから,そんなに悪いものではないんだろうなと,ほっとしました。

 で,さらに調べていくと,どうもESCORTというブランドの,3146Aというのが出てきました。これがオリジナルかどうかは結局はっきりしなかったのですが,回路図などの情報がこの型名で出てきた事をみるに,おそらくこれがオリジナルではないでしょうか。

 この機種で改めて検索すると回路図も較正の方法も出てきます。

(1)画面右端の「CAL」ボタンを,先の細いもので突っつきます。
(2)画面に「CAL」という表示が出て,較正モードに入ります。
(3)最初にオフセットをゼロにします。4つの入力端子を太い銅線で最短でショートして,マニュアルモードにします。
(5)調整したいレンジと測定周期を選んで,「LOCAL」ボタンを押します。これで数字がゼロになっているはずです。
(6)これを,すべてのレンジで行います。そうそう,周期はSモードとMモードそれぞれで行います。
(7)基本的にはDC電圧だけでいいと思うのですが,気になるなら抵抗とDC電流くらいはやっておいてもいいと思います。AC電圧については意図しない表示になるので,やめておいた方が無難です。
(8)ここで「CAL」ボタンをもう1回押して,較正モードから抜けておきます。

 とまあ,ここまでの作業でもかなり精度は良くなっているはずなので,この作業までで引き返すのも1つの手です。

 次,フルスケール調整です。較正モードに入った後,

(9)DC電圧,マニュアルレンジを選択肢,入力に100000カウントになるような正確な電圧を入れて,「REL」ボタンを押します。100.000mV,1.00000V,10.0000V,100.000V,1000.00Vを用意しなくてはいけないので,ちょっと大変だと思います。

(10)SモードとFモードでは100000カウントですが,Mモードのフルスケールは40000カウントですので,40.000mV,400.00mV,4.0000V,40.000V,400.00Vを用意して較正して下さい。

(11)本当はDC電流やAC電圧でも同様なことをしないといけないのですが,電流源も交流基準電圧も持っていない人が多いと思いますので,無理をしないであきらめて下さい。RELボタンを押すと,その電圧をフルスケールとして登録してしまうので,全くおかしな値になります。

(12)終わったら「CALボタンを押して,較正モードから抜けます。


 こんな感じなのですが,私はまず最初に訳もわからずLOCALやRELボタンを押しまくった(ご丁寧にレンジまでマニュアルで切り替えて押しまくった)ので,もう後戻りが出来ず,先に進むしかありませんでした。

 しかも,100.000Vフルスケールのレンジで,勘違いをして10VをいれてRELを押したものだから,100Vを10Vに較正してしまい,10Vから100Vまでのよく使うレンジで測定不能になってしまいました。

 この状況を回復するには,DC100.000Vを用意しなければなりません。安定化し,しかもmVオーダの電圧である必要がある100Vなんて,一般家庭にあるはずがありません。

 万策尽き,押し寄せた疲労に耐えきれず寝たのですが,仮にDC100VやDC1000Vを用意出来たとしても,他にあちこち触ったために,なにがどう変わってしまったのか,さっぱりわからず,とても不安です。

 そこで,まずは較正データを記録しておくEEPROMの中身をそれらしい値で上書きしておくことにしました。

 回路図などと同じで,この手のデータは案外落ちてるものです。もちろん,落ちてる物を拾い食いすればお腹を壊してしまうわけで,あくまで分かる人が自分の責任でやらないといけません。

 ただ,これでEEPROMのデータが破損しているというエラーのために使えなくなったものを,復活させたという人が用意したデータなので,精度もそこそこ出ているのではないかという期待があります。

 93C66Aという最近あまり目にしないEEPROMを読み書きする方法を考えていると,都合良く,秋月で売られているAKI-PICライタにこのEEPROMの読み書きが出来る事がわかりました。このライタは私も持っています。

 SOPですので基板から慎重に外し,試し書きが出来るようにDIPの93C66も手配をかけ,書き込んでみます。

 続きは,後日。

 

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