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2006年09月の記事は以下のとおりです。

V-Drumsのすごさ

 ローランドがまるで熱にうなされたようにVなんちゃらという名前の製品を連発していることは知っていましたが,私が楽器にそれほど興味を持たなくなってからの事だったので,どういう状況なのかをよくは知りませんでした。

 そんな中でV-Drums。これは従来のエレクトロニックドラムスを超えたものだと聞いてはいたのですが,どれほどのものかはさっぱり知りませんでした。

 だって,キーボードだと,新しい製品が出れば必ずライブやテレビで演奏されるシーンを見かけるわけですが,ドラムスは相変わらずアコースティックドラムばかりですから。結局練習用や防音設備のないマンションなんかで使われるだけの,特殊なものだと思っていたわけです。

 そういう素人の目を覚まさせようとおそらく仕組まれたイベントが,ローランド主催で行われました。友人がこの手のイベントにめざとく,ありがたいことに声をかけてくれたのです。

 無料ですし,メーカー主催ですから,そんなに大したものを期待していたわけではありませんでしたが,それは大きな間違いでした。

 時間の都合で我々が見たのは,村石雅行,矢堀孝一,日野賢二からなるFAZJAZなるユニット。村石さんは元KENSOのドラマーですし,日野さんはかの日野皓正の息子さん。正直よくは知りませんが,とりあえずなんかすごそうです。

 で,いろいろあって15時ギリギリに会場に入りました。すぐにプレイが始まりましたが,なんとまあ凄いこと凄いこと。スタンダードをアレンジしたということでしたが,ほとんど原型ととどめていません。それでも一糸乱れぬとはこのことで,これだけの実力をもってしても,その知名度はまだまだ低いということで,プロの壁の高さを痛感しました。

 それにつけてもV-Drumsです。完全にアコースティックドラムとして扱ってもよいんじゃないかと思うレベルです。あらゆる奏法に対応し,またドラマーの加減と出てくると音がリニアで,ビジュアルとサウンドがぴたりと一致しています。

 また,村石さんのプレイを邪魔しない可能性の深さも素晴らしく,そのプレイには神が降りたと思うほど。ドラムの演奏でこれほどまでのものを,私は見たことがありませんでした。

 しかし,やっぱり疑問があります。バスドラムとかフロアタムとか,胴鳴りが腹の底にずしんと響くのが,プレイヤーの感覚なのではないかと思うのですが,V-Drumsにはそれがないはずです。また,アコースティックドラムの音であればいいのですが,電子ドラムなどの音では,むしろ演奏者に音がついて行かず,ビジュアルとサウンドの一致が薄くなるのではないかと,そんな風に思いました。

 すっかり気をよくした私は,それがいくらするのかを楽器屋で調べてみました。50万円・・・そりゃーいい音しないと,誰も買わないですよね。

 安いものもあるそうで,もらってきたDVDを見ていると,これがまたなかなかよさそう。お値段も10万円以下と,リーズナブルです。しかしこれも調べてみると,音源の機能がだいぶ削られてしまっているようです。

 同時発音数が少ないのはいいとしても,打撃間隔を拾ってくれないってのは,ちょっと残念です。ステージで見たプロ用のV-Drumsをイメージして安物を買うと,結構がっかりするかも知れません。

 そういえば,数年前ドラムを始めたくなっていろいろ調べたとき,V-Drumsは進化が早くて,まだまだ買うのは早いかも知れないと,あきらめた事がありました。今回もどうもそんな感じで終わりそうです・・・

 イベントの後,友人のお薦めでかなりおいしいベトナム料理の店で腹一杯食べ,熱烈なアジアファンである彼とアジア人で良かったなあ,などと話をして過ごしたのですが,引きこもりがちな私が人混みに出かけるきっかけと,そして素晴らしい音楽に触れる機会を作ってくれた友人に,感謝!

ES2実用範囲へ

 タイミングコンデンサ用のスイッチの調整ビスを試してみようと,昨夜試してみました。

ファイル 28-1.jpg

 これがその部分の写真です。ぱっとみると,時間を調整するためのものであることは間違いなさそうです。

 試してみると,やはり1/1000秒の露光時間が大きく変化します。調整範囲いっぱいのところで1/1000秒の露光時間を1.4ms程度出すことが出来ました。

 平行して1/500秒や1/250秒も狂うかと思ったのですが,そうはならず,なかなか精度良く制御できているようです。

 これで当面の問題は解決した,と喜んでいたら,今度はメカシャッターの1/1000秒がおかしい。先幕の速度が遅く,コマの端っこで幕が重なってしまっています。

 いやらしいのは,何度かシャッターを切っているとこれが解消してしまうことです。時間がたつとまた重なります。先幕のテンションを少し上げたのですが,重なりが発生するまでの時間が多少延びた程度で,根本的な改善にはなっていないようです。

 思い当たる節がないわけではありません。このES2は私がカメラ修理を始めたきっかけで,訳も分からず注油をしたカメラでもあります。

 露光ムラが大きいのはそのせいがあると思っているのですが,まさか幕が重なるほどになってしまうとは・・・

 この問題は,オートモードでは出ません。だから実用的には全然問題はないのですが,ほっとくわけにもいきませんので,対応を考えたいと思います。

ES2は先に進みません

 日々涼しくなって,夏の暑さに弱い私にとっては幸いな毎日ですが,昨夜もES2の検討を少し行いました。

 まず,前回交換したままになっているいくつかのICを元に戻しました。戻すことでずれてしまったシャッター速度も元に戻ってくれるか,確かめる必要もあります。

 まず,演算用のICを元に戻してみると,ズレ幅がほとんどなりました。演算と一口に言っても,対数圧縮と伸張を行うICですから,結構な個体差があるのは確かでしょう。

 次に電源用のICを元に戻します。ここを戻してもそれ程影響はなし。シャッター速度にはあまり関係がないようです。でも,定電流回路やコンパレータはここに入ってるはずなので,これほど影響が少ないのもおかしいのですが。

 そしてシャッター速度を一通り測定し,元の通りになったことを確認すればとりあえず終了です。

 ここから先,ちょっとスケベ心が出てしまって,ソレノイド駆動に関していろいろ試してみることにしました。まず,ソレノイドが強力に駆動されすぎていて,動作が遅くなっているかも知れないと,直列に抵抗を入れてみました。結果,確かに1/1000秒で3.5msほどの露光時間が1.6ms程に大幅に改善されたのですが,なにせ不安定で安定しませんし,1/125秒なども全然変な値が出てきます。これはダメです。

 次にソレノイドの駆動電圧を急峻にゼロにするため,抵抗を並列に付けてみました。ひょっとしたらコンデンサなどが入っていて,ここの電荷を急速に抜くことが出来るかも知れないと安易なことを考えたのです。この結果は全然ダメ。なにも変化がありません。

 逆起電力の吸収用にダイオードを入れてみましたが,これも関係なし。最後に,トランジスタのスイッチを追加して,これで高速なドライブを考えてみたんですが,途中で面倒臭くなってしまってやめました。実はES2って,+アースなんですよ。

 まあ,別のES2を手に入れたら検討をするとして,もうここでおしまい,と思っていたのですが,サービスマニュアルをちょっと見ていると,タイミングコンデンサへ電流を流すスイッチが先幕の走行と同時にONになるようになっており,ここに調整用のビスがついているんですね。

 1msとか2msとか,そんなオーダーの時間ですので,ちょっとした調整のズレでも狂ってしまうかも知れません。その調整が時間ではなく,動作角度の調整だったりするとあてが外れるのですが,一応試みる価値はありそうです。

 ここまでの話をまとめてみると,

・メカシャッターによる1/1000秒と1/60秒は正常 -> メカはOk
・ICを交換しても全く変化なし -> 電気回路の影響もなし

 ということになってしまい,原因は調整不良くらいしかないのです。メカは正常とはいえ,電気に関係するメカであればオートモードの時だけ影響が出るのは理屈に合いますし,やはりこのあたりの調整を見直すのは,どっちにしても必要な気がします。

 ただ,来週は実家に戻ることになっていて,検討は一時中断です。今週はこれにかかりっきりだったので,実家に戻る用意もまだ進んでいません。高速道路での事故が多発する折,わざわざ自動車で帰省するのも不安はあるのですが・・・

手強いES2

 昨日,引き続いてES2の検討を進めました。結論から言うと,謎が深まっています。

(1)ツェナーダイオード

ファイル 26-1.jpg

 写真は私のES2の基板の写真です。左側のコネクタが壊れてしまったので,直接ハンダ付けを行ってあります。

 一番右の部品は,前回ツェナーダイオードではないかと書いた部品なのですが,外して型番を見ると,1N5225と書かれていました。調べてみると3.0Vのツェナーダイオードでした。

 早速外して部品取り基板から外したものに交換しますが,症状はバッテリチェックの指針がおかしい事も1/1000秒の遅れも変化なし。気持ちが悪いので元の部品に戻しました。

 ツェナーダイオードの両端の電圧はいずれの場合も1.7V程度で,3Vよりも低い値になっています。おかしいですよね・・・ということは,ツェナーダイオードに繋がっている電源ICの問題ではないのかと考えました。


(2)電源・コンパレータハイブリッドIC

 前回もハイブリッドICの異常の可能性を書きましたが,ツェナーダイオードの問題ではないと分かった以上,これを交換してみるのは自然な流れです。

 基板右の黒い部品が電源や定電流回路,コンパレータが入ったハイブリッドICです。これを部品取り基板のものと交換してみます。

 結果は全く変化なし。ここも違ったようです。


(3)サーミスタハイブリッドIC

 基板中央部,三脚穴のそばにある黒い物体は,高精度タンタルコンデンサとサーミスタ,高精度抵抗を封入したハイブリッドICです。セラミック基板の上に金属皮膜を蒸着して作り込んだ高精度抵抗に,1μFの湿式タンタルを2つと温度補償用のサーミスタがパッケージされています。

 私の経験則に,電解コンデンサはあてにしない,というのがあり,出来れば全部新品に交換したいくらいのものです。

 これも外して交換してみましたが,全く変化なし。一応温度補償はされていましたから,ここの異常はあまり考えられなかったのですが,精度が落ちると高速シャッターがおかしくなるのでは,という仮説は,簡単に崩れ去ってしまいました。

 このICも元に戻しました。


(4)メーター駆動ハイブリッドIC

 基板の左端の黒い部品は,メーター駆動を担うハイブリッドICです。バッテリチェック,露出の表示など,メーターに関係する機能はこれの世話になります。

 交換してみたのですが,さらに悪くなりました。

 露出の表示はおかしくないのですが,バッテリチェックが全然だめです。指針がほとんど動きません。よく考えてみると,部品取りのES2は電池を入れてもバッテリチェックが動作しませんでした。このICが壊れていたんですね。勉強になりました。

 動かないICを付けてあっても意味がないので,元に戻します。


(5)演算用モノリシックIC

 最後に残るは,対数圧縮伸張などの演算を行うモノリシックIC,μPC34です。基板上では中央右にある丸いパッケージのICです。変わった形をしています。

 ダメモトでこれを交換して見たところ,やはり変化はなし。


 と,ここまで順番に交換してみても,結局何一つ問題が改善しませんでした。2つとも同じ部品が同じ程度に劣化していたという可能性も否定しませんが,全く変化がないほど同じ壊れ方というのも考えにくいような気がします。

 結果としてハンダ付けも大半をやり直したわけですから,ハンダのクラックによる故障ということも考えにくく,基板の問題だろうという推測そのものが間違っていたような感じです。

 結局電源ICと演算ICの2つが交換された状態なのですが,シャッター速度が少しずれてしまっていました。何が原因だったのか分かりませんが,少なくともICに問題がないという事は分かったので,元の部品に全部戻してみたいと思います。

 それにしても,高速側にズレが出てくるのは,なんででしょう。メカが原因なら電池を抜いても遅れるはずなのに,1/2000秒相当の速度で動作していますから,明らかに回路が動作した正で遅れているのは疑いようがありません。

 ソレノイド周辺も疑わしいですが,ここは半年ほど前に徹底的に検討をして,取り付け位置も最良点を見つけてありますから,問題はないと考えたいです。

 幕速が速すぎるのかと思いましたが,メカシャッターで1/1000秒が現在の幕速で出ていること,1/60秒で全開にならねばならないことを考えると,今の幕速が見当外れなものであるとは思えません。

 という風に考えていくと,もう原因などないんですね。ここから先は修理と言うより,改良という感じになります。もしソレノイド駆動の電圧が緩やかに変化していたら,これを急峻な変化に改めてやるなど,新しい部品や回路を追加した対策を講じることになってしまいます。

 それでもバッテリチェック機能はおかしいままで,どちらの機能も以前はきちんと動作していたわけですから,所詮対処療法に過ぎないことは,あまりしたくはありません。

 とりあえず現状の回復を最優先にし,1/1000秒については今後の宿題として考えるしかありません。もう1つ,ジャンクでもなんでもいいのでES2を手に入れたいところです。

 しかし手強い。頑張るしかありません。

まだまだ粘るES2

 ES2の検討ですが,昨日少し思うところがあって進めてみました。問題点は相変わらずオートモードでの1/1000秒が遅いことです。作業メニューは2つ。

(1)メモリブロック

 少し前にメモリブロックが壊れてしまい,シャッター速度が安定しなかった問題は,部品取りのES2から外したメモリブロックに交換して修理できました。

 この壊れたメモリブロックを復活させ,もとのES2に戻して問題が解決したことを確認できれば,メモリブロックを自力で修理出来るようになったと考えて良く,長く使うにあたっての不安材料が1つ減ってくれます。

 メモリブロックはリーフスイッチ2組とFET,そして高精度・低リークのタンタルコンデンサからなっている単純な部品ですが,樹脂製のケースに入れられ,しかもエポキシ接着剤(まさに2液混合型のあれです)を充填されているため,分解は難しく,修理も簡単ではありません。

 思うにメモリブロックというブロックを独立させたのは,メカ的に制約のあるリーフスイッチの取り付け位置を優先し,そこにFETとコンデンサを出来るだけ近くに置くことで,リークを減らし精度を確保しようという意図があるのではないかと思います。ということは,メモリブロックを復活させる際に,コンデンサをFETをスイッチから離してしまうことは避けなければならないということです。

 FETは2SK30AのOランク,コンデンサは1μF/35Vの湿式タンタルで,非常に小型のチューブラー型です。現在では特殊用途(軍用とか)くらいにしか使われないと思います。高性能ですが高価ですし,逆電圧や機械的なストレスに弱いことで知られている,出来ることなら使いたくないコンデンサです。

 この2SK30Aは現在2SK30ATMとして手軽に手に入れることが出来るからいいとして,問題はコンデンサです。出来ればリークの少ないコンデンサが欲しいのですが,元々使われていた湿式タンタルは,入手しやすい乾式のタンタルに比べて一桁,アルミ電解に比べて二桁も三桁もリークが小さいのです。

 リークが小さいコンデンサを探してみると,これがなかなか見あたりません。ふと思ったのですが,フィルムコンデンサは原理的にリークが小さいはずです。というより,電解コンデンサのリークがフィルムコンデンサに比べて極端に大きいから,リークのスペックが明確にされているのだと,勝手に想像します。

 ポリプロピレンコンデンサなどのコンデンサは,大容量で小型のものが作れますので探してみる価値がありますが,あいにく私の手持ちで1μFというのは,9mmx9mmx5mm程の大きさです。それでもかなり小さいと思うのですが,これではカメラの中には収まりません。

 WEBなどで探してみると,最近はフィルムコンデンサでも面実装品があったりするのですね。こういうものが手に入るといいのですが,手に入りそうなところがぱっと頭に浮かびません。

 さらに探してみると,OSコンという有機半導体コンデンサのリークが低いようです。しかも小型。有極性なのでちょっと理想からは外れますが,非常に現実的です。カタログを見ると1μFでも直径4mmくらいらしいのですが,手持ちを探すとあいにく0.47μFしかありません。直径は同じくらいなのですが,容量が半分なので2つ必要になります。果たしてカメラに収まるかどうか・・・

 FETも手持ちは2SK30ATMのYランク。IDSSがOランクよりも1ランク大きく,この差が露出計の指示の差になる可能性は高いでしょう。

 それで,壊れたメモリブロックを分解し,新たに組み立ててみました。これが完成したメモリブロックの互換品です。

ファイル 25-1.jpg

 OSコンが2つで元の大きさ以上になってしまっていますが,樹脂ケースがないぶん,この状態ならギリギリカメラ内部に収まります。

 ここまで出来ると実際に試してみたくなるのがこれ人情というもの。ES2からメモリブロックを取り外し,この互換品と交換します。

 ちなみに,メモリブロックはカメラ本体に,こんな具合におさまっています。写真は交換前のオリジナルです。

ファイル 25-2.jpg

 ついでに,回路はこんな感じです。

ファイル 25-3.jpg

 試してみると,一応露出計は動作しているようです。またスローシャッターも切れます。1秒の指示で本当に約1秒のシャッター速度が出ていましたので,動作はきちんとしているようです。

 これでもし1/1000秒も直っているのなら,このままこのメモリブロックを使い続け再調整を行うつもりでいたのですが,1/1000秒のシャッター速度は相変わらず1/400秒程度です。全く変化なし。メモリブロックの問題ではないことがはっきりしました。むむむ,残念。

 メモリブロックを交換したままにすると調整もやり直しですから,元のメモリブロックに戻して,この件は終了。成果としては1/1000秒の問題はメモリブロックに原因がないとはっきりしたこと,それとメモリブロックが修理できるようになったということでしょうか。今度はきちんとOランクの2SK30ATMと小型のフィルムコンデンサ見つけて,オリジナルよりも高性能なメモリブロックを作ってみようと思います。


(2)タイミングコンデンサ

 ES2は,後幕の係止を,ソレノイドの吸着で行っています。ソレノイドがONだと後幕は係止され,ソレノイドのOFFで後幕が走り始めます。

 露出計の出力を絞り値と合算し,その結果を実際の後幕を係止し続ける時間に変換するのが,タイミングコンデンサのお仕事です。

 タイミングコンデンサもタンタルとおぼしきチューブラー型のコンデンサが使われていますが,容量は0.33μFです。ここが劣化すると確かに後幕が走り出すまでの時間が狂いますので,1/1000秒の不良の原因になっている可能性は否定できません。

 手持ちを探してみましたが,0.22μFしかありません。仕方がないのでこれで状況が変わるかどうかだけ確認してみます。

 試したところ,ダメでした。やはり1/1000秒が出てません。

 他の速度はそれなりに出ていますので,このコンデンサの不良はないようです。安心したというか,がっかりしたというか・・・

 コンデンサの電荷が少なくなればなるほど,シャッター速度は速くなります。1/1000秒というのは最高速ですから,ここがコンデンサの不良で問題があるなら,それ以下の速度でも問題が出てこないといけないわけで,辻褄があいます。

 なら,このコンデンサを外してしまうと,常に最高速になるのではないか,と思いついて,コンデンサを外してシャッター速度を測定すると,全速で1/400秒になります。

 つまり,このカメラの最高速が1/400秒であり,これ以下の速度であれば制御されているということになります。電池を外せば1/1000秒以上の速度が出ているので,これは電気回路によるものだと思います。

 なかなか面倒なことになってきました。


 それで,今後の方針ですが,基板上にダイオードが1つあります。ツェナーダイオードではないかと思うのですが,これが劣化していると安定化された電圧が出てこず,電源電圧や基準電圧がずれます。そうなるとコンパレータの動作も変わってくるでしょうから,最高速が低いところで固定されるという話にも筋が通ります。

 問題は,ツェナーダイオードは表面だけ見ても,それが何Vのものなのか,そもそも本当にツェナーダイオードなのかも,分からないことです。そこで部品取りの基板から同じダイオードを外して交換して,様子が変わるか見てみることにします。ちなみにダイオードの両端の電圧は約1.7Vでした。通常のダイオードでは0.6V(もちろん逆方向なら何Vでもありですが)ですから,ツェナーダイオードの可能性は高いでしょう。

 基準電圧が狂っているなら,バッテリチェックの指針がおかしいことも説明がつきますが,それにしてもツェナーダイオードなど,普通はハイブリッドICに取り込んでしまうんじゃないかと思うのです。わざわざ外に出す理由が見つかりません。

 だから,このダイオードの交換でも直らないとすると,今度はもうICの問題しかないということになります。演算を行うモノリシックIC(μPC34)は,他の速度がきちんと出ているので壊れてないでしょうし,ソレノイド駆動のハイブリッドICも,温度補償回路のハイブリッドICも動作しているはずですので,残るは電源とコンパレータを内蔵したハイブリッドICが怪しいということになります。

 しかし,部品取りの基板も壊れているため,これからICを外して交換しても,確実に修理できるとは限りません。きちんと動作する基板が欲しいとは思いますが,それって要するに完動品のES2ということと同義ですから,高いでしょうしそもそも修理でもなんでもないように思います。

 原因が絞り込まれてくるのは面白いのですが,それがより難しい方向に向かっているのが,悩ましいところです。まあ,とりあえずダイオードだけ交換してみます。

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