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2007年05月の記事は以下のとおりです。

300Bシングルをまた改造

  • 2007/05/01 03:08
  • カテゴリー:make:

 300Bシングルですが,負帰還をかけて決着させた時に,無帰還の音にも随分未練があったのです。

 無帰還で楽しめるアンプは,基本的に真空管アンプ,それも特性の良い直熱形の三極管にほぼ限られてしまいます。だから,せっかく300Bという銘玉でアンプを作ったからには,無帰還でも楽しめないともったいないと思ったわけです。

 幸い,スピーカをCM1にしたことで,無帰還でも結構ならしきれるのではないかという期待もあり(余談ですが4312Mはやっぱり低インピーダンスの半導体アンプで協力にドライブすることが最低条件だったようで,MOS-FETのアンプで低域を持ち上げてならしてやると,なんとなく手がかりがつかめたような感じです。まだまですが・・・),無帰還にも切り替えられるようなスイッチをつけようと考えていました。

 せっかくですから,現在の約3dBに加え,6dBくらいかけられるようにもしておきましょう。そんな風に考えて,以前にスイッチは買ってあったのですが,こないだの土曜日に少し時間が出来て,ようやく改造に取りかかりました。

 改造そのものはとても簡単で,気楽に取りかかったのですが,いざ切り替えてみるとびーーーとやばい発振音が300Bからします。これはかなり強烈に発振しているようなのですが,正帰還になっているわけもなく,あわてて電源をきって確認をしてみました。すると,左側に右の,右側に左の帰還がかかっていて,それで見事に発振してしまっていたのです。いやいや,油断したらだめですね。

 配線を修正して,測定をします。今回は歪率まで計ると面倒臭いので,周波数特性とダンピングファクタだけ確認します。その代わり,ちゃんと左右を測定してその差をみてみます。

 以下,測定は4Ω,1Wです。

           L-ch           R-ch    
無帰還( 0dB) 16.8?18.8kHz:DF=2.30 16.0?19.2kHz:DF=2.22 
帰還小(2.7dB) 12.1?26.0kHz:DF=2.94 12.0?26.6kHz:DF=3.57 
帰還大(5.1dB) 10.0?33.8kHz:DF=5.13 10.1?33.6kHz:DF=5.00

 まず周波数特性ですが,無帰還ではちょっと左右に差がありますが,帰還をかけるに従ってその差が縮まります。無帰還では91Bタイプの個性がそのままでてますね。

 DFは4Ωという負荷の重さのせいもあってか,あまり良い数字とは言えません。それに左右の差が大きく,これは測定誤差も無視できないほど影響しているといえると思います。なにせ0.1Vの読み取り差で0.6くらいの差になってしまいますから。ON-OFF法による測定の問題点でしょうね。

 負帰還大とはいえ,たかだか5.1dBです。それでも随分特性は良くなるもので,周波数特性は十分でしょうし,DFも5を超えていますのでこれも実用範囲でしょう。

 早速音を出してみます。

 まず帰還小から。これはヒアリングで決めた前回までの特性そのままですので,これを基準に考えてみます。無帰還にすると,中域のエネルギーが増し,太くなります。特にボーカルは目の前に現れるかのようなリアリティが出てきますが,その代わり奥行き感がなくなり,解像度も下がります。音にざらつきが出てくるので,繊細さも失われてしまいます。ただ,私個人はこれはお気に入りです。

 帰還量を増やしてみますと,これが全く逆になります。全帯域のエネルギーが均一化し,細くなります。ボーカルは少々奥に引っ込み,周りの楽器に埋もれるような感覚があります。音が消えていく状態が分かるようになり,解像度が上がっているのがわかります。非常に繊細な音がするのですが,ソリッドな印象も同時に受けます。個人的には,ちょっとつまらないですね。

 てなわけで,結局帰還量小で使うことにしました。適度に太さを保ち,適度に特性も改善する,特にダンピングファクタの改善が好都合で,さすがに2.3程度では,低音が若干ポンポンいいます。CM1はそれほどアンプを選ばないと言われますが,小型スピーカですので,やはりダンピングファクタは大きい方がいいはずです。

 積極的な使い分けをするために用意したスイッチではないのですが,演奏している音をすべて聴きたい場合は帰還量を増やし,ボーカルの質感に身を委ねたいときには無帰還にするという使い方も面白いかも知れません。

 これで本当に最後。もう300Bのアンプはいじりません。
 

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