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Rollei35LEDの完結


 私は医者でも専門家でもないし,生き物はずっと苦手だった人なのでさっぱりわかりませんが,とにかく見えない存在であるコロナウイルスに戦々恐々とする毎日です。

 私のような持病もなく,。酒も煙草もやらないおっさんでも怖いのですから,お年寄りや持病をやむなく抱える人にとって,これがどれほど恐ろしい存在あるかは想像に難くありません。

 なにせ死ぬかも知れない,死なないけどとってもしんどい,と言われている上,ワクチンがない現在かからない方法は感染しないようにする事以外にありません。加えて,かかってしまえば自然に治るのを待つしかありません。

 これを風邪の一種だと言ってしまうのはたやすいですが,肺炎に進行し,あっという間に重篤化してしまうというのはやっぱり風邪ではありません。

 家でおとなしくしていることしかない現在ではありますが,永遠に家から出ないわけにも,人と会わないわけにもいきません。

 やがて緊急事態宣言も解除されて普通の生活を少しずつ取り戻すのでしょうが,そうすれば自動的に感染してしまうわけですから,医療崩壊が起こらないようにすることが最も大事なことではあるとはいえ,個人レベルで見ると命のリスクと闘病の苦しさはなにも変わりません。

 ここで私は袋小路にはいってしまい,新型コロナウイルスに怯えてしまう本質が命の問題である事に改めて気付かされてしまい,私の足はすくんでしまうのです。

 閑話休題。

 そんなことは今あれこれ考えていても答えは出ません。

 出ませんので,仕掛かりとして気がかりであった,Rollei35LEDを仕上げます。

  Rollei35LEDは,私にとってはなかなか解決しない難問の1つでした。安くて手軽,露出計も高性能なRollei35LEDをレストアしたのはいいのですが,レンズが完全にダメになっており,コーティングを剥がしただけでは足りず,クモリを取り除くために前玉をセリウム入りの研磨剤で研磨まで行っています。

 一応それなりに写るようにはなっていますが,張り皮もすぐに浮いてきてしまいますし,手にした感触も悪くて,今ひとつ手が伸びない可愛そうなカメラになっていました。

 なんといってもレンズが3枚のくせに良く写ると評判のトリオターが,私にその実力を見せてくれてはいません。レンズを研磨した時点ですでにそれは無理な相談となっているのですが,鬼門と言われた露出計が完調であることを考えると,やっぱり普段使いにしたいもんだなと思う訳です。

 そこで,安いジャンクのRollei35LEDを普段から探していたところ,4000円ほどでジャンクを手に入れました。完全に壊れていて撮影は無理なのですが,ケースに入っていたせいでそれなりに程度は良く,レンズも綺麗(にみえた)だったのです。

 ただ,なんとなく気が進まず3ヶ月ほど放置していたのですが,ふとしたことからレストアを再開することにしました。

 ニコイチにすることはもう決まっていたのですが,問題はどちらを残すか,そしてどれくらいの部品を融通するか,という話です。

 まずは新しいジャンクのRollei35LEDの程度を分解してきっちり確認します。

 まずレンズです。綺麗だと思っていたレンズですが,前玉の裏側にクモリのようなものが出ています。まるで砂粒のような点々がいっぱい出ているのですが,ガラスの劣化でしょう。この段階でかなりがっかりです。

 シャッターや絞りそのものは問題なし。しかし,シャッターのバネは破断していました。

 ひどかったのは電池周りで,水銀電池が派手に液漏れしており,バッテリーケースが開きません。電池端子も溶けてなくなっていますし,ファインダーの周辺まで見るからにやばそうな水色の結晶がへばりついています。

 あと,落下したと思われる後が上カバーにあります。Rollei35LEDの骨格はプラスチックなので落下しても割れていなければゆがみに強いと思うのですが,無理に使うこともないでしょう。

 結論としては,レンズユニットだけを使い,古いRollei35LEDに移植することになりました。

 そうと決まれば作業は簡単です。サクサクと分解し組み直します。無限遠を出し,シャッタースピードを確認し,露出計の精度も確かめます(Rollei35LEDは絞りと連動するので,レンズユニットを交換したら露出計にも影響が出るのです)。

 張り皮も新しいジャンクから移植します。あと下ケースも新しいジャンクの物を使います。程度がいいですからね。

 そうして完成した新生Rollei35LED。早速試写しますが,悪くありません。

 手放しで褒められないのは,研磨した古いレンズでも,このくらいの画像が得られたよなあと思ったからです。

 Rollei35のテッサーと比べると,やはり一目瞭然なのです。

 研磨前のレンズと比べると,さすがに研磨前がいかにひどかったかわかるのですが,研磨後もそんなに悪くなく,当時研磨してこれなんだから,オリジナルはもっとすごいに違いないと思い込んでいただけに,今回の結果は期待が大きすぎただけに,ちょっとさみしい印象を受けたのです。

 繰り返しますが,悪いわけではありません。次第点だと思いますし,今回はモノクロフィルムですので発色はわかりません。またコーティングが健在なことによる有利さは,逆光の条件下で撮影していないのでこれもよくわかりません。

 さいわいなことに,前玉に見られた点々の影響はほとんど見らないように思います。

 要するに限定的な条件でそれなりに写ります,と言うことがわかっただけの話であって,テスト撮影といっていいか,書いていて自信がなくなってきました。

 とはいえ,張り皮が綺麗になり,触った感じも手に馴染んで気分がいいというのは,心理的な影響がとても大きいです。目に付けばついつい手にしてしまう手軽さというのは,私がRollei35LEDに求めていたものです。

 露出計の動作は以前よりも快調になりました。以前はレンズユニットに内蔵されていた絞りと連動する可変抵抗が劣化していて,露出計がちらついてしまいましたが,今回はこれも修理されているので,露出計が安定して動作するので,とても気分がよいです。

 そんなわけで,これでRollei35LEDは決着とします。カラーフィルムを使うこと,もっといろいろな条件で撮影すること,粒子の細かいフィルムを使うことで,今後このカメラの良さも悪さも見えてくることでしょう。

 普段使いのRollei35として入手したRollei35LEDですが,こんなに手こずるとは思えませんでした。その上,やはりRollei35とは全然別物であって,これを代用品に使うことは無理と悟りました。これはこれ,Rollei35LEDとしてきちんと使わないとダメだと考え直しました。

 

Cherryの赤軸

  • 2020/04/13 14:38
  • カテゴリー:散財

 キーボードというのは宗教のようなもので,自分のためにこだわることに労力を厭わない性格の物です。

 配列は言うに及ばず,ストローク,重さ,キーの高さやキートップの形状に至るまで,こだわる人は徹底的にこだわる世界です。

 まあ,長年キーボードと共に生きてきた人に取ってはとても大事なことというのも理解出来ますが,一方でどんなキーボードでも文句を言わずにスラスラ涼しい顔で打鍵する人をかっちょいいなと思う事もしばしばで,私もできればそういう人になれればなと考え方にちょっと変化が生じてきたこの頃です。

 私の個人的な趣味に誰も興味はないでしょうが,もともとラフで,しかも正しいタイピングをしない私は,キーボードを快適に使うための許容範囲が極めて狭いといえて,正確で正しいタイピングを体得している嫁さんなんかは,ノートPCのヘコヘコキーボードでも文句を言わずに使いこなしています。

 でも,意識や思考と文字との間には大きな壁があり,この1つにキーボードがあることは否定のしようがありません。理想的にはキーボードを意識しないことが重要なわけですが,そのためには長年使い込むことが必要だと思います。

 よく,心地よいタイピングとか,打鍵感が優れているとか,そういう話がありますが,それはあくまで長く使い続けるための条件であって,それが目的になってしまうとまずいです。

 私は長く使い続けられるものとして,東プレのRealForceを20年ほど前に奮発して買いました。耐久性と嫌にならない打鍵感,そしてできるだけ小さいもを選ぶ事で環境の変化にも追随できるようにと,テンキーレスの日本語を買いました。もちろん長く使えて,マシンを選ばないUSB接続です。

 おかげさまでこのキーボードは手に馴染み,もうこれ無しでは思考にノイズが混じってしまうほど気に入っているのですが,あくまでこれは仕事用,会社で使う物としてずっと私と共にいます。

 しかし,昨今のテレワークの状況が,話をややこしくしています。

 1ヶ月ほどでまた会社で仕事をすることになるだろうと高をくくっていて,キーボードは持って帰らずにいたところ,出社可能になるのがいつになるやら目処も立ちません。

 RealForceを買う前に,HappyHackingKeyBoardLiteを買って試した事があり,今ではすっかり使わなくなったHHKBLiteを引っ張り出してしのいでいましたが,やはり当時使うことをあきらめたのと同じ理由が今回も断念,急遽新たなキーボードを探すことになりました。

 家族がいる場所でのタイピングですので出来れば静かな物がいいですし,仕事用のノートPCで使いますから小さい物が望ましいです。テンキーは邪魔ですが,しっかりしたストロークがないと嫌ですし,剛性感がなくてたわんでしまうような物ならノートPCのキーボードをそのまま使うのが一番です。

 とはいえ実際に店頭で触って試すのは今は自殺行為ですし,そもそも外出できません。ならばすでにある程度分かっているものから選ぶほかありません。

 同じRealForceを買えばいいんですが,大変高価です。どうしたものか考えたところ,ここはやっぱりCherryのメカニカルキーボードだろうという話になりました。

 Cherryはドイツのキースイッチのメーカーで,PCに詳しい人ならおそらく誰でも知っているでしょう。古くからこの世界に君臨する老舗の1つであり,すでに生産をやめた日本のアルプス亡き後,我々の期待に応えてくれる唯一のメーカーと言って過言ではありません。

 私が持っている最古のCherryのキーボードは,1983年のEPSONのHC-20で,これは大変素晴らしいキーボードです。状況が許せばこれをUSBにして使い続けたいと思うほどですが,近年特許が切れたとかでCherryのキースイッチの互換品が出回るようになっています。

 Cherryのキースイッチには様々なバリエーションがあり,それぞれ軸の色が異なっていることは有名です。

 かくいう私はかつて,RealForceに出会う前にCherryの青軸を使っていました。これはうるさく,キーボードマイコンのバグもあって私の手に馴染むことなく,他の人に譲ったのですが,当時の私はアルプスの代表作であるAppleExtendedKeyboardIIを使っており,これを基準としていました。

 あれこれ悩んで結局RealForceに落ち着いたわけですが,この時Cherryのキースイッチに対する印象は良くないものに固まってしまい,以後手に取ることもなかったのです。

 しかし,今回はそうも言ってられません。クリック感がなく,できるだけ柔らかい打鍵感覚がRealForceに近いと考え,赤軸から選ぶ事にします。

 ちょうどセンチュリーのBlackQueenが特価しており,これを買うことにしました。今まさにこれでこの文章をかいています。

 この手のキーボードには一定の需要があり,それこそHHKBが登場した30年も前から選択肢としての地位を固めていますが,常に問題となるのは減らされたキーをどうやって入力するようになっているか,です。

 キーを減らすのですから,使用頻度の低いキーから削られていきます。問題は,その使用頻度が人によって違う事です。

 削られたキーはFNキーとの併用で入力しますが,このFNキーの場所も決まっておらず,親指で慣れたと思ったら別のキーボードでは小指だったりと,なかなか面倒な話がついて回ります。

 で,今回のBklackQueen「CK-63CMB-RDJP1」です。

 すでに生産を完了した商品で,入れ替えのために実売8000円ちょっとと値下げされていました。Cherryのスイッチであることを明確にしているので,安くとも中身は確かでしょう。

 その点での心配は全くなかったのですが,心配だったのは配列です。私はカーソルキーやPageDown,PageUpを多用しますし,DELキーもBSと使い分けています。ショートカットもよく使うのでCTRLキーの場所には敏感です。

 いやいやカーソルキーなんて邪道でしょうというなかれ,特定のアプリではなく,OSの標準機能としてカーソルをどうやって動かすかは,いちいちマウスに手を伸ばさないといけないことの面倒さを考えると,とても重要な事なのです。

 FNキー併用というのはカーソルキーについてはちょっと厳しいなあと思っています。SHIFTキーと併用で文字選択とか普通にやりますが,そうすると3つもキーを押さないといけないので,コンビネーションを体が覚えるまでとても大変です。

 また,PageDownやPageUpが中央付近にあると,片手でスクロール出来ないのでこれもなかなか面倒。

 このキーボードはそれでもできるだけの配慮はされていて,カーソルキーは右側のADWS以外にl:p;でも入力出来ます。同じようにDELキーもFNとBS以外にFでも入力可能です。

 ARROWモードというモードに入れば右下のキーをカーソルキーとして使うことが出来るようになりますし,厳しい制約でもできるだけ使いやすくしようという工夫はうれしくなります。

 惜しいのは,音がかなり大きいという事。これはCherryのスイッチ全般に言えることですが,押し込んだ時の底を打つ音に加えて,戻った時に天井に当たった音がかなり大きいのです。だから,1ストロークで2回の音が出てくるわけで,これがうるさいと感じる要員ではないかと思います。

 でもさすがにCherryの赤軸です。ソフトな押し込み感には吸い付くような魅力があり,長時間のタイピングにも疲れが出ません。私は柔らかいキーボードが好きなのです。

 スペースキーやリターンキーなどの大物は,いい加減なキーボードだと押す場所によって沈み方が違ってくるのですが,このキーボードは特に大物でのしっかり感がよいです。一般のキーよりも押し心地が良いくらいで,スペースキーやリターンキーが自己陶酔の発露である事を,とてもよく分かってらっしゃるんじゃないのかと思います。

 剛性感も十分にあり,強いタイピングでもたわみません。キートップの形状も悪くないですし,塗装もなかなかよいです。でも,きっとこれすぐに剥げてしまうでしょうね。

 いくつかのキーバインドは底面のDIPスイッチで修正可能で,1キーの隣をESCにしかりCAPSLOCKとCTRLを入れ換えるという定番から,FNキーの入れ替えまで,いくつかの設定が可能です。

 完全に自分の好みに出来ないもどかしさがありますが,そこはギリギリ譲歩できるところまで設定可能です。随分熟慮したんじゃないかと思います。

 で,最後に触れないといけないのがLEDです。

 私個人はこういう電飾は全然必要性を感じず,どうせ使わないんだから良いも悪いもないというスタンスだったのですが,それもこの手の電飾が下品な物だったからで,今回のキーボードの電飾は,アンバーについてはなかなか良い印象です。黒とアンバーというのはとても精悍でよく似合う配色だと思います。

 色もそうなのですが,この電飾のありがたいのは,キートップの側面にあるFNキー併用の機能が良く見えることです。この部分は影になることが多く,電飾がないと見えにくい物なのですが,実はこここそ見えて欲しい部分です。一般キーは覚えていますので一々見ませんわね。

 ということで,ここまで打ち込んだことでようやく慣れてきました。

 まだBSキーの位置が変わっているのに慣れておらず,変換前の入力ミスにBSで訂正をしようとしてリターンを押してしまい確定という事故が多発してイライラしますが,それも大分慣れてきました。

 うるさいことが問題だとは思うので,周囲の理解が必要ですが,それさえクリアすれば非常に好感触です。以前使っていたCherryの青軸はロールオーバーが今ひとつで入力の取りこぼしが散々ありましたから,それがないというのもありがたいです。

 ここまで使えるキーボードなのですから,あとは体が慣れていくことを期待しましょう。迷っていましたが,結果としては言い買い物が出来たと思います。

 

おうちでカット

  • 2020/04/09 15:04
  • カテゴリー:散財

 まさかここまで話が大きくなるとは思ってもみなかった新型コロナウイルスの問題,もちろん人によってその深刻度は異なるかも知れませんが,世界のどこへ行っても非常事態という状況はおそらく戦後初めてのことで,人類はこの問題にどうやって対処したかが,後々語られることになるだろうと思います。

 日常を維持するには膨大なエネルギーが必要だと,私は常々思って生きていますが,今ほどこのことを思い知らされることはありません。一日も早い日常を取り戻すために,私に出来る事を粛々とこなして行こうと思います。

 とにかく人と接触しない,可能な限り家にいる,というのは,人嫌いでおうち大好きな私には大きな抵抗を感じずに済んでいるわけですが,本当にそれが持続可能なことなら普段からやっているわけで,平時において接触している相手とは,いずれは接触しないといけなくなります。

 はてさて,髪の毛を切るのは,不要不急なのか?

 私は人並みに2ヶ月に一度の割合で髪を切ってきます。10年以上世話になっている美容院のお兄さんとの会話も目的ですし,なにより引き籠もりがちな私が強制力を持って出かけるには,何が何でも2ヶ月に一度はカットに行く,と決めてしまうことが必要なのです。

 本当は2月中旬に行けないといけない状態だったのですが,この頃からひたひたと忍び寄るコロナの陰に怯え,1ヶ月ほど先延ばしにしたのです。そのころにはある程度落ち着いているかなという楽観的な思いもあってのことです。

 しかし現実は厳しく,現在は緊急事態宣言のまっただ中。濃厚接触といっていいほどのカットに,今行くのはさすがにまずいと思うようになっています。(でもそんなことをみんなが言っていたら理美容院は潰れちゃうんじゃないかと心配になります)

 様子を見て,なんてやっているうちにどんどん事態は悪化しており,かつ私の髪の毛もどんどん伸びています。いつになったら紙を切れるのかわかりません。これはまずいです。

 すでに伸びた髪にイライラしており,もう我慢の限界です。

 そこで,当座をしのぐ作戦を考えました。

 お家でカット出来るマシーン,パナソニックのER511Pです。

 これ,元々は電動バリカンから発展してきた物だろうと思いますが,丸坊主にするための道具を,普通のカットにも使えるようにしようという工夫に満ちあふれた,面白い製品です。

 プロの理美容師の皆さんがすごいのは,そのエリアをどんな長さで揃えると全体としてどんな髪型に見えるかを熟知していることにあり,狙った長さに正確に切ることを訓練してらっしゃることにあります。(もちろん衛生管理もプロです)

 このうち,狙った長さで正確に切るという技術を機械に任せ,誰にでも出来るようにしたのが,このER511Pという機械です。

 切れ味のいいバリカンの先端に頭皮との距離を一定に保つアタッチメントを取り付け,長さを揃えることが難しいバリカンを最長8cmの長さで揃える事が出来るものなのですが,これがあるおかげで技術的な問題は解決,あとはデザインのセンスと方法論を学べば良いということになるわけです。

 もう1つ,さすがだなあと思うのは,小型掃除機が内蔵されていることです。

 バリカンやはさみに掃除機が付いていたらいいのにと誰でも一度は考えたと思いますが,まさにそれを地で行っています。

 残念なのは,私自身が出来ず,誰かにやってもらうことになるということ。私にやる気があっても,あるいは私がどれだけ上手くても,自分の髪を切るわけにはいかないので,他の人にお願いするしかないのです。

 ということで,安くなっていたこともあり,買いました。

 早速嫁さんにお願いして,髪を切ってもらいます。

 結論から言うと,これはすばらしい。

 その人の技術レベルに左右されず,一定の効果が見込めます。長くなった髪をただ切るだけではなく,きちんと切りそろえて全体として仕上げていくことができるのは,すごいと思います。

 掃除機の能力はそれ程でもなく,完璧を期待出来るわけではありません。しかしあるとないとでは雲泥の差で,後片付けは随文楽になります。

 さすがにプロと同じ仕上がりを期待してはいけませんが,数日すると分からない位に上手く出来るのは感動的ですらあり,これはカット1回分より少し高いくらいで変えてしまうことに,もっと早く買っておけば良かったと感じました。

 もっとも,嫁さんとの関係が良好でなければだめなので,そこはお金には換算できませんが・・・

 ということで,案外注目されていないのが,理美容です。コロナがいるかいないかに関係なく,我々の髪は伸びます。家にいるときは問題なくとも,いざ家を出るときには気にしなければなりません。

 ER511Pは,そのための答えだと思います。

 

GW690で感じた世界

 中判のフィルムにしっとりと広がる銀の粒子が,肉眼でも良し悪しがわかるくらいに大きく画像を作り出す様にすっかり魅了され,現在私が手にすることの出来る最高画質と信じて疑わなかったD850をしのぐ情報を残す事の出来る事実に,自らの浅さと焦りを感じた2ヶ月を過ごしました。

 中判に対する大きな可能性を知ってしまったからには,もっと大きなフォーマットに手を出すのも自然な流れです。

 中判の次は大判,しかし大判はロールフィルムではありません。さすがにシートフィルムに手を出すのは非現実で,そうなると中判で最も大きなものを体験するしかありません。

 そこで6x9版です。6x9版と言えば,フジのGW690シリーズです。21世紀になっても新品が買えた6x9版のレンジファインダー機です。

 もちろん,6x9以上のフォーマットもあるにはあって,6x17というのがどうも最大のようですが,これは横長のワイドで私の好みに合いませんし,そもそもそういうカメラをほとんど見た事がありません。

 6x9ならおなじみなの?というあなた,そうおなじみです。

 最近の小中学校は違うのですが,10年くらい前までの集合写真では,この6x9版が使われていました。そしてそれは,ほぼGW690シリーズで撮影されていました。

 特に40年も昔になると,1クラスの生徒の数も40人を超えていて,1枚の写真にまとめるにはかなりの解像度を要求されました。一人一人の顔がきちんと写っていないといけませんし,中央と端っこで写り方に違いがあるという事は,公平をなにより好む学校において許される事ではありません。

 当時の技術でこれが可能だったのは中判以上。私くらいの年寄りになると大判で撮影されたことを覚えているわけですが,大判になるとすでに撮影がメインの写真屋さんの仕事であるのに対し,GW690を使えばDPEをメインにやっている街の写真屋さんでも対応可能です。

 写真屋さんの大半が富士フイルムのネットワークに組み込まれていたことを考えると,GW690を使って学校の写真を撮るというのは悪い商売ではなかったはずで,我々は知らないうちに,6x9版に映り込んでいたといえるでしょう。

 目的が目的ですから,GW690に求められた性能は,隅々まで写る高画質,高解像度。コッテリとした記憶色を再現する発色,ピンボケは絶対に許されないので高精度な距離計,そして簡単には壊れない堅牢性,余計な機能を持たず確実に動作する信頼性です。つまり,プロの道具です。

 集合写真ですし,動く被写体を撮るわけではありませんから,高速シャッターも高精度AFも必要ありません。明るいレンズである必要もないし,連写も必要ありません。露出計を内蔵することも必須ではなく,仮に露出計を内蔵していても確実に撮らねばならない現場なら入射式の単体露出計を使うことがほとんどでしょう。

 これをアマチュアが検討したとき,面倒なカメラ,プロしか使えないカメラと考えるか,落ち着いて被写体と向き合えるカメラととるか,そこが分かれ道だと思います。

 私は後者です。120フィルム1本で8枚しか撮影出来ないのに,被写体と向き合わずなんとするか。撮影者と被写体が同じ目的に向かって協力し合う結果得られた高画質な銀塩写真には,それでしか得られない空気感があるはずです。

 かくして,私の手元にGW690がやってきました。

 初代のGW690で,フジカブランドです。基本設計はIII型でも同じですので,程度の良し悪しと外観デザインだけを気にしておけば済むカメラです。

 入手価格は2万円。程度は悪く,ギリギリ実用レベルです。実は3台あって,これだと思う良い程度の物を買ったはずなのですが,間違えて2番目の程度のカメラでポチってしまいました。

 ドキドキしながら届くのを待って,手にしたGW690は想像以上に程度が悪かったのでさらにがっかりです。

 レンズにはチリやホコリが入っており,心なしか曇っています。ファインダーは曇っていると言うより濁っていて不快なレベルです。

 カウンターは669でしたから,この段階で7000ショットほど。10000ショットで1周しますので,まだ少しはオーバーホールなしで使えるでしょう。

 肝心なシャッターは確認したところ,全速JIS規格をオーバーしています。

1/500 3.44ms
1/250 6.08ms
1/125 9.80ms
1/60 22.2ms
1/30 39.2ms
1/15 78.0ms
1/8 166ms
1/4 320ms
1/2 650ms
1 1240ms

 うーん,辛い。すべてのシャッタースピードで遅れています。ちょっと迷ったのですが,ここでGW690IIIのサービスマニュアルを見てみます。ここにこのカメラの規格が出ていまして,

1/500 1.16 - 3.28ms
1/250 2.33 - 6.58ms
1/125 4.64 - 13.13ms
1/60 11.0 - 22.1ms
1/30 22.1 - 44.1ms
1/15 44.2 - 88.4ms
1/8 88.4 - 177.0ms
1/4 177.0 - 354.0ms
1/2 354.0 - 707.0ms
1 707.0 - 1414.0ms

 だそうです。

 これ,ちょっと緩すぎないかと思うのですが,カメラの仕様としては1/125までは±0.75EV,そこから遅くは±0.5EVまでOKなんだということで,確かに隣のシャッタースピードまで許容範囲が広がっています。これでも十分なんでしょうね,現実的には。

 そう考えるとミノルタオートコードなどはとても優秀で,正直あそこまで神経質になることなどなかったかも知れません。

 改めて見てみると,1/500秒と1/60秒がアウトです。1/500秒は大幅にアウトで,もう当てにならないくらいですが,1/250秒との差分がしっかりあるので,使い道はあります。

 1/60秒がアウトなのは辛いところですが,それもまあわずか100usのオーバーですし,誤差に紛れて毎回変わる数字でしょうから,あんまり気にしなくてもよいと思っています。

 まあ,全体的に遅めとは言え,どれも等しく遅いわけですから,整っていると考えてシャッターには手を出さないことにします。

 で,距離計とフォーカスですが,まず無限遠はバッチリ。オートコリメータで確認しましたが,完全に無限遠は出ていました。

 距離計も1.2mで確認しましたが十分な精度が出ていました。ただ無限遠はちょっとオーバーインフ気味な感じがします。いじるとすれば距離計ですが,近距離で十分な精度が出ていると判断しているわけですし,これももうこのまま触らないことにします。

 可能な限りの清掃を行って,見栄えもかなりスッキリしました。ピント合わせが楽しくなりそうです。

 フィルムの給装も問題なし,軍艦部をあけたついでに注油を行い,スムーズさも出てきました。

 さて問題の,レンズのホコリです。

 シャッターを挟んで存在する前群と後群を外して拭き掃除をしようとしましたが,あまりにネジが固くて分解出来ず,最終的に可能になったのは前群だけでした。それでもホコリは綺麗になり,気分的にもすっきりしたのですが,残念な事に後群に全く手が届かず,広がるホコリや中央に居座る大きなゴミに,とてもイライラしてしまいます。

 無理に分解して壊したりレンズに傷を付けたらもうおしまいです。画質に影響がなければいいかと,割り切りも大事です・・・

 あとは,あちこち剥げたペイントを修正し,彫り込んだ文字にエナメルカラーを流し込んで仕上げます。

 そして試写。

 実は現像に失敗して(120フィルムを1つのリールに2本巻いたのですが,重なってしまってました),正確な評価は難しいのですが,とりあえずフォーカスも問題なし,コマ間隔も正常で,実用に耐えると判断しています。

 画像も十分にシャープですし,素晴らしいと思います。ゴミの影響はほとんどないと思います。無理にバラさなくて良かった。

 そして,手ぶれがかなり目立ちます。一眼レフなら1/30秒でもなんとかなるのに,このカメラだと1/30秒はアウト,1/60秒でも気を抜いたらアウトです。厳しいです。それに十分に絞り込まないと高画質は得られず,F5.6位だと眠いんですね。35mmの一眼レフとは,考え方を変えないといけないようです。

 ついでに言うと,FOMAPAN200に,大きなごま粒のような黒い粒子が一面に広がってしまっていて,6x9ならではの高精細さを感じたり,階調の豊かさに感激したりという事はなく,ちょっと肩すかしのような感じがしています。

 同じような印象は同時に同じフィルムで撮ったミノルタオートコードにもあって,現像液の疲労なのか,フィルムのロット不良なのか,あるいは現像ミスに起因する物なのか,ちょっと考えているところです。

 FOMAPAN200はPETベースでベースが抜けていて,シャープな印象もある,私には好ましい傾向のフィルム故に,20本ほど買い込みました。しかしこうした問題が出てしまうというのはちょっと想定外で,無駄になったらいやだなあと思っているところです。

 そんなわけで,とうとう6x9に手を出しました。滅多に使わないかも知れません。しかし,ここぞというところで,わずか8枚を撮りきることのスリリングさを,堪能したいと思っています。

 引き延ばすことなく,べた焼きで名刺くらいの写真が出来上がる世界。私を含む多くの人が感じている一瞬を切り取るという写真の世界とはまた違った,絵画のように1枚を丁寧に仕上げる写真の世界を知った事は,とてもうれしいことだったと思います。

 

ミノルタオートコードの修理~その6:コマ間バラツキ

 オートコード,またトラブルです。

 これまで安心していたフィルム給装でトラブルが出ました。コマ間隔が大きくずれてしまい,最終の12コマ目がはみ出していました。

 10コマ目くらいまでは少し広いくらいだったのですが,11コマ目との間隔が3cmほどあいてしまっていました。以前から少しコマ間隔にバラツキが出るなあと思っていましたが,ここまでずれてしまうとさすがにまずいです。

 理由を考えてみたのですが,パーフォレーションがない120フィルムでコマ間隔がずれるというのは,フィルムの走行距離を見損なっているということです。

 オートコードはフィルムカウンタが1つ進むところでシャッターチャージが行われて,クランクにロックがかかりますが,そのフィルムカウンタはサプライ側のフィルムロールに強めのバネで押し当てたローラーが摩擦で回転することで進みます。

 問題はそのローラーの摩擦で,外周も曲率も摩擦係数も材質も異なる遮光紙で安定した回転が起きるというのも私にとっては不思議な話で,きっとそのせいでコマ間隔がばらついているのだと思っていました。

 ただ,それも程度の問題で,ここまでずれてくるとこの仕組みに問題があるとしか言えません。

 もう1台の部品取りドナーと化したオートコードのローラーを指で押しで見ると,かなり強い力のバネで反発があります。トラブルの出たオートコードと比べて見るとkかなり強いです。これは,トラブルの原因がバネの劣化にあると考えて良いでしょう。

 早速分解してバネを交換すると,やはりトラブルのあるオートコードのバネは伸びてしまっています。ドナーのバネと交換すると強く押し返してくるようになりました。

 これでフィルムを通して現像すると,綺麗に揃っているのがはっきりしました。もう安心です。

 先に手に入れて使っているオートコードも,ドナーとして手に入れたオートコードも,どちらもバネの破断や劣化があります。どちらの程度がいいというわけではなく,どちらも悪い,もっと言えば程度の良いものは少ない,という事が言えると思います。

 こうして騙し騙し使っていくしかないのですが,どうもここ最近中判ブームで,欲しいなと思う中判カメラが手の届かない値段になってしまっています。運良く安い値段でオートコードを体験出来ているのは運と自分の苦労に寄るところもあるのですが,今からデジカメ並みの出費で手間とお金のかかる中判フィルムに本気で取り組むのもどうかと思います。

 ところで,これですべて問題が解決したわけではなく,今回の試写中にシャッターが切れないという問題が出ました。チャージ不良でシャッターが切れないのだろうと思って,多重露光の仕組みを使ってチャージを行ったのですが,現像してみると本当に多重露光されていました。

 シャッターをすでに切ったことを忘れてしまい,巻き上げもせずにシャッターが切れないと慌てたというのが実際の所だと思うのですが,それでもクランクをどちらに回すことも出来ずに焦ったことを覚えているので,どうもすっきりしないのです。

 多重露光は正しい露出で行われていたので,シャッターユニットそのものの問題ではないと思うのですが,慣れてきた今頃が一番問題で,次は注意して丁寧に撮影しようと思います。

 しかし,次はいつ壊れるんだろう・・・

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