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HC-20の修理~完結編

 HC-20の修理を先日行った話を書きました。LCDの一部に線が入るのに,深追いはせずそのままにした,ということにしたわけですが,やっぱり気持ち悪いので,きちんと時間を確保してから,仕切り直しをすることにしました。

 まあ,どうせ接触不良か接点の汚れ,ゴミを挟み込んだかなんかが原因だと考えていたので,分解して綺麗に掃除し,再度組み立てるだけですから,1時間もあればわると踏んでいました。

 さっさとばらして,LCDを基板に組み付ける金属のフレームの破損箇所を修理し,LCDのガラスや基板,ゼブラゴムの汚れを取り除きます。

 そして丁寧に再組み立てを行います。今回はうまくいきました。

 電源を入れてみますが,残念ながら,全く改善していません。同じ場所に,同じ長さで,同じ濃さの縦線がスパッと入っています。

 この縦線,中央よりやや左側,真ん中から縦1本だけ16ドット分(つまり我慢の下半分)の長さで入っているのですが,完全に表示が行われないわけではなく,ここだけ表示が極めて薄くなるのです。

 なにも表示しない状態だと背景他のピクセルとそんなに変わらないのですが,文字を奥津か表示するとどんどんその線だけ白くなり,文字が増えれば増える程白くなります。

 このラインの配線抵抗がほかよりも大きい場合にこういうことが起きるのですが,私はこれを,ゼブラゴムの圧着不足や端子の汚れのせいだと思っていた訳です。

 しかし,綺麗に清掃し,かつてないほど完全に組み立てたのに,全く同じというのはちょっと解せません。

 コントラストを調整すると,一応ピクセルが黒に点灯したりするので,LCDそのものが死んだわけでも,LCDコントローラが死んだわけでもないようですし,ここで行き詰まってしまうかと思われました。

 そんなとき,偶然基板のパターンをあちこち触っていると,あるところで線が消え,
綺麗に表示が行われる箇所が見つかりました。指を離してしまえば白い線が復活しますが,触っている間は完治するわけで,この段階でLCDやコントローラに加えて,ゼブラゴムや組み立て方にも問題がない可能性が高くなってきました。

 もしやと重い,触った場所のパターンを見ていくと,なにやら傷が付いて,切れそうになっているパターンが見つかりました。肉眼ではギリギリ切れていないよう思うのですが,万が一ということで,銅線でこのパターンをつないでみました。

 すると,白い線が消えて,見事に治っています。

 うーん,どうやら,パターンがほとんど切れてしまい,高抵抗でかろうじてLCDに電荷が流れ込んでいたということでしょう。LCDはいわばコンデンサで,高インピーダンスです。だから,こうしたケースでも完全に消えてしまわず,コントラストが著しく低下した部分として表面化するのでしょう。

 いずれにしても,これで修理が出来ました。

 本体を慎重に組み戻し,動作確認を行って完成です。

 途中,7歳の娘が寄ってきて,なんだこれは,と興味津々です。

 小さい画面に少ない文字数,その割には立派なキーボードを持ち,あげく小さなプリンタがギギギギと怪しげな音をたてて,文字を印刷するというのは,タブレットやスマートホンを見慣れた彼女の目にも,奇異に映ったことでしょう。

 カタカナであれこれと打ち込んでは印刷をして遊んでいますが,これが35年ほど前に登場した時には,電池で動く本格的なパソコンとして世界中で驚きの声が上がったことを,当然彼女は知りません。

 さて,そんなわけでとりあえずHC-20やX-07を含めた,小型コンピュータはすべて故障から解放され,良い状態で動態保存できるようになりました。

 完全にLCDが劣化してしまったシャープのポケコンは年を追うごとにダメになっていき,予備機のPC-1245はもちろん,PC-1251やPC-1246すらも,危険な状態になっています。PC-1211などは言うに及ばず,このままだとPC-12xxシリーズは全滅してしまうかも知れません。

 幸い,PC-1500シリーズやPC-1600シリーズは大丈夫で,この違いは何だろうと首をひねりたくなるのですが,現状では劣化したLCDを復元する方法はなく,かといって進行を遅らせるにも限度があるなかで,いつまでこれらの機種を残しておけるか,頭の痛い問題です。

 

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