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オッサンホイホイとしてのモータードライブ

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 先日,半年ぶりくらいに,行きつけの中古カメラ屋を覗きました。価格も上がり気味,そもそも球数が少ないという理由ですっかり遠のいていたのですが,価格も下がり,在庫も増えているという感じで,どうやら銀塩は本当に終焉を迎えてるっぽいですね。

 F100でも3万円台,F4なら1万円台からあったりします。F2でもそんなもんで,もうカメラには資産的価値はないと見た方が良さそうです。(あ,ライカを除きます)

 いつものようにジャンクワゴン,ジャンク箱を見てカビレンズを探します。ここのジャンクはジャンクと言いつつ結構な値段がするので油断なりません。

 M42のレンズがあればと思ったのですが,不思議とここはM42もほとんどありません。

 ジャンク本体もこれといっていいものはありません。うーん,収穫無しかとおもったところ,別の棚にMD-12がいくつか列んでいます。

 MD-12というのはニコンのモータードライブで,FEやFMに始まり,FM3Aまで共通で使えるモータードライブです。つい先日まで新品が買えたロングライフ商品でした。

 モータードライブなんて今時の若者は知らんやろうなあ。80年代の一眼レフカメラは底部にフィルムの巻き上げ機構を別に取り付けないと自動でフィルムを巻き上げてくれない代物でした。,当時のカメラ小僧は爆音させながら連写するのが夢だったのです。80年代の記者会見の音は,まさにあれですね。

 いつしかカメラに内蔵されるようになり,デジタルになった現在はその存在すらなくなりました。バッテリーグリップってありますよね,あんな感じです。

 重いはうるさいはでかいは高いは素人に必要ないはで,あんなものが定番オプションだったことも変な歴史なんですが,何度もいうようにあれが格好良かったんです。そういうものなんです。

 ただ,さすがプロ機とでもいうんでしょうか,F3に専用モータードライブMD-4との組み合わせは秀逸で,デザインの良さ,ホールドの良さ,そして基本性能の高さ,なにより動作音の素晴らしさには,今でもファンが多いです。F3はMD-4とで完成,と暴言を吐く御仁もいらっしゃいますね。ただ,今これを使っていたら,空気読めと怒られるでしょう。

 さてMD-12です。私は少し前,FEのジャンクを買い,これを修理しました。かなり程度が悪く苦労した覚えがあるのですが,せっかくですからモータードライブを付けるのも悪くないと,機会をうかがっていました。

 ただ,そこそこ人気もあるのであんまり安くはなりません。安くても6000円とか7000円とかするので,使わないオプションにはちょっと高いです。でも,モータードライブというのは大きな機械的エネルギーを発生させる装置なので,誤動作するとカメラ本体を壊すかも知れません。あまりいい加減なものを買うのはやばいです。

 そんなわけで,いくつか列んだMD-12を見てみると,3000円から7000円くらいまであります。でも,ぱっとみると3000円の奴が一番程度がよさそうなんですね。

 ワレあり,と書かれています。確かに割れているのは分かりますが割れ筋というレベルです。位置から考えると落としたんでしょうね。

 ただ,剛性もあるし,シリアルナンバーも新しく,使用感も少なく,なぜ安いのかよく分からないのです。

 でも,とりあえず動くならなんでもいいかと,3000円のMD-12を買って帰りました。安いのでそのまま渡されるんだろうと思っていたのですが,「どうぞ」と言ってくれた店員さんの横には,いつの間にかFEが用意され,さくっとテストをしてくれました。余計な会話は全然せず,2年以上も通っていますが全然一見さんの域を出ない私ですが,ひょっとすると覚えてくれているのかも知れません。

 持ち帰って早速FEにくっつけます・・・動きません。

 おかしいなあ,お店では動いていたので,中古によくある相性問題かなあ,と考えたのですが,他にボディもないので確認もできません。

 力尽くでいじっていると,ミラーが上がりっぱなしになって焦りました。裏蓋を外してジャムを解除,なんとか分解せずに復帰です。

 悩んでいても仕方がないので,FEのサービスマニュアルをみます。

 確認方法として,4つある端子のうち,三脚ネジ側の2つが制御用の端子のようです。巻き上げ前はON,巻き上げ中もON,巻き上げ完了でOFFということですが,巻き上げレバーが起き上がっている状態ではどの状態でもOFFです。

 ところが私のFEはこういう挙動を示しません。少なくともMD-12はボディの状態を全く把握できていないようです。

 この端子は巻き上げ機構に連動したリーフスイッチにつながっていますが,このスイッチはボディの底面,電池ケースの横にあり,OFFの時のクリアランスは0.8mmと指定されています。

 このスイッチにアクセスするには前板を外さないといけないのでかなり大がかりな分解が必要です。困った。

 いろいろ考えていると,三脚ネジをはずとちょうどリーフスイッチの一部が見えるようになりました。ここをピンセットで曲げて調整,サービスマニュアル通りの挙動になっていることを確認出来ました。

 どきどきしながらMD-12をとりつけます。

 無事に動きました。何度動かしても問題なし。半押しで露出計を動かすことも,約1分後に電源が切れる動作も完璧です。

 あとは傷にラッカーを塗り補修して完成です。

 しかし,想像以上に音がでかいです。夜中にこれを動かすのは迷惑ですね。

 ということで,久々にお買い得品を買うことが出来ました。中古カメラ屋を巡ると,こういう面白いものが転がっているのでやめられません。

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