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やっぱり速さは力

  • 2010/02/18 17:27
  • カテゴリー:散財

 私が愛用するUSBメモリは,GREEN HOUSEのPicoTurboというものです。高価なSLCタイプのNANDフラッシュを搭載するだけに,信頼性,耐久性,そして高速性といずれも高い次元のスペックを誇りますが,これがいよいよ寿命を迎えたようです。

 ここ数日,100MB程度のPDFファイルがいくつも壊れ,物理フォーマットを行った後でも改善されなかったという状況から,ちょっと信頼できなくなっていました。しかし定番ソフトののChkFlshでもエラーは見つからず,捨てるには惜しいしでも使いたくはないし,という困った状況にありました。

 騙し騙し使おうかと思いましたが,毎日のように酷使していましたし,2GBという容量もちょっと不便だと思うようになったこともあって,買い換えることにしました。

 ところで,昨年4月にSanDiskのUSBメモリをWindowsVistaのReadyBoost用に買った際,ベンチマークを取ったわけですが,SLCとMLCの速度差,特に書き込み速度の差は圧倒的でした。次もSLC採用のものが欲しくなります。

 そこで,先日会社の帰りに,そもそもSLCタイプのUSBメモリなぞ売っているのかどうかを調べるために,量販店に足を運びました。確かに売られてはいるのですが,8GBで1万円近くもするゴージャスっぷりです。千円台で売られているものと列んでいると,10倍近い差がSLCかMLCかの差にあると説明されても,首をひねる人が大半でしょう。

 絶対的な生産量はMLCの方が圧倒的に多いわけで,SLCは特殊なNANDフラッシュになっていることを遠い目で空を見上げてしまう私ですが,ふと視線を下げると,ワゴンの中にバッファローの4GBのUSBメモリが1280円で投げ売りされています。

 4GBで1280円ですから,正直安くはないです。それにこの量販店は私の期待をことごとく裏切るお店です。この店についていえば,安い商品には必ず裏があります。

 しかし,ちょっと様子が違っていたのは,古そうな箱の表面に「激速」と書かれていたことです。この「激速」,現行商品でも書かれているものですが,これは速度を売りにしたSLC採用の証です。

 箱をしげしげと見ますが,どこにもSLCとは書かれていませんし,転送速度も書かれていません。わかりにくいバッファローの製品名を全部頭に入れているはずもなく,ReadyBoost対応と書かれていることで,一定の水準をクリアしているであろうことだけは分かります。

 1280円ですし,ちょっとアルコールが入っていたこともあって,買ってみることにしました。

 大正解でした。

 家に帰って調べて見ると,SLCを採用して速度と信頼性を高めた高級モデルであること,すでに入手できない古いモデルではあるが当時はそこそこいいお値段で売られていたことがわかりました。

 さらに,TurboUSBなどという怪しげな高速化手法に対応したものらしく,外形デザインの最低さには目をつぶるとし,USBメモリとしてはお値段以上の価値があったこと,そしてベンチマークの結果次第でPicoTurboの後釜として抜擢できる可能性が出てきました。

 ということで,早速ベンチマークを取ってみます。PicoTurboと同程度なら体感上の速度差は感じないでしょうから,PicoTurboは引退することになるでしょう。

 ベンチマークは前回同様CrystalDiskMark 2.2を使います。マシンはVAIOのtypeGで,OSはWindowsVistaSP1と,前回と同じです。ただ,前回とは違う結果が出てしまったので,PicoTurboもベンチマークをやり直しました。

 結果です。まず,PicoTurboから。

GreenHouse PicoTurbo2GB GH-UFD2GTB

CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


Sequential Read : 24.039 MB/s
Sequential Write : 19.952 MB/s
Random Read 512KB : 23.995 MB/s
Random Write 512KB : 8.285 MB/s
Random Read 4KB : 4.689 MB/s
Random Write 4KB : 0.097 MB/s

 前回同様のいい結果がでています。前回よりもいい数字になっていますが,傾向は同じですので,大した意味はなさそうです。

 続けて,今回買ったRUF2-R4GSです。

BUFFALO RUF2-R4GS

CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


Sequential Read : 25.811 MB/s
Sequential Write : 18.856 MB/s
Random Read 512KB : 25.709 MB/s
Random Write 512KB : 10.167 MB/s
Random Read 4KB : 4.940 MB/s
Random Write 4KB : 0.151 MB/s

 おお,いいですね。シーケンシャルライトの速度が唯一負けていますが,他は勝っています。4KBの書き込みが1.5倍も高速というのは,小さいファイルの書き込みには威力を発揮しそうです。

 参考までにSanDiskのやつ。

SanDisk cruzer colors+ 4GB SDCZ23-004G

CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


Sequential Read : 25.047 MB/s
Sequential Write : 6.807 MB/s
Random Read 512KB : 24.754 MB/s
Random Write 512KB : 2.657 MB/s
Random Read 4KB : 3.214 MB/s
Random Write 4KB : 0.007 MB/s

 典型的なMLCのデータとなりました。前回同様,読み出し速度は悪くないのですが,書き込み速度がシーケンシャルでも3倍も遅く,4KBのランダムライトに至っては20倍も遅いです。これはとてもじゃないが常用できません。

 ということで,この段階でPicoTurboは引退,後釜にはRUF2-R4GSが座ることになりました。体感上もなかなか軽快です。USBメモリはこうでなくっちゃ。

 で,気になるのはTurboUSBです。バッファローの独自機能なのでPC側にソフトをインストールする必要がありますし,Macでは使えません。転送ブロックサイズを大きくすることで大容量ファイルの転送速度を向上させるというものらしいのですが,別に悪さをするという話も聞かないので,興味本位で試して見ましょう。

 TurboUSBをONにした場合の結果です。

BUFFALO RUF2-R4GS(TurboUSB)

CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


Sequential Read : 32.824 MB/s
Sequential Write : 24.306 MB/s
Random Read 512KB : 32.464 MB/s
Random Write 512KB : 11.346 MB/s
Random Read 4KB : 4.646 MB/s
Random Write 4KB : 0.151 MB/s

 おお,なかなかいい数字をたたき出していますね。シーケンシャルリードで約3割の速度アップです。書き込み速度も上がっていますが,4KBのような小さな単位では速度向上は全くありません。原理的に当然の結果が出ました。

 ということでこのTurboUSB,なかなか使えることが分かったのですが,試しにPicoTurboでもON出来るかやってみましょう。

 結果から言うと,なぜか出来てしまいました。理由は聞かないで下さい。で,ベンチマークです。

GreenHouse PicoTurbo2GB GH-UFD2GTB(TurboUSB)

CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


Sequential Read : 29.579 MB/s
Sequential Write : 26.260 MB/s
Random Read 512KB : 29.275 MB/s
Random Write 512KB : 7.187 MB/s
Random Read 4KB : 4.865 MB/s
Random Write 4KB : 0.097 MB/s

 うーん,こちらもかなり改善されています。シーケンシャルリードは3割というわけにはいきませんが,シーケンシャルライトは3割を超える向上率です。うむー。

 そして,4KBという小さい単位ではほとんど差がないことも納得の結果です。ソフトを入れるだけでこれだけ改善されるわけですから,なかなかありがたいところです。

 PicoTurboは前述の通り,信頼性は地に落ちていますから,ファイルの格納にはちょっと使えませんが,ReadyBoostなら別にいいでしょう。仮に破損があっても速度が落ちるだけで失うファイルはありませんし。それに2GBという容量と,書き込み速度の高さという点でもぴったりです。

 今実際に使い始めていますが,ちょっとした引っかかり感がなくなり,もっさりしたVistaが結構快適になります。SLCのUSBメモリは高価なので,ReadyBoostに使うというのは結構贅沢な話です。

 SanDiskのUSBメモリをReadyBoostに使ったときは,特に書き込み時の速度の遅さが問題で,いつの間にか使わなくなってしまったのですが,この感じならずっと使っていけるのではないでしょうか。

 というわけで,良い買い物をしたというお話でした。このRUF2-R4GSが壊れた時,果たして私はSLCタイプのUSBメモリを買うことが出来るのでしょうか。

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