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絶滅危惧種確保part2

  • 2011/10/27 17:27
  • カテゴリー:make:

 先日,周波数カウンタのプリアンプの検討の際に,思いの外の好成績を挙げた2SA562ですが,とても使いやすく性能も出やすいという手応えを感じた一方で,名前から察するにかなり古いトランジスタと思われ,今のうちに数を確保しておこうと考えました。

 この2SA562,私の感触では2SA1015なんかよりもずっと懐の深いトランジスタで,ちょっと重い負荷でもへこたれず,ちょっと周波数が高くなっても踏ん張ってくれる,なかなか頼もしいトランジスタです。

 で,コンプリメンタリの相手方を捜してみると,2SC1959とあります。なるほど,2SC1959も使いやすい便利なトランジスタです。個人的には,小学校の時に初めて買ってもらった電子工作キットに使われていたトランジスタが2SC1815と2SC1959でしたから,2SC1815の次に覚えた懐かしいトランジスタだったりします。

 2SC2120という同じ大きさでさらに電力の大きなトランジスタにその座を譲った感がありますが,fTは2SC2120なんて目じゃないです。

 それにしても,2SC1959の相手が2SA562っていうのは,ちょっと年が離れた夫婦みたいになってませんかね。おかしいと思って,2SA562の古い仕様書を見てみると,相手はなんと2SC735とあります。

 なるほど,2SA562は再婚でしたか。

 2SC735といえば,2SC372よりも一回り大きな電力を扱えるトランジスタでした。やがて2SC372が2SC1815になり,2SC735が2SC1959になったわけですが,2SC1959についてはコンプリメンタリの相手をそのまま2SA562が務めることになったんですね。

 そんなわけで,2SA562の安いところを探したのですが,ついでにそこで見つけた,面白いトランジスタをいくつか買うことにしました。

・2SA562 / 2SC1959

 前述のトランジスタです。それぞれ50個ずつ買いました。2SC1815の気分で使えるのですが,電力,周波数特性に少しずつゆとりがあり,便利なトランジスタです。


・2SC382

 2SC380は40年ほど前の高周波トランジスタとしてメジャーな存在でしたが,そういえば2SC382ってなんだろうと思って調べてみると,フォワードAGC向けのトランジスタなんだそうです。

 フォワードAGCというのは,コレクタ電流が増加するとhFEが小さくなるようなちょっと特殊なトランジスタを使ってAGCをかけるもの,ということらしく,2SC382はそのために生まれたトランジスタということです。まあ,昔のリモートカットオフ管みたいなもんですかね。

 どっちにしても,互換品も代替品も見当たらないものだそうなので,買っておくことにしました。ただ,高周波には縁のない私のことですので,あまり出番はないかも知れません。


・2SC372 / 2SC373

 言わずと知れた,東芝の汎用シリコントランジスタです。偉大なる2SC1815の先祖にあたります。考えてみると,このトランジスタのスペックが汎用品として広く受け入れられたから,他社にも2SC458,2SC536,2SC828,2SC945といったロングセラーが登場し,さらに2SC1815や2SC2450というトランジスタに繋がるわけですね。

 で,2SC373というのは,2SC372よりもhFEの大きなものです。今だと同じ品番でランク分けを行うだけで済ませる程度の差ですが,この頃の東芝は律儀に品番まで分けていました。

 2SC372や373など,別に珍しくもないのですが,この頃の東芝のトランジスタは独自の形状をしていて,ツバ付きのエポキシパッケージに丸いピンが出ていました。まあ,他社も独自形状だった時代の話なのですが,これが後にTO-92というパッケージに統一されると,2SC372や372もこのパッケージに移行しました。

 今回手に入れたのは,このツバ付きの旧パッケージです。旧パッケージにはさらにロゴの違いで新旧があるようで,古いものは「Toshiba」と筆記体で書いた懐かしいロゴが書かれています。その後「Tx:」という謎のマーキングが入るようになります。

 ということで,パッケージが古い2SC372の未使用品がいくつか手に入りました。2SC373についてはTO-92になったものなので全く珍しくありませんが,私は2SC373の手持ちが全くなかったので,これはこれでよいです。


・No.88豆コイル

 在庫処分で売られていたもので,4つ買いました。1970年代の初歩のラジオや子供の科学などでは良く登場したコイルです。何のことはない,AMラジオの帯域向けの,発振コイルです。

 スーパーラジオの局発コイル(赤いコアですね)で代用可能な例ばかりを見ていたので,特に必要性も感じなかったのですが,こういう部品こそもう入手不可能だろうということで,コレクション的に買うことにしました。というものの,実はアキバの部品屋さんでは今も買うことが出来るようです。

 私は,実物を見るのも初めてです。私より1世代上の人たちには懐かしいのでしょう。

 昔のラジオ用コイルには,端子にP,G,B,Eと名前が付いていました。真空管時代のなごりで,Pは前段のプレート,BはB電源,Gは次段のグリッドに,Eはアースに繋ぐことが前提になっていて,こんな名前が付いているのですね。

 現物が届いてみると,なかなか手作りっぽくて面白いです。存在すら知らない人が多いのではと思う現代でも,持っていれば何かの役に立つ事があるかも知れません。


・TC74HC4060

 これは別に珍しくもないし,現役バリバリですね。絶滅危惧種かどうかも分からないです。安かったので20個ほどまとめ買いしました。

 いやなに,不肖私,このICのことをついこないだまで全然知らなかったのです。名称から4000シリーズのCMOSだろうとは思いましたが,4020や4040は知っていても4060は全然馴染みがなく,聞いたこともなかったのです。

 ところが,ここ数年の子供の科学を見ていると,ちょくちょく登場するのです。あまり興味もなく読み飛ばしていましたが,ある時回路図をじっとみていると,このICに直接抵抗とコンデンサがくっついて,なにやら発振までやっていそうな感じです。

 調べてみると,14段のカウンタに,発振器として使えるインバータを内蔵しているという,誠に便利なICだと分かりました。発振器は外に4049などを使って作るのが当たり前だと思っていましたから,うーん,RCAは面白いICを作るなあと感心した次第です。

 しかし,32.768kHzの水晶発振から1Hzを作るには1段足りないわけで,なんでもう1段入れておかなかったのかと不思議な気もします。それがまたRCAっぽいと言えなくもありません。

 まあ,この手の多段カウンタ(12段とか14段とか)は結構いい値段しますので,安く買えて良かったという程度の話です。

 というわけで,いろいろ買い集めて結局死ぬまでに使い切れないと思うのですが,子供の頃は必要なだけしか買わなかった部品も,最近は2つずつ買って予備にしたり,日頃から少しずつ買い集めるようなことをしています。使いもしないのに貴重な部品を集めるのは道義的に問題があるようにも思うのですが,半導体だけは入手不可能になると代わりのものが探しにくいものですので,やっぱり馴染みのあるものは手元にある程度確保しておきたいと思うものです。

 あとは,まだ絶滅危惧種というわけではないのですが,気になっているトランジスタを少し集めておこうと思います。

・2SC982・・・ダーリントントランジスタのかつての定番で,初歩のラジオや子供の科学の工作記事で良く目にした。なにせhFEが10000という強烈な値を誇り,知識のない小学生には異次元のトランジスタに見えたものだが,VBEが1.2Vという欠点があることを知り,世の中うまい話はないと悟ることになる。そもそも2SC1815をダーリントン接続すればほとんどの場合置き換え可能。

・2SD235・・・豆電球やモータなどの負荷をドライブするときには必ず登場した,TO-220パッケージの電力用トランジスタ。2SC1061や2SC1096が互換品として引き合いに出されたが,2SD235が一番簡単に手に入った。後に2SD880に世代交代するが,2SD880も廃品種になった現在,みんなどうしているのかなあと思う。私?2SC1061を50個ほど持っているので心配ないです。

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