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プジョーのペッパーミル

  • 2015/03/09 16:37
  • カテゴリー:散財

 プジョーといえば,自動車です。フランスのこの名門は,世界で最初の市販車を完成させた「世界最古の自動車メーカー」として知られています。

 フランスの自動車は,自動車発祥の地であるヨーロッパにおいても,個性的なものがあります。低燃費と安全対策が強化され,生産地も消費地も世界中に広がった現在では,随分その個性は薄まったと言われていますが,それでもイギリスとイタリアとドイツとフランスでは,ぱっと見ただけでその違いに気が付きます。

 裏を返すと,その違いが出るように作ってあるということでしょうか。

 前置きが長いですが,プジョーは今でもそうですが,数を作る大メーカーですから,手作りで高価な車をちょぼちょぼ作るということはしません。今でもフランス本国ではタクシーに最も使われる自動車メーカーですし,いわゆる「普通」の自動車を作ることが,プジョーの役割でもあります。

 しかしそこは国民性もあり,乗り心地やインテリアとエクステリアのデザイン,色,テクノロジーで,他のメーカーと比べて見れば,やっぱり違いが見えてくるものです。面白いですよ,欧州の自動車というのは。

 私にとっては,始めて新車で買った車がプジョー306で,これも電撃的な出会いの末に衝動買いしたということもあって,とても良く覚えていますし,今でも大好きなメーカーがプジョーです。

 306の次の206が大ヒットし,そこら中で見たものですが,今はすっかりもとのマイナーメーカーになっています。それでも,高いデザイン性,独特の乗り心地,長時間の運転でも疲れないというプジョーの良いところは,継承されているんじゃないかと思います。

 その306は不幸にも父親が勝手に処分してしまったのできちんとお別れが出来なかったのですが,プジョーはなにも自動車だけではありません。

 ご存じの方も多いでしょうが,もともとプジョーはのこぎりやペッパーミルなどの金属製品を作るメーカーとして始まり,その後自転車やミシンを作るようになります。ここから自動車も手がけるようになりますが,このうち自動車と自転車,そしてペッパーミルが,現在も生産されています。

 自動車がプジョーであまりによかったこともあり,自転車も(安いものですが一応)プジョーです。そして,ペッパーミルもいつかは必ずプジョーが欲しいと思っていました。

 今使っているアクリルのペッパーミルは,嫁さんが持ってきたものです。しかし,うまく削れず,挽いたコショウをなめてみても,今ひとつ辛さもうまみも出てきません。

 それでも騙し騙し使っていましたが,ここにきていよいよ下側に大きな亀裂が入ってきました。もう限界でしょう。

 これは,嫁さんには悪いけど,プジョーのペッパーミルを買う好機です。しかも,私の誕生日のプレゼントとして,嫁さんに選んで買ってもらうという図々しいお願いをしてみましょう。

 私としては,この歳になると誕生日などめでたくもないので,プレゼントなど必要ないというスタンスを取っているのですが,それでも気持ちだからと,毎年いろいろ考えて用意してくれるようです。無関心にいると,プレゼント選びに困っている彼女に心が痛みますし,かといって催促するのもどうかと,私も正直どうしたものかと思っていたのです。

 そこで,考え方を変えて,せっかくだから欲しいものをきちんと伝えてみようという事にしたのです。

 今回は,ペッパーミルです。安いものは数百円からあります。料理が楽しくなって毎日やるようになった昨今,特にコショウをよく使う私としても,ペッパーミルが壊れてしまった現状を放置できません。

 私からお願いしたのは,憧れのプジョーであること,電動である事,背が低いことです。

 手動のものがいかにもプジョーなんですが,そこは実用性を重く見ました。やっぱ電動はいいですよ。片手があきますからね。

 しかし,毎日毎日使うわけでも,また一日中使うわけでもありません。だからあまり大きなもの,存在感のあるものは,困ります。邪魔です。

 という話になって,結局嫁さんが選んだのはゼリとゼフィアの2種類です。といいますか,これしか条件に合致するものがないのです。

 値段は高級なゼリが1万円,下位のゼフィアが7000円弱です。随分高いですね。ゼフィアは実売で5000円ちょっとで買えますから,私はこれかなと思っていました。

 しかし,嫁さんはステンレスコーティングの外観を持つゼリが気に入ったようです。なにも誕生日まで待つことはないだろうと,すぐに注文してくれました。

 日曜日の夜に届いたので,早速プレゼントしてもらいました。

 しかし,いきなり問題が。

 電池(単4がなんと6本も必要)を入れようと,本体の上の部分を外して中からモーターASSYを外すのですが,電池を入れて戻そうとしても,うまく収まりません。

 おかしいなとよく見てみると,モーターを上下に挟んで固定する枠に,隙間があいています。しかも,3箇所のうち2箇所が固定されていない様子で,電池のバネ圧のせいで,斜めになってひらいています。

 これを無理に押し込んでロックがかかればそれでもいいんですが,あいにくそういうわけも行かず,なんだか気持ちの悪い状態で組み立てることになりました。それでも,ちゃんと動いていますし,コショウもちゃんとひけているのですが・・・

 これが国産品なら,初期不良の疑いがあるという事ですぐに行動を起こすのですが,いかんせんフランス語の書かれたパッケージで,代理店は自動車から電子計測器まで取り扱う商社で,なにかと時間がかかって面倒臭そうな感じです。

 まあ,フランスの民生品ですからね,多少の事はおおらかに考えたいところですから,私はこのままでいいよ言ったのですが,嫁さんはなにやら納得がいかない様子。安いものではないのになあとつぶやくのを聞くと,そりゃそうだなと思います。

 悔しいので,壊さない程度に分解して,ちょっとしたことできちんと修理出来ないかどうかを調べてみます。しかし,残念ながらそうもいかず,結局この部分がきちんと固定されていない理由はわかりませんでした。

 仕方がないので,カプトンテープを上下の枠にまたがるように張り付けて,広がるのを防いでみました。カプトンテープは熱や油,薬品に強く,経年変化にもへこたれない強力なテープです。

 電池を入れてみますが,なかなか良い感じです。電池を入れても綺麗に本体に収まります。

 この状態で早速コショウを挽いてみます。粒の大きさを調整できますが,見てみると粒の大きさが一定と言うよりは,様々な大きさの粒がブレンドされるような感じになっています。いいですね。

 ぺろっと食べてみますが,これがもう辛いのなんの。ピリピリとして,同じブラックペッパーとは思えません。そして香ばしい風味も広がります。味は抜群です。

 そして,たたずまいもよいです。ちょっと大きいなあという気もしますが,ステンレスコーティングの本体は大変高級感がありますし,天辺の電源ボタンは500円玉くらいの大きさで大きく,握りやすい本体形状と相まって,とても快適に使うことができます。少なくとも,手が滑って料理の上に落っことすようなことは,ないでしょう。

 ゼリはライトも装備しているのですが,私は必要ないと思っていました。しかし,実際に使ってみるとライトはよいですね。

 さらに,これがLEDではないというのが,なおよいです。今どき豆電球かと思いましたが,点灯と消灯の緩やかな明るさ変化に,暖かな色合い,そしてLEDとは違って幅広い発光スペクトルが醸し出す高い演色性に,料理中の食材がとても美味しく見えます。

 これがプジョーのこだわりだ,と言うなら私も面白がったんですが,残念な事に上位機種ではLEDを使っているそうですので,豆電球はただ古いだけの装備です。

 ということで,買ったばかりですから交換や修理も考えたのですが,ミルそのものに問題はないし,私とてもすぐに使いたく,なにより縁あって私の家にやってきた,これから長い間一緒に料理をするパートナーですから,多少の問題があっても仲良くしていこうと,いうことです。

 今週の夕食の予定は,鮭のバター焼きと豚ロースのソテーが洋食ですね。娘が小さいのでコショウは難しいところですが,大人向けにはしっかり使って,美味しく食べようと思います。

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