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AT-X 16-28 F2.8 調整から戻ってきた


 先日メーカーで調整をお願いしたトキナーのAT-X16-28mmF2.8 PRO FX。12月3日に発送し,12月10日に戻ってきました。

 金曜日に少し電話で話をしたのですが,後ピンの症状は確認出来たが,添付されていたCD-Rの画像が「加工されていた」ので症状を確認出来ず,基準ボディーで調整を行ったという話でした。

 加工するなという指示はなかったと思いますし,加工したといっても切り出しだけで,画像そのものをいじった記憶はありませんから,作業時間がちょっともったいなかったなと思いましたが,私としては最初かトキナーの品質基準に合致したものにしてくれればそれでいいと思っていましたので,全然構いません。

 とにかく,後ピンである事を確認してもらい,調整(と点検)をしてくれたことがありがたく,届くのを楽しみに待っていました。

 12月10日の朝に届いたので,昼からいろいろ確かめてみましたが,後ピンの傾向は大きく改善し,AF微調整でも補正値0という結果になりました。

 28mmでも16mmでもほとんど大丈夫ですし,被写体との距離にもほぼ関係なく,ぴたっとフォーカスが合います。

 AF微調整をD850で行うと,以前は調整範囲を超えてしまってエラーになることも多かったのですが,調整後はエラーは出ません。補正値も何度か試してみましたが±3までに入ってきます。これなら問題なしです。

 ということで,メーカーで調整してもらうとバッチリになりました。

 購入後1週間ほどだったとはいえ,調整費用はもちろん,往復の送料まで負担してもらいましたし,調整は完璧,汚れも傷も全く付かない綺麗な状態で返してもらい,しかも電話での応対も気持ちよくということで,今回は本当にトキナーにお世話になりっぱなしでした。ありがとうございました。

 私はカメラメーカーに勤めたことはないのでなんとも言えませんが,一般論として,安いものを売るには,数を売るしかありません。大量に作る方法が求められますが,そのための1つとして品質基準を下げるというものがあります。

 決められた手順で作れば調整の必要のない設計をすれば大量生産が出来る事は想像出来ますが,この方法では多少のバラツキを許容しなければなりません。

 一方で,1つ1つ完全に調整を行うなら,バラツキは小さくなりますが,製造にかかる時間も増えるので大量生産が難しくなります。当然価格も上がります。

 工業製品においては,基本設計が優れていることはもちろんですが,それだけでは「目の前にある1つ」が優れているとは言えず,その設計通りに製造されて調整されていることが必要で,そこにこそお金がかかるものです。

 こういう書き方をすると,純正のように高い値段で売れないレンズメーカーのレンズは,製造や調整で妥協しているといったような誤解を招くのですが,そういう事実があったとしても,価格に応じた性能や品質であるなら,それは極めて妥当です。

 今回のレンズは光学特性は優れており,問題になるのは逆光に弱いことくらいでしょう。しかし,やはり純正の1/3の価格である事の影響は製造や調整に出るものであり,私が買った個体の最初の状態は,この価格に見合った品質であったのでしょう。

 メーカーの言い分としては,ここで責任は果たしているわけですが,多くはきちんと後々の個別対応を受け付けてくれています。手間とお金をかけて1つ1つ調整をし,設計通りの性能が出るようにしてくれるのですが,その結果私が買った値段では,赤字になってしまうのではないでしょうか。

 純正では,高い値段でも買ってもらえますし,逆にその値段に見合う性能を求められるので,1つ1つ調整をしたり,品質基準を高めたりといった高価になる要因を組み込むことができます。だから,個別対応を求めると結構嫌な顔をされるのではないかと私は思っています。

 そこへいくと,トキナーにしてもシグマにしてもタムロンにしても,どこもこういう個別対応にはとても親切に対応してもらえます。安いのに申し訳ないという気持ちもありますが,その結果を体験すると,お願いして良かったなあと思うのです。

 口の悪い人などは,レンズメーカーのレンズは購入後に調整から帰ってくるまでが納期だといったりしますし,そのことで「もっと品質管理をしっかりせよ」と言うわけですが,私はそこまでは感じません。純正以上に売る努力をしないといけない人達が,絶妙なバランスで作り上げた製品と販売システムであり,おかげで我々は安価に高性能なレンズを使うことが出来るのです。

 カメラは100年を超えた歴史を持つ,お金のかかる趣味の1つです。当然口うるさいユーザーがいて,諸先輩の苦言が今のカメラの世界を作ってきたともいえます。

 だからこそ,主観に頼りがちなユーザーの主張を真面目に聞くだけの土壌がメーカー側にもあるのでしょうし,メーカーもそうしたユーザーのいう事を信じてくれるのだと思います。

 ともあれ,今回のAT-X16-28mm F2.8 PRO FXは,とてもいいレンズです。トキナーブルーは美しく,解像度も高いです。AFも満足ですし,16mmはやっぱり楽しいですし,28mmも開放から十分実用になる画質です。

 ともすれば,純正が買えなかった人の言い訳になるレンズメーカーの大三元ですが,私はこれは積極的にこれを選んだと,胸を張って言うことにします。

 さて,そうして喜んでいたところ,ほぼ同時に先日申し込んだキャッシュバックの郵便為替も届きました。本当に1万円戻ってきましたよ。

 いやー,当然なんですが,調整までしてもらってお金をもらえるというのは,なんだか不思議な気分です。トキナーさん,ありがとうございました。

 

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