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D300を丸窓に

 D300のファインダーを丸窓にするという計画は,私が初めて手にしたF3以降,ずっと使い慣れてきたファインダーに合わせるためで,人との界面は出来るだけ同じ物であって欲しいという基本的な方針から発したものです。

 F3と手に入れた理由の1つに丸窓への憧れがあったこともあり,その見やすさは汎用性から丸窓にこだわりたい気持ちは,なかなか強いものになってきました。他社のカメラに移行しないのも,これが理由の1つかも知れません。

 残念なのは,ニコンも丸窓を採用するカメラを高級機に限定していることです。丸窓は高級機の証だというメッセージも分からなくはありませんが,本当に良いものであるなら,可能な限り多くの機種に展開すべきものであるはずで,サイズは小さいですがかつての中級機種であるFEやFE2,FMやFM2もちゃんと丸窓でした。

 丸窓の最大のメリットは,目をすっぽり覆うアイカップ(ニコンでは接眼目当て)があることです。かつて,PENTAXのSPを使っていたころ,純正のアイカップSを使ったところ,目がすっぽりと覆われて周囲から光が入らなくなって,格段にファインダーに集中することが出来るようになりました。

 また,ゴムの変形をあてにして顔にカメラを押し当てることが出来るようになって,安定感も増しました。以後ずっとこのスタイルですが,目を覆わないアイカップのカメラは今も使いにくくて仕方がないと感じて,撮影に集中出来ません。

 そして悪いことに,D300は丸窓ではありません。D300SもD200もそうです。D500になってようやく丸窓になり,フラッグシップに昇格した感もあるわけですが,D300をちゃんと使っていこうと考えて,この丸窓の問題をどうするか,ちょっと考えていました。

 以前はあれこれと工夫して丸窓にしていたのですが,昨日書いたように,おととしあたりからニコンの純正で,角窓を丸窓にする部品が手に入るようになっています。NEPS1という部品がそれですが,これ,ニコンダイレクトからしか購入出来ません。

 まあ,数が揃わないとか,もともと別の目的で用意されたオプションでファインダーを丸窓にするアダプタとしては性能や強度がニコンの社内基準を満たさないからとか,そういう理由なんだと思いますが,ニコンのいい所はこういう細かいオプションが揃っていて,入手しやすく安価なことにもあると思うので,ぜひ量販店で買えるようにして欲しいです。

 D750では定番化している部品なので,私も早速1つ買ってみました。これに余っているマグニファイヤーアイピースDK-17Mと,接眼目当てDK-19を組み合わせれば,見やすく少々飛び出したファインダーが手に入るでしょう。

 昨日届いたので試してみました。

 サイズが合わないとか,なにかと干渉したりとか,そういうトラブルは全くなく,思惑通り取付が出来ました。好都合だったのは,DK-19の根っこに付けるハズレ防止の金属のリングをなくしていて,これなしでDK-17Mに付けていたのですが,NEPS1がDK-19の根っこをしっかり押さえつけてくれるくらい隙間がなく,ハズレ防止も兼ねてくれそうなことでした。もし金属のリングが手元にあっても,結局外さざるを得なかったのではないかと思います。

 DK-17Mの厚みのせいで,かなり背面から飛び出してしまいますが,LCDに鼻がぶつかって汚れるのを嫌う私にはありがたいことで,実際とても快適にホールドできます。

 しかし,あいにくとファインダーの見やすさは良くありません。

 まず,DM-17Mを使うとかなり周囲がケラれます。D2Hでもケラれますが,こんなにひどくなかったので意外でした。どうもD300はファインダー倍率がもともと高いらしく(D300は0.94倍,D2Hは0.86倍と小さい),そのせいで見にくくなっているように思います。

 また,よく見るとファインダーの窓が元々小さいんですね。丸窓にしても結局ここが大きくなるわけではないので,DK-17Mを使ってもあまり良い結果は得られないのでしょう。

 さらにいうと,DM-17MとD300の相性は悪いです。まるでフレアでも出たかのような白っぽい画像になりますし,ギラギラとしたものも見えるようになります。また,どういう訳だかD300の視度補正は私には今ひとつあわず,すっきりと見えないのですが,DK-17Mではそのぼやけた画像が拡大されるためか,どうも違和感が強く出ます。

 D850に持ち替えてファインダーを見てみましたが,いやはや,別次元の見やすさです。こんなに見やすいものとは思っておらず,改めてD850がファインダーに力を入れたカメラであるとい話を思い出しました。

 総じてD300は,フラッグシップといいながらも,コストやデザイン,大きさの制約からファインダーは今ひとつなものになっているという印象を持ちました。

 ということで,さらに工夫が必要です。

 NEPS1そのものについては,さすが純正で違和感なく取り付けできますが,プラスチックのテカリ具合が安物っぽく,D300には後付け感がかなり出ます。

 ネジの精度などは問題ないのですが,ニコンにしては作りが雑というか,細かいところに気を遣っていないというか,やや期待外れな所もありました。安い(といっても750円ですが)ので仕方がないところもありますが,送料が500円かかるので実質1200円以上の部品で,このクオリティは万人にお勧め出来ないと思います。

 さて,話は飛ぶのですが,今更ながらに大変なことに気が付いてしまいました。

 D300とD850で,露出補正のユーザーインターフェースが違うのです。

 D300で露出補正をする時は,ダイアルを左に回します。D850では右に回すので反対です。

 これ,私はあまり露出補正を使わない人だったので問題にしてこなかったのですが,ニコンの伝統で,露出補正は左に回すとプラス補正レベルメータも左がプラスなのです。

 右に回すと増えるが一般的で,プラス補正をすると明るくなるわけですし,メーターも右側がマイナスというのもおかしく,ここは昔から議論の的になっていたそうです。

 で,この問題はD4やD800の世代で,露出補正は右に回すとプラス補正,レベルメータも右がプラスがデフォルトに変更されたようです。ニコンとしてはダイヤルの回転方向を露出補正だけで変更出来るようにしたことで,過去機種のユーザーからの回避することにしたらしく,この問題は沙汰止みとなっています。

 私はD800から本格的にニコンの新しいUIに触れた人なので,実は昔のUIにはほとんど馴染みがありません。(D2HではAEロックを使っていました)

 ところが,D300ではまだこの問題に決着がついておらず,ダイヤルを左に回すとプラス補正,レベルメータも左がプラスで全く逆です。

 ならばと,左右を入れ替えて見ようと試みたのですが,レベルメータは左右を逆に出来ても,ダイヤルの回転方向の変更は露出補正以外でも変わってしまうので,絞りやシャッタースピードも逆になるのです。

 これらは私も日常的に使うものなので,変わってもらっては困ります。露出補正だけ入れ替える機能はD300にはまだ搭載されておらず,どうにもならないことがわかりました。

 今のところ,露出補正は慣れるしかないという結論になり,左回転でプラス補正で使うことにしました。レベルメータは左がプラスは許せないので,ダイヤルの回転方向と逆になりますが,我慢して右をプラスにします。

 D850の露出補正を左回転でプラス補正にすることはちょっと躊躇しているのでそのままです。どうも2台の常用機で回転方向が違うのは気持ちが悪いのですが,私の露出補正の重要度の低さを考えると,あまりここにこだわるのは得策ではないように思います。

 まあ,D850では露出補正の必要性がほとんどないほど,AEの精度が上がっているので,ここで回転方向を変えたとしてもそんなに問題はないと思うのですが・・・だからこそいざというときに失敗しないことも必要ですしね。

 ニコンは,回転方向もそうだし名称もそうなのですが,他社や慣例にならうことをせず,独自の道を突き進むことがあります。ニコンが面白いのは,そうした多勢に迎合しないことに,いちいちもっともらしい理屈をこねくり回すことにあって,そうした根拠に納得したり憧れたりする輩が,ニコンのロイヤルカスタマーになっている感があります。(納得出来ない人はさっさと他社に移行しますので,ますますその純度があがるわけですね)

 こうした,一般の人にはなかなか理解されないクセのある集団が「ニコ爺」と揶揄されていて,ともすれば一般の人達に立ちはだかる壁として機能し,閉鎖性の一端になっていると私などは思う訳ですが,そこはさすがに商売ですし,世界中の人を相手にする以上は,あまり高飛車な態度をとり続ける訳にもいかないでしょう。

 だから,ここに来て露出補正のUIを真逆に変えるという荒技をやることになったのだと思います。かなり内部で議論があったんじゃないかと思いますが,最終的に使いやすくなること,説明書を見なくても使える事,そして失敗を防ぎ機会損失を減らす事が最終的な目的である以上,変なこだわりは捨てて,多くの人が自然に使えるものを作って欲しいと思います。

 え,私?

 私は丸窓原理主義者のニコ爺ですよ。

 

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