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SIRUIのカーボン一脚は本当に素晴らしい

  • 2018/05/30 11:54
  • カテゴリー:散財

 少し前ですが,以前から欲しいと思っていた一脚をamazonのタイムセールで見つけて買いました。2500円ほどの安物で,アルミ製6段のものです。

 もしもの時のために持っていくという目的のため,何より小さく軽いことが重要だったのですが,価格も2500円ならまあ失敗してもいいかと,そういう風に考えてしまいました。

 届いたものは案外しっかりしており,携帯時の小ささといい軽さといい,案外使えるなあと思って喜んでいたのですが,いざ真面目に使ってみようとすると心配で本気では使えないと判断しました。

 1つは,簡単に壊れてしまったこと。誤解のないように言っておきますが,折れたり破損があったりと,完全に使えなくなってしまうほど壊れたわけではなく,使い方に気をつけないとまずいという感じです。

 この三脚は足をねじって固定するのですが,しっかり固定しようとするとそれだけ強くねじらないといけません。そうすると収納時には逆にねじって緩めるのに力がかかるのですが,すべての段で均等な力で緩むとは限らないので,ある段だけ緩まないという事が起きてしまいます。

 それでも足先を持ってひねれば大丈夫だと思っていたら,足先が外れてしまい,結局緩まないままになってしまいました。

 仕方がないのでここにシリコンスプレーをかけ,プライヤーで挟んでねじったのですが,ここでふと思いました。シリコンスプレーをかけてしまったら,簡単に滑って縮んでしまうじゃないか?

 それに,足先が緩まない程度にしかねじられないのであれば,軽いものしか支えられないんじゃないのか?

 ということで,伸ばした状態で上からぐいっと押してみると,簡単に縮んでしまったのです。

 もともとこの一脚はコンデジや小型のミラーレスを想定したもので,D850クラスをカバーしません。要するに私の期待が法外なものだったということに尽きるのですが,もしも緊急時にD850 + MB-D18 + AF-S70-200F2.8VR2なんかをこいつで支えたら,なんかの拍子にするすると縮んで転倒してしまうかも知れません。

 いやーこわいこわい。

 そういう危険性が分かっているのに,これを緊急用にと携帯しても意味がありませんわね。使えないもの,使えば事故になるものなんですから。

 でも,コンデジや小型ミラーレスで一脚が必要になるシーンて,私はちょっと想像がつかないです。一脚は三脚と違って誰かが支えていないといけないものですから,主な用途はブレ防止です。

 でも,コンデジもミラーレスも超望遠を扱う事は少ないでしょうし,軽いものだし手ぶれ補正もしっかりしているので,そもそも一脚などいらないんじゃないかと・・・

 まあ,そういう話を個々でしても仕方がないので,D850でも安心して使える,軽くて小さい一脚を買うことにします。

 前回の安いものは最大長がやや短く,D850ではかなり前屈みになってしまい,腰に悪いことも判明しています。自然なアイポイントにくるよう,もう少し長いものを選びたいところです。

 剪定の際に,ちょっと考えないと思う事がもう1つあり,それは中国のSIRUIというブランドの製品を選択肢に入れるという事です。

 中国ブランドで中国製の安いものは,やっぱりまだまだ安かろう悪かろうであることを否定できずにいて,作りが悪い,基本性能を満たさない,すぐ壊れる,使う側の歩み寄りを求めるといった問題が時にあり,このあたりはけっこう運の要素と,使う側の理解が求められるところです。

 カメラ本体やレンズは難易度が高いとしても,写真用品は技術的にはそんなに難しいものはなく,安さやアイデア勝負になるところがあり,最近ちょっとずつ中国製の評価が高まっています。

 そうはいっても,中国製でもよいものはそれなりに高価で,それなら日本のメーカーのものでいいんじゃないかとか,そういうこともあってこれまであまり中国ブランドの高級品を買うことはなかったのです。

 そんなおり,SIRUIというブランドの評判が高いことを知りました。三脚のメーカーで,カーボンの本格的な三脚が破格で売られています。それは国産のアルミ三脚よりも高いくらいなのですが,カーボンの三脚としてはとにかく安く,国産のアルミか中国のカーボンかで悩むという,新しい選択肢が誕生したのでした。

 もちろん,プロも使うハスキーやジッツオ,マンフロットがいいのは分かってますが,これらのカーボン製は非常に高価で,三脚の出番が少ないインドア派のアマチュアである私には,もはやサッカーボールやランニングシューズを買うくらい無駄なことです。

 一方,インドアな人ほど三脚が有効であり,体力的に持ち運びのため軽いことが求められるという矛盾もあって,いつもここで考えるのをやめてしまうのです。

 しかし一脚なら話は別。足が1本ですからもともと安いですし,軽くて小さい事は持ち運びが楽な事だけではなく,カバンにすっぽりと入ってしまい邪魔にならないという強力なメリットも生んでくれます。

 なら奮発するか,と言う話になると,やはり先程のSIRUIが気になってきます。

 調べてみると,P-326という製品が私にぴったりです。カーボン製の6段で,耐荷重10kg,長さは最大154cmで,重さはなんと400g。収納時には38cmまで縮むので折りたたみ傘くらいの感じです。

 これで価格は8760円に10%にポイント。アルミ製なら5660円なので3000円も安いので,これはこれで十分ありなのですが,その代わり100gほど重くなってしまいます。

 100gを3000円で買うかという判断なのですが,最初からカーボンを使ってみたいと思ったことと,それでも100gは大きいし,耐荷重もカーボンの10kgに対し8kgと2割も減り,アルミとカーボンでは強度が違うと考えて,ここは迷わずカーボンを選びました。

 冷静に考えると,中国製に安いとは言え9000円もする一脚を買うのですから,もし失敗したらどうしようかと心配だったのですが,注文後数時間というヨドバシのスピード配達がその心配を拭き飛ばしつつ,私の手元にSIRUIのP-326が届きました。

 早速試してみましたが,これ,いいんじゃないですか?


 まず,重さですが,400gは確かに軽いと思います。手に持ったときに「軽い!」という印象が簡単に沸くでしょう。これが500gだと「まあこんなもんかな」で終わったでしょうね。カーボンで正解でした。

 大きさは,最大長の154cmは私には十分な長さです。D850にMB-D18でも,無理のない姿勢でファインダを覗き込むことが出来ます。それにしなったりたわんだりせず,確かな剛性感があります。

 携行時の38cmはちょっと長い感じで,これだとカバンを選ぶだろうなと思いますが,それよりパイプが太いのでずんぐりとした印象が強く,むしろこっちが理由で持ち運びが心配になるような気がしました。

 加工精度といった品質については,まさにこれをここで書きたかったと思う程の満足感です。バリであるとかひっかかりといったようなものはなく,丁寧な仕事の結果だと思います。いや,この行き届いた感が中国ブランドにあるというのはうれしいです。

 ガタもないし,するすると伸び縮みするカーボンの足は加工精度も高く,ロックもしっかりとかかり,不安がありません。

 そして,案外適当に扱われることのある付属品などの部品ですが,カメラ台もしっかり精度良く作られていますし,ストラップやストラップを取り付ける金具も良く出来ているので,いい仕事をしていると感心しました。ただ,コンパスはいらんかなあと。

 また,ウレタンのグリップもよいものを使っているようで,握った感じがとても良いですし,足も可変石突になっていて,ゴム足とスパイクを使い分けられます。

 それとちょっとびっくりしたのは,本体の保証が6年なんですね。もともと安いものですから,6年も保証をしていたら赤字になるんじゃないかと思ったのですが,それだけ壊れないという確証があるんでしょう。大したものです。

 総じて満足度が高いです。この値段ならアルミよりカーボンがおすすめです。

 一脚も三脚もそうですが,使ってみてしみじみ実感するのは,しっかりしたものほど持ち運びが大変だということです。

 当たり前過ぎて失笑が漏れるほどですが,小さくたためるものは可動部が多く,ガタが増えますし剛性感も失われますし,軽いものは安定性に欠き,しなったり剛性感がなかったりします。

 この持ち運びとしっかり感は相反する要素なわけで,これを高い次元で両立しているのがカーボン製なわけです。しかし,これには3つ目の価格という要素が邪魔をします。

 そこにSIRUIという価格も解決するようなブランドの存在があり,我々は非常に良いものを手軽に買うことが出来るようになったのですから,わざわざアルミを選ぶ理由はないと思います。

 持ち運ぶときは小さく軽く,使う時は10kgまで支えられる剛性感を堪能する,これがこの値段です。素晴らしいと思います。

 このSIRUIと言うブランド,日本には2011年に入ってきているそうです。もう7年も日本で頑張っているのに,その間に値段が上がったりしませんし,品質やサポートで不評を買ったりもしていません。むしろその知名度はどんどん上がり,大手量販店でも売れ筋に入っています。

 安いものはそれなりだ,という私の考えは,どうもSIRUIには当てはまらないようです。同時に,中国の工業製品の本当の力を,今回は見た気がします。

 中国製品は我慢と理解で買うものではなく,積極的に選ぶに値するものになっていると,考えを改めることになった記念碑的製品が,この一脚であると私は記憶することになるでしょう。

 

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