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54645Dが壊れていた~部品を探してみる編

  • 2017/04/18 10:49
  • カテゴリー:make:

 かなり前から,実はCH2でトリガがかからなくなっていた私のHP54645D。CH1とCH2それぞれに用意された超高速コンパレータSPT9687のうち,CH2側の破損が原因だと突き止めたところで,交換を画策するも入手不可能という壁にぶつかり,修理は暗唱に乗り上げたのでした。

 選択肢は4つ。買い換える,TDS3054Bにリプレースする,互換部品を探す,他のオシロスコープから外して使うことも含めてSPT9687を意地でも手に入れる,です。

 買い換えると簡単にいいましたが,54645Dってあまり中古市場に出てきません。もともと高価だったこともあり,20年前のオシロスコープなのに値段もそんなに下がらず,この値段で買うんなら新品を買うよなと思うくらいです。

 TDS3054Bにリプレースというのは現実的な選択肢で,今回の原因究明にも大活躍してくれましたが,使いやすくてなにも問題なし。もっとも単純な波形を見るだけの仕事でしたから,54645Dほどの活躍が出来るとは思えませんし,それにこの選択肢はいつでも選ぶ事が出来るので,とりあえず今は考えません。

 最後の「意地でもSPT9687を手に入れる」は,やっぱり難しそうです。故障した54600シリーズのオシロが仮にオークションに出ていたとしても,やっぱり1万円以下にはなりません。1万円出してSPT9687だけ取り出すと言うのももったいないし,それも良品が取り出せるとは限りません。この選択肢もちょっと後回しにしたいです。

 残るは互換品です。アメリカ生まれの,こういう尖った半導体というのは軍用だったりするので,セカンドソースが案外いたりします。正直に言えば日本の民生品に大量に使われたNECや東芝のリニアICに比べると,まだつぶしが利くことが多いものです。(ただ,民生品用の半導体は数が膨大なので在庫があちこちに残っていますから,探せば見つかったりします)

 高速コンパレータですから,これはもうリニアICです。となると,MAXIM,Analog Devices,Linear Technology,Exar,Burr-Brownあたりでやってそうです。9687という番号を手がかりに探してみると,あったあった,ありました。

 MAX9687(MAXIM),AD9687(ADI),SPT9687(Exar)という感じです。オリジナルメーカーは断定できないのですが,SPTという半導体メーカーで「Signal Processing Technologies」というのが正式な名称のようです。

 もしSignal Processing Technologiesだとすれば,この会社は1957年10月に創業した老舗で,昔からADコンバータや高速コンパレータなどをやっていたようですが,2002年にFairchildに買収されています。ただ,FairchildからSPT9687が出ているかと言えば,そういうことでもないようです。

 そのSPT9687も完全なオリジナルかと言えばそうではなく,ピン配置の起源はAMDのAm687ということもわかりました。高速コンパレータとして登場したもので,ECLの差動出力にラッチ付きで,8nsの遅延でした。

 SPT9687は2.3nsですので,ここまでくるとセカンドソースと言うより,アップグレード版という感じですね。よってこれをオリジナルと見なしていいんじゃないでしょうか。

 Exarは同じ名前でSPT9687の互換品を作っていて,もし手に入るとすればこれなんだろうと思いますが,あいにく生産中止で手に入りません。MAX9687も互換品っぽいですが,これも見つかりません。

 AD9687については少しは引っかかるのですが,どうも型番を新しくしたAD96687が現在も生産されている現行品で,Am687の後継者としては唯一の現役です。これなら安価に手入ります。

 AMDが公表している,軍用品の互換品リストによると,Am687はAD96687にそのまま置き換え可能とありました。

 実はこのAD96687,54645Dにも1つ使われています。もしSPT9687と置き換え可能ならAD96687に統一するだろうと思う訳ですが,わざわざこれらを使い分けているところをみると,ちょっとしたスペックの違いにこだわっている可能性があります。

 AD96687の遅延は2.5ns,SPT9687は2.3ns,MAX9687は1.9nsです。NSのLM6687は3.5nsということですので,AD96687に置き換えることで,何かが犠牲になるかもしれません。トリガがかかる時間が200ps以上遅れることになるわけで,CH1とCH2との時間差がこれだけ出ると,ちょっとまずいかも知れないですね。

 そういうことなら,どちらもAD96687に交換して揃えてしまった方がよいかも知れませんし,100MHzのオシロスコープで200psにこだわってどうするという気もします。ケーブルの遅延で200psくらい出ますからね・・・

 電源電圧はどれも同じ,消費電流には違いはありますが,もともとECLですし,そんなに気にしても仕方がない感じです。

 で,AD96687をとにかk買うしかありません。探してみると,digikeyで買えそうです。SOPのパッケージも入手可能で,お値段は日本円で878円。高いですが,こういう特殊な部品を手早く買えるというのはありがたいです。

 CH1とCH2の両方を交換し,しかもその後の保守のために4つ買うことにしました。digikeyって,以前は7500円以上で2000円の送料が無料になったのですが,今は6000円で無料になるんですね。むむ,SA612やATtiny2313のSOPを買ったりして,6000円ちょっとにしました。

 すでに出荷されたそうで,到着したら早速試してみようと思います。結果は後日。

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